Solution。それは、一つのスピーチの核となるとっても重要な部分です。Solutionでは、スピーチの中で述べた問
題やその原因を解決する策を提示します。そしてその提案が有効であることを証明します。これよりSolutionに ついて以下の項目に沿って説明していきます。
゜・*:.。.。.:*・゜゜・*:.。.。.:*・゜゜・*:.。.。.:*・゜゜・*:.。.。.:*・゜
1.Solutionって何?
2.Solutionの組み立て方 3.反論吸収
4.おわりに
゜・*:.。.。.:*・゜゜・*:.。.。.:*・゜゜・*:.。.。.:*・゜゜・*:.。.。.:*・゜
1. Solution って何?
Solutionとは「そのスピーチで取り上げられた問題を解決する方向性を示すもの」、つまり「ある問題に対して私
が調査した結果、このような解決策が最も有効で、かつ実現性もある!!」と聞き手に薦めるものといえます。
しかし聞く人によって考え方や捉え方は違うし、解決策も無限のように考えられるし、実効性なんて実際にやら なきゃわからないし…。いざsolutionについて考えてみると様々な壁にぶつかると思います。そんな時は、以下 のポイントで考えてみてください。
自分は現状の中で何をもっとも強力(深刻)なCauseとして認識しているのか?
↓
自分のUltimate Goal(※)を明確にした上で、それを達成するSolutionを作る!!
(※Root Causeが解消され、自分が言及した現状の問題点が解消された状態)
Solutionとは、現状の問題を解決し、Ultimate Goal(自分がスピーチを通して作り出したい状況)に近づける
ための具体的方法であり、自分が提起した問題を
①どんな手段によって解決し
②その後にはどのような状況が作り出されるのかをプレゼンし
③そのプランが実行可能であり効果的であること(Practicality, Workability、本章後半参照) を確かな根拠とともに証明するのです。
ここで、solutionを作成する上で留意すべきポイントを挙げておきます。
Solutionとは‥
① 問題を解決するものである。(分析を踏まえているか=主なCauseを潰せているか)
② Ultimate Goal(自分がスピーチを通して作り出したい状況)を達成するものである。
③ 具体的な手法があり、その対象となるものに行動を促すものである。
④ 具体的な手法は無いが、聴衆に独自のSolutionを考えさせるヒントになるものである
①については、前述した「自分が提起した問題をどのように解決」するかを書くことにあたるのですが 、
organization項目のPHCSの説明からも理解ができるかと思います。②については、前述の通り解決した「そ
の後にはどのような状況が作り出されるのかをプレゼン」することにあたります。③ についてはこれから説明し ていきます!
2.Solutionの組み立て方
上記の③をもう一度確認してください。
「具体的な手法があり、その対象となるものに行動を促すものである。」
この「具体的な手法」とはどのようなことをいうのでしょうか。ここでは、この“具体性”について詳しく見てい きたいと思います。
まず、スピーチを聞いている人々に、具体的な行動を促す(行動してもらう)ためには、聴衆がなにをすべきかと いうことが具体的にわかっていなければなりません。つまり、この「具体的な手法」とは、聴衆が自分が何をどう すればいいか分かり、それを実行に移せる状態を示している手法のことです。
それでは、この「具体的な手法」があり、かつ行動を促すことのできるsolutionを組み立てるためには、以下のポ イントに注意することが必要です!
★What? そのSolutionはどういうものなの?
そのSolutionがどういうものなのかを突き詰めます。曖昧な言葉を用いない定義をし、似た言葉との違いなどを
説明し、予備知識のない聴衆の疑問に答えられるようにしましょう。しかし、これが言葉の表面的な意味の説明だ けでは物足りません。最終的な目的は、聴衆にそのSolutionの中身をしっかり理解してもらい行動につなげても らうことなので、What?と問いかけ続けることで、実際に何をすべきかSolution の中身と方向性を明確に示す ことが重要です。
★Why? なぜそのSolutionなの?
これは、「なぜ他のSolutionではなく、そのSolutionを選択したのか」という疑問に答えることで、Solutionの 固有性を確立します。この質問に答えることによってあなたのSolutionの存在意義と具体性を高めることが出 来ます。つまり、自分のオリジナリティがでる箇所でもあります。また、ここで重要なのは、Solutionを考える前 に、Ultimate Goalを必ず考えてみることです。(この自分の Ultimate Goalが明確になっていないのに
だし、それをなくそうというSを立てる…これでは、誰の主張を語るスピーチかわからないし、主張をもって何を 目指すのかもわかりませんよね。)大事なのは、問題の根本解決に近づくための「具体的な手法」を考えることで す。そして、このようにSolutionに対して「なぜ?」を問いかけると、そのSolutionを選択した理由が明確にな り、説得性が増します。(他のSolutionともきちんと比較しましょう。色々なCausesの中から主たるCを選択 したのと同じように、Solutionsの中からPracticality, Workabiltyのより高いものを選ぶことも必要です。)ま た、問いかけることによって、Causeをうまく打ち消せていなかったり、Ultimate goalとかけ離れていたりし た場合に早めに気がつくことが出来ます。
★How? で、結局どうなるの?
