崖記号を含む等高線地形図からの立体表示
宮 崎 敬
Three‑Dimensional Indication of the Contour Topographic Map‑Containing Cliff symbols Takashi MIYAZAKI
Inthispaper, anew elevationlabelm gmethodisproposedwhichcantx" ppliedto00ntourimages containingcliHsym tx)lsandbrokenlm escausedbyover・lappingmapsym bolswithoontourlines. Some traditionalapprt)achestothisissueneedideal00ntourswithoutthem,asan inputdata・ Butthepairsofthe correspondingcontour山leSart)Sumcientlyidenti丘edonthebasisofneigh1x)ringandgeometricrelationships amongtheselines.A鮎rehminatingchLfsymbols, thoseelidedpartscanbeapprDXimatedbyhumanediting.
A
s °I℃sult,theprt)posedmethodisabletoremovethehuman operationandbackbrealdngtaskpartiallyin
DEM(mgitalElevationModel)generationfromtopgraphicalmaps・
キーワー ド:DEM,等高線,巌己号,標高値,3次元表示
1.まえがき
地図に書地 形図を始め道路地図,住宅地図,観光 地図等といった使用目的毎に様々なものがある.中 でも地形図には等高線や山の標高などの高度情報を は じめとし,道路,地名,田畑,山林などの地図記 早,さらに河川まで描かれていて広 く利用されてい る.この重畳 して描かれている地図情報の中から標 高情報である等高線のみを抽出することによって, 立体表示が実現できる.2次元的な地形図ではわか りに くい地表の起伏が,立体表示することにより視 覚的にとらえやす くな り,災害対策や地域開発など の広範な分野への利用が期待できる.現在,国土地 理院では250mと50mの標高データを数値地図とし て提供しているが,間隔が広いためさらに詳細な精 度が必要になる場合がある.このよう場合には,必 要な場所の地形図をスキャナで取 り込み,等高線以 外の成分を除去 し,等高線の断線 した部分の復元や ノイズ処理等をおこない等高線図を作成する.この 得 られた等高線図に標高データを付与するという一 連の作業を経てDEM (Ihgital Elevation Model) を求めるのが一般的である.
しかし,地形図からDEMを生成するこの「連の処 理には手作業に依存する部分も多 く,その作業には 多大な労力と時間を必要 とするものである.このた め,作業軽減のためのい くつかの研究が行われてき たが,本来必要とされる急傾斜地のような崖記号を 含むような地形には対応 してないtl'‑¢)
そこで本研究では,国土地理院発行の等高線の間 隔が1Umである2万5千分の1の地形図を対象に, 崖記号が含まれる地形にたい しても崖記号部を認識 し,崖記号部の除去と等高線による表現への置換す ることで等高線図を作成 し,コンク「/メッシュ変 換によ り立体表示を可能 とすることを目的としてい る.崖記号の認識については抽出 した等高線図か ら ノイズ除去後に孤立点および分岐点の抽出を行い, その分布状況を調べた上で崖記号の存在場所の推定 をし,追跡処理により崖記号の構造を把起し特定化 するという処理を行っている.また,高度付与につ いては,等高線闇のラベル付けにより相対隣接関係 奄求め,等高線の間隔が一定という条件のもとに標 高値の付与地とヲ附 与地に分類をする.この分源に よ り高度値を付与する数 を減少させるシステムを構 築 したので報告する.
〜997申 2月20日日本産業技術教育学会において一部発表
★★電気工学科 助教授
原稿受付 1998年10月30日
2.等高接認識処理の概要
一般的に,地形図内に描かれる等高線の特徴を以 下のようにまとめることができる.
①等高線は交差しない.
②等高鰍 ま崖記号のあるところで分岐点をもつ.
喧憐接する等高線の間隔は「定である.
雀隣接する等高線は平行部分がある.
⑤ 等高線は道路,河川,地名や記号でとぎれる.
以上の等高線の基本的特赦をもとに処理している.
