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遺贈と心裡留保(〒完)

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(1)

次に、「心裡留保(広義)」による遺言についてその法的効力を認めるべきか否かに関するドイツ法の考え方を概観(1) することにする。その際、第一章で述べたごとく、BGBにおいては、日本民法九一二条に規定する「心裡留保(広

義)」が「心裡留保(狭義)」〈BCB’一六条)と非真意表示(BGB’一八条・一二二条)とに分けられ、しかも、

迫賊と心裡留保三.完)(村田)’二七

第三章ドイツ法

第一章序論第二章日本法第一節起草者の考え方第二節学説第三節要約(以上八七巻四号)

遺贈と心裡留保(〒完)

I特に鳥遺贈を中心としてI

第三章ドイツ法第一節起草者の考え方第二節学説

第三節要約第四章結論(以上本号)

村田彰

(2)

法学志林第八十八巻第一号一二八

両者が要件・効果の両面において異なったものとされていることから、この問題を「心裡留保(狭義)」による場合 と非真意表示による場合とに分けて概観することにする。以下、まず、BGBの起草者の考え方を探ることにするが

(第一節)、その際、「心裡留保〈狭義)」による遺言の効力のあり方いかんにつき連邦参議院(切巨己の:一)の設置した

第一委員会と第二委員会とではその結論が全く異なっているので、曰第一委員会(一八七四’’八八九年)、ロ第二 委員会(一八九○’一八九六年)、に分けてそこでの審議を主として紹介することにする。また、「心裡留保(狭

義)」および非真意表示の両規定自体も第一草案と第二草案とで同一ではないことから、両草案中の「心裡留保(狭

義)」規定および非真意表示規定そのものをも本稿の問題意識に必要な限りで簡単に紹介することにする。次に、B GB施行後の学説(第一章で述べたごとく第一一次大戦後においては西ドイツの学説のみ)を概観することにする〈第一一節)。

その際、この問題に対する学説の変遷が日本における程に顕著に見られないことから、「心裡留保(狭義)」による遺言については、これに関する学説を通説と少数税とに大別してそれぞれの論拠を紹介し、非真意表示による遺言については、これを無効視することに反対する学説が見当たらないので、無効説の論拠のみを紹介することにする。そう

して、最後に、「心裡留保〈狭義)」による遺言および非真意表示による過言のそれぞれの効力のあり方いかんに対す

るドイツ法の考え方を要約することにする(第三節)。

(1)なお、現行BCB下でなしうる遺言事項については差し当たり次の文献を参照されたい。、天一ワヶ。(丙a・〉‐Pの一つ。’」三目:8句『宍。ヨョの昌色『目『ゴ恩『元の『一一の穿句ゴ(厨の一劃一)宮・’一〈エ『韮m・く・元のケョ目三へ段n万『)・国1.の.”一》『の角一一一・一℃沼・迩己圀召。』三[.m・呂望[・太田武男・佐

藤義彦編・注釈ドイツ相続法(一一一省堂・一九八九年[平成元年])一○一’一○一一頁(当該箇所の執筆担当者は赤松[美])。

(3)

一八七四年七月二日、連邦参議院はBCBの第一草案の作成を任務となす第一委員会の委員二名を選出した。そうして、第一委員会は、準備委員会の意見書(。E:一二自己の『ぐ。『天・ヨョー溌一(〕。ぐ・ョ】中・←・】召←)に従い、BCBをパンデクテン体系に従って五編に分けて各編ごとに部分草案を作成すること、総則編についてはゲープハルト(の:}〕“a)、相続編についてはフォン・シュミット(ご・口の、}】曰冒)にそれぞれ委託すること、また、重要な基本原理については委員会の決定によること、審議方法として、「まず第一読会で個々の部分草案を実定法に限って確定し、その後主報(2) 告者が部分草案を内容、形式につき全体草案へと構成し、第一一読会でその表現及び形式を最終的に確定すること」、確定した第二読会の草案を連邦参議院に提出すること、等々を決定した。その後、第一委員会は、’八八一年一○月四日から一八八七年九月末までの約六年間にわたり部分草案の審議を行ない、更に、一八八七年九月三○日から同年一二月一六日までの間に委員会草案の最終的な修正を第一読会において行なった。そうして、第一読会において確定(3) された第一草案は、翌年一月連邦参議院に提出され、一八八八年一月一二一日連邦参議院において五巻の「理由書』(4) (三.こぐの)と共に公表することが決定された。以下、主として右の「理由書』の説明によりつつ、まず、BGB第一草案の「心裡留保(狭義と規定(同案九五条)および非真意表示規定(同案九七条)を一べつし、次いで、「心裡留保(狭義)」による遺言および非真意表示による遺言の効力のあり方いかんに対する第一委員会の立場(同案一七七九条に示されている)を見ることにする。

過鯛と心拠留保三.完)(村田)一二九

曰第一委員会

(1) 第一節起草者の考え方

(4)

(8) 第一草案九五条は次のとおhソである。

「意思表示の表意者が意思表示に際して実際の意思と表示された意思との不一致を知っているとき、その表意

者がその不一致を隠蔽した場合に限り、その意思表示は有効である。しかし、表示受領者がその不一致を知って

いるとき、その意思表示は無効である。」『理由書』によれば、右の九五条の適用を受ける主要な例は「心裡留保(狭義)」曹巨の。国一『の鋤の『く畳・口冨であるが、その中にはいわゆる「悪質な冗談」爵9mの『の。訂『N裏も含まれる。そうして、かかる意思表示の効果は原則として有効である(同案九五条一文)。けだし、「『心裡留保(狭義)』を無効視するのは一般の法意識にも秩序正しい取引にも合(9) 致しない」からだ、とされる。したがって、欺囲の意図を伴って意思表一水をなした表意者は、それが冗談による(苔・巨乏の】叩の)場合でも、その表示を真に受けた者に対しては表示をなしたことにつき自ら責任を負わなければならな 法学志林第八十八巻第一号一三○m「心裡留保(狭義)」および非真意表示(P、)第一委員会においては、第一草案の第一編総則・第四章法律行為中の第五節「意思の暇疵」弓二『】一一の己の冒讐、の一属(同案九五条ないし一○四条)が起草されるに際して、「意思教説」3言一一一のご匙(攝日山屡11すなわち、「法律行為が法的効果を生ぜしめることを可能ならしめる決定的根拠は、表示によって外部化されたところの・そのような法的効果を欲すると(6) いう意欲言『。一一③国にほかならない」との法理Iが原則として前提とされつつも、個々の点においては右の「意思教(7) 説」が修正を施されている。そうして、そのようにして起草された「心裡留保〈狭義)」規定(同案九五条)と非真意表示規定(同案九七条)および両規定に対する第一委員会の立場は大略次のとおりである。

Ⅲ「心裡留保(狭義と

(5)

