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体操競技の審判に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)原. 著. 体操競技の審判に関する研究 塚. 脇. 伸 村. The. Shinsaku. 高. 作‡. Study. 信. 岡. on. 岡. the. 二榊*笠井. Judging. Tsukawaki‡,Osamu Shinji. 渡辺良隆榊. 治榊. 恵. 雄榊榊. i11Competitive. GymI1astics. Takaokka帥,Yoshitaka. Muraoka‡榊and. Shigeo. Watanabe榊,. Kasai榊榊. SUMMARY The. purpose. of. this. executiona1deduction. The. subjects. variab1es. were. executional. the. divided. of. was. were. eight. measured:the. in. fixations technical. of. measured form. experts of. by. Recorder and. visual. search. pattems. and. aspect. of. the. judges.. ocu1ar. eva1uation. were. the. gymnastics. location. the. errors. clarify. judges(four. N,A.C.Eye−Mark. into. to. competitive. deduction. rep1ay.0cular. then. study. and. fixations. the. means. Model. four and. gymnasts. of. V. the. was. errors,from. novices). the. total. performance. Two. dependent. amount. of. comea1ref1ection. technique.And. used,Executiona1deduction. judge. paper. of. each. the. with.videotape. was. judge.. Astatiξticaldifferencewasfoundinthe1ocationoffixationsbetweenexpertjudges and. novice. whi1e. in. judges:experts. novices. the. form. errors,the. defference fix. the. paid. more. attention. errors.However,in. errors. conclusion. executional. more. difference. O.5,technicaI. The. paid. between. the. model. I. attention the. the two. to. the. upper. part. of. the. was. no. statistical. legs(p<.001).There. tota1amount groups. was. of. executionai. gymnasts. deduction. significant(executional. and. body,. difference. technica1. deduction. p<.. p<.01).. is. the. fo1lowing:the. deduction,according between. to. the. technique. defference. to. the. degree. to. observe. of. between. the. judging. the馴mnasts. ocular. fixation,and. experience,depends. performance,and. the. on. ability. the. the to. performance.. には,競技規則・採点規則を理解すると共に,技. 研究目的. 術に関する情報を収集することが必要である.規. 体操競技における審判貝の任務は,演技の技術 的な落差を正確に判定することである.そのため スポーツ科学科 榊早稲田高等学校 舳早稲田大学付属本庄高等学院 帥 成城学校 附的東海大学体育学部. 定演技においては,. 実施. が採点の課題である1〕・2〕・3〕. ため,審判員は演技が規定解説書に基づいて行わ. ‡1)物〃舳〃げ助o炊∫肋舳∫. 榊W㎞〃αH幼∫6加01. 榊λ励肋〃H妙∫6加01げWゐ肋σ舳㈱め肋肋ψ〃 榊‡∫功0H妙S6乃001. 榊榊D物伽舳オげ肋畑Cα1〃〃ω肋〃,τ0肋σ肋㈱め. 一45一.

