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2 月 11 日 兵庫県氷上郡山南町谷川 常勝寺 鬼こそ 天台宗

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2月11日 兵庫県氷上郡山南町谷川 常勝寺 鬼こそ

天台宗、竹林山、常勝寺、法道仙人が印度国から飛来して開いた寺院の 1 つという。本尊千手観音、後の山中に 中本堂、空本堂と称する遺跡等あって、もとは寺坊も数舎あったらしい。本堂で法要があって後鬼こそに移る。

法要はこゝでは修正会ではなく、追儺会であるという。日はもとから2月11日であった。

法会次第。

声明 列賛讃 着讃 三礼如来唄 法則 開経偈

観音経二十五品(もとは大般若経転読)

般若心経

毘沙門、不動真言。

法道仙人咒 六種回向。

声明に用いられる楽器は鐃鉢、銅鑼、である。その後で鬼が出る。(鬼こそ)という。鬼こそに出るものは

1、法道仙人 小型の茶色に漆った尉面をつける。こどもの役、小学校3年生位の男子なれば誰でもよい。今年は

常勝寺の院主宮崎実順さんの息子さんがなった。水色の肩染、下は白、面などの模様のある着物を着、茶色の 袴、白タビ、後掛草履をはく。手に5色の御幣(幣串は竹、長さ1.5m)を持つ。鬼の先導役。

2、一番鬼 赤鬼面。4面共麻緒の髪を後に長く垂らした本彫面で、非常に大きく、眼は飛出し歯牙のむき出しに

なったもので舞人の頭に合わないので、紐で頭にかけ、顎の所を左手で支えて、面の下から、前方をのぞきな がら舞う。約600年前、室町期のものといわれている。鬼になるものの資格や年令の区別はない。信徒でなく てもよい。谷川附近の人で希望者がなる。鬼を舞うと持病が治るといはれている。

一番鬼は茶色の縫ぐるみ、1重。白い布を鬼縛りにぐるぐる巻く。背中や腰の方は撚りをかけた白い布である。

もとはフグリをつけたような結へ方であるが現在はつけない、草鞋ばき。

一番鬼は右手に松火を持つ。松火は松のジンであるが長さ約30㎝に揃えて、もとの方10㎝ほどは丁寧に縄で 巻いてある。この松火をつくる家は定っている。今は寺の門前に住んでいるがもとは塔頭の家であったという。

3、二番鬼 青色鬼面。青色の縫ぐるみ。右手に鉾を持つ。

4、三番鬼 赤鬼面。赤色の縫ぐるみ。右手に木刀(黒塗)を持つ。

5、四番鬼 青鬼面。水色の縫ぐるみ。右手に錫杖を持つ。

法道上人の面の紐孔、鬼面の髪には幣紙結びつけてある。鬼こそはまづ寺壇家総代が松火の 1 つをとって、法灯 から火を松火に移しこれを一番鬼に渡す。次に上記の順序で法道仙人が先導に須味壇の周囲を 1 巡する。裏の扉を きしらせる。大太鼓、法螺貝が、上記声明のときの楽器の外に入る。正面に行列が来たとき、二番三番の鬼が餅切 をする。太刀で切り、鉾で突く所作をする。切る餅は径40㎝ばかり三升の餅を薄く円形に延したもので、前後に2 枚づゝの裏白を重ねた上から青竹と鍵付棒で十文字に結えて吊すがこの鍵棒は仲々立派なものである。

次に本堂の内陣を 1周する。一番鬼と二番鬼とが正面にやって来たとき火合せをする。この 2鬼向い合って、松 火と餅を交叉する所作をする。

第 3 周団は一たん裏門から堂の外に出、改めて本堂の廻廊にとって廻廊を右手から正面を通って左側廻廊へと巡 るのである。

法道仙人は子供故であろう。付添人のいうまゝに拍子もとらず後しり歩いて回るのみである。4鬼はそれぞれ、ま づ右足から左足 2 回とんで、あげていた左足を前方に踏しめ、次は左足から左足の回とんで右足を前方へ踏む。こ の下閇を踏む調子は、四番鬼が自分も舞いつゝ錫杖を唱うして調子をとる。

廻廊左側の先に出たとろ、一番鬼は持っていた松明を見物人の方へ投げる。

(2)

イ 餅切をする所

ロ 火合せをする所

ハ 松明を投げる所

ニ 溜り場、支度をする所

ホ 裏扉

ヘ 面を飾る供壇

ト 古面を納めてある所

現在使用の鬼面の外に 2 つの古鬼面がある。もと鬼こそに使用したといわれるが、木彫、着地のまゝで甚だ稚拙 な彫法のもの。

法道仙人の化身が火、水、風、雨の鬼神を率つれて、村中に潜んでいる災厄を追払った古事に拠るものという。

参照

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