本研究で用いる地形図は国土地哩院発行の等高線 間隔が10mの2万5千分の1を対象としている.こ の地形図は3色刷 りで,等高線および崖記号は茶色 で表されている.この地形図を400dpiのカラースキ ャナでRGB各8bitで標本化したデータを原画像と している.
処理概要を図1に示す.原画像をRGB色空間か らHIS色空間のデータに変換 し,茶色の等高線部分 を抽出する.この際地図記号や地名等の一部がノイ ズとして入力されるので,マスク処理によ り除去す る.得 られた等高線図を細線化 し,短い分岐線を除 去 し,端点,分岐点を抽出する.分岐点を追跡 し崖 記号の構造を把握する.崖記号部の等高線による近 似補間をする.途切れた等高線の補間をする.等高 線間の領域の相対位置関係を把握する隣接関係グラ フを求める.高度付与地 と非付与地を決定する.高 度付与地に棟高値を地図から読み取 り入力する.非 付与地の高度値計算を行 う.以上の高度値をもとに コンク十/メッシュ変換をし,各画素の高度値を作 成する.このデータにより3次元表示を行う.
図1 処理の流れ
3.処理アルゴリズム 3‑1 等高絵の抽出
スキャナにより取 り込んだRGB各8bitのデータ から減色貼哩により256色のデータに変換する.こ のRGB色空間データからHIS色空間データに変換 し等高線および崖記号を表す茶色の色データ部分を 抽出する.これはHIS色空間の方が一般に色の違い を表す色相を容易に扱うことが可能であるためであ る.
この等高線図内には,等高線と同色の崖や部分的 に茶色として判断された黒色の地図記号などの等高 線でないもの,つまりノイズがデータ中に存在する.
ノイズが存在すると,等高線を認識させることは容 易でな くなるため,これ らノイズの除去が必要にな る.このノイズの除去の処理について説明する.処 理は以下のような流れで行う.
①入力画象を細線化する.
②入力画像に崖が存在する場合,分岐点数は多 くな るので,画像内に存在する分岐点数が少ない場合 は,入力画像に崖が存在 しないと判断 し,画像内 の分岐点を除去する.
③画像からチェインコ‑ I(を調べる.
④ノイズと線分の しきい値を算出する.
⑤チェインコー ドの長さと,しきい値か らノイズか どうかを判断する.
⑥ノイズを除去する.〜
細線化とは,画像内に存在する線分の太さを1画 素に縮める処理である.今回はヒルデイヅチの方法
を用いている.
ノイズかどうかの判断は対象となる線分の長さで 判断しているので,小さなノイズなどは簡単に除去 できる.このとき,もし画像内に崖が存在する場合 は,ここで述べているのとは別の方法でノイズ及び 崖を除去する.これについては次節で説明する.
ノイズ除去の処理を行うとき短い線分を除去 して いるが,この線分の長さはチェインコー ドを使用 し て調べている.
チェインコー ドとは,線分の記憶形式の一つであ る.まず線分の端点を検出し,その点の8近醇で線 分の伸びてい く方向がどの方向か割 り当てた番号で 表 し,順次伸びている方向に移動するという処理を 繰 り返すことにより線分の形状を記憶 し,そして始 点の座標を記憶することによって,線分全体の位置 を記憶する形式である.そしてこのコー ドの長さが 線分の長さとなる.
基本的な処理は,柵 財ヒされた線分の長さによっ
て,等高線かどうか判断するという処理で,その し きい値は,各線分の長さから算出 したものを使用す ることにした.これによ り,地形図によりそのつど しきい値を入力しな くても処理できるようにした.
312 崖記号の認諾
3‑2‑1 崖記号の検出
崖記号には土崖と岩崖の2つがあ り,記号の構造 が少 し異なっているので,それぞれの認識処理を部 分的に分けて行っている.ここでの崖の認識は構造 解析型で等高線は崖記号 と接するところ以外では分 岐点を持たないという条件を基に,は じめに分岐点 を検出 し,この分岐点か ら線分の追跡処理により崖 記号の構造を解析し認識 していく.
土崖記号の認識処理について説明する.崖の認識 の処理杜,以下のような流れで行う.