ところで、前述のごとく「心裡留保(狭義)」を有効視するのが第一草案の原則であるが、しかし、「表示受領者」 二両ヨョ霞息①『」の『三一一目②の『【一山『目、gが実際の意思と表示された意思との不一致を知っている場合、第一草案において も右の原則は働かず、当該の意思表示は例外的に無効となる(同案九五条二文)。けだし、その場合には「相手方

(、)

芝&の『:」の『のヨヶの一一農を欺岡あるいは侵害する可能性が存しない」からだ、とされる。したがって、「表一不受領者」が 右の不一致を通常の家父の注意義務を尽したなら知りえたであろう場合であっても、「心裡留保(狭義こによる意思 表示は無効とならないことになる。そうして、同案九五条二文にいわゆる「表示受領者」とは、同案七四条から明ら かなごとく、「利害関係人に対してなされることによって効力を生ずる意思表示」二三一一一2門『六一畔『§ぬの。Lの『目三一『天‐

圏冒云の一[:く。:ヶ颪口鳥】、【且農雌一mmの、の目す。〔§の曰儒二の一一一胃:高の爽呂目三のaの口農におけるその利害関係人のこと o1Ul40I■■己■‐。■(皿)除●されている。

ところで、一一

以上、第一草案九五条およびそれに対する第一委員会の立場を概観したが、これを遺言と「心裡留保(狭義)」と の関係いかんという視点から見ると、右の説明から、第一草案において終意処分たる遺言が「心裡留保(狭義)」規 定の適用を受けえない、ということ自体は明らかであるものの、その理由を十分に窺い知ることはできない。そこで、 これをより一層詳しく知るには第一草案一七七九条を次に見る必要があるが、その前に第一草案の非真意表示規定 (同案九七条)およびそれに対する第一委員会の立場を簡単に見ておくことにする。

〈吃)である。 い、ということになる。

(同案九七条)およ―

②非真意表示

遺贈と心裡留保三.完)(村田)

しかし、終意処分(遺言)については右の九五条の適用が同案一七七九条により例外的に排

(6)

しかし、表意者に重大なる過失があるとき、その意思表示は有効である。

表意者に重大ではない過失があるとき、その表意者は表示受領者に対して損害賠償責任を負う。しかし、その

額は、いかなる場合においても、その意思表示の有効性を前提したならそれにより生じた債務の不履行に基づき

表意者が賠償しなければならなかったであろう額を超えてはならない。

一一項および三項の規定は、意思表示の受領者が実際の意思と表示された意思との不一致を知りまたは知りうべ

かりし場合にはこれを適用しない。」

『理由書』によれば、右の九七条により規律される非真意表示に包含されるのは、冗談であることが理解されるで

あろうと思って意思表示をなした場合、大言壮語、教室設例等々であり、その他には、仮装行為(通謀虚偽表示)を

なそうとした者がその者の仮装意図を相手方において知り且つ了解したものと誤ってこれを前提視した場合(いわゆ

る失敗した仮装行為の場合)もまたこの中に包含される。そうして、かかる意思表示に対する法的処理のあり方につ

いての第一草案の立場は次のとおりである。すなわち、『理由書』によれば、まず、表意者が無過失l舞台上での

演技あるいは教壇上での講義が常にそうなのだがlの場合、当該の意思表示は右の「意思教説」に従って無効同

案九七条一項)、しかも、「表示受領者」が意思表示の有効性を信頼しそれに基づき新たに法律行為をなした場合に、

これにより生ずる損害(いわゆる消極的利益)を表意者に負わせるのも不適切、とされる。次に、表意者に重過失あ 法学志林第八十八巻第一号一一一一一一(、)第一草案九七条は次のとおりである。

「意思表示に際して表意者が実際の意思と表示された意思との不一致を欺岡の意図なくして知ったとき、その

意思表示は無効である。

しかし、表意者に重一

(7)

る場合には、表意者を表示に拘束することが正義と実際上の必要に合致するから、当該の意思表示は有効となる(同

案同条二項)。けだし、不注意にも重過失により言葉を玩んだ者は危険を承知で敢えてなしたからだ、とされる。そうして、右に述べたことに対する批判lすなわち、右に述べたことは軽過失の場合にもいえることであり、特に重過失と軽過失との間に一線を画すことは非常に困難であるとの批判Iに対して、『理由書」は、もし両者を同一視す

るなら表意者のなした過失の程度を正当に評価したとはいえないであろう、けだし、法律効果の点からは重過失のみが故意すなわち「心裡留保(狭義)」(同案九五条)の場合と同一視されうるからである、と反論している。このこと

から、軽過失ある表意者は「表示受領者」に対して消極的利益の損害賠償責任を負うにすぎず、当該の意思表示それ

自体は無効(同案九七条三項)、とされることになる。しかし、「表示受領者」が意思と表示の不一致を知りまたは知

り得べかりし場合には、表意者は右の過失責任を負わず、当該の意思表示は無効を惹起するにすぎない(同案同条四

項)。けだし、非真意表示の場合には、表意者に欺囲の意図がないのだから、「表示受領者」は当該の表示が非真意表

示であることを単に知らないということだけでは保誕されえないからだ、とされる。したがって、「表示受領者」が無過失の場合lすなわち、「表示受領者」が通常の家父の注意を尽くしたとしても当該の表示が実際の意思を告知

したものと認められるであろう場合lにのみ、表意者は同条二項および三項の責任を負わなければならないのであ

かくて、第一草案を起草した第一委員会によれば、非真意表示は、表意者が無過失の場合には無効を惹起するにすぎず、表意者に軽過失ある場合には無効を惹起するとともに「表示受領者」に対する表意者の信頼利益の賠償義務を

生じさせ、表意者に重過失ある場合には有効となるが、しかし、「表示受領者」が悪意・有過失であれば、表意者の

迫胸と心裡留保(二.完)(村田)一一一一一一一

(8)

い◎」次に、曰(肥)h)である。 見ることにする。 ところで、右のような効果を生じる非真意表示と遺言との関係いかんにつき、『理由書』は同案九七条の立法趣旨を述べるに際してこのことに何ら触れていない。したがって、第一委員会は、右の九七条の適用を排除する特別規定が遺言に関して他に存しない限り、そうして、遺言の法的性質がこれを許す限り、遺言も総則編中の非真意表示規定(同案九七条)の適用を当然に受ける、という立場を採っていた、と見ることが一応許されるであろう。②「心裡留保(狭義)」および非真意表示による遺言以上、第一草案の「心裡留保(狭義と規定と非真意表示規定および両規定に対する第一委員会の立場を見てきたが、第一草案は、被相続人の意思と表示された意思とが一致しない場合の終意処分(遺言)の効力のあり方いかんをその一七七九条において規定している。そこで、次に、第一草案一七七九条およびそれに対する第一委員会の立場を 法学志林第八十八巻第一号一三四過失の程度にかかわらず無効を惹起し、且つ、「表一不受領者」に対する表意者の信頼利益の賠償義務をも生じさせない、ということになる。