(2) 体操競技の審判に関する研究 Table. Subjects(n=4) Live. Judging. Video. Bo.. Values. 8−450=』一071. 8,425=』.148. r.. 8,225土.043. .879. are. Between. Judging. and. and. of. Video. coefficent. Ba.. 8,175=』.083. 9,000二と.071. 8,450二』.086. 8,175±.130 9,025=』.043. 8,475二』.109. ,335. .872. Re. 8,400±.071. 8,375±.043. ,927. .821. Coτrelat三〇n,. Judging・. 2.研究方法. 共通理解の上に演技の姿勢面および技術面の実施 について採点を行う.すなわち,審判員は明確な 実施. correlation. Sp.. れているかどうかを観察し,さらに代表的欠点の. 理想像を設定した上で,. of. Ri.. .817. Mean土S.D.,Coefficent. Live. score. Pf.. 8−450±一086. Judging. The. l. を正確に判定する. 1984年度F.I.G.男子規定演技を2名の演技者が. 演技を行い,4名の審判員が各器械種目の側方か ら採点を行った.第1演技者の演技終了後,競技. ことが重要なポイントとなる.このことから,審. 会のレベルおよび競技規則の確認を行い,採点規. 判員が演技をどの様に観察し,. 則1〕2〕・3〕にしたがって有効点(Final. 実施. の採点を行. っているのかを明らかにすることは,採点の妥当. 性,信頼性,および,審判技術の向上のために重. score)を算出. した.第1演技者の採点は,審判貝問の採点基準. の客観的共通理解の確認のために行い,第2演技 実際の演技における実施の採点. 要であると考えられる.しかし,演技の観察の仕. 者の採点緒果を. 方と. た研究は見あたらない.そこで,本研究は,体操. の資料とした.このとき,審判員には第2演技者 の有効点を知らせず,また,他の審判貞に自分の. 競技審判員の審判経験の差により,演技採点時の. 採点結果を知らせないように指示した.審判員の. 実施. の採点との関係について明らかにし. 巾着目点. と. 実施. の採点との間にどのような. 後方10〜15mの位置にビデオ・カメラ(Victor. GT・・. 関係があるかを検証することにより,審判技術向. 700,Victor. 上のための基礎資料を得ることを目的とした.. 演技を録画した.4週間後,録画した2名の演技 者の演技をモニター(Sony kx・20HF2)に再生. 審判員の演技採点時の. 着目点. と. 実施. の. BR・1600)を設置し,2名の演技者の. 採点との関係について検証するにあたり,第一に,. し,先の実験と同一の審半順が1名づつ採点を行. 同一の条件で演技採点時の. った.実験手順は先の実験と同じ手順を踏み,第. には,V,T.R.(Video. 着目点. Tape. 用いる必要がある.第二に, 実施の採点. (Live. よる実施の採点. Recoder)の再生を. 実際の演技における. Judging)と. (Video. を抽出する. V.T.R.の再生に. 2演技者の採点結果を. の採点 採点. との比較を行った.. 3.結果と考察. 実験を行った.. 採点. 各器械種目において,. 予備実験. V.T.R.の再生による実施め採点. との. 貝の採点の相関は『跳馬』において低く(r.=. 335),『平行棒』において高い(r.=.927)もので. 予備実験は,男子体操競技の器械種目において, 実際の演技における実施の採点. と. V.T.R.の. との関係を明らかにし,. あった(表1).これらは,scheerら(1975)4〕, Winson(1976a)5〕,P山1(1980)6〕の報告と一致し ている.. 『跳馬』は運動評価の課題として,. 両者に高い相関関係を持つ器械種目を選ぷことを 目的とする.. と. 実際の演技による実施の. 聞の差は有意ではなかった(p>.50)が,各審判. 1.研究目的. 再生による実施の採点. 実際の演技による実施の. Judging)との関係を検. 証すること,第三に,両者の関係の最も密接な器 械種目を選ぷ必要がある.そのだめに以下の予備. 皿. V.T.R.の再生による実施. の資料として,. 大さ. 一46一. 空閻での雄. 7L8〕をどの様に評価を行うかということが挙.

