3
来 ' 雌 人7・.出潮 胤 ・At 的 ~チ 83-98 (2006) 8
D による人工魚礁周 りの流れ解析
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畑山 純 *・光永 靖 **・山根 猛 **
'近食入乍 人乍 院 LI乍 研究 科 水産隻 学Ji,政 日並
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1.は じめに
R本では沿岸漁場軽肺事業に よって 多数の 人
_ L
.i.(帳が沈設 されている。 それは既存漁場の維持 ・t 拡 人 または新規漁場 の造 成 を主な 目的 として JJLり,国家部業 として実施 されて以降事菜品は/lF転 に拡 大 している。 そ もそ も海LJJ構造物 に魚が嬢 ま ることはかな り昔 か らよ く知 られているが,人工
鯛が塩富 であることや隠れ場 または棲みかになる こ と等があるが,その他 に魚類が生得的 に持ち 合 わせ る走流性があるO魚頬は側線器官に よって周 凹の水の動 き,水圧,音な どを認識 し, Fl身に と って般適 な流れ場へ移動す る。 そa)ため 人工魚礁 等の海中構造物設rnilに よって大 き く変化 し,尚
且
つ蝦鮎要閏で もあ る水Or流れは,把握すべ き菅田)
)
,
Cドt
s:数値流体 魚礁の起源 とされ る柴掛 ナ ・ふ しつけな どほ壬に の 一 つ で あ る 。 本 研 究 で は
河 川 ・湖沼の漁業技術 として伝承 されて来たo そ (Colll
れがいつのf=''-nこか沿岸漁業の網代造 りに取 り込 ま 力学 )を用いて人t魚椎が作 り出す流れ構造 につ れ さらに築磯 とな り今 Ffの 人工
魚
礁 になった と いて解析を行 った。されてい る'1.0現在では コン クリー ト製 ,銅製 ,
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廃 'jイヤの rL利用な ど様 々な材質,形,大 きさのi 2.材料および方法 ものがあ り,規模 も大き くなる傾向にある。 1)流動環境の計測
一般 に.(:(i蛾 が 人J.. ,糾 勘 二
郎
貼す る要因 として, 本実験 対 象の 魚礁 は鋼製 魚礁 カルセ ラ l-) フ84 畑山 緋 ・光/
K1 打 1 ・ t
l択 娃 トL 1 20S‑
【型( jL
一組 設 杜雛 ,以 Fカ ルセ ラ 1)‑ フ) で あ る。CF
r)解 析 の 流 入設 定 値 とす るた め , こ の カルセ ラ リ‑ 7が沈 設 され て い る兵 嘩 県 淡路 島 三 原 郡 西淡 町 湊 地 先 西 並窮 1.‑ 5 1
号魚 礁 伴 に て流・ 動 環 境 の 計 測 を 行 った. これ は 半 径 約50m
内 に 全 魚 礁 が あ り, カル セ ラ t)‑ フ2進 とそ れ を跡 む よ うに配正 され た コソ ク リー ト魚 礁 ネ ッ トプ JL1')‑
720 1 1 1
型 (九一・建 設 杜 興 )44
甚 で 構 成 され て い る。 この 魚 礁 群 に電 磁 流 速 計CompacL IEM
(7 レ ッ ク祉拳法) を設 EE L, 流 向 , 流 速 , 水温 を 測定 した。8 l
JJ定 は 連 続1 0
秒 の 記 録 を1 0
分r順高で旨 行 い,2004
年10J l17
日か ら2004
年L 2
月3
Elま で 行 ・'た。2)CFD
に よ る解析CrD
解 析 ・モ デ ル作成 に は ,熱 流 体解 析 ソフトCFL ) 2000 ( AD∧PTI VE RESEARC
H社製 ) を他 用 した。 鮒桝 の 対 象 と した魚 鰍 まカ Jレセ ラ リ ー フであ る( g Fl.
1。)Fi. g 1
カルセラ リーフ40 ‑ 2S
Ⅰ。型 の実物 とモデル これは帖1 00
1ll :, ll.Iさ;6
L・‑Il)一,奥 行 き1 . 0
0川か らな り,鋼 製 部分 以 外 にJ L .
・†l‑14が班 川 され て い る。CF
D解析 にはrk:物 とl
司サ イズのモ デ ル を作成 した 那,rL部及び イl一材 邦はほ とん ど水が通過 しないため F鳴.1の よ うに ・塊の不適過物 とした。 また計算傾 城 は巾 舶 02 m.