(M) まず、第一草案一七七九条は次のL」おhソである。「終意処分に際して被相続人の実際の意思が表示された意思と一致しないとき、その終意処分は無効である。〈応)九五条、九七条二項ないし四項および九九条[錯誤者に過失ある場合]の規定は終意処分にはこれを適用-した

同案一七七九条についての『理由書』の説明中、「心裡留保(狭義とと非真意表示に関する部分は次のとお・まず、『理由書』は、「意思の暇疵」に関する総則編中の諸規定(第一草案九五条以下)を起草するに際して

(9)

て(イ)る ̄しあ説

0旬、

原則として前提視された「意思教説」が終意処分(辿言)については生前行為についてよりも一層徹底されねばなら

ない、ということに疑いの余地は存しない、とする。すなわち、相続法においては、被相続人の意思どおりに効力がもたせられるべきであること、および、そもそも意思と表示が一致する場合にのみ当該の処分が有効視されるべきこ

と、が出発点とされねばならない、というのである。そうして、このことから、第一委員会によれば、|「心裡留保

(狭義)」による遺言および非真意表示による遺言の効力はそれぞれ次のとおりたるべきことになる。

⑪「心裡留保(狭義)」による遺言

第一草案一七七九条によれば、「心裡留保(狭義)」による遺言は、同案九五条の適用を受けえず、むしろ「意思教

説」の原則に従って無効視されることになる。そうして、このことについての『理由書』の説明は大略次のとおりで

㈹「心裡留保(狭義)」またはいわゆる悪質な冗談による遺言の事例が稀にしか起こらないから、当該の遺言に対して「心裡留保〈狭義)」規定(同案九五条)をそのまま適用してこれを有効視しても不都合を生じさせることはないであろう、ということ以外には、遺言に対して同案九五条の適用を肯定する十分な論拠は存しない。

口害意(シ『、一一m〔)の援用を許してはならず、したがってまた、害意ある表意者は制裁として(目『、目[の)自己

の表示に拘束されなければならない、との原則は、遺言の場合には是認されえない。けだし、もし害意の援用を許して当該の遺言を有効視するなら、この場合に不利益を被るのは、表意者たる被相続人ではなくて、被相続人の真意に従えば彼の相続財産を受けるはずの者、すなわち、通常の場合には法定相続人であり、相続人が指定されていた場合にはその指定相続人をも含む相続人だからである。実際、これらの者は、「心裡留保(狭義)」や悪質な冗談を理由と

適職と心裡留保〈一一.完〉(村田)’三五

(10)

㈹同案九七条一項は前述の「意思教説」に合致するものであり、したがって、この規定が遺言に対して適用され

るべきことに疑問の余地は存しない。

口他方、同案九七条三項および同案同条四項が遺言に対して適用されないのは、それらが受領者に対してなされ

る意思表示にのみ関する規定だからである。 ②非真意表示による遺言

次に、非真意表示による遺言の効力いかんについて見ると、第一草案一七七九条により遺言は同案九七条二項ない し四項の適用を受けえず、したがって、第一委員会によれば、非真意表示による遺言は同案九七条一項のみの適用を 受けて常に且つ無制約に無効視されることになる。そうして、このように考える『理由書』の説明は次のとおりであ

法学志林第八十八巻第一号一一一エハ

して当該の遺言を無効視すべきことを主張しているときには、嘘(F口、の)や害意それ自体を援用しているのではな くて、むしろ、嘘や害意からの保護を求め、しかも、更に自己の権利に基づいて相続分を要求しているのである。 nもし嘘や害意からの保護が右の者に与えられないとするなら、被相続人の財産は、これを受けるはずのない者、 場合によっては不正を行なうために被相続人と手を組んだ者に渡ることにさえたるであろう。そうして、この場合、

(Ⅳ)

当該行為は、仮装行為(通謀虚偽表一不)に類似するにもかかわらず、仮装行為に関する規定〈同案九六条)に反して 有効となろう。更にまた、被相続人と手を組んで不正を企てようとした右の者は意思表示の受領者でないから、この 場合に同案九五条二文を適用する余地も存せず、したがって、当該の遺言を有効視するのはなお一層疑わしいである

』〈ノ○

(11)

㈹次に、「心裡留保(狭義)」による遺言を無効視する論拠は、重過失によりなした非真意表示を有効視すべきだ

と規定する同案九七条一一項の適用を遺言について否定することの論拠にもなる。

ロまた、同案九七条二項は、その立法趣旨が取引、誠意(ず。:{一二のm)、契約締結上の過失(2-冒冒8日『島の己。)、 注意義務および信頼の裏切(国巨のn百口、」の如く命『一『目の口の)といったものへの顧慮に特にあるのだから、非取引行為た

る遺言に対しては適用されない。

㈱被相続人が非真意表示による遺言を撤回せずに死亡した場合に、受遺者とされた者が当該の遺言を有効にさせ

たいと欲したとしても、このような受適者が法律によって保護されるべきでないことは明らかであろう。

(1)BGBの起草過程を概観するに当たり参蝋した文献は主として次のとおりである。勺一目c寡云(》三三⑦二言『2ョ国『元の『|一口斎。○愈韮願一環「ずご〔一一弓のご率〔国。{号『二.鶴鷺鉱の肩・圧』.シ一一元の『『一宛一二の『『|】の一一・一・シ臣{|・一宮(}・国』》一の}E局・しこ{。『【-.1$一コの渉三四一】こい【『-官のいく:ご『.。・で一目烏ケ8『す色〔の(ご《》『】で『。{⑤脇○『□『・で。【『】C天の(|】『いぬ.ご・、一『()一三一)いい、ラニケ日ニマヮーの両『》一望命一】三】、」の『ぐ。『⑩ロゴユ{扇三二展壺(窟一号の『臣の⑭一同巨弓二m長のゴーEヨ農ケ①『〔『(|にこ『】ぬ。】』⑤⑤。⑫.②{[釦]笘云。}》ゆへ“のう仁ケの『((。『農・)・ロ一m岸}の『ロE口、」のゅ囚(一『館命『|一向一一①二。のmの何ケ巨のずいヨ⑰憲一年。三二鴬一局『N巨留ヨヨ⑥己⑪[の一一已。天」、『目く:{一・コ(一一,一一一目cこの--2.三貝⑯1(一一一冠ご鍔二『[。(の【・すこ。鴇昶の鹸爲}〕一同一二の」・吻因⑦国1両一つ『(二一『:中臣一・四:ラ一・早三鐘(の1“一一mゴー(|〕田『ず・く・の…|耐『二.ご剖輿PB-「:万部雅亮「外国法の学び〃lドイツ法]Ⅲ、⑫法学セミナー二四○号、二四こり(一九七五年[昭和五○年])、田中克志「ドイツ民法典における不動藤担保法の形成過租」(1)I(4・充)獅大絲済論災二四巻一一号、三号、一一五巻一号、三号(一九七八’’九八○年[昭和五三’五五年])。(2)田中・前掲「ドイツ民法典における不動産担保法の形成過程」(1)三一一頁。(3)両ゴラ廷二『(①一一旨いケ屋『嫡句『一一号の。〔}の拡巾旨ケ臣、壺句の{(一『〔|量C2〔⑫のぎの甸巾一,二・詞『険一命一Aの菖二硯.シ巨畠8『ず、一{の[二二『の一一【一一のく(》二(一のョ暉巨ご」厨『色〔与巾す、『ニー「国】の六○三目一いい一◎。・ンヨニ’一向うのシこい恩ケの。|韓塁。(4)三○【一くcNニユ$]二詞三手巨ユの&。①の、(]『鷺『’-,-】go匂い句(Nずこ島のい富『二場戸涛》E⑫匂う⑥丙の一〔ヲ。シ』『二一一,一】①尹巨⑫恩ケク⑨国」○一⑪雷。(5)日本民法典は、「心裡劉保(広義)」〈九三条)、虚偽表示(九四条)および錯誤〈九五条)を包含するものをその一○一条において

