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リワークプログラムの実施状況と利用者に関する調査研究 研究者 五十嵐良雄メディカルケア虎ノ門院長 研究要旨 ; うつ病リワーク研究会所属の施設と利用者を対象とし リワークプログラム ( 以下プログラム ) の実施状況を毎年 1 日調査している 今回は 6 回目の調査であったが 181 医療機関のうち

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リワークプログラムの実施状況と利用者に関する調査研究

研究者 五十嵐良雄 メディカルケア虎ノ門 院長 研究要旨; うつ病リワーク研究会所属の施設と利用者を対象とし、リワークプログラム(以下プログラム)の実施 状況を毎年 1 日調査している。今回は 6 回目の調査であったが、181 医療機関のうち 137 医療機関から回 答を得た(回答率(75.7%)。病院が 37.6%、診療所が 60.9%で比率は昨年より病院が 0.4%減少した。復 職支援(以下リワーク)以外の対象者をプログラムで受け入れている施設は 49.6%あり、対象者は「社 会適応技術の習得を目的とした発達障害者(思春期、成人とも)」、「社会生活機能改善を目的とした主に 統合失調症患者」、「居場所の提供を目的とした慢性期精神疾患患者」の順で多かった。診療報酬上、最 も多い区分は精神科デイケアで 61.9%、週 5 日の開催は 57%であった。スタッフの業務のうち 1 日あたり の個別記録作成時間は平均 125.2 分であった。現在運用されているリワーク施設全体の定員は 3,029 人 であり、1 施設平均は 23.7 人であった。138 施設で合計 775 名のスタッフが勤務していたが、心理職が 最も多く全体の 30.2%を占め、看護師、精神保健福祉士、作業療法士と続いた。プログラムの開始にあた り 91.3%の施設では開始条件を定めており、主治医変更を求めている施設は 61.9%であった。プログラ ム開始までの待機期間は 10.2%の施設であり、平均 45.9 日であった。利用にあたって一定のステップを 設けている施設は 69.8%であった。スタッフによる評価を実施している施設は 83.3%であり、うち「標準 化リワークプログラム評価シート」は 70.4%の施設で利用されていた。73.2%の施設で他院の患者を受け 入れており、うち 81.2%の施設が主治医と文書で連絡を取っていた。復職時の勤務先企業の産業医・産業 保健スタッフに対する連絡・調整の方法は、書面が最も多く 72%、診察時が 32%であった。人事労務担当 者に対しての連絡・調整の方法も産業医・産業保健スタッフと同様に書面、診察時の順に多かった。復 職後のフォローは外来診療が最も多く 84%で、復職後のフォローアッププログラムを実施している施設は 50%であった。プログラムの内容に関し 137 施設 1,290 プログラムを実施形態毎に 5 区分に分けたとこ ろ「集団プログラム」が 3 割、「その他のプログラム」と「特定の心理プログラム」が約 2 割であった。 医療機関毎にみると 5 区分すべてに該当するプログラムを実施している医療機関は 43%、4 区分に該当 している医療機関は 29%であった。平成 26 年 10 月の 7 日間に登録されていたプログラム利用者 2,488 人について個別調査を実施した。休職回数は、平均 2.0 回、総休職期間は平均 563 日であった。利用者 の ICD-10 による診断の内訳は、F3 気分(感情)障害が 77.9%、F4 神経症性障害、ストレス関連障害お よび身体表現性が 13.7%であった。また、DSM-ⅣTR による双極Ⅱ型の可能性がある利用者は 32%、発達 障害の可能性がある利用者は 23%であった。

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研究協力者 林俊秀:うつ病リワーク研究会、メディカ ルケア虎ノ門 1.調査目的 気分障害等で休職する労働者を対象と したリワークプログラムは、全国の医療機 関に広がりつつある。うつ病リワーク研究 会は、リワークプログラム(以下プログラ ム)を行う医療機関による研究会であり、 2015 年 3 月 1 日現在、同研究会会員であ るプログラムを行う医療機関は 44 都道府 県 191 施設である。 本調査は、同研究会において毎年行って いる調査であり、医療機関で行われるプロ グラムの運営状況と利用者の背景を明ら かにすることを目的としている。 2.調査方法 2014 年 11 月 1 日現在における、うつ病 リワーク研究会正会員の所属する医療機関、 およびその利用者を対象とした。調査は郵 送によるアンケート方式で、2014 年 10 月 21 日に発送し、2014 年 11 月 17 日までに回 収した。 調査票は、施設の運営状況等を調査する 「施設用」と当該施設のプログラム利用者 の状況等を調査する「個人用」に分かれて いる。いずれも回答は当該施設の医師また はスタッフに依頼した。「施設用」は、回答 期間中の任意の 1 日の状況とした。「個人用」 は、2014 年 10 月 1 日から 7 日までの 7 日 間に、当該施設においてプログラムに登録 されている患者、登録制度がない場合は同 期間内にプログラムに参加した患者を対象 とし、利用者 1 名につき 1 枚の記入を依頼 した。 アンケートは 181 施設に送付し、「施設用」 では 137 施設から回答が得られ、75.7%の回 収率で前年より 2.5%増加した。また「個 人用」では、131 施設から回答が得られ、 72.4%の回収率であった。 3.施設調査結果 A.リワーク施設情報 医療機関施設情報 対象施設のうち 50 件(37.6%)が病院、 81 件(60.9%)が診療所であり、昨年より 約 0.4%病院の割合が減少した。病院の精 神科病床数の平均は 189 床であり、昨年よ り 64 床減少した。そのうちストレスケア病 棟の平均病床数は 13.4 床であった(表 1、2、 3)。 プログラムを運営するにあたりデイケア やショートケアなどを組み合わせて実施し ている施設が多い。そこでプログラムを行 う施設の診療報酬上の区分で最も多くの人 数を算定している種類を聞いたところ、精 神科デイケアが最も多く 86 施設(61.9%)、 次 い で 精 神 科 シ ョ ー ト ケ ア 35 施 設 (25.2%)、精神科作業療法 8 施設(5.8%)、 精神科デイナイトケア 5 施設(3.6%)、通 院集団精神療法 4 施設(2.9%)であった(表

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4)。その他に算定している診療報酬上の区 分は、精神科ショートケアが最も多く 79 施 設(39.9%)、次いで精神科デイケア 52 施 設(26.3%)、なし 22 施設(11.1%)、通院 集団精神療法 15 施設(7.6%)、精神科デイ ナイトケア 14 施設(7.1%)であった(表 4-3)。 また、精神科デイケア等全体においてプロ グラムを行っている割合をみると、平成 24 年度精神保健福祉資料(厚生労働省)7)によ ると 6 月 1 か月間に 1 日以上実施した精神 科デイケア等の実施施設数は 1,621 施設の ため、精神科デイケア等全体のうちリワー クを行っている当研究会所属の 191 施設の うちデイケア等は 184 施設であり割合とし ては 11.4%であった。 プログラムを始めた年について最も多い 年は 2013 年が 22 施設(16.4%)であり、 次いで 2007 年が 18 施設(13.4%)、2010 年 と 2011 年が 16 施設(11.9%)、2012 年 15 施設(11.2%)であり、2007 年から年平均 して 15 施設ほどが新たにプログラムを始 めていた(表 4-5)。 精神科デイケアと精神科ショートケアで 実施している施設の規模は、大規模が 81 施 設(63.8%)、小規模が 46 施設(36.2%) と昨年より大規模で実施している割合が 4%ほど増加した(表 4-4)。 リワークプログラムの 1 週間あたりの開 催日数は、5 日が最も多く 77 施設(57.0%)、 次いで 6 日が 25 施設(18.5%)、4 日が 15 施設(11.1%)であり、平均 4.8 日であっ た。また曜日では、金曜日が 9 割以上の施 設で実施しており、月~木曜日が 8 割以上、 土曜日は 3 割、日曜日に実施している施設 は 1 施設であった(表 4-6)。 施設の定員数は、20~24 人が最も多く 24 施設(18.8%)であり、5~9 人が 20 施設 (15.6%)、10~14 人が 18 施設(14.1%) と続き、平均 23.7 人であったが、50 人以 上の定員も 15 施設(11.7%)あった(表 4-2)。 また、定員数の合計は 128 施設 3,029 人で あった。 リワーク以外の対象者受け入れについて は、「受け入れていない」が 68 施設(50.4%)、 「受け入れている」が 67 施設(49.6%)で あり、昨年より 7%ほど「受け入れている」 が増加した(表 4-7)。リワーク以外の対象 者を受け入れている場合の対象について複 数回答で聞いたところ、「社会適応技術の習 得を目的とした発達障害者(思春期、成人 とも)」が 45 施設(26.9%)と最も多く、 次いで「社会生活機能改善を目的とした主 に統合失調症患者」が 33 施設(19.8%)、 「居場所の提供を目的とした慢性期精神疾 患患者」が 30 施設(18%)、「社会適応技術 の習得を目的としたパーソナリティ障害者」 が 21 施設(12.6%)であった。リワーク以 外の対象者を受け入れている施設に対し、 リワーク対象者とリワーク対象者以外の人 数を比較したところ、リワーク対象者が多 い施設が 44 施設、リワーク対象者以外が多 い施設 25 施設となり、対象が多い施設が 19 施設多かった(表 4-8,9)。また、リワ