① 細緑化した画陵内の端点,分岐点を検出する.
(診 検出した分岐点から伸びている線分を追跡する.
③ 分岐点にたどり着 くか,端点にたどり着 くか,,ま たはどちらにもたどり着かないかで,崖のノレ‑プ 部か,崖の傾斜部れ 等高線かを判断する.
④認識された崖のルーブ部と崖の傾斜部にマークを
付ける.
画像内の端点,分岐点の検出は8近傍処理を行っ て検出 している.この検出した端点と分岐点を利用 して,崖の認識を行う.画像内をラスタ走査 し,分 岐点を検出する.次に,その分岐点から伸びている 線分を1本ずつ追跡 していく.その追跡先の点によ
りⅠ〜Ⅳとして識別する.
Ⅰ:分岐点 ・・・それまで追跡 してきた線分を崖 のル⊥プ部 として認識.
ⅠⅠ:短い距離で端点 ‑ ・それまで追跡 してき た線分を崖の傾斜部として認識. ‑
図2 土崖記号の例
ⅠⅢ:長い距離で端点 ・・・それまで追跡 してきた 線分を等高線として認識.
Ⅳ :どちらの点にもたどり着かない ・・・それま で追跡 してきた線分を等高線として認識.
以上のような処理により崖を認識させる.しかし, 図2に示すように崖のループ部の両端でAの部分は 崖のルーブ部であるが,崖の傾斜部として認識され て しまい,また,崖の両端で等高線と結合 している Bの部分は,崖のルーブ部であるが認識されない.
そこで,上記の処理の後に,それ らの部分には次の ような処理を加えた.
・Aの部分 ‑ ・崖の鞘の分岐点か ら崖の傾斜部 を追跡しなおして,その部分を崖のループ部と して再認識させる.
・Bの部分 ‑ ・崖の端の分岐点から,崖のルー プ部として認識されている部分を追跡して,一 番最初の崖の傾斜線 との分岐点(C点)を探す.
C点の8近傍を調べ,崖の傾斜方向を記憶する.
その後,追跡を始めた最初の分岐点に戻 りその 点の8近傍を見て先ほど記憶 しておいた崖の傾 斜方向を調べ,等高線が存在するならその線を 追跡する.その際,傾斜部の長さの平均値をし きい値として,この長さ分を追跡 して,その追 跡 した線分を崖のルーブ部として認識させる.
以上のような処理により崖を認識させる.
図3に示す岩崖の例を用いて岩崖の認識処理につ いて説明する.岩崖記号の認識処理は,以下のよう な流れで行う.
①土崖の認識の鵬 ト④を行う.
②岩崖の端の点であるA点か ら伸びている)トープ部 の線分を追跡する.
③分岐点である B点に到達 したら,その B点の8近
図3 岩崖記号の例
傍を調べる.
④ もし,B点か ら伸びている線分が3本あ り,その 全てがルーブ部の線分ならば,それは岩崖の特徴 であるので,岩崖の認識の処理を続ける.しか し, そうでなければ岩崖の認識の処理を終了して,土 崖の認識の処理に移 る.
⑤岩崖の場合,B点から伸びている線分を順次追跡 してい く.分岐点 (CまたはD)に到達 した ら, その点の8近傍を調べる.
⑥ もし,C点のようにその 8近傍に傾斜部の線分が 存在していたら,BC間の線分を崖の傾斜部とし て認識する.また,D点のようにその8近傍に 傾斜部の線分がな く3本ともループ部の線分な ら,Bl)闇の線 分を崖のループ部として認識する.
⑦各分岐点について,㊨,◎ の処理を行う.
⑧ また,D点か ら伸びている線を順次追跡 した場合, 分岐点 (EまたはF)のように,両方とも8近陸 に傾斜部の線分が存在 している時札 追跡距離の 短い線分 (DE間の線)を崖の傾斜部として認識 する.
岩崖の認識の①〜⑧までの処理では,A点か ら伸 びている2本の線 分のうち,どちらの線 分が岩崖の ループ部なのかを判断することができない.