遺嚇と心裡留保(二・光)(村田)一三七

(12)

(8)第一草案〈以下、丙『と略称する)九五条の原文は次のとおりである(出典は、三二畳蜜早色・、。。:函(一』)・詞一選仰・・庁[烏「ご『》・ず。『:⑯『三三:闇『云一蝉『二.平庁】:|、安の「この『三一『富、字・ミニ願目一己・ョの「六一姓『一目三一一一・ヨョnヶ〔g①『句言いニョョ〔・垈酬三目鴇厨この『ロ①一浦同旨⑫二目目:醜い一。ゴヶ2巨厚習一の(&句三二一の。器「天一野巨凋恩一二P蟹》「の『。」⑦『ご『寺呂の「二①。三目mの一く③『|)⑰一二一訂【・ロの三一一:患『云一畦『5,-碗こ、二月ゴヨ、盲信・乏屈。。」の『同ョで(讐需『この厨の一庁。:二三『一.胃一腎嚴:二〕蟹一・冨なお、ドイツ法上の「心裡留保(狭義)」を紹介した日本語文献をここに挙げておくなら、BCB第一草案にいたるまでの一心樫留保(狭義)」の沿革を簡潔に紹介したものとして、栗生武夫「意思欠峡の抗弁の制限I意思表示法の発達史l」法学論叢一一一一一巻一号五一頁以下(一九三○年〔昭和五年〕I同法の変動〔岩波書店・一九三七年〈昭和一二年〉〕三八四頁以下所収)、遠田・前掲「心裡留保及び虚偽表示と法律行為論(|)」一色三枠与8一一三号一一一六頁以下(同.前掲・代理と意思表示論」’二六頁以下所収)、同.前掲・代理法理輪の研究二一一一五頁以下、特にドイツ普通法学を紹介したものとして村上淳一「ドイツ将通法学の錯誤論」法学協会雑

誌七六巻三号一一八七頁以下(一九六○年[昭和三五年]1回ドイツの近代法学[東京大学出版会二九六四年〈[昭和三九年]〉三

頁以下所収)、なかでもサヴィニーの学説については新井誠「サヴィニーの意思表示、法律行為概念l特に心裡留保をめぐって’一民商法雑誌九六巻五号六三七頁以下(一九八七年[昭和六一一年])、また、BGB第一草案の意思表示諸規定およびそれに対する諸批判を詳細に紹介したものとして中田邦博「ドイツ民法典における意思表示法の形成過程l第一草案に対する諸批判を中心にI」n口ロ立命館法学一九四号五五九頁以下一九五号六七○頁以下二九六号八三○頁以下(一九八七年[昭和六二年])、などがある。 法学志林第八十八巻第一号一三八「意思ノ欠峡」として、また、詐欺、強迫(九六条)を包含するものをその一二○条において「暇疵アル意思表示」として、それぞれ用いているが、ここにいわゆる・・三一一一句。、ョ醒眉・一意「感恩の瑠疵」は右の「意思ノ欠映」および「暇疵アル意思表示」を包含するものであった、ということに注意されたい。(6)三。こく・・“・“。。・・巴・]。⑫』圏(く頤一・三富且:〔写『農。こ・ず§『←・〕.□の、§ヨーのご宣璽肩『】“’-2N旨。g員の『一一・嵜目(餅の:月与(■『(一四鞭PE鯵。一一のヵ⑩一・ヶ田・】尚ご{g『目臘§一目コュシ一一mの目:⑦「『の一一.Z。こ」『E・Z①『シこい恩ラの犀「一旨]沼②.]ミPm・念『)・日本語訳は、川島武宜・民法総則(有斐閣・一九六五年[昭和四○年])一六六頁による。(7)三・二く。.P四・○・・厘.】.、。]①](く殖一・三区、(一雪二・・・・・○・厘』・⑫・ムョーム圏こ“天()})いへ陳冒肩口〔ず易、.〕6-の原『“〔:且朋口員。『一一・守29闇【いず:一一砿ヨ;(のョ四二鷺夛、『Npのロョョ。。“{の一一目、この『:くの「。(庁。〔一一・盲目C富の一一の目シ一行の亘の一コの『司の一一・忠』‐いち一・日①一一ケ:」〔一雨轡『す.ご・いつ一》色ケの目〕。】』塵即の。、⑪⑰)。

(13)

(9)三。二く。四・画・○・・用筵・】・の.]⑤](くぬ一・三巨脆:早酋・凹・○・・m一色』今の。』、鐘)・

(、)遺言以外の死因処分と「心裡留保(狭義)」との関係いかんに対する第一草案の立場をここで見ておくなら、相続人指定契約 (同『す③ごmの:。、鯵ごm『〔『潟)はBGB第一草案一九四七条および一九五七条四項により、また、相続放棄契約〈同『すご爵一・宣く・三国砠)は同 案二○一一○条により、同案九五条の適用をそれぞれ受けることになる。以下、第一草案一九四七条、一九五七条、一一○一一○条の原文を 挙げておく(出典は、三目且:〔ず厨季巨・一》の。『ワ・〕・ロの鴨“:〕戸の己宣貫の『一色一一の。:ョ恩『ぬの『一一句云の。○の銅:盲の一百(胃」畠□2(⑫。斎両の一・ヶ国1.9

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:PP9p・因二・mには誤植があると思われるので、本章本節目の註(3)に挙げた文献から引用した)。

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(14)