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ーク対象者とリワーク対象者以外の参加者 が一緒に参加するプログラムの有無につい て聞いたところ、「あり」が 73 施設(67.0%) あり、全体の約 7 割の施設がリワーク対象 者と対象者以外の参加者が一緒に参加する プログラムを運営していた(表 4-10)。 リワーク施設において医療専門職の実習 や研修の受け入れについて聞いたところ、 受け入れが可能な施設は 64 施設(48.5%)、 不可能な施設は 68 施設(51.5%)とほぼ同 じ割合であった(表 11)。 B.リワークに関わるスタッフ情報 スタッフの作業 スタッフの作業のうち利用者全員分の個 別記録を作成するために全スタッフが要す る時間は、1 日あたり 60 分~119 分が最も 多く 56 施設(41.2%)、次いで 120 分~179 分が 28 施設(20.6%)であり、平均 125.2 分であった(表 5)。昨年と比較し、4 分減 少した。利用者 1 名の診療計画を作成する ために要する時間は、30 分が最も多く 41 施設(32.5%)、次いで 60 分が 19 施設 (15.1%)であり、平均 37.0 分であった。 診療計画の作成頻度は 1 ヶ月あたり 1 回が 最も多く 61 施設(50.4%)であった(表 6-1,2)。 毎日の定例の打ち合わせ・業務連絡以外の スタッフミーティングの実施頻度は、1 カ 月あたり平均 4.1 回、実施時間は平均 54.0 分であり、昨年6)より 7.7 分増加した(表 7-1,2)。ケースカンファレンスの実施頻度 は、1 カ月あたり 1 回が最も多く 42 施設 (31.8%)、次いで 0 回と 4 回が 24 施設 (18.2%)、平均 3.1 回であり、実施時間は 60 分が最も多く 36 施設(31.9%)、次いで 30 分が 23 施設(20.4%)、平均 52.7 分で あり、前回調査6)より 0.2 分減少した。ま た、ケースカンファレンスの参加者はスタ ッフのみが 31 施設(27.9%)、医師も参加が 80 施設(72.1%)であり、前回調査より医師 参加の割合が 3.1%減少した(表 8-1,2,3)。 スタッフの資格等 回答を得た 138 施設に 775 人のスタッフ (医師を除く)が勤務していた。昨年調査 時よりも 53 人の増であり、1 施設当たりス タッフ数は 24 人が最も多く,最少は 2 人、 平均 5.6 人であった。スタッフの主な資格 は、臨床心理士が最も多く、234 人(30.2%) であった。次いで看護師 165 人(21.3%)、 精神保健福祉士 154 人(19.9%)、作業療法 士 93 人(12.0%)であった(表 9-1)。前回調 査 5)と比較し、臨床心理士の割合が 2.2% 増加した。 また、主な資格以外に 354 人(45.7%)が 他の資格を有していた(表 9-2-1)。主な資 格以外の副資格としては、その他が 53 人 (6.8%)と最も多く、次いで産業カウンセラ ーが 23 人(3.0%)、精神保健福祉士 22 人 (2.8%)、その他の心理職 19 人(2.5%)、看 護師 17 人(2.2%)、保健師 15 人(1.9%)、 であった(表 9-2-1,2)。 スタッフの背景 性別は、女性 549 人(71.3%)、男性 221

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人(28.7%)であった。平均年齢は 38.3 才 (SD9.9)であり、昨年5)とほぼ同じであった。 主資格の経験年数は、平均 11 年(SD9.2) であり、そのうちリワークの経験年数は平 均 3.4 年(SD2.5)であった(表 9-5-2)。 スタッフの勤務形態は、常勤が 530 人 (68.7%)、非常勤が 242 人(31.3%)であ った。非常勤スタッフの勤務日数は、1 週 間あたり、平均 3.6 日(SD4.0)であった。 非常勤スタッフの 1 週間あたりの勤務時間 の平均は 17.3 時間(SD12.2)であった(表 9-5-1,2)。 企業での就労経験については、経験がな いスタッフが、527 人(70.3%)、産業保健 スタッフ以外で就労経験がある者は 174 人 (23.2%)、産業保健スタッフとして就労経 験のある者は 39 人(5.2%)であった。産 業保健スタッフ・それ以外の両方の就労経 験がある者は 10 人(1.3%)であった。(表 9-6) C.リワークプログラムの利用開始について 利用開始時 プログラムの利用の決定方法は、主治医 による決定が 46 施設(33.3%)と最も多 く、次いで受け入れ会議で決定 32 施設 (23.2%)、院長が決定 31 施設(22.5%) であった(表 10)。 リワークプログラム受け入れの条件 プログラム受け入れにあたり、条件を定 めている施設は 126 施設(91.3%)、定めて いない 12 施設(8.7%)であった(表 11)。 条件を定めている施設のうち、本人の症状 による条件を定めているところは 112 施設 (88.2%)であり、条件の内容は症状の安 定が 97 施設(31.9%)で最も多く、次いで 通所できる体力回復 77 施設(25.3%)であ った(表 12-2)。 プログラム受け入れ時に心理テストを実 施している施設は、60 施設(48.0%)であ り WAIS(ウエックラー式知能検査)が最も多 く、次いで SDS(うつ性自己評価尺度)、 SASS(Social adaptation self-evaluation scale)、バウムテスト、エゴグラムが使用 されていた(表 13-1、別表 1)。 参加者の生活レベルによる条件について は 52 施設(42.3%)が定めており、条件の 内容としては、「半日程度の外出が一定日」 が 34 施設(43.6%)で最も多く、日数とし ては週 3 日以上と週 5 日以上と定めた施設 がそれぞれ 25.9%で最も多く、次いで週 2 日以上が 18.5%であった(表 14-1~3)。 受け入れの除外疾患を定めている施設は 90 施設(72.0%)、定めていない 35 施設 (28.0%)であった。定めている場合、除 外 疾 患 は 複 数 回 答 で 物 質 依 存 が 60 件 (23.1%)で最も多く、次いで統合失調症 55 件(21.2%)、パーソナリティ障害 54 件 (20.8%)、摂食障害 35 件(13.5%)、発達 障害 21 件(8.1%)、気分障害以外すべて 13 件(5%)であった(表 15-1,2)。 勤労状態としては、条件を定めている施設 が 88 施設(69.3%)で、休職者以外では復 職者や勤労中の者を受け入れている施設が

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20 施設(14.0%)、失職者を受け入れてい る施設が 30 施設(21.0%)であった(表 16-1, 2)。 同一企業内の患者に関しては、条件を定め ている施設が 40 施設(31.5%)でそのうち 参加者への意思確認が 18 施設(45.0%)、 同時期に行わないが 5 施設(12.5%)、同時 期でも実施するが 13 施設(32.5%)であっ た。 (表 17-1,2)。 主治医の条件としては、定めているが 74 施設(58.3%)で、そのうち主治医変更必 須が 31 施設(40.8%)、原則変更だが例外 あり 16 施設(21.1%)、リワーク医師受診 必須が 13 施設(17.1%)であった。その他 として、主治医変更は必要ないが開始前当 院医師の外来受診必須、などがあった(表 18-1,2)。 年齢に関する条件では、定めているが 15 施設(11.8%)でそのうち年齢条件の下限 は 就 労 年 齢 、 上 限 は 65 歳 で あ っ た ( 表 19-1,2)。学生の受け入れに関する条件は、 定めているが 70 施設(55.1%)で、受け入 れないが 61 施設(84.7%)であった(表 20-1,2)。 受け入れ会議に関しては、受け入れ会議を 必要が 41 施設(32.3%)、特別な場合に受け 入れ会議を開催が 34 施設(26.8%)であり、 6 割近くの施設が受け入れ会議を条件に定 めていた(表 21)。 D.リワークプログラムの運用について 開始までの手続き 利用開始前の見学は、可能とする施設は 97 施設(70.3%)でそのうち本人のみ可能 が 27 施設(19.6%)、家族も可能が 70 施設 (50.7%)であったが、41 施設(29.7%) は見学不可であった(表 22)。 また、利用前の試験利用を認める施設は 42 施設(30.9%)であった。リワーク開始 までの待機期間は、「ある」施設が 14 施設 (10.2%)であり、平均 45.9 日であり、昨 年6)より 11.4 日増加した(表 23~24-2)。 利用規定を設けている施設は 126 施設 (90.6%)であり、昨年6)より 1.1%増加し た。利用にあたり誓約書・同意書を取り交 わす施設は 124 施設(89.2%)であり昨年 5)より 3.6%減少した(表 25,26) 利用開始後のステップ 参加者の利用にあたって利用者と施設側 の医師やスタッフが相談し決定しているが 78 施設(54.5%)、施設がルールを制定し ているが 54 施設(37.8%)、本人の希望に 任せるが 8 施設(5.6%)であり、その他と しては週 4 日以上の通所ルールがあり、週 4 と週 5 を本人の希望で決めるなどがあっ た。 利用日数のステップの有無に関しては、 段階的だが移行の条件を定めていない施設 は 55 施設(39.6%)、段階的で開始条件を 明確にしている 42 施設(30.2%)、ステッ プなし 40 施設(28.8%)、であり、69.8% の施設でステップ形式を設定していた。ま たステップ移行の決定は 71.7%でスタッフ が担当していた(表 28)。 1 週間あたりの最低利用日数は、「定めて

