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インフラ・物流事情  1.鉄道

ドキュメント内 I ASEAN (ページ 38-41)

第4章  事業環境の実態  〜進出企業等による評価〜

I. インフラ・物流事情  1.鉄道

・ ベトナム北部の鉄道網の中で最も重要なのは、

南部ホーチミン行きと中国行きの路線である。

・ 最大の幹線は、中国国境(ランソン)〜ハノ イ〜ホーチミンをつなぐ南北統一鉄道線(総

延長 1,923km、うちハノイ〜ホーチミンは

1,726km)で、フランス植民地時代に建設さ れ、1935 年に全線開通した。しかし機関車、

客車、貨車も老朽化しており、傷んだ線路や 橋梁を通行する際に速度制限箇所が多数存在 する。また、全線単線であり、ハノイ〜ホー チミン間は約30時間程度、1日6便と利便性 は高くない。

・ 中国へは、ハノイ〜北京間を走る直行便があ り、週 2 便運行しているほか、雲南省との国 境まで走るハノイ〜ラオカイ線(295km)が ある。ラオカイを抜けて、中国側国境・河口 から昆明までの鉄道は、ベトナムと同じ狭軌 である(注:中国は一般的に広軌)。

2.道路  (1) 幹線道路 

・ ハノイ市内の幹線道路はほぼ舗装されているが、地方都市あるいは都市間を結ぶ道路の 整備は遅れている。

・ ハノイ〜ホーチミン間を走る国道1号線(約1,800km)は、主要都市を通過する部分は 複線であるが、多くが一車線となっている。また、老朽化した橋梁などの未整備区間が まだ多く残されている。ハノイ〜ホーチミンの所用日数は約3日間である。以前はもっ と時間がかかったが、2005年6月に中部のハイバントンネルが開通し、ハノイ〜ダナン

図表 4-1  ハノイ市周辺図

が若干少なく、トラックにとってはまだ走りやすいとの声があった。

・ 2007年11月、アジア開発銀行(ADB)がノイバイ空港〜北部ラオカイ間の高速道路建 設に、11億米ドルを融資することが決まった。この道路は、ラオカイから中国側の河口

〜昆明間の高速道路に接続される。ノイバイ〜ラオカイ間の道路整備が完了すると、昆 明からハイフォン港までの陸路の利便性が向上すると期待されている。

・ ハノイ〜バンコク間は、2006年12月に第二メコン橋(ベトナム〜ラオス間)が開通し たことで、従来のビエンチャン経由のルートから輸送距離が約 400km 短縮され、通関 を含めて最短3日で輸送可能となった。ただ、今のところベトナムのトラックはそのま まタイに入国出来ないため、荷物の積み替えが必要である(ラオスは入国可)。

ひとくちメモ⑤:北部の物流について 

①中越物流の現状 

  ベトナム北部に進出する日系企業の中には、中国華南地域からの部品供給を想定しているとこ ろもある。ハノイ〜南寧間の道路事情は良く、日系物流会社による定期便輸送も開始されるなど、

物流事情は改善してきている(中越物流の現状については、総論第 6 章を参照のこと)。 

②ハノイ〜ハイフォン間の新道路と新国際空港の建設計画 

  国道 5 号線の南側に、ハノイ〜ハイフォンを結ぶ新たな高速道路を建設する計画がある(フン イェン省やハイズオン省を経由)。また、この新道路の近接地(ハイズオン省が有力)に、ノイ バイ空港に替わる新たな国際空港の建設も計画されている。北部へ進出する際は、労働力の供給 余力とともに、このような新しいインフラ整備計画も確認した方が良いだろう。 

3.港湾 

・ 北部の主要港は、ハイフォン港とカイラン港である。

・ ハイフォン港は河川港であるため水深 6mと浅く、1 万トン級の船舶の入船が限度であ るため、荷物は香港、高雄(台湾)、シンガポール等で大型船との積み替えが必要となる。

・ 2004年6月にカイラン港(クアンニン省)が開港した。カイラン港は、ハイフォンの北

東30km、ハロン湾に面するベトナム北部最初の深水港で、水深は8mである(今後13m

まで浚渫予定)。現在、5 万トン級のコンテナ船の就航を可能にすべく、国際協力銀行

(JBIC)のODAにより整備が進められている。また、カイラン〜ハノイ間の道路(国 道18号線)の整備も併せて進められている。

・ 現在、日本の船会社としては日本郵船が北部カイラン港と南部ホーチミン港のそれぞれ に、日本からの直行配船を行っている(カイラン港寄港は週1便)。ハイフォン港と日本 とを結ぶ直行船は今のところない。ただし、カイラン港にはトラック・ターミナルがな いため、物流会社がハノイへ荷物を輸送する場合、ハイフォンからカイラン港へ向かい、

荷物を受け取ってからハノイへ向かうことになり、必ずしも効率的ではなく、余分なコ ストが発生している。

4.空港 

・ 北部ではハノイ・ノイバイ空港が唯一の国際空港である。同空港は、ハノイ市内から約 40km北に位置する。現在、新国際空港の建設計画がある(ハイズオン省が有力)。

・ 2002年8月より成田〜ハノイ間の直行便が就航し、現在は週6便運行している。関空か らも週3便が運行しているが、ホーチミンに比べると便数はやや少ない。

5.電力 

・ 北部は水力発電主体のため、天候の影響を受けやすい。2005 年は降雨量が十分でなく、

電力事情が非常に悪かったが、2006年は今までの所大きな問題は出ていない。2007年 も、ベトナム政府は工業団地への供給を優先し、事業活動に影響が出ないよう配慮して いるため、大規模な停電は発生していない(計画停電や瞬間停電はある)。なお、電力不 足を補うために、中国からの買電やベトナム南部からの送電という措置が取られている。

・ 他方、工業団地外のインフラはあまり整備されておらず、停電も頻繁に発生する。また、

工業団地外の場合には予告無しの停電もあり、工場はそのたびに操業を停止せざるを得 なくなる。

6.ガス 

・ ハノイ市内であっても都市ガスは整備されておらず、基本的にはプロパンガス。

・ 工場では社員食堂などでガスを利用する企業がある程度で、ガスを利用する企業は少ない。

7.水道 

ハイフォン港のコンテナターミナル

8.交通 

・ ハノイ市内ではバイクが交通手段の中心。交通ルールが整備順守されておらず、接触程 度の事故は頻繁に起きている。

・ 市内および市近郊の交通事情は悪く、道幅が狭いため、トレーラーを使うのが困難。ま た、工業団地付近でも、舗装されているのは車幅分のみで路側帯は土という箇所がある。

9.通信 

・ 2006年のハノイの電話加入契約者数(固定+携帯)は110 万人で、2000年時点の2.4 倍増加した。一方、ハイフォンは56万人、同6.7倍であった。人口千人当たりの電話加 入契約者数は、ハノイが345 人、ハイフォンが 313 人で、全国平均(326 人)やホー チミン(380人)とほぼ同水準である。

・ 通信はADSLが整備されているが、回線数が不足し接続に時間がかかる上、通じないこ ともある。また通信コストは近隣ASEAN諸国との比較において割高である。

II.労働事情 

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