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抗PCNA抗体を用いた免疫組織化学的検索による脳腫瘍の増殖能についての研究

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原 著 〔東女医大誌 第63巻 第11号頁1324∼1334平成5年11月〕

抗PCNA抗体を用いた免疫組織化学的棟索

による脳腫瘍の増殖能についての研究

東京女子医科大学 脳神経センター.脳神経外科学教室(主任    タ    ジカ    ヤス   ピコ

   田 鹿  安 彦

高倉公朋教授) (受付 平成5年・6月17日) .lmmullohistochemical Study of Proliferating Cell N“clear        Antige11(PCNA)in Brain Tulmors        Yasuhiko TAJIKA Department of Neurosurgery(Director:Prof. Kintomo TAKAKURA), Neurological Institute,        Tokyo Women’s Medical College   Proiiferating cell nuclear antigen(PCNA)is a 36−KD auxiliary protein for DNA polymerase delta. It is involved in cellular proliferation, and accumulates in the nucleus during the late GI to S phase of the cell cycle. Using a monoclonal anti−PCNA antibody(PC 10), the population of proliferating cells easily estimated by immunohistochemical staining of formalin−fixed, paraffin−embedded tissues. PCNA immunostaining of 80 surgical specimens of brain tumors was performed by.the avidin biotin peroxidase complex method. Positive reactions for PCNA were found only in the nuclei of tumor cells. Although the PCNA index was relatively higher than the Ki・671abeling index, the two indices tended to be correlated. The mean PCNA indexes(%)of the individual tumors were glioblastoma,33.6± 15。4%;anaplastic astrocytoma,16.1±15.7%;low grade astrocytoma,196;ependymoma,4.5±2.5%; medulloblastoma,38.3±36.5%;schwannoma,1%;meningioma,5.9±6.4%;hemangioper量cytoma,42± 36.8%;malignant lymphoma,46±23.3%and metastatic brain tumor,68.8±19.396. All histologically malignant tumors had high PCNA index. A correlation was found between PCNA index and histological grading. Among patients with astrocytic tumors, the group with a PCNA index of more than 12%has a significantly poorer prognosis than the group with a PCNA index of les6 than.12%. The author concluded that immunohistochemical studies of PCNA were useful in estimating the degree of malignancy and its prognosis of brain tumors.       緒  言  脳腫蕩の治療,予後を考える上でその増殖能を 知ることは重要なことである.現在まで各種の方 法により脳腫瘍の成長解析が行われているが,手 術材料でそれを簡便に知る方法は未だ少ない.脳 腫瘍特に神経膠腫は,組織多様性が著明で従来の 方法では腫瘍の一面のみしか検索できないことも 多い.近年,通常のホルマリン固定パラフィン包 埋切片で腫瘍細胞の増殖能をみることが,増殖細 胞核抗原proliferating cell nuclear antigen(以

下PCNAと略す)に対する抗体を用いることで

可能であるとの報告がなされている1)幻.この抗 体には主に19F4(lgG),.19A2(lgM), PC10(IgG) の3種があり市販されている.これらを用いるこ とにより,摘出標本の全ての部位の増殖能の検討 が容易になった.

 抗PCNA抗体を脳腫蕩に応用し,その増殖能

を調べた報告はまだ少ない.1987年にTabuchi ら‘)が脳腫瘍の培養細胞と生検材料の凍結切片ア

セトン固定で抗PCNAヒト血清を用い免疫染色

(2)

を行っている.1991年Louisら6)は抗PcNA抗体一 (19F4)を用い凍結切片アセトン固定で,1992年に はSasakiら7)がエタノール固定で19A2抗体を用 いて免疫染色を行っている.PC10抗体を用いて Allegranzaら8)や別府ら9)はホルマリン固定パラ フィン包埋切片で,脳腫瘍の免疫組織染色を行い 以前の報告よりも良好な結果を得ている.今回著 者は抗PCNA抗体(PC10)を用い,ホルマリン固 定パラフィン包埋切片で脳腫瘍の増殖能を検討 し,各腫瘍組織での差異,組織学的悪性度との相 関の有無等を検索した.また従来行われていた凍 結切片でのKi−67染色と,その染色性,陽性率につ いて比較検討した.        対象および方法  1.対象  1986年から1992年までの当科並びに関連病院で の手術による脳腫瘍の摘出標本のうち80例を対象 とした.男性38例,女性42例ゆ年齢は2歳から78 歳までで平均46歳であった.対象とした腫蕩の内 訳は神経上皮由来腫瘍43例〔glioblastoma 20例, anaplastic astrocytoma(grade 3)12例, astrocytoma(grade 2)3例, ependymoma 4例, medulloblastoma 4例〕, schwannoma 5例, meningioma 18例, hemangiopericytoma 2例, hemangioblastoma 2例, germinoma 2例, malignant lymphoma 3例, pituitary adenoma 1例,metastatic brain tumor 4例である(表1).  2.方法  標本摘出後直ちに20%ホルマリン液で固定しパ ラフィン包埋後,厚さ4∼5μmの切片を作りヘマ トキシリンーエオジン染色,鍍銀染色と免疫組織 染色等を行いWHO国際脳腫瘍組織分類10)にも とづき病理組織診断を行った.固定期間は大部分