そのため,2本の線分のうち,どちらが岩崖のル ーブ部かを判断させる必要がある.これよ り,岩崖 の端の判断の処理について説明する.
岩崖の端の判断処理は,岩崖の認鞄貼哩鴫 〜⑧ の続きとして行なう.
⑨B点,D点か ら伸びている崖の傾斜部の方向を2
画素分だけ記憶する.
⑳ この記憶 した方向を,A 点から伸びている 2本の 線分の方向に当てはめてみる.
⑪A点か ら伸びている2本の線分のうち,記憶 した
図4 岩崖の対応端点
方向と「致する部分が多いほうの線分を岩崖のルー ブ部として認識する.
3‑2‑2 崖記号の近似
3次元表示のための高度値データを作成する場合 に,認識 した崖記号を等高線で近似する必要がある.
これは崖記号の除去によ り崖記号に接続 していた等 高線が途切れて しまうのを防 (・ためである.従って, 崖記号の除去により崖記号に接続 していた等高線に 端点が生 じる端点間を対応端点を決定 した上で近似 補間する方が近似の作業が軽減される.
崖に接する等高線の対応端点を決定する処理につ いて説明する.
この処理は,以下のような流れで行なう.
① 図4において,崖のループ部の端か ら他方の端 ま でを追跡する.
(診追跡 している画素の8近傍を調べ,その8近傍に 等高線が存在 していた ら,見つけた個に等高線 と 崖 との連結点に番号を付けてい く.
(診追跡が終了したとき,等高線 と崖記号との連結点 の数が偶数な ら,一番小さい数 と‑番大きい数の 両側から順に対応端点を決定する.
④ しか し,等高線 と崖記号との連結点の数が奇数の 場合は,崖記号に接 してはいないが対応端点にな りうる等高線が存在することになる.図4の場合, 人間が見て対応端点にな りうる等高線の端点はA
点と判断できる.この対応端点にな りうる等高線 の端点 (A点)をマウスでクリックして,対応端 点として登録する.こうすることで対応端点の数 を偶数にしてから③の処理を行なう.
以上の処理を行い,そのあとに崖記号を除去 した 後の端点の対応は,図4では,1番 と 6番(A点),2 番と5番,3番 と4番,となる.
対応端点を決定して崖記号を除去した後,決定 し た対応端点闇を接続するのだが,ただ直線で接続す るのではな く崖記号を近似するように線を引いて接 続する.図4において崖記号の近似の処理について 説明する.
崖記号を近似する処理は,以下のような流れで行 なう.
① 図4では,対応端点の開胸ま1番 と6番 (A点), 2番と 5番,3番と 4番がそれぞれ対応端点とな っている.まず,内側の対応端点から備に3番を 指定すると 4番が変色 し対応端点と分かるので, この間を近似する.以下同様に2‑5番,1‑6番 の対応端点間を近似する.対応端点間を近似する 場合には一番内側の対か ら行 うのは,崖のルーブ の形状を決めやすいためである.
② 対応瑞点間をマウスでクリックして点を打ってい き,その点同士を直線補間していく.
③ 残 りの対応鞘点間についても②の処理を行なう.
以上のように対応端点間を近似することによって等 高線が急激に窪んだ感 じにな り,これにより3次元 表示の画像において崖の くぼみを擬似的に表すこと ができるようになる.
3‑3 等高検の接続
地形図を色補正する牌 で,等高線が土地利用記 号などと重なっている部分や,スキャナによる読み 取 り時にかすんで しまった部分などがある.このよ うに途切れた等高線にたいしては,以下のような幾 何学的解析から,なるべ く自然な形で接続をする.
ここでは,次の4点について注目し,対応を判断 し た.
・端点同士の距離
・延長した等高線の交わる角度
・端点と等高線の相対閑除
・端点の位置
判断方法の詳細は以下の通 りである.
一方の端点の位置と他方の端点の位置か ら,鞘点 間の距離diらaを求め,この値が小さいほど対応 の可能性が高いと判断する.