T.‑‑Jさl,;tO ‑. )
t , 奥行 きll3 0
2m とし, それぞれを瑚 由
・Y! l f A
l 軸 とした,Z (F噴 2.)Y
7
▲ † 一
・\Fi. g 2 CF D
解析設定計
研 Wn'は‑日 う ×! ‑ ) う×l O (
)に 分割 したが , 不 等fltl 隔 であ る。 これは 魚 礁 背 後 及び IJl部では 乱 流 が発 '巨LF.流域 よ りも役雑 な耽 れ とな る. そC)た め 魚礁 周 り及 び 内 部の格 了・幅 を狭 くし格 子数 を 多 くし たOな お魚礁モ デ ルは蓑 面 が摩 擦 あ りの構造 体 に, 計 算 組成 底 面 は摩擦 あ りに,底面 を除 く計 罪 領域 面 は摩 擦 な しに設 定 した。 そ して流 入血及 び 流 出 面 を設 定 し, 海 水
20
℃ の 定 常 柾 を発 生 させモ デ ル周辺 の流 況 を解析 した。3.結 果 1)観 測 結 果
2 c S l ト流速 観 測期間の平 均流速 はLl.±30m/,Jri′
は
00cnl / S
,最 大一統 速 は5∠ 10cm/
S,
脳 多耽 向 は 697100 ,lJ1‑多流速は2,‑ . 530 m/
Sであ った。
最大流速 が非常 に大 きいの は10
月下 旬に近 畿地 方 を通過 し た台風24
号のためであ る。またそU)後通過 した熱帯 低 気LE等の 荒 天時 を除 くと,当該 域 で は .流速は大 潮時に20cnl /
S以 L.とな る勘 合があ る もa)の おおむ ね1 5 m/ c S l
うTJL後 で あ った。 耽 向は とげ 潮時 a)22 8 1 2
830 ,下 げ 潮時 の6 ‑ 0 9 7 0
の '̲流 向 がL'.越 して いL た。 また 観測期 間 中の平均 水温 は20. 5±I . 5
℃ で, 観測が開始 された1 0
月1 7
11の229
℃か ら観測 が終rした
1 2ノJ3
口の1
℃ まで低 下 した。 以 卜の結 LI壬か らCFD
脈 析C)
流 入6 . ∠ 1 粂I'卜には粘 水20℃
,流 人速
度
3
,5,8.1 0,2 0
cln/Sを州い るこ とに した。2)CFD
解析結 果CFD20O
Oを川いて界定 した解析結 果をF
癌S 3‑7
にホす。Fi. g3 00m/ .3
Sにおける人工魚礁周 りの流況Fi. g4 00m/ .5
Sにおける人工魚礁周 りの流況CFDによる人
」
二魚礁FIりの統れ解析.-1 85Fi.g 5 00 m/.8 Sにおける人工魚礁周 りの流況
Fi.g 6 01.m/Sにおける人工魚礁周 りの流況
Fi.g 7 02.m/Sにおける人工魚礁周 りの流況 Jji凶は. 刈TLd
方I ' '
r流通 しに おけ る スカラー j !l''.を衷 し てお り, カ=/- バーは流速(ills)を.ベ ク トルは 統向を表 してい る。
締 り鳥二り流 人速
度 0.08tl l
SかIL明純に) 裾燕後流城 で抑留 している梯 7が うかが- え る。 しか しO.0
:及び 3
O O.・・I)nlSでは ,斜 彬枚 や t了材部等0)後 JJ'で怖何 が iiられ る もa)a)魚礁後流 城 は令 くア
・!・な った様「を'Jたしている。′ ヽl
Fig.9 流入速度0,05m/SでのU>0.05の部分 F鳴S.8,9は流速 Uが粍 入速 度 よ り大 き くな る部 分 を抜 き出 した。 これは低 綻速時 に特 異的 に形成 され るC榛地先では平均流速が
4.cT 2 I l /
Sと非常 に 小 さい こ とか ら, よ く発生 してい る現 象であ る と 考 え られた。 また この流れは魚礁 フ レームの隙間 か らで きてい るため,縮流に よる もの と思われ る。次 に流 入速 度増 加 に よる魚礁背後の彫幣 を見た。
Figs 10114は .流速 Uが0以下 とな る部分 を抜 き出 している。
Fi. 0g 1 流入速度00 m/.3 Sでの∪≦0の部分
Fi. 1g 1 流入速度00 m/.5 SでのU≦0の部分
Fi. 2g 1 流入速度00 m/.8 Sでの∪≦0の部分
Fi-g 8 流入速度00 m/.3 SでのU>00.3の部分 Fig.13 流入速度0.1m/Sでの∪≦0の部分