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いる」が 79 施設(56.8%)であり、最低利 用日数は 2 日が 29 施設(36.7%)、3 日が 19 施設(24.1%)、1 日が 17 施設(21.5%)、平 均 2.3 日であった(表 29-1,2)。 プログラム開始時の標準的な 1 週間のプ ログラムの延時間は、有効回答 132 施設に おいて、平均 12.3 時間であった。また、終 了時の標準的な 1 週間のプログラムの延時 間は、有効回答 134 施設において、平均 25.2 時間であった(表 30)。 評価 スタッフによる評価を実施している施設 は、115 施設(83.3%)であった。評価の 方法として「標準化リワークプログラム評 価シート」の使用は 81 施設(70.4%)が使 用していた。また標準化リワークプログラ ム評価シートの評価項目について 47 施設 (65.3%)が評価シートの項目のみを使用 しており、25 施設(34.7%)が任意に項目 を追加して使用していた(表 31)。 プログラム利用中の心理テストの実施に ついては、106 施設(77.4%)で行われて いた。内田クレペリン精神検査が最も多く 23 施設で実施しており、次いで SDS(うつ 性自己評価尺度)が 20 施設、SASS(Social adaptation self-evaluation scale)が 18 施設、BDI(ベック抑うつ質問票)と TEG(東 大式エゴラム)が 14 施設、と続いた(表 32,別表)。 他院患者の受け入れ(表 33) 現在他院の患者をリワーク利用者として 受け入れている施設は 101 施設(73.2%) であった(表 33)。他院患者を受け入れて いる施設の受け入れ決定は、自院で独自に 受け入れを評価し決定している施設が 81 施設(80.2%)であった(表 34)。また、 受け入れ可の場合、主治医との連絡方法は、 定期的に文書で行うが 55 施設(54.5%)、 不定期的に文書で行うが 27 施設(26.7%)、 連絡を取っていないが 3 施設(3%)であっ た。定期的・不定期的に文書で連絡を取っ ている 82 施設のうち、リワーク専用の文書 の使用が 49 施設(60.5%)、診療情報提供 書を使用している 29 施設(35.8%)であっ た(表 35,36)。 主治医との連絡に文書を送付する頻度は、 1 か月に1回が最も多く 63.5%であり、その 際に診療報酬を請求している割合は 2 割で あった(表 37,38)。 通常プログラム以外の運用 プログラムを終了した利用者に対するプ ログラムは、リワークの一環として実施す る復職者向けフォロープログラムが 76 施 設(35.3%)で最も多く、次いでスタッフ 等の面談などによる診療以外の個別対応が 56 施設(26%)、医療機関も関与するリワ ークプログラム修了者と現在参加者との交 流会が 45 施設(20.9%)、医療機関の関与 しない自主イベントが 12 施設(5.6%)で あった(表 39)。 また、家族向けプログラ ムは 23 施設(16.8%)で行われており、そ の費用について無料が 10 施設(43.5%)、 保険適用 7 施設(30.4%)、保険適用外 6 施 設(26.1%)であった(表 40-1,2)。

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中止・脱落 施設が利用の継続を中止する場合の基準 は、症状の悪化 73 施設(53.3%)、症状の 悪化以外の理由による欠席理由 26 施設 (19%)、施設の設定したルール違反 23 施 設(16.8%)、他のメンバーへの迷惑行為 12 施設(8.8%)であった(表 41)。 利用中止の決定者は、主治医が 56 施設 (40.9%)、リワーク施設管理医師が 42 施設 (30.7%)、判定会議 20 施設(14.6%)で あった(表 42)。中止後の再利用は、「再利 用あり」が 114 施設(82.0%)であり、「は じめから」が 29 施設(25.7%)、「途中から も可」が 72 施設(63.7%)であった(表 43-1,2)。 利用者側の要因によりプログラムから脱 落する場合、その原因について上位 1 位と 2 位を聞いたところ、1 位の原因は症状悪化 91 件(66.9%)、モチベーション低下 29 件 (21.3%)、退職する意思を固めたため 6 件 (4.4%)の順であり、2 位とした原因はモ チベーション低下 54 件(44.3%)、症状悪 化 21 件(17.2%)、退職する意思を固めた ため 18 件(14.8%)であった(表 44-1,2)。 プログラムの利用終了時 最長利用期間の設定に関しては、開始時 に定めていない施設は 84 施設(61.8%)、 定めている 52 施設(38.2%)であった(表 45)。最も多い期間設定は 12 か月で 21 施設 (42.9%)であり平均 9.8 か月であった。た だし 6 カ月以内に設定しているところも 19 施設 38.8%)あった(表 46)。 利用終了の決定条件に関し上位 2 つを聞 いたところ、受け入れ先の条件(復職・休 職 満 了 な ど ) に よ る が 最 も 多 く 52 件 ( 39.1 % )、 次 い で 期 限 を 設 定 27 件 ( 20.3 % )、 実 施 し た 評 価 の 結 果 18 件 (13.5%)、判定会議での結果 12 件(9.0%)、 出席日数・出席率 10 件(7.5%)、利用者の 意見 8 件(6.0%)、であった(表 47)。 復職時に勤務先企業と行う連絡・調整につ いて複数回答で聞いたところ、産業医・産 業保健スタッフに書面で実施する場合が最 も多く 59 件(72.8%)で前回調査5)時より 0.6%ほど減少、次いで人事労務担当者に書 面で実施 42 件(51.9%)、人事労務担当者 に診察で実施 28 件(34.6%)、産業医・産 業 保 健 ス タ ッ フ に 診 察 で 実 施 26 件 (32.1%)、人事労務担当者に訪問にて実施 18 件(22.2%)であった(表 48)。 復職後のフォローと再利用 復職後のフォロー体制について複数回答 で聞いたところ、外来にて診察が最も多く 112 件(83.6%)、次いでフォローアッププ ログラム参加 67 件(50.0%)、心理カウン セリングの実施 31 件(23.1%)、スタッフ が定期的に連絡・面談 30 件(22.4%)、そ の他 11 件(8.2%)であった。その他は休 職者向けや既存のリワークプログラムなど 参加可能なプログラムに参加するなどの回 答が多かった(表 49)。 また、復職後に再休職に至った後の再利 用については 119 施設(90.2%)が再利用 可能で、そのうち 111 施設(93.3%)が初

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回利用と同じプログラムを利用するとのこ とであった(表 50-1,2)。 E.実施しているプログラムの内容に関する 情報 プログラムの実施形態(表 51) 137 施設より 1,290 プログラムの回答が 得られた(表 51)。1 施設あたりの平均プロ グラム数は 9.4 であり、昨年調査6)より 0.5 減少した。 有効回答 1,290 プログラムについて集計 した。それぞれのプログラムに関し、実施 している形態から①個人プログラム ②特 定の心理プログラム ③教育プログラム ④集団プログラム ⑤その他のプログラム、 とした 5 つの区分より最もあてはまる一つ を選択してもらった。 ①個人プログラムは、他の参加者との交 流を主な目的とせず、文字や数字、文章を 扱う机上における作業を実施する中で、主 に集中力・作業能力・実践力の確認や向上 を目的として実施しているプログラムの区 分とした。その結果、220 プログラム(17.1%) が該当した。これは昨年実施した調査5) り 2.6 増加した。 ②特定の心理プログラムは、認知行動療 法、SST、対人関係療法、グループカウンセ リング、サイコドラマなどの特定の心理療 法を実施するプログラムの区分と定義した が、274 プログラム(21.2%)が該当し、 昨年度調査5)より 0.5%増加した。 ③教育プログラムは、疾病理解、症状の 自己管理(セルフモニタリングとコントロ ール)を主目的とし、講師がいてテキスト を使用するような講義形式で実施している プログラムの区分と定義したところ、174 プログラム(13.5%)該当し、昨年度調査 5)より 0.5%増加した。 ④集団プログラムは、協同作業、役割分 担、対人スキル向上などを主な目的として 実施し、集団で行う意図が明らかなプログ ラムの区分とした。最も多い 382 プログラ ム(29.6%)が該当し、昨年度調査6)より 1.3%増加した。 ⑤その他のプログラムは、運動、リラク セーション、個人面談、創造、動機付け等、 上記の①~④のいずれにも該当しないプロ グラムの区分と定義し、240 プログラム (18.6%)が該当し、昨年度調査5)と比較 して 2.5%の減少であった(表 51)。 プログラムの目的区分(表 52) プログラムの目的については、8 つの目 的区分(1 症状自己管理、2 コミュニケーシ ョン、3 自己洞察、4 集中力、5 モチベーシ ョン、6 リラクセーション、7 基礎体力、8 感情表現)からプログラムごとに 2 つまで の区分を選択してもらった。 その結果、1,290 プログラムより 2,278 の 目的区分が選択された。プログラム全体に おける目的区分の割合は、セルフモニタリ ングや自己洞察を目的とする「3 自己洞察」 が 535 プログラム(41.5%)と最も多く、 次いでコミュニケーションスキルの向上や 対人交流を目的とする「2 コミュニケーシ