が2日間以内であり,3∼4日間が3例,1週間

以上が3例あった.摘出組織のうちヘマトキシリ ンーエオジン染色で,特に細胞密度も高く腫瘍の

本体と思われる部分を含む標本についてPCNA

染色を行った.抗体は抗PCNAモノクロナール

抗体(PC10, DAKO)を用い,以下のごとくavidin biotin peroxidase complex法で免疫組織染色を 行った.キシレンにて脱パラ後,3%過酸化水素 水にて内因性peroxidaseの処理をした切片に, 正常馬血清を反応させ洗浄後,PC10を1:100に 希釈し室温で1時間反応させた.洗浄後,biotin化

野マウスlgGを反応させ,また洗浄後avidin

biotin peroxidase complexを反応させ,洗浄, diaminobenzidineにて発色させた.ヘマトキシリ 「ンにて対染色を行った.腫瘍細胞を1,000∼2,000 個数え陽性率PCNA indexを求めた.また47例は 手術標本の一部門凍結切片としてアセトン固定後 Ki−67モノクロナール抗体(DAKO)を用い同様に avidin biotin peroxidase complex法で免疫組織 表1 対象症例の内訳 性 別 年齢(歳) 組織診唱名 症例数 男 女 mean±SD 「ange Glioblastoma 20 12 8 53.6±9.6 34−68 Anaplastic astrocytoma 12 6 6 44.7±14.9 23−66 Astrocytoma(Grade 2) 3 1 2 36 ±5.1 33−42 Ependymoma 4 1 3 14.5±13.5 2−29 Medulloblastoma 4 4 0 16.8±12.8 3−34 Schwannoma 5 0 5 52.6±18.2 28−71 MeningiOlna 18 5 13 53.3±1,5 26−77 HemangioperiCytoma 2 1 1 52 ±7.1 47−57 Hemangioblastoma 2 1 1 37 ±:15.6 26−48 Fituitary aden・ma 1 1 0 46 Germinoma 2 2 0 25 ±12.7 16−34 Malignant lymphoma 3 2 1 56 ±15.1 44−73 Metastatic tumor 4 2 2 54 ±19.2 33−78 合     計 80 38 42 46.5±17.01 2−78 一1325

(3)

表2 各腫瘍別のPCNA indexとKi−671abeling indexの値 Histology No. of モ≠唐? Labeling index 盾?@Ki−67(No.) imean±SD%) PCNA index(No.) @ (mean±SD%) Glioblastoma 20 15.4±8.3 (7) 33.6±15,4(20) (Recurrence) 9.5±7,8 (2) 38.4±14,1(5) Anaplastic astrocytoma 12 7.0±7.3 (2) 16.1±15,7(12) (Recurrence) 17    (1) Astrocytoma(Grade 2) 3 1 ±0  (2) 1 ±0  (3) Ependymoma 2 2 ±1 (2) 4.5±2.5 (2) (Recurrence) 6    (1) Anaplastic ependymoma 1 一 7    (1) Subependymoma 1 1    (1) 2    (1) Medulloblastoma 4 9    (1) 38.3±36.5(4) Schwannoma 5 1 ±0  (2) 1 ±0  (3) (Recurrence) 6 ±5.76(2) Meningioma 17 2.1±1.8(15) 5.9±6.4(16) Anapヨastic meningioma 1 一 11    (1) (Recurrence) 30    (1) Hemangiopericytoma 2 1    (1) 42.±36.8(2) (Recurrence) 5    (1) 69    (1) Hemangioblas七〇ma 2 1    (1) 11 ±14.2(2) Pituitary adenoma 1   1    (1) Germinoma 2 25.0±4.3 (2). 54.5±14.8(2) Malignant lymphoma. 3 23 ±1.4 (2) 46 ±23.3(3) Metastatic tumor 4 43.5±4.9 (2) 68,8±19.3(4) 染色を行い,labeling indexを算出した.  3.統計学的解析  統計学的解析は,亭亭の比較にはWilcoxon検 定を用いた.生存率は発症日から最終生存日まで を生存日数としてKaplan−Meier法で算出し,各 群の比較検討にはlogrank検定を用いた.          結  果