(3) 第1巻第1号. 早稲田大学人間科学研究. げられている.実際の演技による採点においても. 1988. 1.採点課題. 本研究は. 『跳馬』は,演技の技術的な落差を正確に判断し,. 実施. の採点状況を調査するもので. 適確な有効点を算出することに努力を要する種目. ある.規定演技は. であるとされている舳川〕・12〕・工3〕.本研究において,. いる.そこで,演技種目として規定演技を用いる. 『跳馬』における被検者間の採点の分散は,統計. 実施. ものとする.また,予備実験の結果から. 的な差異ではないが,V.T.R.による採点のほうが. 演技による実施の採点. 小さかった.このことは,V.T.R.による採点の方. 実施の採点. が被検者間の採点の一致度が高いことを示してい. ると考えられるが,本研究では,その有効点の妥 当性を検証することはできなかった.いづれにし ても,. 空間での雄大さ. の把握の仕方に,実際の. が採点の課題となって. と. 実際の. V.T.R.の再生のよる. との関係が密接であると考えられる. 『平行棒』を器械種目として用いるものとする.. これらのことから被検者が採点を行う採点課題は, 1984年度F.I.G.男子規定『平行棒』の演技に設定し た.. 漬技の採点とV.T.R.による演技の採点との間に差. があることにより,採点の相関が低くなったもの. 2.被験者 体操競技審判員として,経験豊富な者(1O年以. と考えられる.. また,『平行棒』は,比較的運動の範囲が狭く,. 2次元的な運動が多くを占めている.したがって,. 上)4名の集団をA群,・経験の少ない者(2年以. 下)4名の集団をB群とした.. V.T.R.により平面的な映像として演技が提供され. ても,実際の演技を採点する状況と差が少ないも. 3.演技者. のと考えられる.このことにより,演技の採点に. 全日本学生男子1部校に所属する男子部員のう. 差が現れず,採点の相関が高くなったものと考え. ち,採点課題を比較的得意とする者を2名演技者 として選定した.彼らは,. られる.. 点. 技術欠点. ,. 姿勢欠. 1〕・2〕・3〕を含みながらも,運動課題を全日本選手権. 規定演技解説書14)にしたがって演技する能力を有す. 4.結論. 各器械種目において,実際の演技による の採点と,V.T.R.の再生による. 実施. る者である.. 実施. の採点と. の間に明らかな差はみられなかったが,各被検者. 4.採点課題資料の作成. の採点の相関は,『跳馬』において低く,.『平個奉』. 2名の演技者が採点課題を数回行い,全ての演 技をr平行棒』の側方15mの位置に設置したビデ オ・カメラ(Nati㎝a1VZ−C75)に録画した.撮 影終了後,各演技者の最も良い 実施 と思われ. において高いものであった.. これらのことから,予備実験の後に行う本実験 においては,器械種目として『平行棒』を選んで. る. 用いるものとする.. 皿. 演技を1演技づつ抽出し,ビデオ・テープ1に. 編集した.編集の際,ビデオ・テープ1に1/100Sec. 研究方法. のタイマー(For.A. VTG−33)を写し込み採点課題. 体操競技審判貝として経験年数の異なる2つの 集団(各4名)を被験者群とし,各集団の採点時. 資料とした.2名の演技者のうち,有効点が低い. における審判貝の. 演技者を第2演技者とした.. 着目点. をE.M.R.(Eye−Mark. Recoder)から,および, 実施 の採点状況を審 判員の採点票(Judge Paper)から抽出し,これら. と思われる演技者を第1演技者,高いと思われる. 5.着目点抽出方法 ビデオ・テープ1に録画された演技はV.T.R.. を分析・考察することにより,審判経験の差によ. る演技採点時の. 着目点. と. 関係を明らかにしようとした.. 実施の採点. との. 1(VictorBR・5300)を用いてモニター!(Sonykx−. 20HF2)に再生された.被検者が1名づつE.M.R. (Nac. 一47一. Eye・Mark. Recorder. Mode1V)を装置し.