法学志林第八十八巻第一号一四○(⑫)第一章註(旧)参照。なお、第一草案七四条の原文は次のとおりである(出典は、三巨且5.回・○;臣・一)・向】⑫『』;庁己一の三一「斎包ョ天の一【のヨの「三一一一m。宏冠「云一評「目宛」。く・ロ四一)一基.淀一手」画P⑭一○mのm・昌一》の「、一コ⑩ヨロ句[訂一一気一のヨラ需元39毛一己(、ヨロ‐{豊、冠「1句『三一一一目のの『六一畦『目詫)・目1.基・’、((一一命三一一一の。⑩の『弄一蝕『目碩ごシ一)老愈駕。安の一[」5.一ケ目・嘘・乏一aNこ『三一『云い:〕颪|応1.「」の『〔.」邑昌:こぃ」『胃云一一《廻夛のミニ一目潟「云一聾「目昶一一百目戸・ヨョ・ユーの唾二一一吻島鳥信のどこ○三一一一の扇の『天一野:旋目淵一二の『穴:三三□碇・一自函【・己一の三一一一目のの『霊目冒埆酉一〔画一:一・旨の『一・|、一・二縮二コの言m1g三一(|の『『ご{侭三宮一(のゴュの二三の園⑯『云一(一『:碩冒島二のこく《》『鷺ゴュ『[の。」臼】・少房・く・「一一の『《》」の『昶一の一句訂の三m目「三一「云閨ョ戸・一[鹿Cl:囚・鈩匡{1-の三一「云圏冒云の一旦の『ミニ一目鯨⑯「云一壁「巨員一い[。⑫・ず口の国。『一屋P三目。」の『ご「一扇庁『吻二『す[Cこの『;。一一菖瞬目「罫三昶這一『」目、江・ョ⑯『1-2巨の1『旨【一一・寺の岡「云一型『:昶庶ずこ{⑳烏『シ一)器。」目頭“薇の頂:のど。(一命『庁く・『」・『厚晏の二一四のくeコュの「⑳二一一門ラミの一mg」の。両「天一凶『:碩穴のコヨコーPの『一色己元(ず貝・「のa一・三一『爾璽目天国一句ご巾「ゴー一目mの『六一(一コ一コ宛:く。ご号二讐四、・二昌銅一愚・頭・己序『§の『呼云ea2高・殉・席二三一「二・い・{旨」31-.ぐ。『円》『一(一m二二冊鱈・巨己」鐸・少雰・目一省『円声目」Cシ二三:ユニコ泥・富(昭)第一草案九七条の原文は次のとおりである(出典は、宮こい:皀國・肇・○・厘.一)。両『⑫@剤&星・〔壱の一のご命「三三目のの『【一睡『こ「一晩二侭『〔「「ず・すの『・毛olol】⑲『1侭、三目頭・一い」の『この一昂「砲一コ⑩ニョョ:碩旦の⑳毛一「天一一信一一命ゴミ一一一:㈱曰一[」の冒冠『天一等【のゴミ一一一:浜一・一二):屋昏:「・目一警深急一一の。aのテ(ず3国・一〕二恥一・鉱c一切己一・三一一一⑦冨淵『天一畦『:妬ゴー〔ず(氣口の三一一一。。罪①「天一蝕『:祠一のこのこ:|)、三二平::この冒ご「}》鰯一】m「元『◎廓『:『|;一斎一一豊「F四m【顧一一[・罰一一一1句ヨロ『訂す①『の言⑲『:『一肝吻弄。一一蕊巨『F色嘘一・毛の一・守鼻・弓の宛『・房一睡【・“・盲{吊己⑩月一ヶ巾烏冒両冒で(壁・儒「言『陳}星」の。⑩。『の:.一旦月三「一六mヨ①ヨヨ“一一の已序「二応。ぐの「[「“宛ず旨:甑・毛の一匂夛のロの『訂一く。『曽辰器一割二.天1句「o酵一【】ぬ天⑩一己の「三一一一・二琢命『云一(一「目頭:碩目Z冑一一〒の『言一一Eご掴ユ⑥『」■『筥扇の。扇国ゴーの胃の■ぐの『一》「一一局ゴ旨。、閥巨の『沙、〔N⑪己疲のゴ■す(ず弩[句・ロのぐ・『の・ず『一((91冊唖・目旦倭シ|》塚・「-.1の己云の旨のシロ:ご二宮。天・竃3.1句『氏目》{菅晦愈『」の『三一一一m.⑫の『云一叫『自碩」のご冨冒顕の|この『ごg:一.索ニョョ目昶旦研乏一『【一一(寺の二三一一一目⑰目冒一命目毎『弄一壁『【3三一一一の二百コ。一応。」。「【:ゴのご曰巨匡の。&(u)第一草案一七七九条の原文は次のとおりである(出典は、宮屋召:〔写『借.二・一吊箪『g・ロ、輌の笛ョ〔目冨昌の『一・一一のご筥昌】望『孫『一一、可89協厨ケロ・一]言『二蜜鋤PEの。弄の元の一。}]・切具罰向う「の。})(・Zのここ『亘・Z・『シ巨脇圏、の■の「’一コ】⑪g・己『P)。両勗一コP.、ニョョ一一一宛一ニコの『一句同(至三貢:くの邑嘱目函この『二一「【一一、ゴの言一一一・二の吻属『s|;の『⑫ヨー【このョ。『云一叫『一目三一一一の。ご一つ宮屋。『:.⑳。-銅一旦一句一句[㈱君一一一一胃くの『{荷目、昌向ゴ(一m・ロ一命く()『胃云『一一(:」研幼爵・」研⑫ヨシ一)工・ぬ‐二二a」研⑰g{ヨュの。【の旨のシコ竃の己目Pg

(15)

(応)第一草案九九条の原文は次のとおりである(出典は、三二碇(一首・蜑・四・p・臣』)。両[⑰①@山。。□一句目【}】二の。く。【⑫ロゴ『一{希。」のめゆ②、「(一『an一】二m侭この『傍の盲句コユ句夛「一一一句己、の『云一艶『二.晩一望、②一二m・毛句皀ゴーの。】(]『一一の一】⑱『《|の『蘭一ケの二祠『○ケの司色テ『一蝕脇樹弄の一(製』『F四叩({酢一一〔・『盤一一一」cョご『ず巾匠の『国月田四写『|肝⑫一m天⑮一【2『炉色の(》一馬一(・一一命天命一『】⑦、『○烹一⑫(》⑫○汀{(の(ユの『いの一ケのユ⑱ョ詞『員)蔵】損の『(ご『⑫o盲二目路『既一言