 PCNA染色の免疫組織学的所見では陽性細胞

は腫瘍細胞のみに認められ,腫瘍周囲の脳組織の 膠細胞や神経細胞には陽性細胞は見られなかっ た.PCNAは核内にび漫性に染まる例が多かった が,一部には薄く穎粒状に染まる腫瘍細胞の核も 見られた.各腫瘍における染色態度と代表症例に ついて述べる.  1.PCNAの各腫瘍における染色態度(表2)  1)glioblastoma  この群の20例では再発により手術がなされたも のは9例あり,また11例が死亡していた.再発例

のうち5症例,6検体についてPCNA染色がな

された.PCNA indexはいずれも高い値をとって おり,平均33.6%であった.再発時では38.4%で あった.Ki−67のlabeling indexをま7例行おれ 15.4%で,再発時は2例のみであるが9.5%であっ. た.  次に代表例を呈示する.55歳男性の左前頭葉腫 瘍の1例は,細胞密度が高くpleomorphismも強 く核分裂像も多くみられ,PCNA indexも高く 24%であった(図1a). Ki・671abeling indexでも

23%と高い値を示していた.分裂期の核には

PCNAは染まっていなかった.またこの例では血 管増生と,壊死,perinecrotic pseudopalisadeが 多数見られたが,この壊死の周辺の細胞の核には

PCNAは染まらなかった.多くのendothelial

proliferationを来した腫瘍血管には, PCNA陽性 の核を持つ細胞がみられた(図2a).他の例では

PCNAは多核の細胞や異型性の強い巨細胞の核

には染まるものが多くみられ,. ェ裂期と思われる 細胞でも薄く染まるものがみられだ(図2b).  2)astrocytoma  良性とされている丘brillary astrocytoma (grade 2)3例では陽性細胞は白く少数散見され るのみで1%であった.

(4)

       図1 代表例のPCNA染色   aglloblastoma,核か褐色に染まるPCNA染色陽性細胞か多数見られる(×400),   b anaplastlc astrocytoma, PCNA陽性細胞が腫瘍全体に散在してみられる(×   200).   cmedulloblastoma,多数の細胞か陽性てある(×100),   dgermlnoma,組織学的にはtwo cell pattemのgerminomaの例て,上皮様細胞に   のみ陽性細胞か多数見られる.この例は嚢胞内HCG高値からmallgnant germ cell   tumorと考えられた(×400).  pleomorphismが強く,核分裂像も見られ臨床

的には悪性とみなされるanaplastic

astrocytoma(grade 3)12例では161%であった. Ki−67のlabeling lndexは5例に調べられている

が7%であった.3例再発し1例のみPCNA染

色が検討され17%であった.3例が死亡している.  代表例を呈示する.23歳女性の左側頭葉にび懲 性にひろがっていた例では,細胞密度が高く pleomorphismも強い腫瘍であったが血管増生や 壊死は見られなかった.PCNA陽性の核はほぼ腫 瘍全体に多数見られ,PCNA indexは17%であっ た(図1b). Ki−67の1abeling indexでも18%で あった.また51歳男性の左前頭葉腫瘍は細胞密度 が高く,pleomorphismも強く,巨細胞も多くみら れ,血管増生も見られたが,摘出標本では壊死が 見られず,anaplastic astrocytomaと診断された 例であるが,PCNA染色では強く染まる部分が認 められ,その部分ではPCNA index 48%であっ た.Ki−67染色でも陽性細胞がみられたがlabeling indexは11%であった.得られた切片ではパラ フィン切片と比べると,細胞密度は低く,得られ た標本の部位に差が見られた.

