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廃止措置対象施設 を 表4-1に示す

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2020 年 4 月 1 日

東京電力ホールデ ィングス株式会社

東通原子力発電所 発電用原子炉の廃 止措置実施方針

核原料物質,核燃 料 物質及び原子炉の 規制に関する法律第 43 条の 3 の 33 第 1 項の規定 に基づき,下記のとお り東通原子力発電 所 発電用原子炉の 廃止措置実施方針を 公表いたします。

※ 弊 所 は 2020 年 4 月 1 日 時 点 で 『 東 通 原 子 力 建 設 所 』 で す が , 廃 止 措 置 実 施 方 針 は 原 子 炉 設 置 許 可 又 は 原 子 炉 設 置 変 更 許 可 を 受 け た 施 設 を 対 象 と し て 作 成 ・ 公 表 す る こ と が 義 務 付 け ら れ て い る こ と か ら , 2010 年 12 月 24 日 に 原 子 炉 設 置 許 可 (許 可 番 号 : 平 成 18・ 09・ 29 原 第 4 号 )を 受 け た『 東 通 原 子 力 発 電 所 』と し て 廃 止 措 置 実 施 方 針 を 作 成・公 表 す る も の で す 。

一 氏名又は名称及 び住所

名 称

東京電力ホールディングス株式 会社

住 所

東京都千代田区内幸町 1 丁目 1 番 3 号

二 工場又は事業所 の名称及び所在地

名 称

東通原子力発電所 所 在 地

青森県下北郡東通村

三 発電用原子炉の 名称

名 称

東通原子力発電所 発電用原子 炉

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四 廃 止 措 置 の 対 象 と な る こ と が 見 込 ま れ る 発 電 用 原 子 炉 施 設 及 び そ の 敷 地

1. 廃止措置対象 施 設の範囲及びその 敷地 (1) 廃止措置対象 施 設

廃止措置対象施設 の 範囲は,「核 原料物質 ,核燃料物質及び 原子炉の 規制に関する法律 」(以下「 原子炉等規制法」という。)に 基づき,原 子 炉 設 置 許 可 又 は 原 子 炉 設 置 変 更 許 可 を 受 け た 発 電 用 原 子 炉 施 設 で ある。

廃止措置対象施設 を 表4-1に示す。

(2) 廃止措置対象 施 設の敷地

東通原子力発電所 は ,青森県下北半島の太平洋側のほぼ中 央に位置 し,敷地の形状は,海岸線を長辺とし たほぼ長方形の形状であり,敷 地全体の広さは,約450万㎡である。敷 地内には原子炉設置 許可又は原 子炉設置変更許可 を受けた発電用原子 炉施設を建設中である。

東通原子力発電所 の 敷地付近の概略地 図を図4-1に示す 。

2. 廃止措置対象 施 設の状況 (1) 廃止措置対象 施 設の概要

発電用原子炉は ,軽水減速,軽水冷 却,沸騰水型原子炉で あり,熱 出力は3,926MW,電気出力は約1,385MWである。

(2) 廃止措置対象 施 設の運転履歴

発電用原子炉は ,原 子炉等規制法に基 づき,2010年12月24日に原子 炉設置許可を受け ,建設中であること か ら,今回公表までの運転履歴 はない。

2018年 12月 26日 ま で の 原 子 炉 設 置 許 可 及 び 原 子 炉 設 置 変 更 許 可 の

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- 3 - 経緯を表4-2に 示す。

表4-1 廃止措 置対象施設(1/2)

施設区分 設備等の区分

原子炉施設の一般構造 その他の主要な構造

原子炉本体

炉心 燃料体

減速材及び反射材 原子炉容器

放射線遮へい体

核燃料物質の取扱施設及び貯蔵施設

核燃料物質取扱設備 核燃料物質貯蔵設備

原子炉冷却系統施設

一次冷却材設備 非常用冷却設備 その他の主要な事項

計測制御系統施設

計装

安全保護回路 制御設備

非常用制御設備 その他の主要な事項

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表4-1 廃止措 置対象施設(2/2)

施設区分 設備等の区分

放射性廃棄物の廃棄施設

気体廃棄物の廃棄施 設 液体廃棄物の廃棄設 備 固体廃棄物の廃棄設 備

放射線管理施設

屋内管理用の主要な 設備 屋外管理用の主要な 設備 原子炉格納施設 その他の主要な事項

その他原子炉の附属施設

非常用電源設備 その他の主要な事項

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表4-2 2018年12月26日までの原子炉 設置許可の経緯

許可年月日 許可番号 理由

2010.12.24 平成 18・09・29 原第 4 号 設置

2016.11.2 原規規発第 16110221 号 使用済燃料の処分 の方法の変更

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図4-1 東通原 子 力発電所の敷地付 近 の概略地図

※具体的な廃止措 置 対象施設の範囲は 廃 止措置計画におい て 明確にし,

認可を受けるもの と する。

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五 前号の施設のうち解体の対象となる施設及びその解体の方法 1. 廃止措置対象施設のうち解体の対象となる施設

解体の対象となる 施設(以下「解体対象施設」という。)は,表4-1 に示す廃止措置対 象 施設のうち,放射性 物質による汚染のな いことが確 認された地下建屋,地下構造物及び建屋 基礎を除くすべてを 予定してい るが,具体的な解体 対象については,廃 止措置計画に記載し,認可を受 けるものとする。

2. 廃止措置の基本方針

廃止措置は,安全確保を最優先に,次の基本方針の下に,原子炉等規制法,

「核原料物質,核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令」(以下「原 子炉等規制法施行令」という。),「実用発電用原子炉の設置,運転等に関す る規則」(以下「実用炉規則」という。)等の関係法令及び「核原料物質又は 核燃料物質の製錬の事業に関する規則等の規定に基づく線量限度等を定める 告示」(以下「線量限度等を定める告示」という。)等の関係告示を遵守する。

