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人 間 中心 の シ ス テ ム デ ザ イ ンア プ ロ ー チ ー そ の概 要 一

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ー そ の概 要 一

尚 毅

1.情 報 技 術 の 発達 に とも な う人 間 工 学 へ の要 求

近 年 の 情 報 技 術 の発 展 は 目覚 し く,ME技 術 が ほ と ん どの 家 電 製 品 に組 み 込 ま れ て い こ と を考 え る と,コ ン ピ ュ ー タ利 用 者 に 限 らず,私 た ち は こ の技 術 の 恩 恵 に 浴 して い る と言 え る 。さ らに,近 年 の イ ン ター ネ ッ トの 普 及 に と もな い,

そ の 利 用 者 も技 術 者 か ら一 般 利 用 者 へ と拡 大 して い る。

こ の 情 報 技 術 に よ る シ ス テ ム の導 入 が 欧 州 に お け る企 業 に与 え た 影 響 を調 査 した 結 果 が あ る(Eason(1988))。 そ れ に よ れ ば,導 入 が 成 功 した 事 例 と,失 敗 した 事 例 が 極 端 に分 か れ た とい う こ と で あ っ た 。Walton(1990)に よ れ ば,

こ の情 報 シス テ ム の 成 否 を 分 け る要 因 は,1)シ ス テ ムが,そ の 組 織 お よび そ の仕 事 に適 合 して い る こ と,2)そ の シス テ ム を 設 置 す る ま で の 開 発 期 間 中 に, 利 用 者 が 関 与 して い る こ と,3)利 用 者 の能 力 に 合 わせ,使 い や す い こ と,と

い う3点 を指 摘 して い る 。 す な わ ち,シ ス テ ム の 成 否 を分 け る の が,利 用 者 と シ ス テ ム との親 和 性 の 問 題 で あ る こ とが 指 摘 さ れ た 。

こ の よ う な知 見 と前 後 して,1980年 代 の初 頭 に は,浸 透 して い く情 報 技 術 に 対 して 人 間 工 学 の 問 題 点 と将 来 の展 望 につ い て 議 論 が な さ れ て い る。 そ の代 表 的 な もの と してMeister(1982),Shackel(1984)が あ る。 これ らは,共 に, 有 効 な 情 報 シ ス テ ム を 開発 す る た め に は人 間工 学 者 が 主 導 的 な 立 場 を と る こ と が 必 要 で あ る こ と を提 案 して い る。

この よ う な提 案 に基 づ い て,欧 州 で は人 間工 学 を主 体 と した 情 報 シ ス テ ム に

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対 す る プ ロ ジ ェ ク トが 展 開 さ れ て き た 。 そ の 事 例 と し て1992年 に 終 了 し た 且UFITプ ロ ジ ェ ク ト(HUFIT(1992))や1996年 か ら始 ま っ たINUSEプ ロ ジ ェ

ク ト(EuropeanUsabilitySupportCenters(1996))が あ る 。 こ こ で は,利 用 者 を 主 体 に 情 報 シ ス テ ム を 開 発 す る た め の 手 技 法 が 構 築 さ れ,現 在 も 構 築 さ

れ つ つ あ る 。

一 方,国 内 の 人 間 工 学 の 領 域 で は,著 者 の 知 る 限 り,こ れ ら の 動 向 に 対 抗 す る だ け の 具 体 的 な プ ロ ジ ェ ク トは ほ と ん ど な い よ う に 思 わ れ る 。 し た が っ て, 本 報 で は 先 駆 け て 行 わ れ て い る 人 間 中 心 の シ ス テ ム デ ザ イ ン(HumanCen‑

teredSystemDesign)の 概 要 を 整 理 し な が ら,シ ス テ ム デ ザ イ ン と い う 視 点 か ら 見 た 国 内 の 人 間 工 学 へ の 新 し い 要 求 に つ い て 考 察 し た い 。

2.人 間 中心 の シ ステ ム デ ザ イ ン の種 々の 側 面

2‑1.人 間 中心 の シ ス テ ム の効 果

人 間 中心 に デ ザ イ ン され た シス テ ム は,主 に以 下 の よ う な,3つ の 効 果 が見 込 まれ る と され る。

1)利 用 者 の 生 活 の 質 を上 げ る

これ は,人 間 中心 指 向 の 主 た る 目的 で もあ る。利 用 者 の 健 康 と安 全 を保 証 し, 快 適 性,使 い や す さ を向 上 させ る こ とが 考 え られ る。