□一のく《》『鷺一】『曰{一m己」の⑰】・巨口旦唖・シゲ碗・{ヨユ曾云の一二のシご字『⑦ご」巨口碩一夢『3コこの『両ヨョ{》冒顕①『」⑦『】閂『『[ず巨目云目三のC二の『天の三一$『】三二口一命・亘(応)三○二くP色・密・○・里.、.m・sl念(く、一・三巨且:》型・塾.。.■1.9,.塁l圏)・(灯)第一草案九六条の原文は次のとおりである(出典は、三岳:。・犀一・箪・○・・国(一・])。両冒⑫や守・・同旨閃巨。】m}○写句冒のごo『ね①。◎ヨョの。の勿幻の、写辰に⑦いの一】竺二竺昌の一]二和・一二》『』す、一く(]『曰廼一戸目の」のいい○ず句ご顕のい、プ望{のゆく()己《|①二毛m『[の一の。」一句向『『一句夛冒。碇の-.筋段。」の『①己冗、の旨い、のいの云叫{局⑰ケ図すい一向ゴー蜜・歩《)ず句⑫ニョョ(m一向シューの⑦皇【一m【&(Sc駕价色ゴーの『の.司命、一二侭の砂、|】趾(局⑰。:云旦のロ{辱『ユ儲②の一ケの、の一『のコユ、ロぐc『い、}】『一(肩二・二これに対して、BCB一一七条一項は、・・三一一『」の旨の二「一一一毎.蛎徳「云一萱三m.」一のの旨ロョ:1句『目昶の宛の。gの『蜑一昌巨、⑦一》ロー吻【・昌一【二句めい目囚二くの『,鋺{{一コ(一三珍褒の:「NC日⑫○ずのヨ包肩毎mm})の己・吻・一い【吻一の三句云[一元。..と規定する。このことから、第一繭案九六条一項は、BCB一一七条一項とは異なり、受領を要しない意思表示に対しても適用しうる余地を残している、と見ることができる。実際、三c{-ご①・》一・謬・○・・壷(一・J.m・念(ぐ元一・三皀堀(一一三・四・四・○・巴。⑨.⑪・遭)は、第一草案九六条が終意処分(遺言)に対しても適用されうるか否かにつき、「[第一草案]九六条はこの場合[被相続人が不正を行なうために遺言を受ける者と手を組んだ場合]に適川されなければならない。仮装行為が終意処分に際してどこまで生じうるかは決定されないであろう一、と述べている。そうして、第一草案が遺言に対しても同案九六条の適用可能性を肯定するのは、「意思教説」からの当然の帰結と考えたからであろう、と思われる。ぐ函一・国[の一ョ嘩目・ワーの丙侭(》一二農の鋺偏一一筆(の三]向ごグミE『(の旨の航、写【、⑪『一胃穿の口(印。:同ずこのテの⑩{(】『[-勇CmE門夛。宛の一句与凶第「里(の『『一房一一(屋やP⑫.『{{.

ロ第二委員会

一八九○年一二月四日、連邦参議院は、第一委員会において確定した第一草案を第二読会に付すこと、この目的の

遺贈と心裡留保三.完)(村田)’四一 量、一一三畠、:m烏いゆヨシ訂・』.

(16)

法学志林第八十八巻第一号一四二

ために二二名(後に一一四名)の委員から成る第二委員会を設置すること、等々を決議した。そうして、第一草案は一 八九一年四月一日から一八九五年一一一月二七日にかけて第二委員会において審議され、それまでの審議の成果は、編纂

(1)

委員会(宛の:百・コい【・目曰一切m一・口)において編纂された後、第一一草案として公表された。更にまた、この第一一草案は、 一八九五年五月六日から同年六月一九日の間に第二委員会において修正された後、編纂委員会において再度修正され、

(2)

同年一○月一一一日第二委員会において最終的に確定された。そうして、最終的に確定されたいわゆる修正第一一草案は、 同年一○月二二日帝国宰相に上呈され、更に帝国宰相から連邦参議院に提出された。以下、主として第二委員会の議

(3) 事録によりつつ、この問題についての第一一委員会の議論を見ることにする。ロ「心裡留保(狭義とおよび非真意表示

まず、総則編●中の意思表示諸規定を起草するに際して、第二委員会は、前述の第一委員会におけると異なり、「意

思教説》言一一一の。且。、日。震もこれに反対する信頼原則葛ぐの目同目のロ自陣〆一日の(向「悪日ごぬい【すの。『一の)巨も重大な変容なしには貫徹されえない、また、このことから、右の一一つの法理:ヨ局・1の震に対してそのいずれをも肯定的に評価しないで、(4)

問題となるケースをそれぞれ分けてこれを個別に考察の対象にすることが必要であろう」、ということに一致した。

そうして次に、このことに基づき第二草案の意思表示諸規定が総則編中に起草されたのだが、このうちの「心裡留保(狭義)」規定(第二草案九一条)と非真意表示に関する規定(同案九三条.九七条)およびそれらに対する第二委員会の立場は大略次のとおりである。

⑪「心裡留保(狭義と

「心裡留保(狭義とに餌 (。。)に関する第一一草案九一条は次のとおりである。

(17)

「意思表示は、表意者が表示したことを欲しない旨を内心に留保したとしても、有効である。しかし、相手方ある意思表示は、相手方がその留保を知っているときには、無効である。」第二委員会は第一草案九五条の内容を実質的には変更することなく採用することに決定した。すなわち、まず、右の九五条一文の規定については、これに対する異論は出されず、「なんぴとも自己の害意ご」・’二m&を援用して当該の(6) 意思表示を失効させてはならない」、ということが考慮されている。そうして、第一一委員会は、このことを明文化する必要がないのは原則として「信頼原則」の立場に立つことにした場合のみだから、前述のごとく意思表示の効力に関して「意思教説」にも「信頼原則」にも従わないことにした本委員会においてはこのことを明文化する必要があるとして、「心裡留保(狭義と規定を明文化している。次に、第一草案九五条二文の規定についても、第二委員会は第一草案の『理由轡」中で述べたところと実質的に同じに考えるから、第二草案九一条二文は受領を要する意思表示のみに関する規定と解されるべきことになる。そうして、このことはまた、第二委員会の議事録が仮装行為(虚偽表示)と「心裡留保(狭義)」との差異を説明して次のように述べていることからも明らかである。すなわち、「仮装行為においては、受領を要する意思表示が当然に前提とされ、欺岡の意図が専ら第三者に対して向けられ、相手方弓この『:この『のゴ)の】’9の仮装の認識が行為の本質をなし、かかる行為の無効が意思教説に従って生ずるのに対して、

『心裡留保(狭義)』においては、それは受領を要する意思表示においても受領を要しない意思表示においても生じる

ことがあり、それによりなされた意思表示は原則として有効であり、表示受領者薯」の『屏日已醸。碇の「この『向『六一蝕『目、震が(7) その意思欠峡二三一一一のご喚日§ぬの一震を偶然に知ったときのみ例外的に無効となる」、と述べているのである。

②非真意表示

追贈と心裡留保(二.完)(村田)

(18)