また,原子力安全委員会指針「原子炉施設の解体に係る安全確保の基本的考 え方」(平成13年8月6日一部改訂)を参考とする。

(1) 周辺公衆及び放射線業務従事者に対し,「線量限度等を定める告示」に基 づき定められている線量限度を遵守するとともに,合理的に達成できる限り 放射線被ばくを低くするよう,廃止措置を開始する時点の汚染状況の調査結 果等を踏まえ,効果的な汚染の除去,遠隔装置の活用,汚染拡大防止措置等 を講じた解体撤去手順及び工法を策定する。

(2) 発電用原子炉に燃料を貯蔵している間は,炉心への再装荷を不可とする措 置を講じる。核燃料物質貯蔵設備に貯蔵している燃料は,核燃料物質取扱設 備及び核燃料物質貯蔵設備の解体に着手するまでに解体対象施設外へ搬出

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する。搬出するまでの期間は,引き続き核燃料物質貯蔵設備に貯蔵する。

(3) 廃止措置に伴って発生する廃棄物のうち,放射性気体廃棄物及び放射性液 体廃棄物は,関係法令及び関係告示に基づいて適切に処理を行い管理放出す るとともに,周辺監視区域境界及び周辺地域の放射線監視を行う。

また,放射性固体廃棄物は,関係法令及び関係告示に基づき,廃棄物の種 類に応じた処理を行い,廃止措置が終了するまでに廃棄事業者の廃棄施設に 廃棄する。

放射性廃棄物の処理に当たっては,分別・減容処理,放射性物質による汚 染の除去等により,放射性廃棄物の発生量を合理的に達成できる限り低減す る。

(4) 放射性物質を内包する系統及び機器を収納する建屋・構造物等は,これら の系統及び機器が撤去されるまでの間,放射性物質の外部への漏えいを防止 するための障壁及び放射線遮蔽体としての機能を維持管理する。核燃料物質 貯蔵設備は,燃料を貯蔵している間,臨界防止,冷却等の必要な機能を維持 管理する。放射性廃棄物の廃棄施設は,対象とする放射性廃棄物の処理が完 了するまでの間処理機能を維持管理する。その他,これらの機能の確保に関 連する放射線管理施設,換気設備,電源設備等の必要となる機能を維持管理 する。

(5) 廃止措置期間中の保安活動に必要な事項は,「原子炉等規制法」第43条の 3の24及び「実用炉規則」第92条第3項に基づき,東通原子力発電所原子炉施 設保安規定(以下「保安規定」という。)に定めて実施する。また,品質マ ネジメントシステムに必要な事項は,「原子炉等規制法」第43条の3の22第1 項,「実用炉規則」第69条及び第92条第3項に基づき,保安規定において品質 マネジメントシステム計画を定めて実施する。

(6) 労働災害防止対策として,高所作業対策,石綿等有害物対策,感電防止対

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策,粉じん障害対策,酸欠防止対策,騒音防止対策等を講じる。

3. 廃止措置の実施区分

廃止措置は,廃止措置期間全体を3段階(原子炉本体等解体準備期間,原子 炉本体等解体期間,建物等解体期間)に区分すると想定し,安全性を確保しつ つ次の段階へ進むための準備をしながら確実に進める。

廃止措置の主な手順を図5-1に示す。

4. 解体の方法

廃止措置期間中の解体は適切な工法を用いて行うものとし,具体的な工法は,

解体する設備の構造及び汚染状況,解体に使用する工具の使用条件,解体に伴 い発生する粉じんの影響等を考慮し選定する。特に,放射能レベルの比較的高 い原子炉領域設備の解体においては,被ばく低減を考慮した工法を採用する予 定である。

解体対象施設の解体撤去,核燃料物質の譲渡し,核燃料物質による汚染の除 去及び放射性廃棄物の処理処分が終了した後,廃止措置を終了する。

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図5-1 廃止措置の主な手順

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六 廃止措置に係る 核燃料物質の管理 及び譲渡し 1. 核燃料物質の 管 理

発電用原子炉の使 用 済燃料は,譲 渡しまでの期間,原子炉設置許可又 は原子炉設置変更 許 可を受けた使用済燃 料貯蔵設備に貯蔵す る。

使用済燃料の取扱 い及び貯蔵は,核燃料物質取扱設備で取り扱うとと もに,安全確保のた めに必要な臨界防止 機能,燃料落下防止 機能,除染 機能,水位及び漏え いの監視機能,浄化・冷却機能及び給水機能を有す る設備を維持管理 す る予定である。

使用済燃料の取扱 い,貯蔵及び運搬につ いては,保安のために必要な 措置を保安規定に 定 めて実施する。廃止 措置を開始する時点 で保管して い る 使 用 済 燃 料 は , 現 時点 で そ の 数 量を 見 積る こ と が 困 難 で あ るた め , 想定される最大の 数 量として,原子炉設 置許可申請書及び原 子炉設置変 更 許 可 申 請 書 に 記 載 し てい る 使 用 済 燃料 の 貯蔵 能 力 を 表 6 - 1 に 示 す 。

2. 核燃料物質の 譲 渡し

使用済燃料貯蔵設 備に貯蔵している使 用済燃料は,使用済燃料輸送容 器に収納し,再処 理 事業者に譲り渡す予 定である。

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表6-1 使用済燃 料の貯蔵能力

貯蔵場所 貯蔵能力

使用済燃料貯蔵設 備 全炉心燃料の 約 430%相当分

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七 廃止措置に係る 核燃料物質による 汚染の除去(核燃料物質による汚染の 分布とその評価方 法 を含む。)

