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ソフトボール 競技 における 走塁技術 に 関 する 研究報告:

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Academic year: 2021

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Ⅰ.緒言

フトボール競技は野球と同じベースボール型の球 技スポーツであり、2020年の東京オリンピックの追 加種目として採用が決定され注目を浴びている。

野球との主なルールの違いとしては、投手の投球 動作にあり、ソフトボールはウィンドミル投法というア ンダースローが用いられている。また塁間の距離が 狭いため、塁上でのクロスプレーが多くなり、安全 配慮のために一塁ベースをダブルベースとして、守 備者用と打者走者用に分けられている。また走塁に おいては、ピッチャーの投球が手から離れてからで はないと離塁ができないことである。用具の違いとし ては、バットの太さや重さ、ボールの大きさなどが異 なる。また、ホームベースからフェンスまでの距離が 60.96m以上、投球距離が13.11m、塁間18.29m1 と野球よりも近いため、野手は打者が打つ瞬間の反

応や、打球の判断を瞬時にしなければアウトにするこ とはできないのである。一方、打者は数少ないチャ ンスの中で出塁し、相手の隙をついて、いかに先の 塁を狙って得点を取れるかが勝負になってくる。しか し、塁間やフェンスの距離が短いため、ヒットコース も少なく、さらにはピッチャーが様々な変化球を投げ てくるため、打者が出塁することはそう簡単なことでは ない。田中はベースランニングの基本は無駄のな い正しいランニングと、相手のミスやスキがあれば、

いつでも先の塁を狙う、という姿勢とその準備をしてお くことである2。と述べており、試合で勝利するために は、打って得点をとるのは当たり前だが、それ以外に も大きく勝敗を左右する一つの要因が「走塁」である と考える。

野球のベースランニング動作については来田らの ピッチ、およびストライドの変化及び走塁技術の指 標化についての報告3や市丸はベースランニング で右足触塁時のタイムが5%水準で優位に上回った と報告されている4。しかしソフトボールのベースラ ンニングにおける走路に関する研究はなされていな い。本研究はベースランニングの走路について着 目し、速い選手と遅い選手のベースを踏んでからの コーナリングの違いを検証し研究することとした。チー ム全体で走塁への意識を高くして取り組めば、足の 速い選手もそうでない選手でも走者になった選手一人 一人が大きく得点に繋がる鍵になるのではないかと考 え研究した。

Ⅱ.研究方法 1.対象

対象は東京女子体育大学ソフトボール部に所属 する1学年から3学年の選手52名の中から投手およ び怪我人を除いた40名を対象者とした。

ソフトボール 競技 における 走塁技術 に 関 する 研究報告:

本学 ソフトボール 部 の 試 みから

Research on Running Base Technology in Softball Game

キーワード:ベースランニング、走路、コーナリング

佐藤 理恵   古閑 千愛   中村 瑠心

SATO Rie

KOGA Chiaki

NAKAMURA Rumi        

(東京女子体育大学学生) (東京女子体育大学学生)

(2)

2.方法

①選手40名から無作為に選んだ10名を対象とし、 マーカー①〜⑤地点から膨らむ走路でのタイムを 計測し、どの地点から膨らむと最速の走路となるか 検証した。実験方法を図1示した。

②選手40名に自分が速いと思う走路で走ったタイム を計測した。

③②のタイムの速い選手と遅い選手の走路の比較と 触塁の際の身体の傾きについて分析した。

④選手40名の中から下位10名の選手に①で最速の 走路と走塁ドリルを行い練習前と練習後のタイムを 比較した。

3.実験用具

本研究を行うにあたり、以下の実験用具を用いた。

・スピード測定器(光電管)

・50mメジャー(EVERNEW EKA072)

・マーカー(TOEI LIGHT(高さ22cm)G-1375)

・コーナープレート(TOEI LIGHT G-1765)

・ハイスピードカメラ(JVCスポーツコーチングカム)

・ミズノシングルベース(16JAB15500)

・ミズノダブルファーストベース(16JAB15000)