 3)ependymoma

 小児の第四脳室に発生したependymomaの例 では,多数のperivasucular rosetteやependymal rosetteが見られるが,核分裂像や異型性等はみら 一1327一

(5)

       図2 代表例のPCNA染色 a:glioblastoma,壊死,血管の増生が著しく,腫瘍細胞は核が黒く濃染しPCNA陽性 のものが多い.一部の肥厚した血管壁の細胞も陽性である(×200). b:glioblastoma,分裂像を呈する異型細胞も陽性である(x200). c:hemangiopericytoma,巣状に陽性細胞の集合が見られる(×100). d:metastatic brain tumor(肺原発のadenocarcinoma),周囲脳組織と境界明瞭な 腫瘍組織は大部分PCNA染色陽性である(×200). れず,Ki−67のlabeling indexは2%であり, PCNA indexは4.5%であった.再発時または悪 性例では7%と高くなっていた.亜型の一つと考

えられているsubependymomaの1例は2%で

あった.  4)medulloblastoma  小型の核クロマチンに富み,細胞密度が高く,

核分裂像も多い腫瘍細胞からなり,Homer・

Wright rosetteが多数見られた. PCNA染色では 多数の陽性細胞がみられ,PCNA indexは38.3% であった(図1c). Ki−67染色でも多数の陽性細胞 がみられた.

 5)schwannoma

 palisadeを呈する細胞の中にPCNA染色で褐 色に染まる陽性の核が散見されたが,その数は少 なくPCNA indexは1∼2%であった. Ki−67 1abeling indexは1%であった.しかし症例に よっては部分的に多数の細胞がPCNA染色で染 まるところも見られた.  6)meningioma  18例のmeningiomaについて検討した.平均で はPCNA index 6%, Ki−671abeling index 2% であった.各subtypeのPCNA indexは次のごと くであった.  meningothelial meningioma 6例では7.7%で あった.この内1例はanaplasiaが強くみられ, PCNA indexも25%と高値であった.丘brous meningioma 7例では,初発例1例と8年後の再

(6)

発例1例は局所に陽性細胞の三二を認めその部の 値はそれぞれ36%と30%であった.しかし全体と しては他の例は平均3%であった.transitional meningioma 3例では局所に陽性細胞が見られた 1例では61%であったが,他は4%であった.an− giomatous meningioma 1例では15%と高い値で あった.anaplastic meningiomaの1例は初回手 術時には,部分的にPCNA陽性細胞が集まり,そ の部位ではPCNA index 11%であった.再発時に はPCNA陽性細胞は腫瘍の全体に多くみられ, PCNA index 30%であった.  7)hemangiopericytoma(meningeal heman− giopericytoma)  頭蓋内に発生したmeningeal hemangioperi−

cytomaは臨床上meningiomaと区別が難しい例

であるが,再発例が多く臨床上は悪性とみなされ る腫瘍である.PCNA indexは平均42%で,2例 の内1例は約1年で再発し手術を受けている.こ の例では初回の手術標本のPCNA indexは16% であったが,再発時には69%と非常に高値となっ ていた.他の1例は初回時より68%と高値であっ た.また陽性細胞が局所的に三族する所見が著明 であった(図2c).  8)hemangioblastoma  小脳に発生した例では陽性細胞は散見されるの みで,PCNA indexは1%以下であった.凍結切 片でのKi−67染色では組織形態が壊れており陽性 細胞の判定は困難であった.  大脳に発生した例ではPCNA indexは21%と 高値を示した.  9)pituitary adenoma

 ホルモン非分泌性腺腫の1例ではKi−67,

PCNAいずれのindexも1%以下と二値であっ

た.

 10)germinoma

 左前頭葉め嚢胞性腫瘍の34歳男性例は,組織学 的にはtwo cell patternのgerminomaであった が,嚢胞液中にHCGが高値に検出され,免疫組織 化学的にもHCG陽性の細胞が見られたことから 臨床病理学的にはmalignant germ cell tumorと 考えられた例である.PCNA染色では腫揚細胞の うち小型のリンパ球様細胞は染まらず,上皮様細 胞にのみ多数陽性細胞を認め,PCNA indexは 65%と高値であった(図1d).また同様な臨床像を 呈した16歳男児の前頭葉の例でもPCNA index は44%の高い値であった.Ki−671abeling indexは それぞれ22%,23%と高値であった.  11)malignant lymphoma

 3例とも多数のPCNA染色陽性細胞がみら

れ,PCNA indexの平均は46%であった. Ki−67染 色でも23%と高値であった.  12)metastatic brain tumor  肺や乳房の腺癌または扁平上皮癌よりの転移性

腫瘍もほとんどの腫瘍細胞の核はPCNA染色に

染まり,PCNA indexは非常に高く,平均68.8% を示した.Ki−67は2例に行われ43.5%であった.