1. 汚染の分布の 評 価

解体対象施設の汚 染分布は,沸騰水型原子炉施設のモデルプラントに おける評価結果を 基 に推定している。主 な廃止措置対象施設 の推定汚染 分布については ,図 7-1に示すとおり であるが,汚染状況 の調査結果 を踏まえた評価の 見 直しを行う予定であ る。

解体対象施設に残 存する放射性物質に ついて,原子炉運転中の中性子 照 射 に よ り 炉 心 部 等 の 構 造 材 が 放 射 化 し て 生 成 さ れ る 放 射 化 汚 染 及 び 冷却材中の腐食生 成 物が炉心部で放射 化 され,機器及び配管の内面に付 着して残存する二 次 的な汚染に区分して 評価する予定である 。

放射化汚染は ,放射 化されたものに関 し て,生成核種を同定するとと もに,生成核種の放 射能濃度分布を,計 算による方法,測定 による方法 によって評価する 予 定である。

二次的な汚染は,配 管及び機器の外部 から放射線測定を行うとともに,

施 設 を 構 成 す る 配 管 及 び 機 器 の 材 料 組 成 を 考 慮 し て 腐 食 生 成 物 中 の 核 種組成比を,計算に よる方法,測 定によ る方法によって評価 する予定で ある。

2. 除染の方針

解体対象施設の一 部 は,放射化汚染及び二次的な汚染によ って汚染 されている。

このうち,放射化汚 染については,放射能レベルの比較的 高い原子 炉領域設備等を対 象に時間的減衰を考 慮する。機器及び配管 の内面に 付着し残存してい る二次的な汚染につ いては,時間的減衰を考慮しつ

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つ,効果的な 除染を行うことで,これらの設備を解体撤去する際の放 射 線 業 務従 事 者 の 放 射 線 被 ば く を 合 理 的 に 達 成 でき る 限 り 低 く す る 。

除染は,放射線業務 従事者の被ばく線 量,除染効果,放射性廃棄物 の発生量等の観点 から,機械的方法又は化学的方法を効果的に組み合 せて行い,原 則として,除染対象 箇所の線量当量率があらか じめ定め た目標値に達する まで実施する。

除染に当たっては,放射性物質の漏え い及び拡散防止対策 並びに被 ばく低減対策を講 じることを基本とし,環境への放射性物 質の放出抑 制 及 び 放 射 線 業 務 従 事 者 の 放 射 線 被 ば く を 合 理 的 に 達 成 で き る 限 り 低くするよう努め る。また,安全確保対策として事故防止対策を講じ る。

な お , 具 体 的 に 実 施 す る 除 染 に つ い ては , 汚 染 の 分 布 等 を 踏 ま え , 除染の要否,除染 の方法等を検討する 。

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図7-1 主な廃止 措置対象施設の推定 汚染分布

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八 廃 止 措 置 に お い て 廃 棄 す る 核 燃 料 物 質 又 は 核 燃 料 物 質 に よ っ て 汚 染 さ れた物の発生量の 見 込み及びその廃棄

核燃料物質によっ て 汚染された物は ,放 射性気体廃棄物 ,放 射性液体廃 棄物及び放射性固 体 廃棄物に分類され る。これらの廃棄に係る方針は以下 のとおりである。

1. 放射性気体廃 棄 物の廃棄

放射性気体廃棄物 は,発生から処理等の 各段階において,廃棄物の漏 えい,汚染の拡大及 び放射線による被ば くを適切に防止でき るよう,関 係法令,関係告 示,「五 2.廃止措置の 基本方針」等に 基づき,適切に処 理を行い管理放出 す る。

1.1 放射性気体廃棄物の種類及び処 理の方法

廃 止 措 置 期 間 中 に 発 生 す る 放 射 性 気 体 廃 棄 物 の 種 類 及 び 処 理 の 方 法は,廃止措 置を開始する時点の汚染 状 況の調査結果等を踏まえ,廃 止措置計画に記載 し,認可を受けるも のとする。

1.2 放射性気体廃棄物の推定放出量

廃止措置期間中に お ける放射性気体廃 棄物の推定放出量は,廃止措 置を開始する時点 の汚染状況の調査結 果等を踏まえ,廃止措置計画に 記載し,認可を受 けるものとする。

1.3 放射性気体廃棄物の管理方法

放 射 性 気 体 廃 棄 物 を 適 切 に 処 理 す る た め に , 放 射 性 廃 棄 物 処 理 機 能,放出管理機能 等の必要な機能を有す る設備を維持管理 する。

また,放射性気体廃 棄物の放出に際し ては,排気筒等 において放射 性物質濃度の測定 等を行い,「線 量限度等を定める告示」に 定める周辺 監 視 区 域 外 に お け る 空 気 中 の 濃 度 限 度 を 超 え な い よ う に す る と と も

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に,放射性気体廃 棄 物の年間放出量か ら,「発電用軽水型原子炉施設周 辺の線量目標値に 関する指針」(以 下「線量目標値に関する指 針」とい う。)に基づき,放 射性気体廃棄物の放出管理目標値を設定し ,これを 超えないように努 める。

放 射 性 気 体 廃 棄 物 の 処 理 及 び 管 理 に 係 る 必 要 な 措 置 を 保 安 規 定 に 定めて管理する。

なお,具体的な放射 性気体廃棄物の管 理方法は,廃止 措置を開始す る時点の汚染状況 の調査結果等を踏ま え,廃止措置計 画に記載し,認 可を受けるものと する。

2. 放射性液体廃 棄 物の廃棄

放射性液体廃棄物 は,発生から貯蔵,処理等の各段階にお いて,廃棄 物の漏えい,汚染の 拡大及び放射線によ る被ばくを適切に防 止できるよ う,関係法令 ,関係 告示,「五 2.廃止措置の基本方針」等に基づき,適 切に処理を行い管 理 放出する。