2)製 品 の 市 場 に お け る優 位 性 を高 め る

現 在 の市 場 は,使 い や す さ,安 全 性 な どの ヒ ュ ー マ ン フ ァク ター を求 め て い る と言 わ れ る。 人 間 中 心 の デ ザ イ ン は こ れ ら を指 向 す る も の で あ るか ら,結 果 と して,市 場 に お け る優 位 性 を高 め る こ とに な る。 逆 に,こ の指 向 で は な い 場 合 は市 場 に 取 り残 され る こ とに な る。

3)ト ー タ ル な生 産 性 を上 げ る

計 画 段 階 か ら,利 用 者 の要 求 を明 確 に す れ ば,デ ザ イ ン後 の 無 駄 な仕 様 変 更 の 回数 を軽 減 で き,ト ー タル な 開 発 コ ス トを下 げ る こ とが 可 能 に な る。 また, 利 用 者 が そ の シ ス テ ム を学 習 しや す い もの で あ れ ば,教 育 ・訓 練 の コス トを下

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げ る こ とが 可 能 で あ り,設 置 後 の 余 分 な サ ー ビス コ ス トを下 げ る こ とが 可 能 で あ る。

さ らに,最 近,我 国 で も法 制 化 され たPL法 に対 して も,訴 訟 に か か る コス トを考 え れ ば,事 前 に そ の 対 応 を 考 え,未 然 に 防 ぐこ とが で き る こ とが 最 も望 ま しい 。

以 上 の よ うに,人 問 中 心 の シス テ ム ア プ ロ ー チ は,導 入 す る こ と に よ っ て 直 接 得 られ る効 果 よ り も,し な か っ た場 合 の 損 失 に着 目 しな け れ ば な らな い こ と が 多 い 。 そ の た め,導 入 初 期 に は,経 営 者,管 理 者 に対 す る説 明 が 必 要 とな る 場 合 が あ る。

2‑2.人 間 中心 デ ザ イ ン の た め の ア プ ロ ー チ

従 来 よ り,情 報 シス テ ム にお け る 人 間 工 学 の ア プ ロ ー チ は,ユ ー ザ ー イ ン ター フ ェ ー ス デ ザ イ ンに 限 定 され る 傾 向 が あ る よ う に思 わ れ る。 しか し,Eason

(1988)は,Emery(1968)ら の 社 会 技 術 的 な立 場 か ら,情 報 シ ス テ ム の 構 築 が 必 要 で あ る と提 案 して い る。 この 考 え方 は,本 来 の シス テ ム は企 業 の 目的 や 組 織 と い っ た 社 会 学 的 な 側 面 と技 術 的 な

側 面 とが 協 調 され て 初 め て 良 い シ ス テ ム が で きる とい う もの で あ る。Eason(1988)

らの調 査 に よ れ ば,多 くの 情 報 シ ス テ ム は, シス テ ム が 開発 され た 後 で組 織 的 な 問 題 が 取 り上 げ られ て い る こ とを指 摘 し て い る 。 本 来 な らば,情 報 シス テ ム の デ ザ イ ン と同 時 に組 織 デ ザ イ ンを す る必 要 が あ る。 そ う で な け れ ば,組 織 と シス テ ム との不 協 和 か ら,再 開 発 す る危 険性 もあ る か らで あ る。

この よ うな視 点 か ら,Eason(1988)は,

人 間 中 心 の シス テ ム デ ザ イ ン に は,図1に 図1人 間 中心 デ ザ イ ンア プ ロ ーチ の段 階 的対応(Eason1992) 示 す よ う な 階層 的 な視 座 が 必 要 で あ る こ と

経営戦略的対策

社会技術的対策

1ジ ョブデ ザ イ ン

人間 一技 術 の 機 能 配 分

ヒューマンインターフェース設 計

作業環境の設計

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表1国 内 の ヒア リン グ結 果 か ら人間工 学 に求 め られ たも の