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ョン」が 442 プログラム(34.3%)、自己の 体調や症状の自己管理を目的とする「1 症 状自己管理」が 400 プログラム(31.0%)、 作業能率や作業能力の向上を目的とする「4 集中力」が 268 プログラム(20.8%)、リラ ックス法や心身のバランスを目的とする「6 リ ラ ク セ ー シ ョ ン 」 が 185 プ ロ グ ラ ム (14.3%)、運動不足解消や体力向上を目的 とする「7 基礎体力」が 182 プログラム (14.1%)、非言語的表現や情操面を目的と す る 「 8 感 情 表 現 」 が 133 プ ロ グ ラ ム (10.3%)、自主性や動機付けを目的とする 「5 モチベーション」が 133 プログラム (10.3%)であった。 昨年度調査 5)と比較すると順位にほとん ど変動はなかった (表 52)。 プログラムの実施形態ごとの目的、実施期 間と時間(表 53-1,2,3) プログラムの実施の形態と目的との関連 性を見るために、実施形態ごとの目的区分 の選択度、実施時期、実施時間を調べた。 週当たりの実施時間について今回より導 入期(1~4 週)、初期(3~12 週)、中期(開 始 7~20 週)、後期(開始 17 週~)、終了期 (終了 4 週間以内)の 5 区分で調査した。 施設ごとにプログラムの期間に差があるた めいずれの期間でも回答できるような期間 設定としている。 実施形態「①個人プログラム」では、最 も多く選択された目的区分として「4 集中 力」が 166 プログラム(75.5%)であり、 次いで「3 自己洞察」が 62 プログラム (28.2%)、「5 モチベーション」が 47 プロ グラム(21.4%)、「1 症状自己管理」が 4.3 プログラム(19.5%)であった。 「①個人プログラム」の実施時期は、導 入期が 170 プログラム(77.3%)、初期は 179 プログラム(81.4%)、中期が 191 プロ グラム(86.8%)、後期が 176 プログラム ( 80.0 % )、 終 了 期 が 157 プ ロ グ ラ ム (71.4%)であり、他実施形態と比較し各 時期を通してほとんどの施設で実施してい た。それぞれの 1 週間あたりの実施時間は 導入期が 173.7 分、初期が 199.0 分、中期 が 215.1 分、後期が 220.3 分、終了期が 226.8 分であった。プログラムの実施時間はプロ グラム後期に向けて増加しており、他の実 施形態と比較して実施時間は約 2 倍であっ た。 「②特定の心理プログラム」では、最も 多く選択された目的区分として「3 自己洞 察」が 204 プログラム(74.5%)であり、 次いで「1 症状自己管理」が 126 プログラ ム(46.0%)、「2 コミュニケーション」が 102 プログラム(37.2%)であった。 「②特定の心理プログラム」の実施時期 は、導入期が 119 プログラム(43.4%)、初 期が 182 プログラム(66.4%)、中期が 238 プログラム(86.9%)、後期が 226 プログラ ム (82.5 % ) 、 終 了 期 が 183 プ ロ グ ラ ム (66.8%)であり、1 週間あたりの実施時 間は導入期が 105.5 分、初期が 120.0 分、 中期が 135.4 分、後期が 119.7 分、終了期 が 120.9 分であった。導入期に実施する施

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設は 4 割強と少ないがプログラム中盤では 9 割近くの施設で時間も長く実施されてい た。 「③教育プログラム」において最も多く 選択された目的区分は「1 症状自己管理」 で 149 プログラム(85.6%)、次いで「3 自 己洞察」が 97 プログラム(55.7%)、「2 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 」 が 21 プ ロ グ ラ ム (12.1%)であった。 「③教育プログラム」の実施時期は、導 入期が 122 プログラム(70.1%)、初期が 145 プログラム(83.3%)、中期が 141 プログラ ム (81.1 % ) 、 後 期 が 115 プ ロ グ ラ ム (66.1%)、終了期が 106 プログラム(60.9%) であり、1 週間あたりの実施時間は導入期 が 93.8 分)、初期が 100.8 分、中期が 99.7 分、後期が 81.3 分、終了期が 80.1 分であ った。実施時期の初期と中期において実施 している施設が多く、プログラム前半の疾 病教育として充当していると考えられる。 「④集団プログラム」において最も多く 選択された目的区分は、「2 コミュニケーシ ョン」が 255 プログラム(66.8%)であり、 次いで「3 自己洞察」が 121 プログラム (31.7%)、「3 集中力」が 56 プログラム (14.7%)であった。 「④集団プログラム」の実施時期は、導 入期が 224 プログラム(58.6%)、初期が 260 プログラム(68.1%)、中期が 330 プログラ ム (86.4 % ) 、 後 期 が 319 プ ロ グ ラ ム (83.5%)、終了期が 302 プログラム(79.1%) であり、1 週間あたりの実施時間は導入期 が 102.6 分、初期が 112.7 分、中期が 129.3 分、後期が 117.5 分、終了期が 116.6 分で あった。 「⑤その他のプログラム」で最も多く選 択された目的区分は、「7 基礎体力」108 プ ログラム(45.0%)、「6 リラクセーション」 で 103 プログラム(42.9%)であり、次い で「3 自己洞察」50 プログラム(20.8%) であった。 「⑤その他のプログラム」の実施時期は、 導入期が 180 プログラム(75.0%)、初期が 196 プログラム(81.7%)、中期が 216 プロ グラム(90.0%)、後期が 203 プログラム (84.6%)、終了期が 173 プログラム(72.1%) であり、1 週間あたりの実施時間は導入期 が 92.6 分、初期が 94.4 分、中期が 105.4 分,後期が 104.8 分、終了期が 104.4 分であ った。プログラムの内容に幅があるため目 的は分散しているが、プログラムの実施時 期からみて時期による実施時間の変動が少 ない区分であった(表 53-1,2,3)。 医療機関ごとのリワークプログラムの実施 の実態(表 53-4) 今回の調査では 137 施設より 1,290 プロ グラムの有効回答があったが、実施形態ご とにみると、「①個人プログラム」に該当す るプログラムを実施している医療機関は 119 施設(87.5%)で昨年度調査 6)時の割 合より 1.9%減少していた。「②特定の心理 プログラム」に該当するプログラムを実施 している医療機関は 119 施設(87.5%)で 昨年度調査 5)時の割合より 4.0%増加して

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いた。「③教育プログラム」に該当するプロ グラムを実施している医療機関は 104 施設 (76.5%)で昨年度調査 6)時の割合より 2.9%減少していた。「④集団プログラム」 に該当するプログラムを実施している医療 機関は 129 施設(94.9%)で昨年度調査時 の割合より 3.1%増加していた。「⑤その他 のプログラム」に該当するプログラムを実 施している医療機関は 88 施設(64.7%)で 昨年度調査 5)時の割合より 8.5%減少して いた。 プログラム 1 単位でみるのではなく 5 つ の実施形態に該当するプログラム全体で実 施時間をみたところ、「②特定の心理プログ ラム」、「④集団プログラム」、「①個人プロ グラム」の順に多かったがその差はあまり なかった。「④集団プログラム」は、プログ ラムの個数としては他の実施形態に該当す るプログラム数と比べ 1.5 倍ほどあること から、あまり時間の長くないプログラムが 数多くあると考えられる。また、導入期、 初期、中期は「②特定の心理プログラム」 と「①個人プログラム」を実施する割合が 高かったが、後期、終了期になると「④集 団プログラム」を実施する割合が増加して いた。これは復職が近くなると職場を想定 したコミュニケーションに関するプログラ ムの比重を高めた構成に変化していくから と考えられる。 医療機関ごとに実施しているプログラム の実施形態を集計してみると、5 区分の実 施形態のうち、5 区分すべてに該当するプ ログラムを行っている医療機関は 59 施設 (43.4%)であり、4 実施区分に該当して いる医療機関は 40 施設(29.4%)で全体の 7 割強を占め、昨年度調査 5)時の割合と比 較すると 5.5%減少した。また、3 実施区分 に 該 当 し て い る 医 療 機 関 は 23 ヶ 所 (16.9%)、2 実施区分に該当している医療 機関は 8 ヶ所(5.9%)、1 実施区分に該当 している医療機関は 6 ヶ所(4.4%)であっ た(表 53-4)。 標準的な像としては、実施形態として 4 ないし 5 つの実施区分を網羅するプログラ ムを 10 種類ほど揃え、週 5 日実施する中で、 時間としては個人プログラム、プログラム 数と時間しては集団プログラムについて重 点的に配分したスケジュールで実施してい ると言えるだろう。 F.登録者の利用状況に関する調査 平成 26 年 10 月 1 日から 7 日の 7 日間に わたり、リワークプログラムを実施してい る施設において、その日にデイケア、ショ ートケア、デイナイトケア、ナイトケア、 精神科作業療法、集団通院精神療法、また は自費参加によるリワークプログラムに登 録されている方、および登録制度がない場 合はこの期間中に参加した方、について調 査を実施し 131 施設から 2,488 人の登録者 等の調査票を回収した。 利用者背景 利用者の性別は、男性 1,863 人(74.9%)、 女性 625 人(25.1%)であった(表 54)。平