2.1 放射性液体廃棄物の種類及び処 理の方法

廃 止 措 置 期 間 中 に 発 生 す る 放 射 性 液 体 廃 棄 物 の 種 類 及 び 処 理 の 方 法は,廃止措 置を開始する時点の汚染 状 況の調査結果等を踏まえ,廃 止措置計画に記載 し,認可を受けるも のとする。

2.2 放射性液体廃棄物の推定放出量

廃止措置期間中に お ける放射性液体廃 棄物の推定放出量は,廃止措 置を開始する時点 の汚染状況の調査結 果等を踏まえ,廃止措置計画に 記載し,認可を受 けるものとする。

2.3 放射性液体廃棄物の管理方法

放射性液体廃棄物 を 適切に処理するた めに,放出量を合理的に達成

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できる限り低くす るとともに,放射性廃棄物処理機能等の必要な機能 を有する設備を維 持管理する。

また,放射性液体廃 棄物の放出に際し ては,放出前の タンクにおい て放射性物質濃度 の測定等を行い,排 水中の放射性物質濃度が,「線量 限度等を定める告 示」に定める周辺監視区域外における水中の濃度限 度を超えないよう にするとともに,放射性液体廃棄物の年間放出量か ら,「線量目標 値に関する指針」に基づき ,放射性液体廃棄物 の放出管 理目標値を設定し ,これを超えないよ うに努める。

放 射 性 液 体 廃 棄 物 の 処 理 及 び 管 理 に 係 る 必 要 な 措 置 を 保 安 規 定 に 定めて管理する。

なお,具体的な放射 性液体廃棄物の管 理方法は,廃止 措置を開始す る時点の汚染状況 の調査結果等を踏ま え,廃止措置計 画に記載し,認 可を受けるものと する。

3. 放射性固体廃 棄 物の廃棄

放射性固体廃棄物 は,発生から貯蔵,処理等の各段階にお いて,廃棄 物の飛散,汚染の拡 大及び放射線による 被ばくを適切に防止 できるよう,

関係法令,関係 告示,「五 2.廃止措置の基本方針」等に基づ き,適切な 方法により管理を 行 う。

低レベル放射性廃 棄物の廃棄に際して は,放射能レベルの比較的高い もの(以下「L1」という。),放射 能レベルの比較的低い もの(以下「 L 2」という。)及び放 射能レベルの極めて 低いもの(以下「L3」という。)

に区分し,それ ぞれの区分,種類 ,性状 等に応じて,廃 棄事 業者の廃棄 施設に廃棄する。

なお,放射性物質と して扱う必要のないものは,「原子 炉等規制法」に

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定める所定の手続 き 及び確認を経て施設 から搬出し,再生利用に供する ように努める。

3.1 放射性固体廃棄物の種類及び処 理の方法

廃 止 措 置 期 間 中 に 発 生 す る 放 射 性 固 体 廃 棄 物 の 種 類 及 び 処 理 の 方 法は,廃止措 置を開始する時点の汚染状 況の調査結果等を踏まえ,廃 止措置計画に記載 し,認可を受けるも のとする。

3.2 放射性固体廃棄物の処分方法

放射性固体廃棄物 は ,「 3.1 放射性固体廃棄物の種類及び 処理の方 法」に基づき 処理し,廃止措置終了までに廃棄事業者の廃棄施設に廃 棄する。

3.3 放射性固体廃棄物の推定発生量

3.3.1 廃止措置を 開始する時点で保管している放射性固 体廃棄物 廃止措置を開始す る時点で保管している 放射性固体廃棄物は,現 時点でその数量を 見 積ることが困難で あるため,想定される最大の 数量として,原子炉 設置許可申請書及 び原子炉設置変更許 可申請書 に記載している放 射 性固体廃棄物の最 大保管廃棄能力(保 管容量)

を表8-1に示す 。

3.3.2 廃止措置に 伴い発生する放射性固体廃棄物

東通原子力発電所 は建設中につき,その施設の詳細が確定してい ないため,廃止措置 期間中の放射性固 体廃棄物の推定発生 量を評価 することは困難で あ る。

このため,放 射性固体廃棄物の推定発生 量の評価は,運転段階に 移行する前までに 行 う。

3.4 放射性固体廃棄物の管理方法

放射性固体廃棄物 を適切に処理処分する ために,種類,性状等に

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応じて区分管理し ,減容処理等を行う ことで,放射性 固体廃棄物の 発生量を合理的に 達 成できる限り低減 する。

また,放射性固体廃棄物の量が固体廃棄 物貯蔵庫等の最大保管廃 棄能力(保管容量)を超えないように管理し,放射性固体廃棄物の 処理及び管理に係 る 必要な措置は保安 規定に定めて管理す る。

なお,具体的 な放射性固体廃棄物の管理 方法は,廃止措置を開始 する時点の汚染状 況 の調査結果等を踏 まえ,廃止措置計画に記載し,

認可を受けるもの と する。

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表8-1 放射性固 体廃棄物の最大保管廃棄能力(保管容量)

保管場所 種類 容量

固体廃棄物貯蔵設備 雑固体廃棄物 等

200ℓ ドラム缶 約 8,000 本相当 使用済樹脂槽 使用済樹脂 約 500m3 粉末樹脂沈降分離槽 使用済樹脂 約 500m3 廃スラッジ沈降分離 槽 廃スラッジ 約 400m3

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- 22 - 九 廃止措置に伴う 放射線被ばくの管 理 1. 放射線管理