社 会環 境 レベル

社 内外 へ の 『利 用 者指 向』 の企業 理念 の徹底 した広報 活動

市 場 に影響 を与 える消 費者 団体 に よる製 晶評価 の広 報

経 営者 ・管理者 に対 す る人 間工学 の広 報

人 間工 学 の長 期 開 発戦 略 へ の組 み 込 み(要 求 され る ヒュー マ ンイ ン ター フェー スの予 測)

人間工 学投 入 に よる経 済効果 の 定量化

マー ケテ ィング リサー チ(製 品計 画)の 支援 マネ ージ メ ン ト、組 織 レベル

人間工 学 を専 門に扱 う組 織

人間工 学 に関す る技 術 、知識 を習 得 した多 能 なデザ イナ ーの育 成

利 用者 指 向 の開発 手 法 を理 解す るプ ロダ ク トマ ネー ジ ャー

人 間工 学実験 を運用 で きる物 理環境 整備 開発 環境 レベル

開発 プロ セス全体 を支援 す る包括 的手 法

開発 プロ ジェ ク トに応 じた デザ イ ンガイ ドラ イ ンやチ ェ ック リス ト

を提 案 して い る 。 しか し,組 織 と技 術 シ ス テ ム との 結 合 デ ザ イ ンの 体 系 だ っ た 手 法 は 国 内 に は ほ とん どな い の が 現 状 で あ る。

こ の 階 層 的 な考 え 方 を利 用 す る と,国 内 の 製 造 業 に 求 め られ る 人 間 中心 の デ ザ イ ンア プ ロ ー チ は 表1の よ う に ま とめ られ る(Hirasawa1997)。

2‑3.人 間 中心 の デ ザ イ ンの 基 本 活 動

人 間 申 心 の デ ザ イ ン は,未 だ 定 着 した 形 式 に な っ て は い な い の で,広 く認 知 さ れ た デ ザ イ ン原 則 は未 定 で は あ るが,主 な要 素 と して,例 え ば,INUSEプ ロ ジ ェ ク トで は次 の よ う な 点 が 指 摘 さ れ て い る。

1)適 切 な人 間 と シス テ ム の 機 能 配 分 2)繰 り返 しデ ザ イ ン

3)ユ ー ザ ー の デ ザ イ ン参 加

4)多 種 多 様 な専 門 家 に よ る開 発 グ ル ー プ

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2)の 繰 り返 しデ ザ イ ン とは,Prototype型 の デ ザ イ ン プ ロ セ ス とほ ぼ 同義 で あ り,デ ザ イ ンサ イ ク ル を持 つ 形 式 で あ る 。 そ の デ ザ イ ン プ ロ セ ス は シス テ ム に よ っ て種 々 あ る と言 わ れ る が,Eason(1991)ら に よ る調 査 に よ れ ば,そ の 基 本 要 素 と して利 用 者 の要 求 仕 様 の作 成,イ ンタ ー フ ェー ス の プ ロ トタ イ プ デ ザ イ ン,そ の 評 価,そ して シス テ ム の設 置 が あ る と され て い る。 これ らの概 念 図 を 図2に 示 した 。 これ らの 活 動 は次 に よ る。

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要求仕様作成

デ ザ イ ン

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図2人 間 中心 デ ザ インの 基本 サ イクル

・利 用 者 要 求 仕 様 の 作 成

こ れ は,シ ス テ ム 利 用 形 態,文 脈 に 基 づ い て,利 用 者 や そ の組 織 につ い て の 機 能 的 な 要 求 を 明 確 にす る段 階 で あ り,こ の機 能 要 求 に よ っ て,シ ス テ ム 開 発 の 正 否 が 決 定 さ れ る。こ こ で は,デ ザ イ ン 目的 の設 定,シ ス テ ム に関 連 す る ユ ー ザ ーや シス テ ム を 通 じて彼 ら と 関係 の あ る人 間 の 明確 化,タ ス クの 明 確 化,タ ス ク の 中 で 中心 とな る利 用 者 の 明 確 化,各 種 制 約 条件 の 明 確 化,ユ ー ザ ー テ ス

ト仕 様,ユ ー ザ ー に 応 じた シス テ ム の機 能 の 決 定 等 が 行 わ れ る もの で あ る 。 従 来 は シ ス テ ム設 計 の 機 能 要 求 手 続 きの 一 部 と して あ っ た もの を独 立 し て 明示 し た 点 に特 徴 が あ る 。