第二委員会は、第一草案九七条一項の内容を是認し、第一草案九七条四項については第二草案九七条一項但書に一

致する限りでこれを是認し、第一草案九七条二項および同案三項を否定した。そうして、以上のように考える第二委

員会の議事録の説明は大略次のとおりである。すなわち、第二委員会は、まず、重過失によりなされた非真意表示を

有効視すべきではないとし、その理由として、害意(9.一こい)と重過失(2一目一画旨)とは大きく異なり、害意ある表

意者が言質を取られるのは当然の報いだが、表意者に欺岡の意図がない場合にはそのように解すべきではない、更にまた、重過失と軽過失とを区別することは非常に困難である、ということを挙げる。そうして、次に、非真意表示を 法学志林第八十八巻第一号一四四(8) 次に、非真意表一水に関係する第二草案九一一一条および同案九七条は次のとおりである。

九三条「真意でない意思表示は、真意の欠映が知られるであろうことを予期してなされたときは、無効であ

るし◎、=プ

九七条「意思表示が九三条により無効であるときまたは九四条[錯誤規定]および九五条[不真正な伝達に関

する規定]により取消されたとき、表意者は、表示が相手方に対してなされた場合にはその者に対し、その他の

場合にはすべての第三者に対し、これらの者が意思表示を有効と信じたことにより被った損害を賠償しなければ

ならない。ただし、損害賠償は、意思表示が有効であるときに相手方または第三者が取得する利益の額を越えなならない。た』

いものとする。 フCO」

前項の損害賠償義務は、被害者が無効または取消の原因を知りまたは過失により知らなかった〈知りうべかり

)ときには生じない。九五条の場合、損害賠償義務は、伝達の不真正が不可抗力に基づくときにも排除され

(19)

②「心裡留保(狭義)」および非真意表示による遺言

第二委員会は、終意処分(遺言)においては生前行為におけるよりも「意思教説」が一層徹底されなければならな(9〉い、との第一草案の原則自体に対しては、一般論としてではあるもののこれに異論もなく従うことにした。そうして

続いて、第二委員会は遺言と総則編中の意思表示諸規定(第二草案九一条以下)との関係いかんにつきそれぞれの場合を具体的に考察している。そこで、以下、「心裡留保(狭義)」による遺言および非真意表示による遺言のそれぞれの(、)効力のあり方に対する第二委員会の立場を見ることにする。

⑪「心裡留保(狭義)」による遺言

「心裡留保〈狭義)」による遺言の効力のあり方いかんにつき第二委員会においては、第一草案の立場に賛成してこれを無効視する立場は少数説となり、第一草案の立場に反対してこれを有効視する立場の方が多数説となったが、そ

れぞれの論拠を一べつしておくなら次のとおりである。れぞれの論拠を一べ一

㈹有効説の論拠。 無効視すべきことから出発するなら、真意でないことにつき善意・無過失の第三者が意思表示の有効性を信頼して損害を被った場合には、法律行為を誘発した表意者に対してその過失のいかんにかかわらず損害賠償義務を負わすのが適当である、と述べる。したがって、この点において受領を要する意思表示における場合と受領を要しない意思表示における場合とを異なる法的処理に服さしめる十分な法的根拠が存しないから、非真意表示をなした表意者は、「表示受領者」(相手方)および第三者が善意・無過失である限り、その者に対して信頼利益の賠償義務を負うことにな

遺贈と心裡留保(二。完)(村田)一四五

(20)

なわち、》

存しない。 法学志林第八十八巻第一号一四六

、、、、

a問題となる事例は、無効説・有効説のいずれの立場も認めるように、極めて稀(叫呂の『の庁のの一【のロ)である。しか も、「心裡留保(狭義)」の証明は非常に困難で、このことは、裁判官の面前で遺言を作成する場合には(第一草案一 九一四条.一九一五条↓第二草案一一○九九条↓BGB二一一一一一一条。ただし、現在では廃止されて』型)、被相続人がその作成の

、、、、、

、、、、、、、、、、、

まさにその時点において(鴇『“」:ロ『Nの】aの『両目】・ず日息)表示に反する意思を有していたことを証明しなければな らないのだから、特にそうであり、したがって、有効説を採っても特段の弊害は存しない。 b遺言の自由があるからといって、「心裡留保(狭義)」を顧慮しなければならないということにはならない。す なわち、被相続人には遺言を玩ぶような(昌一二の百三一一一一館の。ぐの爵胆目、の冒晒2-,冊『日島の口吻の旨ので】の一目【息一ヶのロ)権限は

cしかも、被相続人は「心裡留保(狭義亘を援用しえなくとも不利益を被ることにならず、また、もし右援用 を肯定するなら、このことは遺言における撤回の方式に関する諸規定に抵触することにもなる。 d遺言を第二草案九一条一文の適用範囲から除外するのは望ましくたいばかりか非常に疑わしい。けだし、もし 除外すれば遺言の効力を否認(シコ{の。亘目、)する機会が一層多くなるからである。 e外形上暇疵のない遺言であればかかる遺言により相続人に指定された者はそれだけで遺産の占有が認められる、

(吃)

という規定でももしあるのなら、かかる遺一一一一口の効力を否認する者が道一一一一口の無効を証明しうるまで、右指定相続人は、 被相続人の遺産を占有しうるのだから、その限りで保護を受けることになるのだが、しかし、本草案には右指定相続

人のためのこのような一般的保護手段は存しない。

口無効説の論拠。

(21)

c贈与と遺言とが類似するとの指摘は、贈与に対して「心裡留保〈狭義)」規定を適用して「心裡留保(狭義こ

による贈与を有効視することが非常に疑わしいということを考慮の外に置いたとしても、是認されえない。

d表意者に自己の害意を援用させるべきではないとの原則も、遺言においては顧慮されない。けだし、意思の欠

映を援用しているのは表意者たる被相続人ではなくしてその相続人またはその他の利害関係人であり、しかも、彼等

は被相続人の権利ではなくして自己の権利を主張しているのだからである。したがって、遺言書に記戦されたのとは

反対の意思が被相続人に存したにもかかわらず、当該の遺言をその記載のとおりに有効視するなら、表意者たる被相

続人に対する制裁ではなく遺言書に記載されなかった者で被相続人の真意に従えば当該の相続財産を受けたであろう

者に対する制裁となり、そのために、不当な結果を生ずることになる。

e「心裡留保(狭義と規定(第二草案九一条)の適用を受ける事例が非常に稀で、しかも、「心裡留保(狭義)」

自体の証明も困難である、と有効説は主張するが、この主張は、「心裡留保(狭義とによる遺言を有効とすべきか否

遺蝋と心裡留保三.完)(村田)一四七 a第二草案九一条は-1心裡留保(狭義)」による意思表示を有効視して「意思教説」からの帰結に対する例外を

定めているが、このことは取引の安全への顧慮という特別の理由によるものだから、非取引行為たる遺言に「心裡留

保(狭義)」規定(同案九一条)を適用して「心裡留保(狭義)」による遺言を有効視するのは適切でない。

b「心裡留保(狭義)」による遺言が無効とされた場合に、もし当該の遺言の有効性を信頼して更に別の法律行為

が締結されたなら、恐らく第一草案二○九一条(相続人指定の取消に際して右取消以前に当該の指定相続人と取引関係に人(⑬) った善意の第三者を保麺するために右指定相続人は相続人とみなされる)の規定がこの場〈ロに準用され、その第三者は保護