1.1 放射線防護に 関する基本方針・ 具 体的方法

放 射 線 の被 ば く 管 理 及 び 放 射 性 廃 棄 物 の 廃 棄 に 当た っ て は ,「 原 子 炉 等規制法」等の関係 法令及び関係告示を 遵守し,周辺公衆及 び放射線業 務従事者の放射線 被 ばくを合理的に達成 できる限り低くする 。

具体的方法につい ては,原子炉運転中の放射線管理に準じて以下のと おりとする。

(1) 放射線被ばく を 合理的に達成でき る 限り低くするため,放射線遮へ い体,換気設備,放 射線管理施設及び放射性廃棄物の廃棄 施設は,必 要な期間,必要な 機能を維持管理する 。

(2) 放射線被ばく を 合理的に達成でき る 限り低くするために,管理区域 を設定して立ち入 りの制限を行い ,外部 放射線に係る線量当量,空気 中 若 し く は 水 中 の 放 射 性 物 質 の 濃 度 及 び 床 等 の 表 面 の 放 射 性 物 質 の 密度を監視する。

(3) 放射線業務従 事 者に対しては,線量 を測定評価し線量の低減に努め る。

(4) 管理区域の外 側 には,周辺監視区域 を設定して,人の立ち入りを制 限する。

(5) 放射性気体廃 棄 物及び放射性液体 廃 棄物の放出については,放出管 理目標値を定め, これを超えないよう に努める。

(6) 放射性物質に よ り汚染している機 器 等を取り扱う場合は,汚染の拡 大防止のため ,汚染 拡大防止囲い,局所排風機を使用する等の措置を 講じる。

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1.2 管理区域,保 全区域及び周辺監視 区域の設定等 (1) 管理区域

廃止措置対象施設 の うち,外部放射線に係る線量,空 気中の放射性 物 質 の 濃 度 又 は 放 射 性 物 質 に よ っ て 汚 染 さ れ た 物 の 表 面 の 放 射 性 物 質の密度が「 線量限度等を定める告示 」に定められた値を超えるか又 は超えるおそれの ある区域を管理区域 として設定する。管理区域を解 除する場合は ,「線量限度等を定める告 示」に定められた値を超えるお それがないことを 確認する。

なお,管理区域外に おいて一時的に上 記管理区域に係る値 を超える か又は超えるおそ れのある区域が生じ た場合は,一時的な管理区域と して設定する。

(2) 保全区域

管理区域以外の区 域 であって,発電用原子炉施設の保全の ために特 に管理を必要とす る区域を保全区域と して設定する。

(3) 周辺監視区域

管理区域の周辺の 区 域であって,当該区域の外側のいかな る場所に おいてもその場所 における線量が「線量 限度等を定める告示」に定め ら れ た 値を 超 え る お そ れ の な い 区 域 を 周 辺 監 視 区域 と し て 設 定 す る 。 1.3 管理区域内の 管理

(1) 管理区域につ い ては,「実用炉 規則」に基づき,次の措置を講じる。

a. 壁,柵等 の区画 物によって区画す るほか,標識を設ける ことによ って明らかに他の 場 所と区別し,かつ,放射線等の危険性の程度に 応じて,人の立入 制 限,鍵の管理等の 措置を講じる。

b. 放 射 性 物 質 を 経 口 摂 取 す る お そ れ の あ る 場 所 で の 飲 食 及 び 喫 煙 を禁止する。

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c. 床,壁,その他 人の触れるおそれ のある物であって,放 射性物質 に よ っ て 汚 染 さ れ た も の の 表 面 の 放 射性 物 質 の 密 度 が ,「 線 量 限 度 等を定める告示」 に 定める表面密度限 度を超えないように する。

d. 管 理 区 域 か ら 人 が 退 去 し 又 は 物 品 を 持 ち 出 そう と す る 場 合 に は , その者の身体及び 衣 服,履物等身体に着用している物並び にその持 ち出そうとする物 品(その物品を容器に入れ又は包装した 場合には,

その容器又は包装 )の表面の放射性物 質の密度が「線 量限度等を定 める告示」に定める 表面密度限度の十 分の一を超えないよ うにする。

(2) 管理区域内は ,場所により外部放 射 線に係る線量当量 率,放射線業 務 従 事 者 及 び 放 射 線 業 務 従 事 者 以 外 の 者 で 管 理 区 域 に 一 時 的 に 立 ち 入る者(以下「放射 線業務従事者等」という。)の立入頻度等に差異が あるため,これらの ことを考慮して以 下のとおり管理を行 う予定であ る。

a. 放射線業務従事 者等を不必要な外 部被ばくから防護する ため,放 射線遮へい体を必 要 な期間維持管理す るとともに,線量当量率を考 慮し,遮へい体を 設 置する。

b. 放 射 線 業 務 従 事 者 等 を 放 射 性 物 質 で の 汚 染 に よ る 被 ば く か ら 防 護するため,換気設 備を必要な期間維 持管理する。また,防護具の 着用等の必要な措 置 を講じる。

c. 管理区域は ,外 部放射線に係る線 量に起因する管理区域と,空気 中 の 放 射 性 物 質 の 濃 度 又 は 床 等 の 表 面 の 放 射 性 物 質 の 密 度 に 起 因 する管理区域とに 区 分し,段階的な出入管理を行うことに より管理 区 域 へ 立 ち 入 る 者 の 被 ば く 管 理 等 が 容 易 か つ 確 実 に 行 え る よ う に する。

(3) 管理区域内空 間 の外部放射線に係 る 線量当量率を把握するため,管

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理 区 域 内 の 主 要 部 分 に お け る 外 部 放 射 線 に 係 る 線 量 当 量 率 を エ リ ア モニタ等により測 定する。また ,放射線業務従事者等が特に頻繁に立 ち入る箇所につい ては,定期的に外部放射線に係る線量当量率をサー ベイメータ等によ り測定する。

