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<報 告>
集中講義「放射線によって誘発される 血管疾患と白内障について考える」印象記
電力中央研究所
1、千葉大学
2、群馬大学
3、茨城大学
4、藤田保健衛生大学
5藤通有希
1、李惠子
2、池田裕子
3、大原麻希
4、横山須美
5文部科学省復興対策特別人材育成事業「被ばくの瞬間から生涯」を見渡す放射線生物・医 学の学際教育の主催、若手放射線生物学研究会企画平成 25 年度京都大学原子炉実験所専門研 究会の共催により、平成 25 年度第一回集中講義「放射線によって誘発される血管疾患と白内 障について考える」が平成 25 年 8 月 24 日から 26 日にかけて京都大学原子炉実験所で開催さ れ、46 名が参加した。
放射線防護の枠組みを勧告する国際放射線防護委員会(ICRP)は、平成 23 年のソウル声明 (1)において、患者の被ばくに対する医療従事者への警告として血管疾患のしきい線量を初め て勧告し、白内障のしきい線量と放射線作業者への水晶体線量限度を大幅に引き下げた。平 成 24 年に刊行された報告書 Publication 118(Pub. 118)(1)で示されたソウル声明の根拠は、
疫学的知見による仮定に基づいており、生物学的機構により裏付けされていない。本集中講 義では、血管疾患と白内障について、初級向け講義でこれまでの知見について総括的な講義 があり、上級向け講義で科学的根拠の妥当性と実用性について総合的に議論された。また、
10 演題の一般発表も行われた。
放射線血管疾患
近年、低線量放射線被ばくによる動脈硬化等の心血管疾患の増加が報告され、注目を集め ている。放射線血管疾患に関する初級向け講義では、はじめに伴信彦氏(東京医保大)が Pub. 118 の循環器疾患に関する内容と、引用された個々の疫学的知見の概要を紹介された。
さらにこれらのデータを踏まえ、原爆被爆者の寿命調査におけるしきい線量の最尤推定値は 心疾患で 0 Gy、脳血管疾患で 0.5 Gy であるが、心疾患において 0.5 Gy 以下の線量域では線 量反応が有意でなく影響が正確にわかっていないこと等、Pub. 118 において血管疾患のしき い値を 0.5 Gy と定める根拠とその問題点について述べられた。
田中イグナシャ氏(環境研)は、マウスを用いた低線量放射線生物影響実験調査のデータ について紹介された。低線量率(20 mGy/22 時間/日、約 400 日連続照射)照射のマウスでは