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実験 1 の水準

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). Ⅴ‑202. フライアッシュと水酸化ナトリウムで作製するゼオライト硬化体の作製方法と圧縮強度に関する研究 茨城大学大学院 茨城大学大学院 茨城大学 1. はじめに. 学生会員 正会員 正会員. ○小沼 木村 沼尾. 遥佑 亨 達弥. 表 1 要因と水準. 近年,フライアッシュの生産量は増加傾向にあり,今後,. 要因. 実験 1 の水準. 練混ぜ水. 水道水. 更なる増加が予想されている.フライアッシュの大量使用 と二酸化炭素の削減から,セメントを使用しない硬化体と. 水酸化ナトリウムの 添加量 ゼオライトペースト の保管期間. して,ジオポリマーやゼオライト硬化体の開発が進められ ている.しかし,ジオポリマーは,活性フィラーに安価な フライアッシュを用いても珪酸モノマーである珪酸ナトリ ウム等は高価であるため,製造コストが高くなる.また,. 水道水 高アルカリ水 120 g 240 g. 120 g. 0 日間 14 日間 14 日間 蒸気養生後気中養生 炉内養生後気中養生. 養生方法. ゼオライト硬化体は,作製に拘束治具とオートクレーブ養 生が必要となるため,生産できる製品に限りがある 1).. 実験 2 の水準. 表 2 使用材料. そこで本研究では,拘束治具を使用せずにフライアッシ. 材料名. 記号. 詳細. W. 水道水. ュと水酸化ナトリウムのみで作製するゼオライト硬化体の 作製方法とその圧縮強度について実験的に検討した.. 練混ぜ水. 2. 実験方法. 高アルカリ水 pH=11.9 JIS A 6201 Ⅱ種 密度:3.15 g/cm3 特級試薬 JIS K 8576. WA. 表 1 に実験 1 および実験 2 の要因と水準を,表 2 に実験. フライアッシュ. FA. 水酸化ナトリウム. Na. に用いた使用材料を, 表3 にフライアッシュの化学成分を, 表 4 にゼオライト硬化体の配合を示す.ゼオライト硬化体 の作製方法は,JIS A 6201 のⅡ種に適合したフライアッシュ 細骨材 (陸砂). と水酸化ナトリウム,水道水または電気分解処理した市販 の高アルカリ水を混合したもの(以下,ゼオライトペース. 粗粒率:2.43(F.M.) 表乾密度:2.58 g/cm3 吸水率:2.72. S. トとする)を恒温恒湿室内(20±1 ℃,65±5 %RH)で 0 日 表 3 フライアッシュの化学成分表. 間または 14 日間保管した後に細骨材を投入し練混ぜた.蒸. 化学成分(%). 気養生(前置き 30 ℃・2h,昇温 15 ℃/h,最高温度 65 ℃・ 5h)または 100 ℃の炉内で 24 時間加熱した後(以下,炉内. SiO. 養生とする),恒温恒湿室内で気中養生を行い,材齢 1 日,. 61.20 27.97. Al2O3 Fe2O3 TiO2 3.46. 1.14. CaO MgO Na2O 他 2.66. 1.39. 0.48 1.70. 熱 減 量 3.22. 7 日,28 日後に圧縮強度を JIS A 1108 に準じて測定した. 表 4 ゼオライト硬化体の配合(重量比) W/FA or Na/ W WA FA Na 記号 WA/F FA (g) (g) (g) (g) A (%) (%). 3. 実験結果 3.1 実験 1 ゼオライトペーストの保管期間が及ぼす影響 図 1 に実験 1 における圧縮強度と材齢の関係を示す.ゼ オライトペーストを 14 日間保管にすると,0 日間保管した 場合に比べ著しく圧縮強度が増加するとともに,蒸気養生. S (g). W120. 50. 20. 300. ---. 600. 120. 1200. W240. 50. 40. 300. ---. 600. 240. 1200. ム水溶液の OH 基によりフライアッシュの非晶質部がゲル. WA120. 50. 20. ---. 300. 600. 120. 1200. 化したためと,炉内養生は最高温度が高いため,反応が促. WA240. 50. 40. ---. 300. 600. 240. 1200. を行った場合より炉内養生を行った場合の方が圧縮強度は 高くなる.これは,14 日間保管することで水酸化ナトリウ. 進されたためと考えられる. キーワード:フライアッシュ,ゼオライト硬化体,ジオポリマー 連絡先. 〒316-8511 茨城県日立市中成沢町 4-12-1 茨城大学大学院理工学研究科 Tel:0294-38-5274. ‑403‑.

