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まとめ

ドキュメント内 通_、_Y業_ネ_糟1エネルギ_[庁殿 (ページ 120-126)

本報告書では日本電機工業会の立場から、電気事業の負荷率改善に資する技術動向や各種 法令・制度のありかたを分析・調査し、具体的に電気機器の開発状況、将来動向、コスト目 標、技術課題、普及促進のための施策、法規制、負荷平準化の効果等について実施した調査 結果と、国内の関係機関に対する提案と要望をまとめた。

調査内容を踏まえた上で、検討した技術課題・開発と社会制度への提言を示した。以下に その要旨をまとめる。

(1) 技術課題・開発への提言

・ 2 次電池については経済性の向上が最重要課題であるが、製品のコスト低減のみならず、

システム全体の寿命向上を図る必要がある。

・ 蓄熱機器については氷蓄熱式空調機、電気温水器、省エネ型清涼飲料用自販機等、製品と して独立すでに普及しはじめている。しかし、さらに効率向上と小型化が必要である。

・ 分散電源は燃料電池、太陽光発電、風力発電、自家発を取り上げ、その種別により個々の 開発課題は異なるが、共通の課題として系統連系技術の確立も急務である。

・ 負荷誘導技術としては需要家の負荷制御の手法開発、屋内やセンターと需要家間の情報イ ンフラの整備、家電機器制御用の各種アダプター/センサー開発、超静穏型家電機器の開 発、待機電力削減技術の開発が重要である。

(2) 社会制度への提言

・ 2 次電池については事業用電気工作物としての扱いから、一般電気工作物、または一部を 自家用電気工作物として認知と、消防予防条例における規制緩和をお願いしたい。

・ 蓄熱機器では電気用品取締法が電気用品安全法へ改訂されるのに伴い、電気温水器を従来 の甲種用品の指定から普通電気用品への指定に改定していただきたい。

・ 分散電源では燃料電池を一般電気工作物として扱い、太陽光発電では団地等での小規模共 同発電にかかわる諸制度の簡素化することをお願いしたい。風力発電では障害灯の設置や タワーの着色に関する航空法等の見直し、系統連系ガイドラインにおける装置の簡略化、

型式認定制度の導入が求められている。自家発設備はコジェネレーションを含めて保守管 理規則の緩和をお願いしたい。

・ 屋内情報インフラに関して、電力線搬送、RF無線の法規制の緩和をお願いしたい。

・ 電力会社に対するお願い

○ 届け出制になった選択約款(電気料金制度)の充実と、オプション・メニューの拡大

○ 需要家に対する各種エネルギー情報サービス(診断・分析・コンサル等)の充実

○ 現在実施中の助成・補助金制度(氷蓄熱空調・氷蓄熱式ショーケース、住宅用/産業用太 陽光発電)の更なる充実(期間延長、適用拡大、増額)

・ 省エネを事業として実現するESCO事業の立ち上げ支援を関係省庁にお願いしたい。

・ 電気機器のエネルギー効率に関する情報の提供のため、試験・認定制度を確立願いたい。

・省エネ法(エネルギー管理指定工場)の適用を拡大することをお願いしたい。

・ 負荷平準・省エネ機器に対して「環境評価指数」のような指標を導入し、啓発や定量評価 に反映してほしい

以上 

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-氷蓄熱式空調システムの助成制度延長に関する要望書

1.  要望事項

電力負荷平準化を目的とした夜間電力を使用した氷蓄熱式空調システムエアコンの更なる 普及促進のため、下記に示す現行助成制度の期間延長を要望致します。

①氷蓄熱式空調システム設置補助金制度(現行制度は平成12年度まで)

②エネルギー需給構造改革投資促進税制(現行制度は平成11年度まで)

氷蓄熱式空調システムの使用冷媒がオゾン層を破壊しない代替フロン(HFC)に概ね切り 換わると共に、氷蓄熱式空調システムが市場浸透すると想定される平成15年度までの期間延 長を希望します。

2.  要望の背景

我が国における電力負荷率の低下の要因は、夏季昼間に代表される冷房需要の急増による ものである。従って、電力負荷率を改善するためには冷房需要の移行が必要であり、移行の 一手段である蓄熱式空調機は夜間電力を利用して蓄えた冷熱により昼間の冷房需要を賄うも のであり、電力負荷率改善には極めて有効である。

電事審基本政策部会、負荷平準化小委員会中間報告では2010年における氷蓄熱式空調シス テムによる負荷平準化目標は742万kWとなっており、負荷率改善目標の約43%を占めてい る。この負荷率改善目標値は、業務用空調機機器について物理的に設置可能な最大限のレベ

ル(約50%)まで代替が進むという前提での潜在量である。

氷蓄熱式空調システムの場合には、一般の空調機に対して氷を蓄えるための蓄熱槽が余分 に必要となるため設備費の増加を伴う。このような背景のもと、氷蓄熱式空調システムの普 及のための各種公的・電力助成制度が設けられ、氷蓄熱式空調システムの普及台数としては 平成10年度は約3000台規模となった。更に平成11年度及び12年度の普及台数規模として は、それぞれ約5000台、10000台程度と予想され各種助成制度により順調に伸長している。