(4) 体操競技の審判に関する研究. 採点を行った.モニター1の映像とE,M.Rから抽. 採点を行った.競技会のレベルは,全日本学生選. 出される着目点をV.T.R.2(VictorBR−1600)を. 手権1部の競技レベ〃1〕と設定し,各被検者間にお. 」用いて,ビデオ・テープ2に録画した(図1).こ. ける競技会レベルの客観的共通理解を図り,採点. のとき,他の被検者は別室に待機させ,採点後も. 基準を明確にした.. 着目点. の抽出と同様に第1. 実験前の被検者と隔離した.モニター1とE.M.R.. 演技者の採点は,被検者間の採点基準の客観的共. との位置は,E.M,Rのレンズとモニター1の画面. 通理解の確認のために行い,第2演技者の採点緒. の中心部が水平線上に並び,両眼の中心点から水. 果を. 平6ぴ,垂直45似内15L1舳〕にモニター1の画面が納. 者には,他の被験者に自分の採点結果を知らせな. 実施. の採点資料とした.このとき各被検. いように指示した.実験終了後,規定演技採点配. まるように距離を設定した.. 点表に基づいて,各採点区分の咄実施. 6.着目点分析方法. 況を採点票(Judge. ビデオ・テープ2に録画された採点課題資料と. 面接により,. の採点状. Paper)から調査した.また,. 実施. の採点を. 姿勢の不完全な実. 施の減点. (姿勢欠点)と、技術的に欠点のある実. 生された.そして,その映像から演技者の身体を. 施の減点. (技術欠点)に分類した.さらに,着目. 4つの部位(前腕と上腕,体幹部,腰部,脚部). 点が位置している部分についての採点の状況,お. 着目点. は,V.T.R.2を用いてモニター2に再. に分け(図2),どの部位に被検者の. 着目点. が. よび,着目点が位置していない部分についての採. 位置しているかを,3コマ(.1Sec)毎1舳L20〕に. 点の状況について,面接により得た資料を参考に. 抽出し測定した.. 分析,考察を行った.. 着目点. が演技者の身体面に重. ならない場合「その他」の部位として処理した.. 第1演技者の演技採点時の. 着目点. 1V. の抽出は,. E.M.R.に被検者を慣れさせるため,および,E.M, R.のキャリブレーションのために用いて,. の分析には第2演技者の演技採点時の. 1.. 着目点. 結. 果. について. 各群において,群内の被検者聞の着目点の位置. 着目点. には差がみられなかった(A群p〉.50,B群. 着目点. p>.50).A群とB群との閻の. の位置を資料として用いた.. 着目点. の位置に. は明らかな差(p<.OO1)が現れた(図3).A群 は「体幹部」を中心に着目していたが,B群は「脚. 7.採点分析方法 被検者はE.M.R.を装置して採点を行った.各被. 部」を中心に着目していた(表2).. 検者に全日本選手権規定演技解説書工4〕を配布し, 1985年度版F.I.G.男子採点規則1〕・213〕にしたがって. Monitor. l. Legs Hip. V.T.R」. Monitor2. Trunk. }皿咄 Subject. Eye. Mark. ≡;^. Hands. Recorder. &. Arms Came「a. Controller. Fig−1. Configuration. VTR−2. of. the. Fig.2. equipment. 一48一. Reference. ranges.

(5) 第1巻第1号. 早稲田大学人間科学研究. 1988 匿蟹Hands&Arms. 0102030405060708090 Group. A. Group. B{. 一■73. ε.... lOO%. 麗丁…k m. 6、. Hip. 囲L・g・. :::::::::::::::螂鉢:::::::::::::::::12.. 囮0the・s Chi square Dj.三4. Fig.3. Locationoffixationbyleve1ofexperience(%〕. Table2 Subjects(n・4) Group. A. Group. B. Values. are. Location. Hands&Arms. 54.0土11.2. 2.. 実施. Group Mean. Group. A群とB群における. score. of. A. and. 姿勢欠点. (FomEmrs) 実施. 技術欠点て. Errors)については明かな差が現れ. 実施減点. deductions. ,. and. 59.0土11,6 43.5士14.1. errors. Technique. た(実施P<.05,技術P<.O1).A群はB群と比 較して. 29.5±2.5※ 171.1±11,7. Others. B. Form. 1,450=』.050※※. 、700=ヒ.071. 