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均年齢は男性 40.7 歳(SDP.0)、女性 36.6 歳(SD9.3)、全体 39.6 歳(SD9.2)であり、 最年少は 16 歳、最年長は 84 歳であった(表 55)。 就業状況は休業中 1,656 人(67.8%)で前回 調査 5 )より 6.0%減少、失職中 363 人 (14.9%)で前回 5)より 1.7%増加、就労中 370 人(15.2%)で 4.6%増加、未就労 53 人 (2.2%)で 0.2%減少であった。婚姻状況 は未婚 1,351 人(54.5%)、既婚 1,130 人 (45.5%)であった(表 59,60)。 休業の状態に関しては、本調査における “休業”の定義を精神疾患等の理由により 一定期間以上会社を休んでいる状態とし、 休業期間に関しては、1 カ月を 30 日に換算 し、利用者から得られる情報をもとに記入 を依頼した。平均休業回数は全体で 1.96 回 (SD1.42)であった。総休業期間は平均 563.24 日(SD511.88)で前回調査6)より 31.2 日減少した(表 67,68)。 利 用 状 況 は 、 初 回 利 用 者 が 2,119 人 (85.6%)、再利用者 356 人(14.4%)であ った(表 64)。利用予定日数は、1 週間当た り平均 3.5 日であった。主治医が自院であ る利用者は 1,747 人(70.4%)、他院が 733 人(29.6%)であった(表 61)。今回のプ ログラムへの参加開始日は、調査年度であ る 2014 年が 1,810 人(73.9%)で最も多く、 その前年 2013 年は 447 人(18.2%)、2012 年は 118 人(4.8%)であった。2014 年参 加者を月別にみると直近 3 ヶ月で約半数が 開始していた(表 65-1,2) 診断別の利用者数(表 56) 利用者の ICD-10 による診断の内訳は、F3 気分(感情)障害が 1,913 人(77.9%)、F4 神経症性障害、ストレス関連障害および身 体表現性障害 337 人(13.7%)、F2 統合失 調症、統合失調症型障害および妄想性障害 93 人(3.8%)、F8 心理的発達の障害 52 人 (2.1%)、F6 成人のパーソナリティおよび 行動の障害 20 人(0.8%)、F1 精神作用物 質使用による精神および行動の障害 14 人 (0.6%)、F9 小児期および青年期に通常発 達する行動及び情緒の障害 11 人(0.4%)、 F7 精神遅滞[知的障害] 8 人(0.3%)、F0 症状性を含む器質性精神障害 5 人(0.2%)、 F5 生理的障害および身体的要因に関連した 行動症候群 3 人(0.1%)であった。また、 DSM‐ⅣTR による「双極Ⅱ型」の可能性が ある利用者は 788 人(32.2%)であり(表 57)、前回調査より 2.7%増加した。また、 「発達障害」の可能性がある利用者は 567 人(23.3%)で(表 58)、前回調査より 2.4% 増加した。 平成 24 年度の精神保健福祉資料7)による と 6 月の 1 日間のデイケア等の利用者数は 44,990 人であったため、精神科デイケア等 全体に占めるリワークの割合は 5.5%であ った。 利用者の診断について前回調査6)と割合 を比較すると減少は F3 気分(感情)障害 -1.1%、F5 生理的障害および身体的要因に 関連した行動症候群と F6 成人のパーソナ リティおよび行動の障害-0.2%、F1 精神作

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用物質使用による精神および行動の障害 -0.1%であり、増加は F8 心理的発達の障害 +0.6%、F2 統合失調症、統合失調症型障害 および妄想性障害+0.5%、F7 精神遅滞[知 的障害]とF9 小児期及び青年期に通常発生 する行動及び情緒の障害は+0.2%、F4 神経 症性障害+0.1%であった。 また疾患分類について精神科デイケア等 全体と比較したところ、平成 24 年度の精神 保健福祉資料6)によると 6 月の 1 日間のデ イケア等利用者の疾患として最も多い F2 統合失調症、統合失調症型障害および妄想 性障害の割合は 66.5%であり 3.8%のリワー クの約 18 倍多く、次に多い F3 気分(感情) 障害は 14.3%のため 77.9%のリワークの 1/5 ほどであった。F4 神経症性障害は 3.4% のため 13.7%のリワークの 1/4 であった。 G. まとめ 1. リワーク研究会所属の施設と利用者を 対象とし、リワーク(復職支援)プログ ラムの実施状況を調査したところ、診療 報酬区分としては精神科デイケアを中 心に精神科ショートケアを組み合わせ て運営している医療機関が多いことが 判明した。 2. 123 施設で合計 722 名のスタッフが勤務 し昨年より 144 人増加した。臨床心理士 が最も多く全体の 3 割を占め、看護師が 2 割強、精神保健福祉士が 2 割、作業療 法士が 1 割であった。 3. 復職時の勤務先企業の産業医・産業保健 スタッフに対する連絡・調整は、書面が 最も多く 7 割、診察時が 3 割強、訪問が 2 割弱を占めていた。人事労務担当者に 対しての連絡・調整は、書面が 5 割、診 察が 4 割であった。昨年と比較して産業 医・産業保健スタッフとは書面、人事労 務担当者とは診察時の割合が増加して いた。 4. 開始時の標準的な 1 週間のプログラムの のべ時間は、平均 12.3 時間であった。 また終了時の標準的な 1 週間のプログラ ムの延時間は、平均 25.2 時間であった。 5. 復職後のフォローは外来診療が最も多 く 8 割であった。また復職後のフォロー アッププログラムを実施している施設 は 5 割であった。 6. プログラムの内容に関し実施形態によ り 5 区分に分類したところ「集団プログ ラム」が 3 割、「その他のプログラム」 と「特定の心理プログラム」が 2 割であ った。医療機関ごとにみると 5 区分すべ てに該当するプログラムを実施してい る医療機関は 43%、4 区分に該当してい る医療機関は 29%であり、昨年より 5.5%減少した。 7. 今回の調査では、平成 26 年 10 月の 7 日 間に登録されていた利用者 2,488 人につ いて個別調査も実施した。休業回数は平 均 2.0 回、総休業期間は平均 563 日で昨 年より 31 日減少し、昨年同様頻回かつ 長期間の休職状態にある利用者が多い ことが判明した。また、DSM-ⅣTR による

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双極Ⅱ型の可能性がある利用者は 32% で昨年より 2%増加した。また DSM-ⅣTR による「発達障害」の可能性がある利用 者について聞いたところ 23%であり昨 年より 2%増加した。近年の傾向として 診断としても双極性障害や発達障害の 可能性を持つ利用者が多く、難治性の気 分障害が対象となっていることが今年 度も改めて浮き彫りとなった。 H.結論 これまで 7 年間にわたり基礎調査を行っ てきた。調査対象施設が近年増加してきた ためか回収率は前年より微増の 76%で目標 の 80%を下回った。 プログラムに関しては集団プログラムを 中心とするプログラム内容の充実やフォロ ーアッププログラムの定着が示された。 外部の主治医や企業の産業医・産業保健 スタッフや人事労務担当者との連携は毎年 実施している割合が増加しており、今年度 は特に企業へ訪問して連係する割合が増加 した。 利用者に対する大規模な調査を行ったが、 休職回数が多く、また、休職期間も長い利 用者がプログラムを利用している現実が明 らかとなり、双極性障害を疑う症例も 3 割、 発達障害を疑う症例も 2 割いることも示さ れ、今後の課題が浮き彫りされた。 I.健康危険情報 なし J.研究発表 1.論文発表 なし 2.学会発表 なし K.知的財産権の出願・登録状況 なし L.文献 1)五十嵐良雄、リワークプログラムの実 施状況に関する調査、厚生労働科学研究こ ころの健康科学研究事業(リワークプログ ラムを中心とするうつ病の早期発見から 職場復帰に至る包括的治療法に関する研 究)平成 20 年度総括分担研究報告書: 43-91、2009. 2)五十嵐良雄、全国におけるリワークプロ グラムの実施状況に関する研究、厚生労 働科学研究こころの健康科学研究事業 (リワークプログラムを中心とするう つ病の早期発見から職場復帰に至る包 括的治療法に関する研究)平成 21 年度 総括分担研究報告書:85-100、2010. 3)五十嵐良雄、全国におけるリワークプロ グラムの実施状況と利用者に関する調 査研究、厚生労働科学研究障害者対策総 合研究事業(リワークプログラムを中心 とするうつ病の早期発見から職場復帰 に至る包括的治療法に関する研究)平成 22 年度総括分担研究報告書:49-76、2011. 4)五十嵐良雄、リワークプログラムの実施 状況と利用者に関する調査研究、厚生労 働省障害者対策総合研究事業(うつ病患