(4) 管 理 区 域 内 の 空 気 中 の 放 射 性 物 質 の 濃 度 及 び 床 等 の 表 面 の 放 射 性 物質の密度を把握 するため,放射線業務従事者等が特に頻繁に立ち入 る箇所については ,定期的にサンプリング等による測定を行う。

1.4 保全区域内の 管理

保全区域について は,「実用炉規則」に基づき,標識を設ける等の方法 によって明らかに 他 の場所と区別し ,か つ,必要に応じて人 の立入制限 等の措置を講じる 。

1.5 周辺監視区域 内の管理

周辺監視区域につ いては,「実用炉規則 」に基づき,人の居住 を禁止し,

境界に柵又は標識 を 設ける等の方法によ り,周辺監視区域に 業務上立ち 入る者以外の立ち 入 りを制限する。

周辺監視区域の外 部放射線に係る線量,空気中の放射性物 質の濃度及 び表面の放射性物 質 の密度は,「 線量限度 等を定める告示」に定める値以 下に保つ。

具体的には,放射線 遮へい体を必要な 期 間維持管理する等により,管 理区域の外側にお け る外部放射線に係る 線量が,3月間につき1.3mSv以 下になるように管 理 する。

また,空気中 及び水中の放射性物質に つ いては,管理区域との境界を 壁等によって区画 す るとともに,管理区 域内の放射性物質の 濃度の高い 空気及び水が,容易 に流出することのな いよう,換気設備及 び液体廃棄 物の廃棄設備を必 要 な期間維持管理す る。

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- 26 -

表面の放射性物質 の密度については,人及び物品の出入管理を十分に 行う。

1.6 個人被ばく管 理

放射線業務従事者 の個人管理は,線量を 測定・評価するとともに定期 的及び「線量限度等 を定める告示 」に定 める線量限度を超え て被ばくし た場合等に健康診 断 を実施し,身体的状 態を把握することに よって行う。

なお,放射線業務従事者以外の者で管 理区域に一時的に立ち入る者に は,外部被ばくに よ る線量の測定等によ り管理を行う。

1.7 放射性廃棄物 の放出管理

放射性気体廃棄物 及び放射性液体廃棄 物の放出に当たっては,周辺監 視区域外の空気中 及 び水中の放射性物質 の濃度が「線量限度等を定める 告示」に定める値 を 超えないように厳重 な管理を行う。

さらに,「線量 目標値 に関する指針」に基 づき,発電所から放 出される 放射性物質につい て 放出管理の目標値を 定めるとともに,放射性物質の 濃度の測定を行い , これを超えないよう に努める。

(1) 放射性気体廃 棄 物

放射性気体廃棄物 を 放出する場合は,排気中の放射性物質 の濃度を 排気モニタ等によ って常に監視する。

(2) 放射性液体廃 棄 物

放射性液体廃棄物 を 放出する場合には,あらかじめタンクにおいて サンプリングし, 放射性物質の濃度を測定する。

また,排水中の放射 性物質の濃度は ,排水モニタ等によっ て常に監 視する。

1.8 周辺監視区域 境界及び周辺地域の 放射線監視

前項で述べたよう に,放射性廃棄物の放 出に当たっては,厳重な管理

(27)

- 27 -

を行うが,異常がな いことの確認に資す るため,周辺監視区 域境界付近 及び周辺地域の監 視 を行う。

(1) 空間放射線量 等 の監視

空間放射線量は,周 辺監視区域境界付 近及び周辺地域に設 置してい るモニタリングポ イントの積算線量計 等により測定する。

空間放射線量率は,周辺監視区域境界 付近に設置している モニタリ ングポスト,モニ タリングステーショ ン等で測定する。

(2) 環境試料の放 射 能監視

周辺環境の放射性 物 質の濃度の長期的傾 向を把握するため,環境試 料の測定を行う予 定 である。

(3) 異常時におけ る 測定

放射性廃棄物の放 出 は,排気モニタ,排水モニタ等により 常に監視 し,その指示に万 一異常があれば適切 な措置をとる。

万一異常放出があ っ た場合等は,モニタリングポスト ,モニタリン グステーション等 により測定するほか,モニタリングカー による敷地 周辺の放射能測定 等を行い,その 範囲,程度等の推定を迅速かつ確実 に行う。

2. 被ばく評価

廃 止 措 置 中 に お け る 放 射 線 業 務 従 事 者 の 被 ば く 評 価 及 び 周 辺 公 衆 の 平 常時の被ばく評価 に 係る方針は,以下 のとおりである。

2.1 放射線業務従 事者の被ばく評価

放射線業務従事者 の総被ばく線量は,汚 染状況の調査結果,解体工法 等についての検討 結 果を踏まえ評価する 必要があるため,廃止措置を開 始するまでに評価 を 実施し,廃止 措置計 画に記載し,認可を 受けるもの

(28)

- 28 - とする。

2.2 周辺公衆の平 常時の被ばく評価

2.2.1 放射性気体 廃棄物及び放射性液 体廃棄物の放出による被ばく 廃 止 措 置 期 間 に お け る 環 境 へ の 放 射 性 物 質 の 放 出 に 伴 い 周 辺 公 衆 が受ける被ばく線 量は,「線量目標値に関 する指針」,「発電 用軽水型原 子炉施設周辺の線 量目標値に対する評 価指針」(以下「線量目標値に対 する評価指針」と い う。),「発電 用軽水型原子炉施設の安全審 査におけ る一般公衆の線量 評価について」(以下「一般公衆線量評価」という。)