Ⅲ.結果及び考察

1.選手10名の走塁結果について

選手40名の中から無作為に選んだ10名の選手に ポイント①〜⑤の走路でのタイムを表1示した。

スタート地点Sから①6m、②9m、③12m、④ 15m、⑤1塁ベースの位置にマーカーを設置し走路 の膨らむ起点とした。

走塁結果としては①6mから膨らむ走路では、平 均6.30秒であった。最速タイムは被験者45.97秒 で最も遅いタイムは被検者36.72秒であった。そ の他の被験者は6.00〜6.40秒台のタイムで走ってい た。6m走路ではコーナリングをする際に十分な距 離を確保することができるが、ベース手前の膨らみ 距離が長く、タイムロスしてしまうケースが多いことが 示唆された。

②9mから膨らむ走路の走塁結果では、平均タイ ムが6.23秒であった。最速タイムは被検者75.86 秒で最も遅いタイムは被検者66.59秒であった。 6m走路の時と比較的、全被験者のタイムが上がっ ていることが示唆された。この要因として、これは普 段やっているベースランニング時とほぼ変わらない 地点で走路が膨らんでおり、被験者自身が走りなれ ている走路であり、スタートから加速しはじめる距離 で膨らみ始め、その勢いのままベースを蹴ることがで きたためタイムが伸びたのではないかと推察する。 よって、全選手とも合計タイムが伸びていることが結

果から明らかになった。

③12mから膨らむ走路では、平均が6.19秒と一 番良い結果となった。最速タイムが被検者75.87 秒で最も遅いタイムが被検者56.51秒であった。 12mから膨らむ走路においては、塁間タイムが伸び た被験者とそうではない被験者に分かれた。伸びた 被験者5名、そうではない被験者が5名の半分に分 かれ、この12m走路位置は一番平均タイムが良く、 1塁ベースを回る際に余裕をもってコーナリングがで きる距離であり、ベース前で足を合わせて減速したり することなく走れていた。よって12m距離が無駄な く触塁時もその勢いを使ってスピードに乗ることができ ると示唆された。

1 実験方法について

(3)

次に④15mから膨らむ走路では、平均タイムが 6.33秒と5つの走路の実験の中で最も被験者の平均 タイムが遅かった。最速タイムは被検者45.92秒 でもっとも遅かったタイムが被検者66.80であった。 このポイントから膨らむ走路において、全員の2塁ま でのタイムが6秒台であり一番遅い結果となった。こ れは走路位置が1塁ベースに近すぎてしまい、回る ときに足の歩数、歩幅を合わせてしまうことや、ベー ス手前でスピードが減速したりしておりタイムが遅く、 走りづらいことが分かった。また、15m走路位置ま で真っすぐ勢いよく走れるが、コーナリングの時にそ の勢いをうまく身体に伝えることができずに、1塁ベー

スを蹴った後の走路が大幅に膨らんでしまいタイムロ スしてしまったと考える。よって、15mでの走路は好ま しくないことが明らかとなった。

最後の⑤1塁ベースの膨らまない走路においては 平均タイムが6.30秒で最速が被検者45.98でもっ とも遅いタイムが6.42秒という結果となった。この走 路は1塁まで真っ直ぐに走ることができるが、コーナリ ングの際に遠心力のよって大幅に走路が膨らみタイ ムロスしている。よって1塁→2塁までのタイムが遅く なり好ましい走路とはいえないことが明らかになった。

以上の結果から、一番速く走れる走路は③12m いうことが実験により明らかとなった。

1 被験者10名によるタイム測定結果

No 測定範囲 6m(秒) 9m(秒) 12m(秒) 15m(秒) ⑤1塁ベース(秒)