・プ ロ トタ イ プ デ ザ イ ン

利 用 者 要 求 仕 様 に 基 づ い て,イ ン タ ー フ ェー ス の デ ザ イ ンを行 う。 デ ザ イ ン の 方 法 は,一 般 的 に 経 験 則 に よ る場 合 が 多 い 。 こ れ は,ガ イ ドラ イ ン と して体

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系 化 さ れ て い るが,邦 文 で 利 用 で きる ガ イ ドラ イ ンは 限 定 さ れ た もの しか な い 。 この ガ イ ドラ イ ンは,で き れ ば,企 業 向 け,あ る い は プ ロ ジ ェ ク ト別 に再 編 集 す る こ とが 望 ま しい と考 え られ て い る。

プ ロ トタ イ プ作 成 は 初 期 段 階 か ら評 価 を繰 り返 し,場 合 に よ っ て は 要 求 仕 様 を変 更 しな が ら進 め る の が 通 例 と され る。

・評 価

こ こで の 評価 はユ ー ザ ビ リ テ ィ評価 と も言 わ れ,利 用 者 の 使 い や す さ,実 際 の パ フ ォ ー マ ンス 等 を最 終 評 価 す る 。場 合 に よっ て は,仕 様 変 更 も考 え られ る。

評 価 方 法 につ い て は,国 内 外 で 様 々 な 手 法 が 提 案 され て い る 。

・設 置

大 量 生 産 の場 合 の シ ス テ ム 設 置 に つ い て は,多 くは利 用 者 任 せ で あ る 。 しか し,実 際 は こ の 時 点 で 多 くの 人 間工 学 的 な配 慮 が 必 要 で あ る 。 例 え ば,個 人 的 に購 入 した パ ー ソナ ル コ ン ピ ュ ー タ を イ ンス トー ル の段 階 で つ まつ い た とい う 話 は よ くあ る こ とで あ る。こ こで は,旧 シス テ ム か らの 移 行 方 法,適 切 な マ ニ ュ ア ル を 準 備 した教 育 訓 練 方 法,実 行 組 織 の 変 更,新 シス テ ム に対 す る抵 抗 の 調 整 な どが 主 た る活 動 で あ る 。

ま た,設 置 した シス テ ム の 利 用 モ ニ ター の 依 頼 も次 期 仕 様 作 成 の た め に は 欠 か せ な い 活 動 で あ る 。

3.日 本 に お け る今 後 の展 望

本 報 で述 べ て きた 人 間 中心 デ ザ イ ン は,従 来 の シ ス テ ム デ ザ イ ン と比 較 した 場 合,次 の よ う な挑 戦 を行 っ て い る と考 え られ る。

・こ れ ま で に人 間工 学 が 行 っ て きた イ ン ター フ ェ ー ス の 設 計,評 価 とい う固 有 の 技 術(戦 術)で は な く,入 間 中 心 の 考 え 方 をデ ザ イ ンの 一 主 流 とす る こ と を 標 榜 し て い る 。

こ れ に は,手 法 の 体 系 化 が 前 提 と な る が,Newman(1995)ら に よ っ て 適

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切 な テ キ ス トが 既 刊 に な っ て い る 。

・デ ザ イ ンサ イ ク ル を 包 括 的 に コ ー デ ィ ネ ー トす る 戦 略 的 な ア プ ロー チ (SPRITE:aStrategicProgrammeforResearchininformationtechnology

ergonomics)を 目指 して い る 。

この 考 え 方 は,人 間 工 学 が イ ン ター フ ェー ス 設 計 か ら シ ス テ ム 開 発 全 体 の コ ー デ ィ ネ ー トを担 う とい う視 座 の転 換 を は か っ た 考 え方 で あ る。

・組 織 デ ザ イ ンの 必 要 性 を提 案 し,シ ス テ ム の 導 入 と 同時 に あ るい は事 前 に組 織 や仕 事 の 設 計 を行 っ て い る。

国 内 で は,こ の 考 え方 の 必 要 性 を 感 じて い て も,具 体 的 な 方 策 が 明確 で は な か っ た 。 そ の た め に は,Easonら の よ う にEmery(1969)の 社 会技 術 的 な 考 え方 を再 考 す る 必 要 が あ る 。