及び「発電用原子炉 施設の安全解析に関する気象指針」(以下「気象指 針」という。)等を参考として評価し,評価値が「線量目標値に関する 指針」に記載の年間 50μSv以下になるこ とを確認する。なお ,評価に 当たっては,汚染状況の調査結果 ,解体 工法等についての 検討結果を 踏まえ評価する必 要があるため,廃止措置を開始するまで に評価を実 施し,廃止措置計 画に記載し,認可を 受けるものとする。

2.2.2 直接線及び スカイシャイン線に よる線量

廃 止 措 置 期 間 中 の 直 接 線 及 び ス カ イ シ ャ イ ン 線 に よ る 敷 地 境 界 外 の 線 量 は 実 績 の あ る 計 算 コ ー ド を 用 い て 評 価 し 人 の 居 住 の 可 能 性 の あ る 敷 地 境 界 外 に お い て 一 般 公 衆 線 量 評 価 に 記 載 す る 線 量 の 目 安 の 年間50μGyを下回る ことを確認する。なお,評価に当たっては,具体 的 な 放 射 性 固 体 廃 棄 物 の 管 理 方 法 等 に つ い て の 検 討 結 果 を 踏 ま え 評 価する必要がある ため,廃止措置 を開始 するまでに評価を実 施し,廃 止措置計画に記載 し,認可を受けるも のとする。

(29)

- 29 -

十 廃止措置中の過 失,機械又は装置の故障,地震,火災等 があった場合に 発生することが想定 される事故の種類 , 程度,影響等

廃止措置中に想定 さ れる過失,機械又は 装置の故障,地震,火災その他の 災害があった場合 に 放射性物質の放出を伴う事故とその影 響については,廃 止措置の進捗状況 に 応じて想定事故を選定し,敷地境界外における周辺公衆 の最大の実効線量 を 評価することにより,廃止措置が周辺公衆に対して著し い放射線被ばくの リ スクを与えないことを示す方針とする 。

評価に当たっては,廃止措置の進捗に 伴って,解体対象施設の状況,解体 工法及び内包する 放 射性物質量に応じて想定される事故は 推移するため,そ の内容を反映した 評 価をする方針とする。

このことから,廃止 措置計画策定時に,代表想定事故の選定を行い,事故 時における周辺公 衆 の受ける線量評価を実施し,周辺公衆に対して著しい放 射線被ばくのリス ク を与えないことを確認し,廃止措置計画の認可を受ける。

なお,線量評価に当 たっては,「発電用軽水型原子炉施設の 安全評価に関する 審査指針」及び「 気 象指針」を参考にする。

(30)

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十 一 廃 止 措 置 期 間 中 に 性 能 を 維 持 す べ き 発 電 用 原 子 炉 施 設 及 び そ の 性 能 並びにその性能を維 持すべき期間

1. 概要

廃止措置期間中に 性 能を維持すべき発 電用原子炉施設(以下「性能維持 施設」という 。)は ,周辺公衆及び放射線業務従事者の被ばくの低減を図 るとともに,使用済燃料の貯蔵のため の管理,汚染の除去工事,解体撤去 工 事 及 び 核 燃 料 物 質 に よ っ て 汚 染 さ れ た 物 の 廃 棄 等 の 各 種 作 業 の 実 施 に 対する安全の確保 の ために,必要 な期間中において,必要な機能及び性能 を維持管理する予 定 である。

これら性能維持施 設 の機能及び性能に ついては,定期的に点 検等で確認 していく。

なお,性能維持施設 の維持管理に関し て は,保安規定 に管理 の方法を定 めて,これに基づ き 実施する。

2. 維持管理に関す る内容

a. 放 射 性 物 質 を 内 包 す る 系 統 及 び 設 備 を 収 納 す る 建 屋 等 に つ い て は,これらの系統及 び設備が撤去され るまでの間,放 射性物質の外 部 へ の 漏 え い を 防 止 す る た め の 障 壁 及 び 放 射 線 遮 へ い 体 と し て の 機能及び性能を維 持 管理する。

b. 核燃料物質の取 扱施設及び貯蔵施 設については,使用済燃料が使 用済燃料貯蔵設備 か ら搬出されるまで の期間は臨界防止機 能,燃料 落下防止機能及び 浄 化・冷却 機能等の機能及び性能を維持 管理する。

c. 放射性廃棄物の 廃棄施設について は,放射性気体廃棄物 及び放射 性液体廃棄物を適 切 に処理するため,処理機能及び性能を 維持管理 する。

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d. 放射線管理施設 については,施設内外の放射線監視 ,環 境への放 射 性 物 質 の 放 出 管 理 及 び 管 理 区 域 内 作 業 に 係 る 放 射 線 業 務 従 事 者 の被ばく管理のた め に,放出管理及び放射線監視の機能及 び性能を 維持管理する。

e. 換気設備につい ては,放射性廃棄物の処理及び放射線業 務従事者 の被ばく低減等を 考 慮して,空気の浄化が必要な場合並び に解体撤 去 に 伴 い 放 射 性 粉 じ ん が 発 生 す る 可 能 性 の あ る 区 域 で 発 電 用 原 子 炉 施 設 外 へ の 放 出 の 防 止 及 び 他 区 域 へ の 移 行 の 防 止 の た め に 必 要 な場合は,建屋内 の 換気機能及び性能 を維持管理する。

f. 非常用電源設備 については,発電用原子炉施設の安全確 保上必要 な設備への電源供 給 機能及び性能を維 持管理する。

g. そ の 他 原 子 炉 補 機 冷 却 水 設 備 等 の 安 全 確 保 上 必 要 な 設 備 に つ い て は , そ れ ぞ れ の 設 備 に 要 求 さ れ る 機能 及 び 性 能 を 維 持 管理 す る 。 h. 管理区域の区分 ,立入制限及び保安のために必要な措置 を講じる。

i. 維持管理を行う 放射線管理施設を 用いて,発電用原子炉 施設から の 放 出 管 理 に 係 る 放 射 線 モ ニ タ リ ン グ 及 び 周 辺 環 境 に 対 す る 放 射 線モニタリングを 行 う。

j. 発 電 用 原 子 炉 施 設 へ の 第 三 者 の 不 法 な 接 近 を 防 止 す る 措 置 を 講 じる。

k. 消火設備につい ては,必要な機能及び性能を維持管理す るととも に,火災防護のた め に必要な措置を講 じる。

廃止措置中の維持 管 理に関する具体的事 項については,廃止 措置を開始 するまでに評価を 実 施し,廃止措 置計画に記載し,認 可を受けるものとす る。

(32)