1 S 1 3.40 3.36 3.30 3.30 3.21

1塁→2 3.01 3.01 3.01 3.11 3.13

ad 6.41 6.37 6.31 6.41 6.34

2 S 1 3.31 3.27 3.26 3.19 3.16

1塁→2 2.91 2.85 2.82 2.97 2.99

ad 6.22 6.12 6.08 6.16 6.15

3 S 1 3.49 3.29 3.15 3.17 3.12

1塁→2 3.23 2.98 2.85 2.93 2.97

ad 6.72 6.27 6.00 6.10 6.09

4 S →1塁 3.15 3.09 3.10 3.13 3.03

1塁→2 2.28 2.28 2.77 2.79 2.95

ad 5.97 5.91 5.87 5.92 5.98

5 S →1塁 3.39 3.43 3.38 3.47 3.45

1塁→2 2.91 2.99 3.13 3.18 3.26

ad 6.30 6.42 6.51 6.65 6.71

6 S →1塁 3.44 3.36 3.38 3.38 3.24

1塁→2 2.99 3.23 3.33 3.42 3.27

ad 6.43 6.59 6.17 6.80 6.51

7 S →1塁 3.10 3.10 3.06 3.09 3.02

1塁→2 2.83 2.76 2.84 2.91 3.06

ad 5.93 5.86 5.90 6.00 6.08

8 S →1塁 3.40 3.26 3.36 3.33 3.25

1塁→2 3.03 2.86 3.00 2.94 3.17

ad 6.43 6.12 6.36 6.27 6.42

9 S →1塁 3.26 3.35 3.35 3.34 3.23

1塁→2 2.88 2.92 2.97 3.13 3.14

ad 6.14 6.27 6.32 6.47 6.37

10 S →1塁 3.35 3.38 3.36 3.35 3.26

1塁→2 3.14 2.97 3.01 3.19 3.04

ad 6.49 6.35 6.37 6.54 6.30

av 6.30 6.23 6.19 6.33 6.30

(4)

2.被検者40名の走塁タイムについて

40名の被験者に自分が速いと思う走路で走った結 果を表2示した。

S地点→1塁までの塁間と1塁→2塁までの塁間と その合計タイムを表したものである。S→1塁の平均

タイムは3.36±0.13秒であった。1塁→2塁の平均 タイムは3.00±0.12秒であった。合計の平均は6.36

±0.21秒であった。全被験者ともS地点から1塁の塁 間タイムと1塁から2塁までの塁間タイムでは明らか に前者のタイムの方が速いことが明らかになった。そ れぞれの塁間のタイムの差は、被験者10.14秒で ありながらも、被験者110.15秒、被験者220.16 秒とさほど塁間のスピードに差がない。しかし、被験 者6においては、0.05秒と一番塁間のタイムの差に 変化はないが、どちらの塁間もほぼ同じスピードで 走っていることが示された。また1塁ベースを蹴った あとのスピードをうまく活用できているため、塁間のタ イムの差はあまり少なく、有効的にコーナリングがで きていると推察する。その中でも大きく差が見られたの は、被検者400.54秒であった。自身の走力もそう だが、これはS地点から1塁到達まで加速するのが 遅かったが、そこから1塁ベースを蹴ってその勢いを 徐々に乗せることができたため、1塁→2塁間のタイ ムの方が速いと考えられる。

平均タイムの結果からS→1塁のタイムが1塁→2 塁のタイムよりも遅かった原因としては、1塁を回る際 のコーナリングをスムーズに行う為に真っ直ぐベース に走るのではなく、ベースの前で膨らんで走っている ため、この差が生じたのではないかと推察した。これ らタイムの差は、実験段階で走路の膨らみはそれぞ れ個々の自由にさせたものであったため、自身の走 力のレベルやベースランニングの技術がタイムに 影響したのではないかと推察した。

3.最速タイムの被検者と最も遅い被検者の走路の   比較と触塁の際の身体の傾きについて

(1)走路の違いについて

実験により、被検者が走った走路を、図2示した。 内側のラインは、タイムの最も速かった選手の走路 であり、外側のラインは最もタイムの遅かった選手の 走路である。

実験を実施する以前では、速い被検者も遅い被検 者も9m手前から膨らみ始めていた。しかし、膨らみ 始める位置は変わらないが、速い被検者の走路は遅 い被検者の走路に比べて膨らんでいないことが明ら 2 選手40名の測定結果

No S→1塁(秒) 1塁→2塁(秒) 計(秒)

