実験 1 の水準
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(2) 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). Ⅴ‑202. 3.2 実験 2 ゼオライトペーストの練混ぜ水の違いおよび 水酸化ナトリウムの添加量が及ぼす影響 図 2 に実験 2 における圧縮強度と材齢の関係を示す.ゼ オライトペーストの練混ぜ水に高アルカリ水を用いた場合 および水酸化ナトリウム添加量を 240g に増やした場合,養 生方法に関わらず圧縮強度は低下した.また,W240 および WA240(保管期間 14 日)に蒸気養生を行った場合,材齢 1 日において脱型できるほどの強度が得られなかった.高ア ルカリ水を用いる,または水酸化ナトリウムの添加量を増 やすことで,フライアッシュの非晶質部をより多くゲル化 図1 実験1における圧縮強度と材齢の関係. でき,圧縮強度が高まると考えたが,予想に反して圧縮強 度は低下した.この原因は不明であり,水酸化ナトリウム の適正な添加量の把握や配合修正などは今後の課題となる. また,実験 1 および実験 2 ともに材齢経過に伴い圧縮強 度の増加が確認された.ゼオライト硬化体の硬化メカニズ ムはまだ解明されてないが,フライアッシュがゲル化する ことで,フライアッシュ内のアルミニウムイオンとシリカ イオンが縮重合反応を起こすジオポリマーに類似した硬化 機構だと筆者らは推測している.そのため,炉内養生にお いても硬化体内の水分を充分に逸散できず残留したため, 材齢経過に伴い強度が増進したと考えられる.. 図 2 実験 2 における圧縮強度と材齢の関係. 写真 1 に実験 2 におけるゼオライト硬化体の外観写真を 示す.W120(保管期間 14 日)に蒸気養生および炉内養生. W120 蒸気養生. を行った場合,外観に養生方法の差は無く,どちらも一般. W120 炉内養生. W240 炉内養生. 的なコンクリートと同等に見える.しかし,W120(保管期 間 14 日)で炉内養生を行った場合,材齢 28 日においてひ び割れの発生が観測された.これは,硬化時の体積変化に よって発生した可能性が大きいと考えられる. また,W240(保管期間 14 日)に炉内養生を行った場合, 表面が黒い結晶で覆われた状態となった.なお,この表面 写真 1 実験 2 におけるゼオライト硬化体の外観写真. の結晶層は薄く剥がれやすいため,剥がすと通常のコンク リートと同様な表面が現れる.このことから,炉内養生中. 2). に収縮し,型枠とゼオライト硬化体の間に隙間ができ,そ. 場合より圧縮強度が低くなる.. こに黒い結晶層が薄く析出したと考えられる.なお,析出. 3). した黒い結晶層の組成は調べていない.. 水酸化ナトリウムの添加量を120 g から240 g に増やす と圧縮強度が低くなる.. 4. まとめ. 4). 本実験で作製したフライアッシュと水酸化ナトリウムで. 100℃の炉内で 24 時間加熱養生を行うと,蒸気養生を 行うより圧縮強度が高くなる.. 作製したゼオライト硬化体の作製方法と圧縮強度について, 以下のことを明らかにした. 1). 練混ぜ水に高アルカリ水を用いると,水道水を用いた. <参考文献> 1). フライアッシュと水酸化ナトリウム,水道水を混合し, 14 日間保管することで,0 日間保管する場合よりも圧. 山本武志:フライアッシュを用いた高強度ゼオライト 硬化体製造技術の開発,土木学会第 65 回年次学術講演 会,V-452,pp.903-904.. 縮強度が高くなる.. ‑404‑.
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