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者に対する復職支援体制の確立・うつ病 患者に対する社会復帰プログラムに関 する研究)平成 23 年度総括分担研究報 告書:47-70、2012. 5)五十嵐良雄, リワークプログラムの実施 状況と利用者に関する調査研究,平成 24 年度厚生労働科学研究費補助金(障害者対 策総合研究事業 精神障害分野)うつ病患 者に対する復職支援体制の確立 うつ病 患者に対する社会復帰プログラムに関す る研究,117-156,2013. 6) 五十嵐良雄, リワークプログラムの実 施状況と利用者に関する調査研究,平成 25 年度厚生労働科学研究費補助金(障害 者対策総合研究事業 精神障害分野)うつ 病患者に対する復職支援体制の確立 う つ病患者に対する社会復帰プログラムに 関する研究,77-117,2014. 7)平成 24 年度精神保健福祉資料;厚生労働 科学研究費補助金(こころの健康科学研究 事業)「精神保健医療福祉の改革ビジョン の成果に関する研究」研究班

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A.リワーク施設情報 表1 n=133 件数 % 病院 50 37.6% 診療所 81 60.9% その他 2 1.5% 総計 133 100.0% 表2. n=65 (床) 件数 % 0 16 24.6% 1-50 6 9.2% 51-100 3 4.6% 101-150 2 3.1% 151-200 7 10.8% 201-250 9 13.8% 251-300 8 12.3% 301-350 3 4.6% 351-400 3 4.6% 401-450 4 6.2% 451-500 2 3.1% 501-550 1 1.5% 751-800 1 1.5% 総計 65 100.0% 平均 189.0 質問3.質問2のうち、ストレスケア病棟は何床でしょうか。(無ければ0を記入) 表3 n=65 (床) 件数 % 0 44 67.7% 10 1 1.5% 15 2 3.1% 21 1 1.5% 25 1 1.5% 30 1 1.5% 32 1 1.5% 33 1 1.5% 37 1 1.5% 40 1 1.5% 42 2 3.1% 47 2 3.1% 48 2 3.1% 50 1 1.5% 56 1 1.5% 60 2 3.1% 115 1 1.5% 総計 65 100.0% 平均 13.4 質問1.リワーク施設の属する医療機関について該当する箇所1つに○を記入してください。 質問2.併設する精神科入院施設がある場合、精神科病棟は何床でしょうか。(無ければ0を 質問4.貴リワーク施設で、許可を得ている診療報酬上の区分などに関してお答えください。

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表4-1 n=139 件数 区分 % デイケア 86 61.9% ショートケア 35 25.2% デイナイトケア 5 3.6% ナイトケア 1 0.7% 精神科作業療法 8 5.8% 通院集団精神療法 4 2.9% 総計 139 100.0% 質問4-2.質問4-1におけるリワークプログラムの定員数を記入してください。 表4-2 n=128 (人) 件数 % 0-4 2 1.6% 5-9 20 15.6% 10-14 18 14.1% 15-19 14 10.9% 20-24 24 18.8% 25-29 8 6.3% 30-34 15 11.7% 35-39 5 3.9% 40-44 4 3.1% 45-49 3 2.3% 50-54 11 8.6% 60-64 1 0.8% 65-70 3 2.3% 総計 128 100.0% 平均 23.7 総合計 3,029 表4-3 n=198 件数 区分       % なし 22 11.1% デイケア 52 26.3% ショートケア 79 39.9% デイナイトケア 14 7.1% ナイトケア 10 5.1% 精神科作業療法 3 1.5% 通院集団精神療法 15 7.6% その他 3 1.5% 総計 198 100.0% (その他) 心理検査 外来 精神科継続外来支援、指導料 質問4-1.リワークプログラムの実施にあたり最も多くの人数を診療報酬上算定しているの は以下のどれですか。(一つ選択) 質問4-3.質問4-1の回答以外に診療報酬上算定しているのは以下のどれですか。(複数

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表4-4 n=127 規模 件数 % 大規模 81 63.8% 小規模 46 36.2% 総計 127 100.0% 質問4-5.リワークプログラムを始めた年(西暦)を記入してください。 表4-5 n=134 (年) 件数 % 1997 1 0.7% 2000 1 0.7% 2002 1 0.7% 2003 1 0.7% 2004 2 1.5% 2005 1 0.7% 2006 8 6.0% 2007 18 13.4% 2008 13 9.7% 2009 13 9.7% 2010 16 11.9% 2011 16 11.9% 2012 15 11.2% 2013 22 16.4% 2014 6 4.5% 総計 134 100.0% 質問4-6.リワークプログラムの1週間の開催日を記入してください。 表4-6-1 n=135 件数 曜日       % 月曜日 119 88.1% 火曜日 121 89.6% 水曜日 119 88.1% 木曜日 112 83.0% 金曜日 125 92.6% 土曜日 45 33.3% 日曜日 1 0.7% 表4-6-2 n=135 週あたりの開催日数 件数 % 1日 2 1.5% 2日 7 5.2% 3日 8 5.9% 4日 15 11.1% 5日 77 57.0% 6日 25 18.5% 7日 1 0.7% 総計 135 100.0% 質問4-4.デイケア、ショートケアを選択した場合、該当する規模を記入してください。

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質問4-7.リワーク以外の対象者受入をしていますか。 表4-7 n=135 件数 % 介入している 67 49.6% 介入していない 68 50.4% 総計 135 100.0% 表4-8 n=167 件数 対象 % 社会生活機能改善を目的とした主に統合失調症患者 33 19.8% 居場所の提供を目的とした慢性期精神疾患患者 30 18.0% 各種依存症からの回復のための利用者 13 7.8% 社会適応技術の習得を目的とした発達障害者(思春期、成人とも) 45 26.9% 社会適応技術の習得を目的とした高次機能障害者 13 7.8% 社会適応技術の習得を目的としたパーソナリティ障害者 21 12.6% 生活支援を目的とした高齢者 8 4.8% 生活支援を目的とした高齢者目的とした介護、認知症患者 4 2.4% 総計 167 100% 表4-9 n=69 件数 % リワーク対象者 44 63.8% リワーク対象者以外 25 36.2% 総計 69 100.0% 表4-10 n=109 件数 % ある 73 67.0% ない 36 33.0% 総計 109 100.0% 表4-11 n=132 件数 % 受け入れ可 64 48.5% 受け入れ不可 68 51.5% 総計 132 100.0% 質問4-8.質問4-7で「している」の場合、当てはまる対象をすべて選んでください。 質問4-9.質問4-7で「している」の場合、リワーク対象者とリワーク対象者以外のどちらの 人数が多いですか。 質問4-10.リワーク対象者とリワーク対象者以外の参加者に対し、一緒に実施するプログ ラムはありますか。 質問4-11.リワーク施設において医療専門職養成学校等の実習や研修を受け入れます

(21)

B.リワークに関わるスタッフ情報 表5 n=136 時間(分) 件数 % 0-59 25 18.4% 60-119 56 41.2% 120-179 28 20.6% 180-239 10 7.4% 240-299 4 2.9% 300-359 4 2.9% 360-419 5 3.7% 420-479 2 1.5% 840-900 2 1.5% 総計 136 100.0% 平均 125.2分 表6-1 n=126 時間(分) 件数 % 0 2 1.6% 3 1 0.8% 5 3 2.4% 10 16 12.7% 12 1 0.8% 15 10 7.9% 20 16 12.7% 30 41 32.5% 40 2 1.6% 45 2 1.6% 60 19 15.1% 90 2 1.6% 100 2 1.6% 120 9 7.1% 総計 126 100.0% 平均 37.0分 表6-2 n=121 作成回数(回/月) 件数 % 0 4 3.3% 0.3 9 7.4% 0.4 1 0.8% 0.5 2 1.7% 1 61 50.4% 2 20 16.5% 3 4 3.3% 4 11 9.1% 5 2 1.7% 6 1 0.8% 10 2 1.7% 15 1 0.8% 開始時のみ 1 0.8% 質問5.全スタッフが1日の利用者全員分の個別記録を作成するために要する 時間(分)を記入してください。 質問6.利用者1名の診療計画を作成するにために要する時間(分)と作成回数 (頻度)を記入してください。

(22)

初回通所時 1 0.8% 都度 1 0.8% 総計 121 100.0% 平均 3.3回 表7-1 n=132 回数(回/月) 件数 % 0 19 14.4% 0.3 1 0.8% 0.5 2 1.5% 1 32 24.2% 2 23 17.4% 3 2 1.5% 4 25 18.9% 5 6 4.5% 8 6 4.5% 10 1 0.8% 12 2 1.5% 15 1 0.8% 16 1 0.8% 20 5 3.8% 23 1 0.8% 24 1 0.8% 30 2 1.5% 随時 1 0.8% 都度 1 0.8% 総計 132 100.0% 平均 4.1回 表7-2 n=119 時間(分) 件数 % 0 7 5.9% 10 2 1.7% 15 4 3.4% 20 8 6.7% 30 31 26.1% 40 5 4.2% 45 4 3.4% 50 2 1.7% 60 34 28.6% 90 12 10.1% 120 4 3.4% 150 1 0.8% 180 3 2.5% 240 1 0.8% 250 1 0.8% 総計 119 100.0% 平均 54.0分 質問7.毎日定例の打ち合わせ・業務連絡以外のスタッフミーティングに関し、実 施頻度と実施時間をお答えください。

