円錐形水槽を使用した水時計の特性についての実験的研究
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(2) Ⅱ− 19. 第39回土木学会関東支部技術研究発表会. 図‐7 流量係数曲線図(第 1 水槽) 図-6 円錐形水時計の模型. 5.実験 各円錐形水槽のオリフィスの流量係数を実測し、それを シミュレーションソフトに導入する。円錐形水槽模型の最 下層水槽の水位変化の実測値とシミュレーションの計算 結果から、水時計の精度を解析する。. 5.1 実験手順 A:流量係数の測定(予備実験) ・デジタルポイントゲージと容量式波高計を使用し、約 1 ㎝ごとの電圧を測定し、水位と電圧の関係を求める。 (キ ャリブレーション). 図‐8 実測値と流量係数変動計算値の比較. 5.3 結果の整理 流量係数測定実験の結果、第 3 容器の流量係数がやや低. ・容量式波高計で 1 分毎の水位の変化を計測する。. い数値となった。それが一因か、図-8 に見るように、実測. ・計測データをエクセルで整理,流量係数を求める。. 値が計算値を下回る結果となった。. B:最下水槽の水位変化の測定. 6.考察. ・流量係数の測定と同様、デジタルポイントゲージと容. 断面積が方形の場合は、水位が下がるにつれ、流量係数. 量式波高計を使用し、最下水槽の水位と電圧の関係を. は下がっていくが、図‐7 に示すように、円錐形水槽の流. 求める。. 量係数は、水位が下がるにつれ、流量係数は、上がってい. ・水位の高さは、第 1 水槽を 15 ㎝、第 2・第 3 水槽を 10 ㎝に設定する。. く形となった。第 3 水槽の流量係数が小さくなったのは、 オリフィスの穴の開け方によるものと考えられる。円錐形. ・容量式波高計で、30 秒毎の最下水槽の水位の変化を計測。. 水時計は、水位が変わるにつれ、断面積も変わるので、水. ・最下水槽水位変化の測定は、3 回行い平均値を求める。. の微妙な水位変動が、シミュレーションとの誤差に関係し. 5.2 実験結果. ていると思われる。. 流量係数測定実験は、水位と流量係数の関係を曲線近似 することとして、数式を求めた結果. 今後の課題として、オリフィスの加工精度を揃えること が、シミュレーションの結果との差を尐なくすることにな. 第 1 容器:C=-0.077ln(h)+0.6227. るのではないかと考える。. 第 2 容器:C=-0.078ln(h)+0.6498. 参考文献. 第 3 容器:C=-0.048ln(h)+0.5001. 1)日本時刻史ホームページ. となった。 図‐7 に第 1 水槽の場合の実測値と近似式を示す。 円錐形水時計の最下層水位変化の測定実験の結果と、流 量係数測定実験により得た流量係数式をシミュレーショ ンソフトに代入し、数値計算した結果を図‐8 に示す。. http://www.geocities.jp/afi_651/japantime.html 2)金城俊哉: 「世界でいちばん簡単な Visual Basic の e 本」秀和システム、2011 3)水工研究室:工学基礎実験水理学基礎実験教材、2011.
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