同様に端点か ら等高線を,5画素分さかのぼった 点同士の距離をdiらbとしたとき,
disa<disb
の条件を満たすとき,2つの等高線の末端は向かい 合っていると判断する.
各端点間を結んだ線を基準線として各端点間にお ける傾 き角をαとβとし,鞘点間の向かい合う角度
βとすると,
8‑lα‑β l
と表され,このβが0度に近いほど対応する可能性 が高いと判断する.
画像内にある等高線を識別するためにラベル付け をする.このとき,どのラベルの等高線上に端点が あるか調べる.これは同一のラベルの等高線上にあ る端点は閉ループの等高線の場合を除いて対応しな いということから調べている.また, 領域にもラベ ル付けをし,領域ごとに端点を分ける.これは対応 端点は必ず同じ領域内にあるからである.
端点か ら上下左右にどの等高線があるか調べる.
これにより共通する等高線が多いほど対応の可能性 が高いと判断する.
これらの判断方法から等高線の接続の処理は以下 のような流れで行う.
① 領域,等高線のラベル付けをする.
② 端点の検出をする.
③ 端点の含まれる領域を調べる.
④ 端点の特赦値を算出する.
(参対応端点を決定する.
⑥ 近似補間をする.
⑦ 画像端の端点処理をする.
次に各判頃の内容を説明する.
等高線によって区切 られ領域 と等高線をラベル付 けして識別する.画像をラスタ走査 し,各端点の位 置を検出する.領域のラベルを用いて端点のグルー プ化を行う.端点がどの等高線に含まれるかチェッ クする.端点の画素と端点より5画素戻った画素の 位置により向かい合 う角度を求める.これが前述 し たように,端点の対応を考える上での一つの要素に なる.画像端に近いところで端点が生 じることがあ るが,細線化の処理で線が縮小 して生 じたものであ る.これ らは対応する端点はを持たず,また本来の 端点ではない.このためこれ らの端点については, 画像端に向かって線分を延長 し,画像端に接続する
ように近似する.
対応する端点の決定は次のように行う.は じめに画 像内にある端点すべての特数値を検出する.次に端 点の分離でできたグループごとに処理を進めていく.
Ⅰ:領域内に端点が1つだけのとき 端点の特徴値を使い画像端まで伸ばす.
ⅠⅠ:領域内に端点が2つのとき
等高線のラベルが同 じ時,端点間距離が短い距 離のときは接続 し,長いときは画像端まで伸ばす.
等高線のラベルが違う時,隣 り合う等高線に共通 点があ り端点から等高線を伸ばし,交わる角度が 一定以上のとき接続する.交わる角度が「定臥下 のとき画像の真ん中あた りなら接続,画象の端の 方なら画像端まで直線で伸ばす. また,端点間 の距離が長いとき画像鞘まで直線で伸ばす . ln:龍域内に端点が3つ以上ある時
隣 り合う等高線の共通点,端点圧離 ,クロスチェ ヅクにより対応端点を決める.この時候袷に入 ら れなかった端点は,画像端まで直線で伸ば し,候 補にとなった端点は接続する.
対応端点が求まった端点は,直線近似で端点間を 接続する.
3‑4 棚 グラフと高齢
等高線データは1本ずつが際高値を持 っているが, 1本ずつに標高値を与えていたのでは膨大な時間が かかる.そこで,得 られた等高線データの内か ら標 高値が必ず入力されなければならない高度付与地 と 標高値が与えられな くて も高度付与地か ら樺高値が
計算できるヲ附 与地に分類する.これには各領域間 の相対位置関係を調べることにより実現できる.
邦 は以下のとお りである.
①読域のラベリングを行う.
②筑域の相対隣接関係グラフを作成する.
③独立した領域 (高度付与地)の検出をする.
④高度付与地への高度値を入力する.
⑤高度ヲ帥 「与地にたい しての高度値を計算する.
等高線接続が終わった地形図の等高線間の領域に たい してラベ リングを行い,領域を区別できるよう にする.そ して領域間の相対隣接関係グラフを作成 し,これにより高変値を付与する独立した領域を検 出する.この高度付与地に高度値を入力 し,関係グ ラフより他の領域の高度値を算出する.