(23)

質問8.ケースカンファレンスに関し、実施頻度と実施時間、参加者内訳をお答えください。 表8-1 n=132 回数(回/月) 件数 % 0 24 18.2% 0.3 1 0.8% 0.5 4 3.0% 1 42 31.8% 2 15 11.4% 3 3 2.3% 4 24 18.2% 5 8 6.1% 6 1 0.8% 8 1 0.8% 12 1 0.8% 16 1 0.8% 20 3 2.3% 30 1 0.8% 50 1 0.8% 数回 1 0.8% 不定期 1 0.8% 総計 132 100.0% 平均 3.1回 表8-2 n=113 時間(分) 件数 % 0 5 4.4% 5 1 0.9% 10 4 3.5% 15 8 7.1% 20 6 5.3% 30 23 20.4% 40 4 3.5% 45 3 2.7% 50 1 0.9% 60 36 31.9% 75 1 0.9% 90 12 10.6% 120 5 4.4% 180 4 3.5% 総計 113 100.0% 平均 52.7分 表8-3 n=111 件数 % スタッフのみ 31 27.9% 医師も参加 80 72.1% 総計 111 100.0%

(24)

表9 スタッフ人数 138施設775人 有効数 138 平均値 5.6 中央値 5.0 標準偏差 3.3 最小値 2.0 最大値 24.0 件数 % 看護師 165 21.3 保健師 11 1.4 精神保健福祉士 154 19.9 作業療法士 93 12.0 理学療法士 2 .3 臨床心理士 234 30.2 その他の心理職 34 4.4 産業カウンセラー 8 1.0 キャリアコンサルタント 1 .1 その他 73 9.4 合計 775 100.0 表9-2-1 副資格 件数 % あり 354 45.7 なし 421 54.3 775 100.0 表9-2-2 副資格 全体n=775人中 件数 % 看護師 17 2.2 保健師 15 1.9 精神保健福祉士 22 2.8 作業療法士 0 0.0 理学療法士 2 0.3 心療心理士 9 1.2 その他の心理職 19 2.5 産業カウンセラー 23 3.0 キャリアコンサルタント 11 1.4 その他 53 6.8 表9-3  性別 n=770 件数 % 男性 221 28.7 女性 549 71.3 合計 770 100.0 38.4 37.0 9.9 22 78 表9-1 主資格 最小値 最大値 表9-4 年齢 (n=758) 平均値 中央値 標準偏差

(25)

件数 % 常勤 530 68.7 非常勤 242 31.3 合計 772 100.0 表9-5-2 非常勤勤務日数 非常勤勤務時間 主資格の経験年 数 リワーク経験年数 有効数 352 253 699 755 平均値 3.6 17.3 11.1 3.4 中央値 4.0 15.0 8.0 3.0 最頻値 5.0 8.0 5.0 1.0 標準偏差 4.0 12.2 9.2 2.5 最小値 .2 .5 .5 0.0 最大値 45.0 40.0 48.0 26.0 件数 % なし 527 70.3 産業保健スタッフとして 39 5.2 産業保健スタッフ以外として 174 23.2 両方として 10 1.3 合計 750 100.0 表9-5-1 勤務形態 (n=772) 表9-6 企業経験 (n=750)

(26)

C.リワーク・プログラムの利用開始について 表10 n=138 件数 % 主治医 46 33.3% 院長 31 22.5% 担当医 27 19.6% 会議 32 23.2% その他 2 1.4% 総計 138 100.0% (その他) 当院主治医 主治医(他院は含まない) 質問11.プログラムへの受け入れの条件を定めていますか。 表11 n=138 件数 % 定めている 126 91.3% 定めていない 12 8.7% 総計 138 100.0% 表12-1 n=127 件数 % 定めていない 15 11.8% 定めている 112 88.2% 総計 127 100.0% 表12-2 n=304 件数 状態 % 規則的な睡眠リズムが回復している 60 19.7% 精神症状・身体症状が安定している 97 31.9% 集中力・理解力が回復している。 12 3.9% 通所できる体力が回復している。 77 25.3% 通所・復職への意欲が高い 50 16.4% その他 8 2.6% 総計 304 100.0% (その他) 最低週3日、通所できる体力が回復している プログラムへの意欲、関心が高いこと 医師の病状判断による 病名 週3日9:00~11:00図書館等利用を2週間以上継続できる 質問10.利用の最終の決定について最も適するものに一つ○を記入し てください。 質問12.プログラム受け入れにおいて本人の状態による条件を定めて いますか。定めている場合は該当するものに3つまで○を記入してくだ さい。

(27)

アルコール依存症のケースでは断酒していること 集団でのプログラムが可能かどうか 心理検査上、グループを乱すような行動をとる可能性が低い 表13 n=125 件数 % している 60 48.0% していない 65 52.0% 総計 125 100.0% ※実施している心理テストは別表1参照 表14-1 n=123 件数 % 定めていない 71 57.7% 定めている 52 42.3% 総計 123 100.0% 表14-2 n=78 件数 %   半日程度外出できる日が一定日ある 34 43.6% 1日図書館通いが出来る日が一定日ある 10 12.8% 身だしなみが整ってきた 11 14.1% 食生活のリズムが安定している 11 14.1% その他 12 15.4% 総計 78 100.0% (その他) ○週3日以上デイケアに通うことが出来る ○リワークを受ける意志、意欲、体力の確認 ○リワーク中、起きて参加できる ○生活リズム ○昼夜逆転していない ○毎朝一定の時間に起きることができる ○デイケア参加が安定して継続できている ○インテーク面接で個々の状況を聴取 ○就寝、起床時間などの生活リズムが安定している ○週3日通所可能であること ○3/W通所できる状態 質問13.リワークプログラム受け入れにおいて心理テストを実施してい ますか。「している」と答えた方は実施している心理テストについて記入 してください。 質問14.プログラム受け入れにおいて本人の生活レベルによる条件を 定めていますか。定めている場合は該当するもの上位2位までに○を 記入してください。 ○15-18時のショートケアに3日通所できる生活リズムが出来ている か

(28)

件数 1日/週 3 2日/週 5 3日/週 7 4日/週 4 5日/週 7 3~4日/週 1 総計 27 件数 2日/週 2 4日/週 2 5日/週 4 総計 8 表15-1 n=125 件数 % 定めていない 35 28.0% 定めている 90 72.0% 総計 125 100.0% 表15-2 n=260 件数   % ①気分障害以外すべて 13 5.0% ②双極性障害 9 3.5% ③依存症 60 23.1% ④パーソナリティ障害 54 20.8% ⑤発達障害 21 8.1% ⑥摂食障害 35 13.5% ⑦パニック障害 10 3.8% ⑧統合失調症 55 21.2% ⑨その他 3 1.2% 総計 260 100.0% (その他) ○希死念慮 ○認知症 器質性精神障害 表14-4 回答2.「1日図書館通いできる日」の頻度(10件中8件回答) 質問15.プログラム受け入れにおいて除外疾患の条件を定めています か。定めている場合は、該当する疾患すべてに○を記入してください。 ○「アルコール依存症などの物質依存」「発達障害」「統合失調症」は、 受け入れに条件を設けています。 表14-3 回答1.「半日程度外出できる日」の頻度(34件中27件回答)

(29)

表16-1 n=127 件数 % 定めていない 39 30.7% 定めている 88 69.3% 総計 127 100.0% 表16-2 n=143 件数   % 休職者を受け入れる 87 60.8% 失職者を受け入れる 30 21.0% 復職者、勤務中の者を受け入れる 20 14.0% その他 6 4.2% 総計 143 100.0% (その他) ○失職者は、復職利用者の2割以内で調整 ○離職~1年以内 ○復職後の時短勤務者 ○失職者についてはトライワークプログラム ○失職者は原則6カ月 ○失職者は失職期間により、要相談 表17-1 n=127 件数 % 定めていない 87 68.5% 定めている 40 31.5% 総計 127 100.0% 表17-2 n=40 件数 % 同時期不可 5 12.5% 同時期実施 13 32.5% 意思確認 18 45.0% その他 4 10.0% 総計 40 100.0% (その他) ○明らかに関係性がある場合のみ確認 ○主治医と参加者の意見確認 質問16.プログラム受け入れにおいて勤務状態の条件は定めています か。定めている場合は該当するものすべてに○を記入してください。 質問17.プログラム受け入れにおいて同一企業内の条件を定めていま すか。定めている場合は該当するもの1つに○を記入してください。 ○「参加者の意思を確認し参加を決める」に加え、デイケアにおいて直 接の交流を控えるよう条件を付ける。

(30)