されてよかろう。

(22)

②非真意表示による遺言第二委員会は、非真意表示の効力いかんにつき、表意者の過失の有無・程度および「表示受領者」(相手方)・第三者の信頼のいかんにかかわらず、これを無効となすことにした(第二草案九三条lただし、同案九七条により、表懲者は善意・無過失の「表示受領者」[相手方]・第三者に対して信頼利益の賠償義務を負う)。そうして、非真意表示による遺言の効力のあり方いかんについても、第二委員会は、「心裡留保(狭義こにおけるような激しい議論を行なわず、これを無効となすことに意見の一致を見た。また、第二草案九七条を遺言に対して適用すべきか否かについても、第二委

員会は、この規定が遺言に対して適合しない、ということを理由として、その適用を否定し、且つ、この点につき特

法学志林第八十八巻第一号一四八

かの問題を決定する際の決め手とならず、せいぜいのところこの問題につき何も規定しないで放渥することの理由となるにすぎない。しかし、「心裡留保(狭義)」規定はともかくも通則的性格を有するのだから、ここでこの問題を放

置しておくのは許されることではない。f第一草案の立場に従うなら「心裡留保(狭義)」による遺言の効力を否認(シロ{の・ず曰昌)する機会がより多く

なる、と有効説は懸念するが、この懸念は理由のないものである。g第一草案が模範とした普通法学において、無効説に対する何らの異論も提出されていない。以上のような審議を経た後に採決に入った第二委員会においては、有効説の方が多数を占めたので、第一委員会の立場(無効説)とは反対に「心裡留保(狭義)」による遺言を第二草案九一条一文により有効視することが決定され、第一草案一七七九条のごときも「心裡留保(狭義ごとの関係では存置すべきでないものとして処理されることにな

った。

(23)

以上、「心裡留保(狭義)」および非真意表示による遺言のそれぞれの効力のあり方に対するBGBの起草者の立場

について、連邦参議院により設置された第一委員会および第二委員会での審議を中心に概観してきた。その後、第二(旧〉委員会で起草された第二草案は、前述のごとく、いわゆる修正第二草案として確定された上で、連邦参議院に提出さ

れ、更に、司法委員会(]口②二N目…百口)での修正を受けた後、’八九六年一月一六日に連邦参議院において可決さ(腿)れた。更にまた、この草案は、帝国司法省(幻の】・亘口吻〔菌ヨー)において作成された覚書(Fロ房・声『旨)と共にいわゅ(Ⅳ) る第一一一草案として同年一月一七日に帝国議会(幻の旨}〕:、)に提出されたのだが、覚書においても、「心裡留保(狭

義)」(第三草案一一二条)による遺言は有効、非真意表示(第三草案一一四条)は遺言をも含めておよそ無効、と解され(咽)ていた。そうして、この第三草案は、帝国議会を通過した後、同年七月一四日連邦参議院でも可決され、同年八月二

四日に公布された後、一九○○年一月一日にBGBとして施行されたのである。 に明文の規定を要しない、との立場を採った。すなわち、第二委員会は、非真意表示との関係においても、第一草案一七七九条を存置すべきでないとして、非真意表示による遺言を第二草案九三条により端的に無効とし、且つ、表意者の信頼利益の賠償義務についても殊更にこの点につき規定するまでもなく当然のこととしてこれを否定することに(Ⅲ) したのである。

(1)両二一}三】『(の一コ⑰韮崖匡『、の【一一の汀目の、的の百ヶ色nコ⑫{()『□農PE〔荻の一局宛の一ロラ・Z:ゴー、。、}の⑰、ゴ一房晩のロ【一①『幻①」四宍二○冨云oヨョー裟一(】己・凶乏の一一のFの切目F鈩巨{②ョ一一一(】|扇ぐの『首一場巨息・】g←l]$中。(2)瞬こう盲『{句冒の⑫国『昶の『一一爲訂。。⑱協一苦巨oすい{唇『」画のロ》Emb壺句宛の一:-N:一一の[為溺:ぬく】9m》のCm・国閂『⑦ご・).(3)で『。【C笄。|一の」の『宍○ヨョ鬮一◎。「戸】『【』》、リミ①』{①Fの⑰巨浸:⑫同コラミ色『「⑫二鴎、(一『恩『’一○一】⑩『】(汁切の【凶すE○房・旨】鈩具[『潟の旦句⑫宛の一句ずいⅡ]臣⑰二目目【のず2『ずの一(の一こ◎二C『・労の三一一の⑪》[嵜呵。(いのずぎ『」色コユロ『・切属一】早の岸匡の。E]」冒丙息一⑫(⑦『ず」・・】⑭②『’一窓垣・

遺贈と心裡留保(二.完)(村田)’四九

(24)

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(4)句『Cs寿。|一P壁・毎.○・・m塵」。m・農(ぐ函一・三己且菖・色・色・○8国」】.⑫『](》)。(5)第二草案(以下、国『と略称する)九一条の原文は次のとおりである(出典は、三畠(』:・醤・毬.。・・田・】)。同国⑫②一mg同旨の二一一一一⑦。⑫の『云一酢『巨曰、誘一嗅二二子邑二、ゴミ句二コ」q同『云一野の弓旦の玖討一】一コ異の安の一ョくC『ず①シ、一一句ゴゴ具・」罵嗣『云一謎『一m三、言副巨乏。一一の。.□『の両『云一詮『ここ爽一、こ&◎のう昌○旨一甲手「の二二浜一命の一コのヨシゴ」の『の己碩の碩自毎ケの『、言巨、の一)のコミェ『臣コニユ一mmの『」:こ○『すの一国一一訂二員の・罠(6)で『。(C再Cl-P色・色.。.。■二」。⑪.②△(ぐ函一・三色碩旦色早P②.。・・頤」・」。m・『】。).(7)で『。S天・’’何.塵・“・○・田・】.②.②『(く宛|・冨匡逼自・画・四・○・・厘・』.、。。])。なお、本章本節曰の註(5)参照。以下、参考までに、仮装行為に関する第二草案九一一条の原文を挙げておく(出典は、冨巨且自・色.。・○・厘.])。岡二⑫②凹汕今・同旨の、⑥硯⑩再二ケ①【、胃のヨシコユの『の。四ケN兵頭のすのロ」①ごく】一一m扇の『云一欧『目。平ユーのヨー(ユの②いの口同旨くの厨【凶ヨユニ一軍『旨『霊ニョの、ラの旨①色す、巾殖、す①。岡二⑫②隙。・同旨の、⑥碩句再島’二三一『」・厨二二斤ゴー、。

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