86 畑IIIJ純 粧永 那・Llltl iH(
Fi.4g 1 流入速度02.m/Sでの∪≦0の部分
これか L‑)窄際の 人きな魚礁であ って も耽 入速度の 増加に ともな って反流域が大 きくなることが分か る。 その様 丁はrig .らs ‑7か L.で も確認す るこ と' がで き, l!T色部L・ Jfよ りさFE,,こ後 jjで も耽れは 人き く下プJに向いている。 つま り統人速度の
増
加 とと もに魚礁背後に形成 され る刑の稚即 も人き
くな る ことを市 している。7と同 じ
d
'次に F癌S.3‑ llを対 象に
,Y軸H
'k分流 速VについてCFL)で算定 した。 これは どこで水がH
IしているかJJ:lることを 目的 に行い,流速 VがJ 流人速Iirしの II' Ou」あ る ところを 卜昇してい二 る ところ と定めた。 またそれを抜 き.LLrした も0)か,. H.qs 1 ,‑ 9 3 1
であ る。Fi. 5g 1 流入速度00 m/.3 SでのV>00 3.0の部分
Fi. 6g 1 流入速度00 m/.5 SでのV>00 5.0の部分
Fi. 7g 1 流入速度00 m/.8 Sでの∨>00 8.0の部分
Fl. 8g 1 流入速度01.m/Sでの∨>00.1の部分
Fi. 9g 1 流入速度02.m/Sでの∨>00.2の部分 光に述べた渦の と,rf31部分が図0魚礁;・ ) F'後部分にあf たる。魚礁前部の上
f r
:(部分はいわゆ る納 I・ r'枕 と斉L われる部分であ る。 これによ り海底に溜まった紫苑
塩が持ち しけ られ魚礁
LJJにプラン ク トンが‑充/
トすると考 え られている。解析緋 果か らとの沈 入速IiFにおいで も同矧 空の上界が比 らわた。 その ため カルセ ラ リーフは どの溌速 において も効率 よく海水を持ち上げ ることがで きる と言える。
考察
様 々な流 入速度 で
CF
l)解析 を行 った結盟 ,柿 流現象は0.05111/S以 Fという非常に緩やかな流れ の場 合にのみ特界的に形成 されたO一般に潮縦が 緩慢 とな るのは満潮か らI r
潮や 「榊か ら満潮に変・ わる伝統
畔 であ り,今l
‖の観測か らも転流I) l判こ 耽
速
a )
低 Fが認め られている。 .lElf場は,潮流が停;即
する とて ブイ0)移動速度 も帆 下す ることを離itTし・ てい る.J。 また200'叫 二はI13 Ff試験舶域でて 7J 'ィの テレ メ トリー調 作がrrわれ でお () H 1ダ イは転,‑' 流時の 持しく流速が伏 F'す る際に.魚礁をfJHLたlr ことが分か1ている。 さL':にマ ダ イには走流性 を) 持 つことが安 永 らによって報黙 されてお り・.,マI ダイは練れに対 し非常 に敏感である と言える。 そ のため緩慢 な流れにで きる締 棟がマ グ イの財jJJiに L影響 した ことが示唆 された.
カルセ ラ リー フでは魚礁 内 部及 びJ月uRで メバ ル,カサゴ,マ ダ イ,カワハギな どの魚煩が確認
されている0 人工魚
礁
漁期 では7f黙魚椎.ZCfr.場, 般U.rJ.場 よりも窄 r魚が少ないことが耽認 されておTCFDによる人工蝕礁周 りの耽れ解析 87
り7
端脚頬や小型のエビ ・カニ類な ど餌料生物 が生息 している。 この ように飼料効果によって も婿集が 起 こる と考 え られているが,常 に摂餌 しているこ とはな く,また常 にその場所 にいるわけで もない。
今井 らは回流水槽 に よる実験 で,定位する場所は 流向,流速が著 しく変化 しない流れの-一定な場所
,カルセ ラ 1 )-フの瓦部 には ワ レカラな どの 解析 を行 った結果,人工魚礁後方 には 2つのパ タ ーンがあることが分か った。一つは縮流が形成 さ れるこ と, もう一方は滞留 し渦が作 られることで あ る。マ ダイが蛸集 した際の人工魚礁 周 りの流れ は,前著であ る。マ ダイは幼魚 よ り走流性を持ち 合わせ るため,緩慢な流れにで きる縮流 がマダ イ の蛸集に影響 したことが示唆 された。
を好む として い る削
oC F
l〕に よる解析結果 では,00 . 5 m/
Sまでの魚礁 内部は比較的 スムー流入速度
6.