○会社の規定に合わせる 表18-1 n=127 件数 % 定めていない 52 40.9% 定めている 74 58.3% 未回答 1 0.8% 総計 127 100.0% 表18-2 n=76 件数 % 変更必須 31 40.8% 原則で例外あり 16 21.1% 利用者の意思 11 14.5% リワーク医師受診必須 13 17.1% その他 5 6.6% 総計 76 100.0% (その他) ○他院患者は受け入れ不可。転院された場合は可。 ○利用者と主治医の関係性を考慮の上 ○主治医変更はないが、開始前、当院医師の外来受診が必須 ○主治医の同意、必要に応じて連携 ○リワーク担当医の初診が必須 ○4(リワーク医師受診必須)かつ例外的に変更が必要 表19-1 n=127 件数 % 定めていない 112 88.2% 定めている 15 11.8% 総計 127 100.0% 表19-2 n=12 件数 % 就労年齢以上 1 8.3% 18才以上 2 16.7% 18才以上60才以下 60才以下 2 16.7% 18才以上 65才以下 1 8.3% 20才以上 1 8.3% 20才以上 59才以下 1 8.3% 20才以上 60才以下 1 8.3% 55才以下(離職者は50才以下)1 8.3% 60才以下 2 16.7% 総計 12 100.0% 質問18.他院患者のプログラム受け入れにおいて主治医の条件は定 めていますか。定めている場合は該当するもの1つに○を記入してくだ さい。 質問19.プログラム受け入れにおいて年齢の条件を定めていますか。 定めている場合はその年齢を記入してください。

(31)

表20-1 n=127 件数 % 定めていない 57 44.9% 定めている 70 55.1% 総計 127 100.0% 表20-2 n=72 件数 % 受け入れる 10 13.9% 受け入れない 61 84.7% その他 1 1.4% 総計 72 100.0% (その他) リワーク後、進学した者へのフォロー 表21 n=127 件数 % 定めていない 51 40.2% 受け入れ会議必要 41 32.3% 特別な場合に受け入れ会議開催 34 26.8% 未回答 1 0.8% 総計 127 100.0% 質問20.プログラム受け入れにおいて学生の条件は定めていますか。 定めている場合は該当するものに○を記入してください。 質問21.プログラム受け入れにおいて受け入れ会議を条件に定めてい ますか

(32)

D.リワーク・プログラムの運用について 質問22.利用開始前の見学に関し、該当するものに○を記入してください。 表22 n=138 件数 % 本人のみ 27 19.6% 家族も可 70 50.7% 見学不可 41 29.7% 総計 138 100.0% 表23-1 n=136 件数 % 試験利用可 42 30.9% 試験利用不可 94 69.1% 総計 136 100.0% 表23-2.試験利用可能日数(42件中39件回答) 日数 件数 0.5 1 1 8 2 4 2.5 1 3 7 4 1 5 4 14 1 30 2 定めていない 9 入院患者のみ、外部からはしていない 1 総計 39 平均 4.8日 表24-1 n=137 件数 % ある 14 10.2% ない 123 89.8% 総計 137 100.0% 表24-2.待機期間(日数) 件数 7日 1 14日 1 30日 5 60日 2 80日 1 90日 2 ケースバイケース 1 質問23.利用前の試験利用(継続して参加するかを判断するために単発的に利用すること)に関し、 該当するものに○を記入したください。 質問24.現時点におけるリワークプログラム開始までの待機時間(参加基準を満たしているが定員 がいっぱいなため待機している期間)の有無に関し、該当するものに○を記入してください。待機期 間がある場合は日数を記入してください。

(33)

総計 13 平均 45.9日 質問25.プログラムの参加にあたり、利用規定はありますか。 表25 n=139 件数 % ある 126 90.6% ない 13 9.4% 総計 139 100.0% 質問26.プログラム参加にあたり、誓約書や同意書を取り交わしますか。 表26 n=139 件数 % 取り交わす 124 89.2% 取り交わさない 15 10.8% 総計 139 100.0% 表27 n=143 件数   % 本人の希望に任せる 8 5.6% 施設がルールを制定している 54 37.8% 利用者と施設側の医師やスタッフが相談し決定 78 54.5% その他 3 2.1% 総数 143 100.0% (その他) ○週4日以上の通所ルールあり、週4or週5を本人の希望で決める。 ○話し合いによる 表28-1 n=139 件数 % ステップなし 40 28.8% 段階的でステップ移行の条件が明確 42 30.2% 段階的だがステップ移行の条件は定めず 55 39.6% その他 2 1.4% 総計 139 100.0% 表28-2 移行決定者 件数 % スタッフ 38 71.7% 施設医師 9 17.0% 他院医師 1 1.9% 参加者 4 7.5% その他 1 1.9% 質問27.参加者のプログラムの利用の仕方に関し、該当するものに○を記入してください。 ○「本人の希望に任せる」「施設がルールを制定している」「利用者と施設側の医師やスタッフが相 談し決定」のすり合わせ 質問28.プログラムの利用に関し、ステップ形式を設定していますか。該当するものに○を記入して ください。

(34)

総計 53 100.0% (その他) ○支援計画に基づく ○必要に応じて段階的な利用も可 表29-1 n=139 件数 % 決めている 79 56.8% 決めていない 60 43.2% 総計 139 100.0% 表29-2 日数(日/週) 件数 % 0.5日/週 1 1.3% 1日/週 17 21.5% 1.5日/週 4 5.1% 2日/週 29 36.7% 3日/週 19 24.1% 4日/週 3 3.8% 5日/週 6 7.6% 総計 79 100.0% 平均 2.3日 表30 参加開始時 参加終了時 n=132 n=134 平均値 12.3 25.2 最大値 40.0 50.0 最小値 1.0 1.0 質問31.スタッフによる評価の実施状況に関し、該当するものに○を記入してください。 表31-1 n=138 件数 % している 115 83.3% していない 23 16.7% 総計 138 100.0% 表31-2.「標準化リワークプログラム評価シート」の使用状況 n=115 件数 % 使用 81 70.4% 使用せず 33 28.7% 未回答 1 0.9% 総計 115 100.0% 質問30.開始時と終了時それぞれにおける標準的な1週間のプログラム参加のべ時間を記入してく ださい。 質問29.プログラム開始時の1週間あたりの最低利用日数が定められている場合はその日数を記 入してください。また、参加者自身の希望により決定する場合は、認められている最低利用日数を 記入してください。

(35)

表31-3.「標準化リワークプログラム評価シート」の評価項目について n=72 件数 % 評価シートの項目のみ使用 47 65.3% 項目を任意に追加して使用 25 34.7% 総計 72 100.0% 表32 n=137 件数 % 実施 106 77.4% 実施せず 31 22.6% 総計 137 100.0% ※心理テストは別表2参照 質問33.リワークプログラムに他院患者を受け入れていますか。 表33 n=138 件数 % 受け入れ可 101 73.2% 受け入れ不可 37 26.8% 総計 138 100.0% 表34 n=101 件数 % 他院主治医が参加決定 16 15.8% 自院で独自に受け入れを評価し決定 81 80.2% その他 4 4.0% 総計 101 100.0% (その他) ○主治医の処方のもと、自院で評価し決定 依頼 ○情報提供書を参考に本人との面談を通して決定 ○他院の主治医の紹介状持参の上で、当院医師の診療で受け入れ可能か判断 ○他院の主治医に参加の承諾をもらった上で、自院の医師が受け入れを決定する 表35 n=101 件数 % 定期的に文書で連絡 55 54.5% 不定期に文書で連絡 27 26.7% 電話・口頭により連絡 10 9.9% 連絡をとっていない 3 3.0% その他 6 5.9% 総計 101 100.0% 質問32.リワークプログラム利用中に心理テストを実施していますか。「している」と答えた方は実施 している心理テストと実施時期について記入してください。 質問34.受け入れ可の場合、受け入れ期間としての開始にあたっての決定プロセスについて最も該 当するもの1つに○を記入してください。 質問35.受け入れ可の場合、主治医との連携方法について、もっとも該当するもの1つに○を記入し てください。

(36)

(その他) ○開始時・終了時・その他必要時に、文書又はTelにて連絡 ○他院からの利用者がいない ○必要時のみ ○今までケースなし 表36 n=81 件数 % 医師同士の診療情報提供書 29 35.8% リワーク専用文書 49 60.5% その他 3 3.7% 総計 81 100.0% (その他) ○医師同士の診療情報提供書+標準化リワークプログラムシート 表37 件数 0.25回/1ヵ月 1 0.3回/1ヵ月 1 0.5回/1ヵ月 9 1回/1ヵ月 47 2回/1ヵ月 3 3回/1ヵ月 1 10回/1ヵ月 1 1~2回/1ヵ月 1 1回/1~2ヵ月 1 1回/2か月 1 1回/3ヵ月 3 1回未満 1 初回のみ 1 数ヶ月に1回 1 不定期 2 総計 74 質問38.主治医との連絡に文書を使用するにあたり診療報酬を請求していますか。 表38 n=77 件数 % している 15 19.5% していない 59 76.6% その他 3 3.9% 総計 77 100.0% (その他) ○自費 ○医師の場合は請求している ○紹介状の場合している。 質問36.主治医との連絡の際に利用する文書に関し、該当するものに○を記入してください。 質問37.全ての参加対象者について主治医との連絡に文書を送付する頻度はどのくらいですか。

参照

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