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流路内に設置した光ファイバ屈折率センサによる

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Academic year: 2021

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(1)

高知工科大学システム工学群電子・光工学専攻 学士論文要旨 2020 年

2

13

流路内に設置した光ファイバ屈折率センサによる 透析液濃度変化のリアルタイム測定

1200024

位頭 信哉 (光計測工学研究室)

(指導教員 田上 周路 准教授)

1.はじめに

人工透析は,糖尿病や高血圧,加齢などで慢性の腎不全と なることで,血液の濾過が充分に行えない患者に対して,老 廃物や余分な水分を体外に排出することができなくなった腎 臓の代わりに人工的に行う治療のことである.人工透析患者 は国内に約

33

万人以上いるとされており,世界規模で見ると 日本は人口

100

万人あたりの透析患者数で上位に位置してい る

[1]

.少子高齢化が進む日本の現状から今後も患者数の増加 が予想される.

透析装置においても透析液濃度や温度の高精度な調整が重 要となっている.現在,濃度測定に用いている電極式センサ にはいくつかの問題点がある.それらの問題を解決するため に光ファイバセンサの利用が期待されている.

2. センサの原理

本研究で用いるマルチモード干渉

(MMI)

構造

(

1)

の光ファ イバセンサは,コアを持たないマルチモードファイバ

(MMF)

を入出力側の

2

つのシングルモードファイバ

(SMF)

で挟み込 んだ構造で,入力側

SMF

から

MMF

に光が入力されると光が 回折し,複数のモードとなって外部との境界面で全反射しな がら通過し,出力側

SMF

に結合した光が入って干渉スペクト ルが得られる.

1 MMI

構造

MMF

の外側に外部物質がある場合,その屈折率に応じて光 がその物質中に浸透しながら全反射し伝搬するため,出力さ れるスペクトルがシフトする.浸透する光のことをエバネッ セント光という

[2]

.この効果を利用して試液の濃度測定を行 う.

3.実験内容

本研究では,流路に流したエタノール水溶液や透析液

(A

)

の濃度変化を出力される信号の強度変化から観測する.その ために用いる

MMI

構造の光ファイバセンサのセンサ部であ る

MMF

の長さに関する実験を行い,得たい波長を観測でき るセンサの長さ調整を行えるようにする.

また,作製したセンサを流路に導入するための固定治具を 作製する.最後に流速によるノイズを調べることで今まで用 いられている電極式センサの代わりになることが期待できる ことを調べる.

2

には,試液をセンサに接触させて濃度を測定するため の流路内固定治具を示す.

2

センサを流路に導入するための機構

4.実験結果

3

には,作製したセンサを流路内に導入して透析液を流 した状態

(100 mL/min)

で濃度変化

(1.24~0.44

%で

1

%ずつ薄 める

)

させた時のそれぞれの出力強度分布の平均値をプロッ トしたものを示す.図

4

には,流路に精製水を流す時,その 流速を

100

0 mL/min

で流した時のそれぞれの出力強度の 結果と図

5

には,

100

90

80

0 mL/min

の出力強度のデー

タをフーリエ解析したものを示す.

3

透析液の濃度変化による強度変化

4

流速

(100, 0 mL/min)

における出力強度分布

5

フーリエ解析結果

(0, 80, 90, 100 mL/min)

3

より,濃度に対して出力強度が線形性に変化しており,

平均値で近似直線を取ると,傾きが

-0.0647

となった.このセ ンサの感度は,濃度が

0.1%

変化すると出力強度は

0.00647V

の変化が得られる感度を持っている.

また,図

4

より,出力強度の振幅は流速の違いによって変 化は見られず,どの流速においても

V𝑝𝑝𝑝𝑝≒0.1V

となっている ことが読み取れる.図

5

の,

6~13Hz

の周波数範囲より,流 速の変化によって周波数が変化していることが読み取れる.

これより,作製したセンサ固定治具がしっかりとセンサを撓 ませることなく張った状態を継続させることができていると 考えられ,流速の振動はセンサで読み取れた事より,作製し たセンサにはこれらの特性を持っていると推測される.

5.まとめ

MMI

構造の光ファイバセンサを作製する上で,見たい波長 が出力されるのに適したセンサ部の長さに関する実験を行い,

試液の濃度変化による出力強度の変化をセンサでリアルタイ ムに流しながら観測することができたことより,現在使われ ている電極式センサの代わりに透析装置への実装が期待でき る.また,今回は実験装置上,試液の流速

100 mL/min

まで しか測定できなかったが,実際の人工透析機器は

100~1200

mL/min

の流速で行うため,今後は流速を上げた時でも同様

の結果が得られるのか,どのくらい流速によるノイズがセン サに乗るのかなどを調べていく.

参考文献

[1]

新田孝作 他: 「わが国の慢性透析療法の現況」一般社団法 人 日本透析医学会 統計調査委員会

2018

[2] Carlos A. J. Gouveia, Jose M. Baptista and Pedro A.S. Jorge,

“Current Developments in Optical Fiber Technology”, Intech Open, pp.345-374, 2013

y = -0.0647x + 2.8545

2.762.77 2.782.792.8 2.812.82 2.83

0.44 0.54 0.64 0.74 0.84 0.94 1.04 1.14 1.24

強度(V)

濃度(%)

0.8 0.85 0.9 0.95

0 1 2 3 4

強度(V)

時間(s)

100 mL/min

0.8 0.85 0.9 0.95

0 1 2 3 4

強度(V)

時間(s)

0 mL/min

0 0.001 0.002 0.003 0.004 0.005 0.006

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15

強度(V)

周波数(Hz)

100 mL/min 90 mL/min 80 mL/min 0 mL/min

参照

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7.施 工

(a) Modeling, (b) phase connection between incoming and out- going wave, (c) electric field along the center of the media.. 2 斜め 45 度多層構造

出典:腎・泌尿器疾患診療マニュアル 日本医師会編

 常染色体優性多発性  * 胞腎(ADPKD)とは,PKD 遺伝子 変異により両側腎臓に多数の