3‑5 コンター/メッシュ変換
前節で各等高線への標高値が決定されたが,これ だけでは3次元表示を行ったときに階段状の地形 と して表されて しまう.従って,滑 らかな地形として 表示するために1画素ごとに高度値を求める処理が 必要である.これがコンク「 /メッシュ変換である.
実隙には,等高線上にない画素について,その画 素を中心に8方向に直線を伸ばし各等高線 との交点 によりできる線分を求め,その内で最急勾配の線分 を検出する.ある任意の画素f(i,j)で,この線分 の長さを1とし,標高差をhとするとその画素の高 度はh/1となる.また,高度付与地内の画素にた いしては最小線分の中心がその領域より10血執 1標 高として計算 している.これ らの処理において回 り の画素に比べて非常に高いか低い画素が生じる場合
図5 原画像 (土崖記号を含む)
があるので,このような画素にたいしては平滑処理 を行っている.
3‑6 3次元表示
高度値計算によって,等高線画像の全ての画素に たいして高度デーダが作成で きた.これを用いて, 人間が視覚的にとらえやすいように,立体化する処 理を行う.処理の手順は以下の通 りである.
座榛を ((i,j),その座標に対する高度をhとす れば,h=f(i,jは いう関数で表されることにな る.
この関数をもとに画像を3次元表示するには,与 えられた高度値にたいして軸側投影と,投影したも のにたいして陰線処理をほどこせばよい.
4.結果
図5‑図9に土崖記号を含む地形図の処理 した結 果を示す.また,図10‑図12に岩崖記号を含む 地形図の処理 した結果を示す.画像の解像度は400dpi, RGB各8bitでサンプリングしたものを処理前に崖 記号の部分を拡大 し,改めて256×256サイズ にした画陵を処理している.
現在までに崖記号を含む20個のデータについて 処理 したところ,崖記号では 95%以上の正抽出率を 示 している.誤抽出をしたものでは崖記号が連続 し ているものにたいして,記号同士を分割する部分が 正確 に求まらなかったためである.
また,高度付与率はデータによってだいぶ異なる が 20%〜35%(・らいである.等高線が単調で本数が 増えるに従い付与率i封氏下する傾向にある.
図6 細線化処理
図7 崖把号の除去
図8 土崖配号の近似例
E)9 地形図の3次元表示
図10 細線化処理後 (岩崖記号を含む)
図11 岩崖記号の近似例
図12 地形図の3次元表示
5.むすび
地形図からDEMデータを作成する場合の作業軽 減のために,等高線図にできるだけ少ない高度を付 与する方法について報告 した.崖記号の抽出がかな り高い率で認識できるようになったことはこのよう なシステムにとって大きな成果といえる. しか し, 等高線数が多いデータで,対応する端点間が長 く途 切れたものや複維な形状の等高線部分に河川や道路 が重畳 している場合に端点数が増えてうまく対応が とれない場合があ り,今後改良してい く必要がある.
ただ し,これまでの処理結果から相対隣接関係グラ フを利用 した高度付与地の決定,崖記号の認識と補 間方法,さらに等高線の途切れた部分部分からでき
る端点の自動補間において良好な結果を出すシステ ムができあがった.特に高度値付与率が良好である ため作業効率がかな り上がることが期待できる.ま だ処理例が少な く今後生 じる諸問題にも対応できる 堅剛なシステムに改良していくつもりである.
参 考 文 献
(1)安居院,伊藤,中嶋 :「等高線群に対する効率的 高度付与方法」信学論 (D),γol.J65‑D,No.12, pp.1507‑1512,Dec.1982.
(2)ヴインセン,村井,柳田 :「ラスター化地形図デ ータからの等高線認識」写真測丘学会年次学術講演 会,pp.113‑116,1988.
(3)水谷,渡辺,吉田,岡部.・「ポロノイ線図による 隣接関係を用いた等高線の抽出」信学論 (D‑ⅠⅠ), γol.J74‑D‑II,No.ll,pp.1499‑1506,Nov.1991.