この平成 12 年度の普及予想台数は助成制度設定時の普及目標台数である約20000 台に比べ て少なく、普及目標台数を達成するためには現行助成制度の継続が必要である。

氷蓄熱式冷凍・冷蔵ショーケースシステムの 普及促進助成制度新設に関する要望書

1.  要望事項

電力負荷平準化を目的とした夜間電力を使用した氷蓄熱式冷凍・冷蔵ショーケースシステ ムの普及促進のため、氷蓄熱式空調システム同様の下記助成制度の新設を要望致します。

①氷蓄熱式冷凍・冷蔵ショーケースシステム設置補助金制度

②エネルギー需給構造改革投資促進税制

氷蓄熱式空調システム同様に適用期間としては、機器コスト低減並びに市場浸透基幹を勘 案し、制度新設後約5年間を要望します。

2.  要望の背景

スーパーマーケットを初めとした食品店舗に設置される冷凍・冷蔵ショーケース関連の電 力使用量は、空調用・照明用に比べて比率が高く電力使用量比率は50〜60%程度である。ま た、ショーケース関連の夜間消費電力は、ナイトカバーの設置や照明発熱負荷の減少により 昼間の消費電力に対して60%程度まで減少する。従って、氷蓄熱式空調システム同様に夜間 電力を利用して冷熱を蓄えて、昼間の冷凍・冷蔵用需要を賄う氷蓄熱式冷凍・冷蔵ショーケ ースシステムは、電力負荷率改善には有効である。

電気事業審議会基本政策部会、電力負荷平準化小委員会中間報告では2010年における氷蓄 熱式冷凍・冷蔵ショーケースによる負荷率改善目標(設置可能な潜在量)は86万kWとなっ ている。氷蓄熱式空調システムによる目標(742万kW)及び蓄熱式自販機による目標(100 万 kW)に比べ目標は低いものの、技術的には氷蓄熱式空調システムと同一であり、昼間の 消費電力の約20%を夜間にシフト可能である。

従って、電力負荷率改善に有効な氷蓄熱式冷凍・冷蔵ショーケースシステムを普及拡大す るために、氷蓄熱式空調システム同様の助成制度の適用を要望する。また、冷凍・冷蔵ショ ーケースは空調システムとの併用されるケースが一般的で、夜間に蓄えた冷熱を昼間の冷 凍・冷蔵または空調用への利用が可能であり、各種最適運転制御などの付加によりシステム 効率の向上並びに夜間移行率の拡大に寄与できる。

要望・提案事項

1.  電気温水器

<要望事項1>

近々、電気用品取締法が電気用品安全法に改訂されようとしている。電気温水器は電気 用品取締法では甲種用品に指定されていて、改訂後は特定電気用品に指定される可能性 が高いが、一般電気用品に指定して認定検査機関による適合性検査の義務付けを緩和し ていただきたい。

<理由>

電気温水器は他の電気製品と同等の危険性しかなく、事故例も極めて少ない。製造業者 における検査・確認は他の電気製品と同じ効果を有しており、認定検査機関による適合 性検査の必要性がない。

一般電気製品に無い、据え付け工事や付帯工事(配管・電気)が伴うことによる危険性 に対しては有資格者による工事の義務付けで担保されている。仮に認定検査機関による 適合性検査を実施しても本危険性への対策としては何ら有効性はない。

よって、特定電気用品への指定は合理的根拠がなく、一般電気用品として取り扱ってい ただきたい。

<要望事項2>

電気温水器に対する助成制度を設けていない電力会社が 1 社あるが、全電力会社の実 施を望む。

<理由>

電気温水器は現在200万台以上の市場ストックがあり、ボトムアップにより0.5%の負 荷率改善効果がある。しかしながら、ここ10 年間は年間 20 万台を推移し、給湯市場 のたかだか6%程度にしかならない。助成がなくなっていくと、この数字を維持するこ とも難しくなる。

2.  ヒートポンプ給湯器

<要望事項1>

電気温水器は電力会社により助成制度が設けられている。ヒートポンプ給湯器も電気温 水器と別立てのメニューで、金額も現在の電気温水器以上の助成制度を設けてほしい。

<理由>

現在、HP給湯器は電気温水器と同じ扱いの助成となっているが、得られる熱量が同じ でも、ヒートポンプは電気容量が小さいので実質電気温水器の1/2以下の助成金額と なっている。(現行の助成制度は電気容量にそって段階的に金額がきめられている。)

熱量に見合った金額にして欲しい。

HP 給湯器の CO2 排出量は電気温水器の約 1/3、他の熱源と比べても 1/1.5〜1/3 となっていて環境性に優れていること。ランニングコストも電気温水器、石油給湯機の 1/2以下、ガス給湯機の1/5〜1/9以下でありユーザーメリットも大きい。よって、

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