最後に、「どのように?」を突き詰めます。つまり、whatを突き詰めることでSolutionの方向性を定めた後に、具 体的な将来の見通しを立て、証明していくことです。
このHowには二つの意味があり、それは「ふたつの『ジッコウセイ』」とよく言われます。
◇ジッコウセイ1:Feasibility/ Practicality (実行性、実行可能性) ⇒ホントに実行可能なの?
そのSolutionをどのように実行できるのか、具体的な手段を述べながら示していくことです。このことを 、
Solutionの実行可能性=Feasibility/ Practicalityといいます。よく「プラカ」と言われるあれですね。この実行 可能性をチェックするためには、以下のような疑問に答え、検証する必要があります。
・ いつ?
・ どこで?
・ 誰が?
・ 費用は?
・ 成功例は?
・ あなたは実際にやってる?など
◇ジッコウセイ2: Effectiveness / Workability (実効性) ⇒それ、効果的なの?
そのSolutionはどのように作用し、どの程度機能するのか、Causeとの整合性などに留意しながら示していく
ことです。それによって本当に問題が解決し、より望ましい世界が訪れるのかということを検証します。これを Effectiveness/Workabilityといいます。「ワーカ」ですね。ここで注意すべきは、自分のSolutionによって問題 の原因(Root Cause)が打ち消されているかという点です。PHCS構造の根本にかかわるのでもうお分かりかと 思いますが、すなわちSolutionによってCauseがつぶせることを示せていないと、本当にそのSolutionで効果 が得られるかどうかが分からず、聴衆を納得させて行動に移らせることは難しくなります。
3.反論吸収
次に、Solutionに関する反論吸収について述べます。反論吸収とは、自分のSolutionを提示した時に起こりうる
聴衆からの反論に対し、あらかじめ返しを用意することです。他者の意見や視点を取り入れることが、自分の主張 を強めることに効果をもたらします。
実際の手法としては、
譲歩(他者の意見を述べる)→反論(自分の意見が勝ることを示す)
という流れです。「こんな提案を出したら、きっとあなたは反対すると思います。そのご指摘はもっともだし、私 もよく理解しています。でも、少しだけ私の話を聞いていただけませんか。こうこうこのような根拠により、私の 主張は間違ってはいないのです。」というイメージになります。
ひとつ皆さんに意識してもらいたいのは、自分の立てたロジックを批判されたり、弱点を指摘されたりするケー スにおいても、決して感情的になって相手の主張を全否定してはいけないという事です。あなたが自分の論理の 欠点を突かれた時、イラッとしたり、怖くなって身構えたりしますよね。それと同じで、あなたの主張について指 摘した人も、彼の考えを全て否定されてあなたの思考回路を押し付けられたら、決して快く納得はしてくれませ ん。譲歩によって相手の主張を尊重したうえで、建設的な手法で自分の考えをディフェンスすることが大切なの です。ロジックとエモーションを区別して、気分の良いコミュニケーションができるスピーカーになってくださ い。
1. タイプ別反論吸収
それでは、どのような反論吸収方法があるのか、タイプ別にみていきましょう。
①
Solution を実行することにより新たに生まれる弊害に着目した反論の吸収
Solutionの採用によって得られるAdvantageも、弊害として生まれるDisadvantageも確かに存在するけど、
たとえその弊害があったとしてもSolutionをするだけの価値がある!と言えばよいのです。これは「ここでDA があるじゃん!という反論があるかもしれないが、私は、これだけのADは得られるのだからこの程度のDAは 些細なことであると言いたい」というニュアンスです。弊害は起こる可能性は本当にあるのか?という質問にし っかりと答えて、考えられる弊害を打ち消す、または減尐させるなどして、「そんな弊害は起こりにくい!」と示 すことです。しかし、そんなこと言い切ってしまうと返って怪しくなるので、たいていは、「こんなDAがあると いう反論があるかもしれない。しかし、こうすればDA発生は防げるし、またこれもすればもしDAが出ても最小 に抑えられます。」みたいな感じで言うことが多いです。
②
Solution を実行する上での障害に着目した反論の吸収
実行不可能を可能にするにはどうすればよいか。このときは、なぜ実行不可能とされているかを考えています。そ の際、いつ、どこで、誰が、費用は、などPracticabilityを考えるときと同様の視点で検証してみましょう。そして 実現不可能の要因が見つかればこっちのものです。その要因に関してまたロジカルな説明を立ててあげれば良い のです。