PCNA染色では腫瘍のみに染まり周囲の脳組織

はまったく染まらず,腫瘍の浸潤部位が良くわ かった(図2d).

 2.固定期間とPCNA染色性

 大多数の症例は固定期間は2日間以内であっ た.3∼4日間固定の例とは染色性に変化はみら

れなかった.1週間以上の3例のうち1例は

schwannomaでPCNA index 1%で染色性が弱

かったが,他の2例はglioblastomaで悪性度の高 いものであったためかPCNA index 40%前後の 高い値であった.特に50歳男性のglioblastomaの 例は他院での手術材料のためホルマリン固定期間 が13日間と長期であり,標本も3×4cm程の大き

なものであったがPCNA染色は比較的良く染

まっていて42%であρた.この例は再発時は52% であった.anaplastic meningiomaの例について 同一標本を2,9,16日置ホルマリン固定を続け て比較したが,ほぼ同一部位のPCNA indexはそ れぞれ30,16,13%と低下していた.

 3.組織学的悪性度とPCNA染色

 glioma特にglioblastomaとastrocytomaの

gradeとPCNA indexの値を比べてみると,

gradeに比例してPCNA indexは高く』なってい た(図3).low grade astrocytoma(grade 2) は1%と低く,anaplastic astrocytoma(grade 3) では16.1%,glioblastoma(grade 4)では33.6% 一1329 \

(7)

護 書 ≡ 甕 7 6 5 4 3 2 i 0

評i.i

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書4

ご 豊 1 0 o O qり O O ○ O Q o ∀;1.25+0.474瑠× r=0.877 o   2      3      4       GRqDE astrocソtoma  anap}astic  91 i oblastoma      astpocytoma Q o 図3 gliomaの組織学的gradeとPCNA indexと  の関係  *:p<o.01,Wilcoxon検定 生存率Z 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 A=PO田Aく12鬼 (n=ユ〔〕) B:PC開A≧12拷 (n=25)  0    1   2   3   4   5   6       生存年数 図4 gliomaのKaplan・Meier法による生存率,  PCNA index 12%以上の群との比較  *:κ2=6.337,df=1, p<0,025, logrank検定’ と高い値をとり,各群間には有意差が見られた. これ.らの群の生存率をKaplan−Meier法で見る と,glioma全体でPCNA index 12%以上と12% 未満の群で比較すると,12%以上の群では生存率 は低い結果になった(図4).、  anaplastic astrocytoma(grade 3)は,また

PCNAのindexの値から2群に分けられた.1群

はPCNA indexが12%以上のものであり,その PCNA indexの平均は30,6%であった.もう1群 はPCNA index 12%未満のもので7例あり,その.   0   10   20   30   40.  50   60   70   80   90       PCNq I nde× 陸 図5 PCNA indexとKi−671abeling indexとの関係 平均値は5.7%であった.indexの高いものは細胞 密度が高くglioblastomaとの鑑別診断が難しい ものが多かった.逆にindexの低いものはcel− lularityが比較的低いものが多かった.そして 12%以上の群では,やはり生存率は低い傾向で あった.

 他の組織学的悪性度の高いとされている

medulloblastoma, anaplastic meningioma, hemangiopericytoma, malignant lymphoma, metastatic brain tumorでも高値であった.  4.PCNA染色性とKi・67染色性との関係

 同一症例でPCNA染色とKi−67染色の両者を

行った47例のうち,初回手術時のものは44例で あった.術中の迅速凍結標本のため,ホルマリン 固定標本と異なり腫瘍周辺部位のみしか得られな い場合も時に認められた.このため明らかに腫瘍 本体と異なると思われる8例(再発時3例)を除 いた39例について検討した.縦軸にKi−67,横軸に PCNAのindexをとり両者の相関を見た(図5). 両者のindexとも比較的低い値の場合は,両者と も同程度のことが多く直線上の相関が見られた.

