第2章 基礎知識
4. エフェクトの仕組み
ここでは、MU128のエフェクトについての基本的な知識を説明します。はじめからすべてを理解する必要は ありませんが、知っていただくとMU128のエフェクトの操作をより速く修得することができます。
(1) MU128の内蔵するエフェクトの種類
MU128は、リバーブエフェクト、コーラスエフェクト、バリエーションエフェクト、インサーションエフェク ト1、2、マルチEQの6系統のエフェクトを内蔵しています。
次に各エフェクトの特長を簡単に説明します。
リバーブエフェクト(システムエフェクト)
リバーブ専用のエフェクトです。音に残響を付け加えます。
12種類のリバーブタイプを内蔵しています。
コーラスエフェクト(システムエフェクト)
コーラス専用のエフェクトです。音に広がり感や厚みを付け加えます。
14種類のコーラスタイプを内蔵しています。
バリエーションエフェクト(システムエフェクト/インサーションエフェクトのどちらかとして使用)
リバーブ、コーラスを含め、ディストーションやオーバードライブなど、70種類のエフェクトタイプを 内蔵しています。
インサーションエフェクト1、2(インサーションエフェクト)
リバーブ、コーラスを含め、ディストーションやオーバードライブなど、43種類のエフェクトタイプを 内蔵しています。
マルチEQ
5バンドのパラメトリックEQ(細かい設定が出来るEQ)です。各バンドの周波数やゲイン、Q(周波数 特性)などを設定して、音の周波数帯域ごとのレベルを補正したり、スピーカーや演奏する部屋の 特性に合わせて音を補正できます。このイコライザーは各パートにある2バンドEQとは違い、
MU128の出力全体をイコライジングします。
各音楽ジャンルに適したイコライザーの設定を、5種類のイコライザータイプとして内蔵していま す。
(2) システムエフェクトとインサーションエフェクト
MU128のエフェクトのうちマルチEQを除く5系統のエフェクトは、その接続方法(音源部、A/D部との 関わり方)によって、システムエフェクトとインサーションエフェクトの2とおりに分類できます。
システムエフェクト
システムエフェクトは、すべてのパートに対して共通の効果をかけるタイプのエフェクトです。
システムエフェクトを使用する場合は、パートごとに設定したエフェクトセンドレベルに従ってエフェ クトへ信号を送ります。エフェクトで加工された信号(ウェット音)はリターンレベルに従ってミキサー に戻り、ドライ音(エフェクトがかかっていない音)とミックスされてアウトプットから出力されます。こ
4. エフェクトの仕組み
の接続方法を採ることで、すべてのパートに対して、エフェクトセンドに応じた深さのエフェクト音を 付加することができます。
MU128では、リバーブエフェクトとコーラスエフェクトはシステムとして動作します。またバリエーショ ンエフェクトについても、システムに設定することが可能です。
インサーションエフェクト
インサーションエフェクトは、特定のパートに対して効果をかけるタイプのエフェクトです。
インサーションエフェクトを使用する場合は、楽器のアウトプットをエフェクトのインプットに直接接 続し、ドライ/ウェットのバランスで深さを調節しながらエフェクトをかけるのが一般的です。この接 続方法では、特定の1パートにだけ効果をかけることができる上、ウェットを100%に設定することで エフェクト音だけを出力することもできるので、音色変化系のエフェクトには便利です。
MU128では、インサーションエフェクト1、2はインサーションとして動作します。またバリエーション エフェクトについても、インサーションに設定することが可能です(出荷時はインサーション)。
(3) エフェクトの接続
MU128のエフェクトは、次のように接続されています。
バリエーションエフェクトをインサーションエフェクトとして使う場合
・インサーション1/2とバリエーションは、それぞれ1つのパートだけonにすることができます。パー トごとのインサーション1/2のon/offはエフェクトモードで(P90)、バリエーションエフェクトのon/off
はマルチパートコントロール(P72)またはパフォーマンスコントロール(P110)で選択します。
・リバーブとコーラスには、まずパートごとのリバーブセンド(P74, 115)、コーラスセンド(P74, 115)を設 定することで信号が入ってきます。そしてリバーブリターン(P77, 111)、コーラスリターン(P77, 111)を 設定するとエフェクトのかかった信号が出力されます。
・リバーブとコーラスの信号の出口にはそれぞれパンがあり、エフェクト音の定位を設定できます。
・コーラスからは「SendCho→Rev」(P92)によって、リバーブエフェクトに信号を送ることができま す。これによって、システムエフェクトを直列に接続することができます。
rev send cho send dry insertion2 part variation part
part1
REVERB
reverb pan
send chorus to reverb
part64
DRY LINE
PAN
chorus pan PAN
reverb return
chorus
return OUT
太線はステレオライン
EQ
insertion2は 1パ-トのみ有効
CHORUS
Varationは 1パ-トのみ有効 insertion1 part
insertion1は 1パ-トのみ有効
rev send cho send dry
rev send cho send dry
rev send cho send part A/D1
part A/D2
INS2
INS2
INS2
INS2
VAR
VAR
VAR
VAR insertion2 on/off variation on/off insertion2 on/off variation on/off insertion2 on/off variation on/off insertion2 on/off
insertion1on/off insertion1on/off insertion1on/off
insertion1on/off variation on/off
dry INS1
INS1
INS1
INS1
バリエーションエフェクトをシステムエフェクトとして使う場合
・インサーション1/2は、1つのパートだけon(P63)にすることができます。
・リバーブ、コーラス、バリエーションには、まずパートごとのリバーブセンド(P74, 115)、コーラスセ ンド(P74, 115)、バリエーションセンド(P75, 115)を設定することで信号が入ってきます。そして リバーブリターン(P77, 111)、コーラスリターン(P77, 111)、バリエーションリターン(P77, 112)を
設定するとエフェクトのかかった信号が出力されます。
・リバーブ、コーラス、バリエーションの信号の出口にはそれぞれパンがあり、エフェクト音の定位 を設定できます。
・バリエーションエフェクトからは、「SendVar→Rev」(P94)、「SendVar→Cho」(P93)によって、リバー ブエフェクト、コーラスエフェクトに信号を送ることができます。また、コーラスからは、「SendCho→
Rev」(P92)によってリバーブエフェクトに信号を送ることができます。この3本のバスラインを使 うと、3つのエフェクトを直列につないだり、分割して使用したり、アイデア次第でいろいろな使い 方が考えられます。
・バリエーションエフェクトを複数のパートにかけたい場合、この接続を使用します。
insertion2 part
part1
part64
insertion2は 1パ-トのみ有効 insertion1 part
insertion1は 1パ-トのみ有効
part A/D1
part A/D2
INS2
INS2
INS2
INS2 insertion2 on/off insertion2 on/off insertion2 on/off insertion2 on/off
insertion1on/off insertion1on/off insertion1on/off insertion1on/off INS1
INS1
INS1
INS1 VARIATION
REVERB
send chorus to reverb
send variation to chorus
send variation to reverb
DRY LINE
PAN
PAN
PAN reverb
pan reverb
return
OUT
太線はステレオライン
EQ CHORUS
chorus pan
chorus return
variation pan
variation return var send
var send var send rev send
rev send
rev send cho send
cho send
cho send dry level
dry level
dry level
dry level
var send rev send cho send