・プ ロ ジ ェ ク トの 立 ち上 げ に 際 して,経 営 者,管 理 者 との合 意 を形 成 す る 。 この 対 応 を 国 内 の 人 間工 学 にお い て 明 示 した もの は,ほ とん ど な い と言 っ て い い 。 しか し,Damondaran(1991)は こ の 必 要 性 と具 体 的 な 対 策 を提 言 し て い る 。

・以 上 の 挑 戦 は 要 求 仕 様 策 定段 階 で の 方 策 が 鍵 とな るた め ,こ れ までの経験則 に よっ た こ の段 階 に対 して標 準 化,形 式 化 を試 み て い る。

こ の 具 体 例 と し て,HUFITプ ロ ジ ェ ク ト で 開 発 さ れ たPASツ ー ル (HUFIT(1992))が 挙 げ られ る 。 こ の ツ ー ル は,人 間工 学 専 門 家 以 外 の 技 術 者 が系 統 だ っ て,基 本 的 な利 用 者 要 求 仕 様 を作 成 す る の に有 効 な 手 法 で あ る 。

以 上 にあ げ た 人 間 工 学 の新 領 域 へ の挑 戦 の背 景 に つ い て考 察 す る と,ま ず, こ れ らの 提 案 は,主 に 英 国 のHUSAT研 究 所 で提 案 され た も の が 多 い こ とが わか る 。 こ の背 景 と して,当 研 究 所 が研 究 と応 用(コ ンサ ル テ ィ ン グ)と い う

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2つ の側 面 を同 時 に マ ネ ー ジ メ ン トす る こ と に よ り,現 場 と研 究 の 緊 密 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン を可 能 に し た成 果 と考 え られ る。 こ の ア プ ロー チ は ア ク シ ョ ン リサ ー チ と言 わ れ る。 この コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンが 円滑 で な い と,研 究 サ イ ドは 現 場 とか け 離 れ た ア カデ ミズ ム の 領 域 に埋 没 し,現 場 は 開 発 に よ っ て 得 られ た 知 識 が 体 系 化 され な い ま ま経 験 則 に 埋 没 す る危 険 性 が あ る 。

また,欧 州 で は先 駆 け て 人 間工 学 の 資 格 が 認 定 さ れ て い る こ と も大 きい と考 え られ る。 何 故 な ら,こ う い っ た研 究 の動 機 づ け に は,人 間 工 学 士 の 職 域 の確 保 と拡 大 とい う切 実 な 問 題 が あ る か ら で あ る 。 多 くの大 学 に は,人 間 工 学 の学 科 や 学 部 が 整備 され て い る歴 史 的 な 背 景 もあ る。 さ らに は,シ ス テ ム デ ザ イ ン の 前 提 に 人 間 を中 心 に 考 え る基 本 的 な文 化 や風 土 が 生 きつ い て い る こ と は否 定 で き な い。 卑 近 な例 で あ れ ば,国 内 で は公 共 建 築 物 に は 設 置 後 に 身 障 者 用 の対 応 を行 う こ とが 多 か っ た の に対 して,欧 州 で は そ の よ うな 設 計 が 計 画 時 に 当然 の ご と く組 み 込 まれ て い た 。 私 た ち は,個 々 の技 術 的 の練 磨 と 同時 に,人 間 中 心 の デ ザ イ ンで ア プ ロ ー チ す る文 化 の 形 成 を 考 え て い く必 要 が あ る。

人 間 工 学 に携 わ る者 が,多 くの 国 民 生 活 の現 実 的 な安 全 や 利 便 性 を創 造 す る とい う責 任 を背 負 う な らば,山 積 す る問 題 は非 常 に多 く,こ の 分 野 だ け で は 当 然 な が ら解 決 は 困 難 で あ る。今 回 の シ ス テ ム の デザ イ ン と い う側 面 か ら見 て も, 経 営,製 品計 画,マ ー ケ テ ィ ン グ の 関 係 者 と協 調 し,製 品 開 発 全 体 を コー デ ィ ネ ー トす る力 が 必 要 とな る と思 わ れ る。

この 視 点 が 国 内 の 人 間 工 学 の 資格 制 度 に生 か され る こ と を期 待 す る 。

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[参 考 文 献]

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参照