PCNA indexが30%以上の高い場合はPCNA

indexが高くでる傾向であった.          考  察

 腫瘍細胞の増殖能の研究は1960年代3H一.

thymidineを用いるオートラジオグラフィーの発

達で進んで来た.さらにthymidineと同様に

DNA合成;期の細胞内核内に取り込まれる

(8)

bromodeoxyuridine(BrdU)に対するモノクロ ナール抗体が1982年Gratznerll)によって作られ てからは,実際の摘出標本に応用されるように なった.この抗体を利用してHoshinoら12)や Nagashimaら13)はBrdUを取り込んだ細胞を免 疫組織染色で同定し,標識率を算出する方法を開 発し,脳腫瘍に応用した.しかしこの方法では, .BrdUをあらかじめ人体に投与しなけれぽならな いという点に問題があった.そこで摘出材料を BrdUを含む培養液中で培養し,その組織を利用 して腫瘍の増殖能を見る方法が考えられ行われて いる14)15).この方法では固形の摘出組織そのもの では浸透性に問題があり,細切したうえで,圧力 をかけ培養しなければならない点など簡便さに欠 く点がある.  1983年Gerdesら16)により発見されたKi−67は GO期以外の全てのcell cycleの増殖細胞を認識す ることから,脳腫瘍の増殖能の解析に広く利用さ れている17)∼19).しかしこれも標本が凍結切片のみ に限られている点が問題である.最近ホルマリン 固定パラフィン包埋切片にも応用可能なKi・67の モノクロナール抗体の開発も進んでおり20燭,そ の一種であるMIB−1などはすでに市販されてい る.しかしこれらの抗体は現在のところマイクロ ウエーブや煮沸による加熱処理を行い,抗原性の 回復を行う必要があり,やや煩雑な点がある.  nUCleOlar Organizer regiOnSはホルマリン固定 パラフィン包埋切片でも利用でき,過去の症例も 含めて腫瘍の増殖能を検討できる点が今までにな く有用な方法であるが22),計測する視野が限られ てしまい,また計測法にも困難がある場合が多く あるとの指摘もある23).  このようにこれまでの方法は通常用いているホ ルマリン固定パラフィン包埋切片での標本を,簡 便に利用できる方法ではなかった.

 1.抗PCNA抗体による染色性について

 PCNAは1978年置iyachiら24)がSLE患者の

血清中に増殖細胞の核とのみ反応する自己抗体の 発見から見出されたもので,その後cyclinと名付 けられたもの25)と同一のもので,分子量36KDの

非ヒストソ酸性蛋白で,DNA合成に関与する

DNA polymerase deltaの補助因子として機能 し,増殖細胞の核に特異的に認められることが明 らかになった26)∼28).初期にはこの蛋白はG1後期 からS期にかけての核内に増加することが認め られたが,その後G1後期からS期, G2期, M期 にも認められるとの報告が多い3)21).  これに対する抗体を利用した免疫組織染色は 1983年Chanら30)が始め,1987年Robbinsら31)が

SLE患者血清中のPCNA抗体を使い固形悪性腫

瘍のホルマリン固定パラフィン切片で染色を行っ た.1987年Ogataら32}はPCNAに対するモノク ロナール抗体(19A2,19F4)を作製し,この抗体 (19A2)を用い1989年Garciaら1)がmethacarn固 定パラフィン切片で免疫組織染色を行った.これ

らの報告よりPCNAの抗原性はホルマリン固定

パラフィン包埋切片でも保たれることが考えられ た.鈴木ら4)や松野ら33)によれぽ,2日間までのホ ルマリン固定では抗原性が保たれることが分かっ た.またメタノール固定では良い染色性が得られ るが,エタノール固定やアセトン固定では逆に染 色性の低下がみられることが報告された.

 PCNA染色は前述したごとくホルマリン固定

パラフィン切片にも応用できることが言われてい る.今回の検討でも通常の2日間程度のホルマリ ン固定においてその染色性は良く保たれていた. また1週間前後の例では染色性はやや減弱してい た.anaplastic meningiomaの再発例において同 一標本を2日間ホルマリン固定の他に,9日間, 16日間固定し染色性を見たが,染色性は減弱し, PCNA indexは約半分に低下した.やはり長期に 固定したものでは染色性が弱まることが明らかで あり,この点注意を要すると思われた.  過去のパラフィン包埋された標本については6

年前までの例2例,5年前のもの1例で染色を

行ったが,いずれも染色性は良かった.この

PCNAの抗原性は比較的良く保たれていると思

われた.