(2) 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). Ⅴ‑202. 3.2 実験 2 ゼオライトペーストの練混ぜ水の違いおよび 水酸化ナトリウムの添加量が及ぼす影響 図 2 に実験 2 における圧縮強度と材齢の関係を示す.ゼ オライトペーストの練混ぜ水に高アルカリ水を用いた場合 および水酸化ナトリウム添加量を 240g に増やした場合,養 生方法に関わらず圧縮強度は低下した.また,W240 および WA240(保管期間 14 日)に蒸気養生を行った場合,材齢 1 日において脱型できるほどの強度が得られなかった.高ア ルカリ水を用いる,または水酸化ナトリウムの添加量を増 やすことで,フライアッシュの非晶質部をより多くゲル化 図1 実験1における圧縮強度と材齢の関係. でき,圧縮強度が高まると考えたが,予想に反して圧縮強 度は低下した.この原因は不明であり,水酸化ナトリウム の適正な添加量の把握や配合修正などは今後の課題となる. また,実験 1 および実験 2 ともに材齢経過に伴い圧縮強 度の増加が確認された.ゼオライト硬化体の硬化メカニズ ムはまだ解明されてないが,フライアッシュがゲル化する ことで,フライアッシュ内のアルミニウムイオンとシリカ イオンが縮重合反応を起こすジオポリマーに類似した硬化 機構だと筆者らは推測している.そのため,炉内養生にお いても硬化体内の水分を充分に逸散できず残留したため, 材齢経過に伴い強度が増進したと考えられる.. 図 2 実験 2 における圧縮強度と材齢の関係. 写真 1 に実験 2 におけるゼオライト硬化体の外観写真を 示す.W120(保管期間 14 日)に蒸気養生および炉内養生. W120 蒸気養生. を行った場合,外観に養生方法の差は無く,どちらも一般. W120 炉内養生. W240 炉内養生. 的なコンクリートと同等に見える.しかし,W120(保管期 間 14 日)で炉内養生を行った場合,材齢 28 日においてひ び割れの発生が観測された.これは,硬化時の体積変化に よって発生した可能性が大きいと考えられる. また,W240(保管期間 14 日)に炉内養生を行った場合, 表面が黒い結晶で覆われた状態となった.なお,この表面 写真 1 実験 2 におけるゼオライト硬化体の外観写真. の結晶層は薄く剥がれやすいため,剥がすと通常のコンク リートと同様な表面が現れる.このことから,炉内養生中. 2). に収縮し,型枠とゼオライト硬化体の間に隙間ができ,そ. 場合より圧縮強度が低くなる.. こに黒い結晶層が薄く析出したと考えられる.なお,析出. 3). した黒い結晶層の組成は調べていない.. 水酸化ナトリウムの添加量を120 g から240 g に増やす と圧縮強度が低くなる.. 4. まとめ. 4). 本実験で作製したフライアッシュと水酸化ナトリウムで. 100℃の炉内で 24 時間加熱養生を行うと,蒸気養生を 行うより圧縮強度が高くなる.. 作製したゼオライト硬化体の作製方法と圧縮強度について, 以下のことを明らかにした. 1). 練混ぜ水に高アルカリ水を用いると,水道水を用いた. <参考文献> 1). フライアッシュと水酸化ナトリウム,水道水を混合し, 14 日間保管することで,0 日間保管する場合よりも圧. 山本武志:フライアッシュを用いた高強度ゼオライト 硬化体製造技術の開発,土木学会第 65 回年次学術講演 会,V-452,pp.903-904.. 縮強度が高くなる.. ‑404‑.

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