1 3.00 2.86 5.86

2 3.22 2.72 5.94

3 3.23 2.82 6.05

4 3.28 2.82 6.10

5 3.26 2.85 6.11

6 3.10 3.05 6.15

7 3.27 2.88 6.15

8 3.22 2.95 6.17

9 3.29 2.90 6.19

10 3.21 3.00 6.21

11 3.19 3.04 6.23

12 3.29 2.95 6.24

13 3.42 2.83 6.25

14 3.31 2.95 6.26

15 3.38 2.89 6.27

16 3.40 2.91 6.31

17 3.43 2.98 6.41

18 3.35 2.98 6.33

19 3.40 2.95 6.35

20 3.40 2.96 6.36

21 3.45 2.95 6.40

22 3.28 3.12 6.40

23 3.37 3.05 6.42

24 3.41 3.01 6.42

25 3.37 3.09 6.46

26 3.31 3.15 6.46

27 3.40 3.07 6.47

28 3.40 3.07 6.47

29 3.36 3.13 6.49

30 3.44 3.06 6.50

31 3.50 3.01 6.51

32 3.50 3.02 6.52

33 3.46 3.06 6.52

34 3.46 3.07 6.53

35 3.40 3.15 6.55

36 3.45 3.11 6.56

37 3.49 3.09 6.58

38 3.48 3.23 6.71

39 3.50 3.23 6.73

40 3.69 3.15 6.84

av 3.36 3.00 6.36

sd ±0.13 ±0.12 ±0.21

(5)

かとなった。タイムを縮めるためには、できるだけ膨ら まない走路が一番良いと考える。図2写真で示した ように、遅い被検者は速い被検者より余計に遠回りし ていることから、膨らみを少なく走れるように練習を行 う必要があることが結果から示唆された。また、最も

速い被検者の膨らむ幅が小さい理由としては、膨ら み始めるとともに身体がピッチャーマウンド寄りに傾い ているためスピードが落ちずに触塁できているというこ とが示唆された。

(2)コーナリングについて

触塁の際の身体の傾きの違いについて、図3示 した。図3写真を見て分かるように、コーナリング の際の傾きに大きく差があることが示唆された。タイ ムの速い被検者においては、触塁の際にピッチャー マウンドの方に身体が傾いており、遅い被検者は体 の傾きが少ないことが示唆された。ピッチャーマウン ドに傾くほどベースを強く蹴ることができ、スピードを 落とさず鋭く回ることができる。タイムの遅い被検者は どのくらい傾けても転倒せず走れる位置を感覚として

掴んでいない選手が多く、身体を傾けることに恐怖心 を覚えている選手が多いのではないかと感じた。

4.タイムが遅い被検者10名に実施した練習方法に   ついて

走塁結果が遅かった下位10名の被検者へ走塁 ドリルを1月間実施し、実験結果で一番速い走路

(12m膨らむ走路)での塁間走と、体の傾きの感 覚をつかむための走塁ドリルを1月間実施した。実 施内容を表3示した。

走塁ドリルの内容としては、①の倒れこみ腿上げ は、二人組で行う。この練習は、走るにあたり必要 な前傾姿勢を保つための練習方法であり、相手に向 かい前に倒れこみ、腿上げ動作を行う。姿勢が崩れ ないように相手に肩をしっかり押さえてもらい前傾姿勢 をキープしながら腿上げを行う。腰が折れたりしない ように体幹を意識し地面を蹴るドリルである。

走塁ドリル②の倒れこみダッシュについては図4 示した。両足を揃えてまっすぐに立ち腰を折らずに前 傾し倒れそうなぎりぎりの所で足を踏み出しその勢い のまま5歩ダッシュをする。

2 走路の比較

3 被検者10名に実施した内容

3 触塁の際の身体の傾きの違い 4 倒れこみダッシュについて 対象者  東京女子体育大学ソフトボール部 10名 期 間  2016111日(火)〜1130日(水)

走塁ドリル

内 容  ①倒れこみ腿上げ 5回×5set(2人1組)

     ②倒れこみダッシュ 塁間×5set      ③コーナリング練習 5周×5set

     ④ベースランニング 1×5set (12m地点で膨らむ)

(6)

走塁ドリル③のコーナリング練習については図5 示した。半径5mのサークルを描き、ライン上に移 動用ベースを2設置し、円の内側をグルグルと走 る簡単な練習方法である。走る際は「倒れてもいい」 というくらいしっかりと身体を傾けること、また外に振ら

れないようにするためにも、内側に身体を引っ張られ ているような意識を持つことが大事である。この練習 ドリルにはメリットがあり、円という形で走るため、ソ フトボールのダイヤモンドの形とは違い直線がなく、