 前述のごとくPCNAは初めG1・S期の細胞に

認められるとされていたが,近年の報告ではcell cycle全てに量的には問題があるが認められると のものが多い.今回の検討でもPCNA indexは高 一1331一

(9)

いものではmetastatic brain tumor, malignant lymphoma, medulloblastomaなどがあり,80% もの値をとるものも見られた.glioblastomaでも 50∼60%の値を取るものが見られた.これらの値

はS期のみの細胞の核を示すBrdUを用いた方

法でのlabeling indexよりははるかに高い値であ る11)∼13)ポまた,GO期をのぞく全てのcell cycleに 染まるKi−67染色による染色結果と比べてみても 高い値である18)19).今回同一標本でのKi−67と

PCNA両者の染色性を比べたものは一応相関が

みられたが,PCNA indexの方が高く出る傾向で あった.特にPCNA index 30%以上の高い値を示 すものでは著明であった.以前の報告ではほぼ同 じ値をとるものも見られるが,PCNA indexの方 が高値である報告例が多い3)8)34).増殖能の高いも

のはPCNAの発現性が強まることが考えられ

る.Scottら35)は人結腸癌由来の細胞のヌードマ ウス皮下移植実験で実際のgrowth fractionと, Ki−67やPCNAの陽性率を比較し同様の結果を報 告している.PCNAの半減期はin vitroでは20時 間(Bravo)であるが36),彼らの用いた培養細胞で はcell cycleは20∼27時間であるためPCNAが

核内に残存しPCNA陽性率が高くなるのではと

述べている.またPCNAの発現の調節は成長因

子の影響を受けていることを示唆している.いま まで考えられていた増殖期の細胞の数よりもはる かに多い陽性細胞がみられることは,腫瘍細胞で

はPCNA自身の性状ないし代謝に変化が生じて

いることも考えられる.腫瘍によってはPCNA

のmRNAに変化を来し, DNA合成に関与しな

いPCNAが増加している可能性を指摘している

報告もある3).今回の検討でもglioblastomaの例 では,異型性の強い巨細胞などにもよく染まるこ とや,metastatic brain tumorでは陽性率が非常 に高く,かつ強く染まることなどからも腫瘍細胞

では正常の増殖期の細胞と異なりPCNAの増加

が異常に起きているのではないかと思われる.  2.PCNA i準dexと,組織学的悪性度および臨 床像との相関について

 いずれにせよ悪性腫瘍においてはPCNA陽性

の細胞が多くみられ,PCNA indexが高いことは 明らかである.gliomaにおいて組織学的悪性度と PCNA indexの値を比べてみると, Ailegranza ら8)や別府ら9)の報告と同様良く相関しているこ とがわかった.つまりgrade 2ではほとんどが 1%以下であり,grade 3では16%, grade 4では

33%でgradeが上がるに比例してPCNA index

の値も高くなっていた.K:aplan−Meier法による 生存率の比較では,別府ら9)はPCNA index 22% で差が見られるとしたが,今回の検索ではPCNA index 12%以上と未満で有意な差がみられた. grade 3のanaplastic astrocytomaについても 12%以上の群と未満の群では,生存率に差がみら

れた.すなわちgrade 3のanaplastic

astrocytomaのうちPCNA index 12%以上のも のはgrade 4のものと同じく予後不良と考えられ るが,12%導灯のものは比較的良好であることが 示唆された.組織学的悪性度にPCNA indexを加 味して臨床病理像を考えることは非常に有用であ ると思われた.  3.組織部位によるPCNA染色の差について  glioblastomaの場合は組織多様性が強く,部位 により様々な像を呈することは良く知られてい る.標本が一部分の場合,悪性度の低い,増殖能 の弱い部位のみを見せられることになる恐れもあ る.特にこれら標本が小さくならざるを得ない凍 結切片では多いと思われる.Ki・67を応用したもの では,glioblastomaのlabeling indexは低いもの から高いものまで様々あり多様である18)19).この

点PCNA染色は摘出された標本全ての部位での

増殖能を見ることができ,優れていると思われた.

また良性腫瘍であるschwannomaやmenin−

giomaの一部の症例には, PCNA陽性の細胞が集 干している像がみられた.これらの腫瘍が臨床上 再発を起こし易いこととの関連性が考えられる. このようなことからも摘出標本を広範囲に検索で

きるPCNA染色は,有用な方法であると考えら

れた.          結  論

 1.神経腫瘍学の領域においても抗PCNA抗

体(PC10)は,ホルマリン固定パラフィン包埋切 片でも染色性にすぐれ通常の手術材料を広く利用

(10)

でき,またHE染色との連続切片で各種の部位を 検索でき,..組織多様性を見る上で非常に有用と思 われた.  2.PCNAの染色性は,腫瘍の悪性度に比例.し 強まることが認められた.またgliomaにおいて

はPCNA indexはg鰍deに相関していた.また

PCNA index 12%以上の群は12%未満の群より

生命予後は不良であった.このことからPCNA

indexは臨床病理学的悪性度を考える上で非常に 有用であると思われた.  3.PCNA染色とKi・67染色とを比較すると相 関が見られるが,PCNA indexの方が高くでる傾 向が見られた.またこれ.はPCNA indexが高値の 場合特に著明であった.