- 32 -

十二 廃止措置に要 する費用の見積り及 びその資金の調達 の方法 1. 廃止措置に要す る費用

東通原子力発電所 は 建設中につき,その 施設の詳細が確定し ていないた め,廃止措置に要 す る費用を見積もる ことは困難である。

このため,廃止措置 に要する費用の算定 は,運転段階に移行 する前まで に行う。

2. 資金調達計画

廃止措置に要する 費 用は,全額自己資 金により賄う。

設置後初めて発電 を 開始した年度から,原子力発電施設解体引当金制度 に よ る 積 立 期 間 に お い て , 費 用 の 総 見 積 額 の 全 額 を 積 み 立 て る 計 画 で あ る。

(33)

- 33 - 十三 廃止措置の実 施体制

1. 廃止措置の実施 体制

廃止措置の実施体 制 については,保安規 定において保安管理 体制を定め,

本 社 及 び 東 通 原 子 力 発 電 所 の 組 織 に お い て 廃 止 措 置 の 業 務 に 係 る 各 職 位 とその職務内容を 記 載し,それぞ れの役割分担を明確にする とともに,保 安 管 理 上 重 要 な 事 項 を 審 議 す る た め の 委 員 会 の 設 置 及 び 審 査 事 項 を 規 定 する。また ,廃止措置における保安の 監督を行う者の任命に関する事項及 びその職務を明確 に し,その者に各職 位の業務を総括的に監督させる。

これらの体制を確 立 することにより,廃 止措置に関する保安 管理業務を 円滑かつ適切に実 施 する方針とする。

2. 廃止措置を適切 に実施するために 必要な情報の保持

当社は,1971年3月に福島第一原子力 発 電所1号炉の営業運転を開始して 以来,計17基の原子力発電所の運転を47年余り行っており,発電用原子炉 施設の運転及び保 守 について,多 くの保守管理,放射 線管理等の経験及び 実績を有している 。

廃止措置の実施に 当 たる組織は,これら の経験を有する者で 構成し,こ れ ま で の 発 電用 原 子 炉 施 設 の 運 転・ 保 守 に おけ る 経 験を 活 か す とと も に , 国内外における廃 止 措置の調査も踏ま え,廃止措置期間において適切な解 体撤去,設備の維 持 管理,放射線管理 等を安全に実施する方針とする。

3. 廃止措置を適切 に実施するために 必要な技術者の確保

今後廃止措置を適 切 に実施し,安全の確 保を図るために必要 な技術者及 び有資格者を確保 し ていく方針とする 。

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4. 廃止措置を適切 に実施するために 必要な知識及び技術の維持向上 廃止措置に係る業 務 に従事する技術者に 対しては,廃止措置 を行うため に必要となる専門 知 識,技術及び技能を 維持,向上させるため,保安規定 に基づき,教育及び 訓練の実施計画を 立て,それに従 って教育及び訓練を 実施する方針とす る 。

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十四 廃止措置に係 る品質マネジメン ト システム

廃 止 措 置 期 間中 に お け る 品 質 マ ネ ジ メ ン ト シス テ ム 計画 に つ い ては ,「 原 子炉等規制法」第43条の3の22第1項,「 実用炉規則」第69条及び第92条第3項 に基づき,保安規定 において,社 長をトップマネジメント とする品質マネジ メントシステム計画 を定め,保安規定,原子力発電所品質保証規程及び原子 力 発 電 所 品 質 保 証 基 準 並 び に そ れ ら に 基 づ く 下 部 規 程 に よ り 廃 止 措 置 に 関 する保安活動の計 画 ,実施,評価及び改 善の一連のプロセスを明確にし,こ れらを効果的に運 用 することにより,原子力安全の達成・維持・向上を図る 方針とする。

(36)

- 36 - 十五 廃止措置の工 程

発電用原子炉の廃 止 措置は,「原 子炉等規制法」に基づく廃止措置計画の認 可以降,原子炉本体 等解体準備期間,原子炉本体等解体期 間,建物等解体期 間を経て,段階的に 30~40年程度をかけ て廃止措置を進めて行く予定である が,具体的な工程に ついては,廃止措置 を開始するまでに 検討し,廃止措置 計画に記載し,認可を受けるものとする 。想定廃止措 置工程を図15-1に 示す。

(37)

- 37 -

図15-1 想定 廃 止措置工程

(38)

- 38 -

十六 廃止措置実施 方針の変更の記録( 作成若しくは変更又は第百十五条の 四の規定に基づく見 直しを行った日付,変更の内容及びそ の理由を含む。)

発 電 用 原 子 炉 に お け る 廃 止 措 置 実 施 方 針 の 変 更 の 記 録 を 表 1 6 - 1 に 示 す。

(39)

- 39 -

表16-1 廃止 措置実施方針変更記録

No. 年月日 変更内容 理由

0 2018.12. 新規作成 -

1 2020.4.1

・十一号および十 四 号の表題の修正

・引用する「実用 炉 規則」の条項の修 正

「実用炉規則」改正に伴う記載 の適性化

以 上

参照

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