常に走るときに体は傾いている。よって体が自然と左 に傾く形を感覚で覚えることができるのである。

走塁ドリル④の ベ ースランニング(12m地点で 膨らむ)練習については図6のようにベース手前に マーカーを設置しその内側を走るように練習を行っ た。マーカー設置については手前のマーカーから 縦(ファーストファールライン)40cm×横(マーカーま

での距離)85cm、1m30cm×1m10cm、2m30cm× 1m20cm、3m30cm×1m40cm、4m70cm×80cm した。

本研究は10名の選手に1月間実施し走塁技術 の向上を図った。

5.走塁練習ドリル実施前後のタイム比較について 被検者40名中タイムが遅かった被験者10名に 走塁練習ドリルを1月実施させ、練習ドリル実施前 と後のS地点から2塁までの走塁タイムを比較したも

のを表4示した。走塁練習ドリル実施前の平均タ イムは6.61秒であったが、走塁練習ドリル実施後は 6.48秒と被検者10名全員がタイムを上回ることが出 来た。

Sから1塁までの平均タイムは練習前が3.49秒で 練習後が3.41秒という結果となった。1塁から2塁ま

5 コーナーリング練習方法 6 ベース手前の膨らみについて

4 走塁練習ドリル実施前後のタイム比較

走塁練習前 走塁練習後

No S1塁(秒) 1塁→2塁(秒) 計(秒) S1塁(秒) 1塁→2塁(秒) 計(秒)

1 3.48 3.23 6.71 3.43 3.15 6.58

2 3.50 3.01 6.51 3.40 3.09 6.49

3 3.50 3.02 6.52 3.40 3.05 6.45

4 3.69 3.15 6.84 3.50 3.06 6.56

5 3.46 3.07 6.53 3.39 2.99 6.38

6 3.49 3.09 6.58 3.41 3.02 6.43

7 3.45 3.11 6.56 3.27 3.12 6.39

8 3.40 3.15 6.55 3.40 3.09 6.49

9 3.46 3.06 6.52 3.49 3.02 6.51

10 3.50 3.23 6.73 3.37 3.15 6.52

av 3.49 3.11 6.61 3.41 3.07 6.48

(7)

での平均タイムは練習前が3.11秒で練習後が3.07 秒であった。全体的に練習後のタイムが上がった 要因としては、10名の被検者にコーナリングの練習 の時から12m地点にミニコーンを置き、その走路 を体に感覚付けさせたことによって足をベース前で合 わせて減速したり、大幅に走路が膨らんだり、ずれ たりすることなく走れたことでタイムが大幅に伸びたと 推察する。

Ⅳ.まとめ

本研究では、ソフトボール競技における走塁技術 についてとくに走塁の中でも走路の膨らみに着目し、

研究を行い、以下の所見を得た。

①スタートから2塁までの最も速いタイムの走路は 12m距離から膨らむことにより無駄なく触塁時もそ の勢いを使ってスピードに乗ることができることが明 らかになった。

②ベース手前の膨らみが小さく触塁の際に身体が ピッチャーマウンドに傾いている被検者ほど好タイ ムであったことが示された。

③走塁練習ドリルを実施した結果被検者のほとんど のタイムが上昇した。

走塁とはただ走るだけではなく、その時のアウトカ ウント・ランナーの位置、打者の傾向など様々な局 面により判断しなければならない難しいものである。し かし、好走塁によって勝利する確率も非常に高いこと から先の塁を狙った積極的な走塁や、たゆまぬ努力 による練習が今後も必要であると考えられる。

付記

本研究は、平成28年度東京女子体育大学奨励 個人研究費による研究成果の一部である。

参考文献

(1)吉野みね子(2009)もっとうまくなるソフトボール: ナツメ社 pp. 6.

(2)田中大鉄(2001)ソフトボール上達Book:成美

堂出版 pp. 159.

(3)来田宜幸、土屋真司、松田有司、勝原洋二、

小田伸午(2006)野球のベースランニングにお けるピッチとスライドの関係:日本体育学会大会 予稿集(57) pp. 186.

(4)市丸直人(1991)ベースランニングの右足触塁 と左足触塁はどちらが有利か:日本体育学会大

会号(42B) pp. 186.

参照

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脚注 [1] 一橋大学イノベーション研究センター(編) “イノベーション・マネジメント入門”, 日本経済新聞出版社 [2] Henry Chesbrough

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