 4.これらよりPC10によるPCNA染色では

PCNAはG1期からS期, G2期, M期までも発現 している可能性が考えられた.また悪性度の強い 腫瘍ではPCNAの性状や,代謝に変化があり,染 色性が強まるのではないかと考.えられた.  稿を終えるにあたり,御指導,御校閲を戴きました 東京女子医科大学脳神経外科,高倉公朋教授に深謝致 します.また終始直接御指導戴きました久保長生助教 授に厚く感謝の意を表します.標本の作製,染平等に 御助力戴きました脳神経センター病理検査室,荒 徹 昭主任,坂寄隆司氏に感謝の意を表します.  なお,本論文の要旨の一部は第9回日光脳腫瘍カン :7アランス(1991年10月,和倉),第33回日本神経病理 学会総会(1992年5月,新潟),第12回腫瘍マーカー研 究会(1992年9月,大阪),第51.回日本脳神経外科学会 総会(1992年10月,鹿児島),第1回日本脳腫瘍カン ファレンス(1992年11月,日光),第5回ニュー.ロ・オ ンコロジーの会(1992年12月,東京)において発表し た..       文  献  1)Garcia RL, Co監trera MD, Gown AM:.Analy.    sis of proliferative grade uSing anti・PCNA/    cyclin monoclonal antibodies in丘xed, embed−    ded tissues−Comparison with now cytometric    analysis一, Am J Pathol 134:733−739,1989・  2)Galand P, Degraef C:Cyclin/PCNA im−    munosta重ning as an alternatlve to tritiated    thymidine pulse labelling for marking S phase   cells in paramn sections from. animal and   human tissues. Cell Tissue Kinet 22:383−392,   1989 3)Hall PA, Levison DA, Woods AL et al:   Proliferating cell nuclear antigen(PCNA)im一   卑unolocalization in parafHn sections:An   index of cell proliferation w童th evidence.of   deregulated expression in some neoplasms. J   Pathol 162:285−294, 1990 4)鈴木幸一,加藤良平,川州 明:抗PCNAモノク   ロナール抗体による増殖期細胞の同定:ホルマリ   ン固定パラフィン包埋切片を用いた免疫組織化学   的検討.医のあゆみ 157:655−656,1991 5)Tabuchi K, Honda C, Nakane PK:Demon・   strat量on of.proliferating.cell nuclear antigen   (PCNA/cyclin)in glioma cells. Neurol Med   Chir(Tokyo)27:1−5,1987 6)Louis DNN, Edgerton S, Tbor AD et al:   Proliferating cell nuclear antigen and ]K:i−67   immunohistochemistry in brain tumors:A   comparative study. Acta Neuropathol 81:   675−679, 1991 7)Sasaki A, Naganuma H, Kimura R et al:   Proliferating ceU nuclear antigen(PCNA)im・   munostaining as an altemative to bromode・   oxyuridine(BrdU)immunostaining for brain   tumours in para缶n embeddedβections. Acta   Neurochir 117:178−181,1992 8)Allegranze A, Girlande S, Arrigoni GL et a1:   Proliferating ce董l nuclear ant圭gen expression in   central nervous system neoplasms. Virchows   Arch A Pathol Anat 419:417−423,1991 9)別府高明,荒井哲史,金谷春之ほか:星細胞系腫   瘍におけるPCNA標識率の測定.脳外20:   1255−1259, 1992 10)Kleihues P, Burger PC, Sc㎞eithauer BW:   The new WHO classi丘cation of brain tumours.   Brain Pathol 3:255−268.,1993 11)Gratzner HG:Monoclonal antibody to 5・   bromo−and 5・iododeoxyuridine:Anew reagent   for detection of DNA replicant. Science 218:   474−475, 1982 12)Hoshino T, Prados M, Wilson CB et a1:   Prognostic implication of the bromodeoxy・   uridine labeling index of human gl.i6mas. J   Neurosurg 71:335−341,1989 13)Nagashima T, DeArmond SJ, Muruvic J et   al:Immunocytochemical demonstration.of S   phase cells by antibromodeoxyuridine mono−   clonal antibody in human brain tumor tissues.   Acta Neuropathol 67:155−159,1985 14)Sasaki K, Ogino T, Takahasi M:Im一 一1333一

(11)

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参照

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