謝辞ズな流れであるが ,0.08m/Sにな る と魚礁 内部の 本研究 にあた り,松谷茂代表取締役社長 を筆頭 3程度で渦 が出来始め
,01 .m/
S を超 える に調査地 において全面的 にこ協 力頂 いた九一建設 後方l/と魚礁内部全体でい くつ もの渦が形成 され る。そ 株式会社の皆様及び湊漁業協 同組 合の平石組 合長 のため
00m/
S以下の流速 が全体の大部分を占め を始め,組合員の皆様 に心か ら感謝致 します。後 る湊地先のカルセラ リーフ内部では,餌場があ り にな りま したが,研究計画か ら実行,本論の作成5
′
いことが分かる。 そ して何 よ り実験 にご協 力頂 き,有益な助言 を し 滞詠 に都 合の いい空 間 と言 えるが
,0
′を越Sえる大潮時では内部は蛸集に適 した場所 と言 えな 撹 ,鳥滞 損介博士 に心 か ら感謝の意 を表 しますO
1 m
.
においてご指導頂いた近畿大学農学部高木力助教- 5 S 1 . B I
F
て下 さいま した漁業生産システム研究室専攻生の人工 魚礁 前方では
, 1
が上方へ と持ち上げ られていることが分かる。本 皆様 に感謝致 します。
実験地でのダ イバーに よる 目視観察で もメバルが 潮上側 にいるこ とが確認 されている。 そのため潮 上側での定件行動は
,
湧昇流 による効果が示唆 さ れた。しか しプランク トンは浮遊生物であるため, 局所的に常在す る とは考 え難い。潮上側での定位 行動は,潮上側 か ら流 卜して くるプランク トン及 び懸濁物 を摂餌する行動 であるか もしれない。尾 上uや 宮 内 10'も魚群 が魚礁 の潮上側 に蛸集す るこ とを報告 しているが,その機構 は明 らかに してい ないo また流れのみで単一の蛸集要因 となるかほ 分 か らないが,走流性 に よる定位 目標物 としている可能性 もあ る。
現在 人工魚礁の持つ機能は明 らかにな りつつあ るが,蛸集に関す る支配的要田についてはほ とん
9
の ように流れD F
ど明 らかにな っていな い。 今後は
C
解析 とと もに魚礁周 りでの詳細な魚類行動の把握 が必要 で ある。5.
要約日本では沿岸漁場整備事業に よって多数の人工 魚礁が沈設 されている. しか し魚頬の蛸集 メカニ ズムは未だ解 明されていない。本研究では人工魚 礁 に よって作 られ る流動環境 に着 日し,蛸集要因
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の知 見 を得 るた め
,CFD ( mp
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数値流体力学)を用いて人工 魚礁 が作 り出す流 れ構造 について解析 を行 った。1
88 畑山 純 ・光永 析 ・山根 猛
7.参考文献
1 )
佐藤 作 編 :水産学 ンリース51
人工魚礁 恒 星社 厚生 閣刊 .32.1 984
2)
小川 良徳 :人工魚礁 と魚付,水産増殖臨時 号.7,2‑ 21 ,1 968
3 )
高域 稔 :バ イオテレメ トリーによるマ タイ の行動追跡 .広島県水産試験場研究報告第ユ 7
号
,7ト84
,1 992
4)住 田祐里 :バ イオテレメ トリーによるマダイ の魚礁利用状況の把梶.近畿大学 卒業論文 .
2004
5)
安永義暢 :小型還流水槽 によるマダイ幼魚の 潅流行動の観察 .水産庁 水産工学研究所報告 ,5,ト23,1 9 84
6 )
安永義暢 , 日向野純也 :2,3
の海産魚の走流 性状に関する基礎的考察 .水産庁 水産工学研 究所報告,6,1 7‑ 26.1 985
7)柿 本 暗 :人工魚礁で漁社 した魚頬の 胃内容 物について.水産増殖
,1 6
(1),27‑ 32,1 968 8 )
今井義弘 ・高谷善幸 :沿岸漁場魚礁効果調査 事業 蛸集要因定温分析調査.北海道立中央水 産試験場事業報告瓢1 996.259‑ 263,1 99 8
9)尾上静正 :魚礁での魚群の蛸集位置に及ぼす 流況の彩管 .大分水産試験場調査研究報告 ,
1 2,56 ‑ 69,1 9 85
10)宮 内正幸 :人工魚礁の蛸集要因.福岡県水産 海洋技術セソクー研究報告