1,225=ヒ.083. ,725=ヒ.083. ※p<二.05. ※※p<.01. たが,未熟練者は脚部を中心に注視していたと報. (Executiona1Deductions),. (Tec㎞ical. experience. and.B※p<.O01. の採点について. については差が現れなかった(p〉.70)が,. 滅点. A. 1,950±.083. Mean±S.D.,Between. of. Legs. 76.5士17,5. 2,150±、050※. B. level. Hip. Execution. GroupA. by. 67.5±7.O. Mean±S.D.,Between. Subjects(n=4). are. fixation. 173.3±14.7※. 16,0±1,7. Table3. Va1ues. of. Trunk. 13.8±3.6. Group. value = 43−32 P < .OO1. 技術欠点. が多く示された. 告している.古谷ら(1984)2鋤は,指導者の着目点. と指導,助言の内容との関係,および,指導者の. 質的差異による着目点の差と指導,助言の内容と. の関係を明らかにしようとした.その結果,体操. 競技を専門とする指導者は,指導,助言内容と着 目点との間に関連が認められたが,専門としない 指導者には,その関連が認められなかった.また,. (表3).. V. 考. 指導,助言の内容については,専門とする指導者. 察. は,演技における技術的欠点の原因を述べ,着目. 体操競技において演技の観察の仕方に関する報 告は数少なく,また,. 実施. の採点状況に関する. 報告は見あたらなかった.その中で,Bardら. 点はそれに関連していたが,専門としない指導者 は,漠然とした言葉で結果的な現象の指摘を行っ ていたと報告している.. 『平行棒』における基本的な運動形態(支持,. (19εO)22〕は,女子体操競技の『段違い平行棒』に. おいて,習熟レベルの異なる審判貝の演技採点時. 腕支持,懸垂)の技術的要素は,その運動構造か. の注視点の差異を明らかにしようとした.その結. ら体幹,特に肩に集中している7〕.このことから,. 果,熟練者は演技者の上半身を中心に注視してい. 一49一. 技術欠点. は「体幹部」に現れやすいと考えら.

(6) 体操競技の審判に関する研究 れる7工24L25〕.また,. 姿勢欠点. は身体の末端に現. れやすく7〕,『平行棒』においてはその運動構造か ら「脚部」に現れやすいと考えられる26〕.この. 術欠点. と. 姿勢欠点. 技. は,2つが融合された形. ることができなかった.. ここで,前者は び,. 技術欠点. 実施. を観察する技術,およ. を確認する技術が未熟であるため. であり,後者は演技の理想像が明確に設定されて. として掲示される場合が多いη・24〕・26〕・27〕.例えば,「前. いないためであると考えられる.これらのことが,. 振り上がり支持」(Stemmew.i.d.stutz,Stemme. 審判経験の多少による,演技採点時の着目点の位. fowardtosupport)における,あふり技術に関す. 置と. る膝の緩みは,その姿勢の乱れが技の成立を容易. ものと考えられる.. 実施. の採点状況の差となって現れている. にしていると考えることができる.つまり,膝の. w. 緩みは,単なる姿勢の不良ではなく,その「前振. 結. 論. り上がり支持」が技術的に不完全な実施であるた. 本研究の結論として次のことが導き出された.. めに,膝を緩めなければ成立することができない. 1.演技採点時の着目点の位置は,経験豊富な審. と解釈され,. 技術欠点. 考えられる.一般に,. が融合された形であると. 姿勢欠点. は単純な運動現. 象として現れるので27〕・2畠〕,審判貝が共通して確認す ることが容易であるη・25工26〕凧29〕.しかし,. 点. 技術欠. 判員は「体幹部」を,経験の少ない審判員は「脚 部」を中心に位置されていた.. 2.. の採点は,. に差はみられなかったが,. の差異は,. 実施. には両群の間に差がなかったが,. 技術欠点. 群の方が多く捉えていた.この緒果,両群の 術欠点. の差が. 実施減点. はA. 技. の差になって現れて. いた.このことは,A群は「体幹部」を中心に着 目し,. 技術欠点血を確認し,なおかつ「脚部」の. 姿勢欠点. も確認することができたことを示し. 姿勢欠点. 1)F.I.G.1Code A廿istic. 術欠点. は確認しきれなかったことを示している.. そこで,本研究においてB群がA群ほど 欠点. 技. 次の2つが考えられる. 1)実施された演技の「脚部」を中心に着目して いたために,「体幹部」が視知覚工9〕・20〕されてい. なかった.. 2)「体幹部」は視知覚されていたが,それが技. 術的に不完全な. 実施. Points,The. for. 1985edition,. Men.,F−I−G.,1985−. 1985.. 3)日本体操協全11985年度版男子採点規則.日本 体操協会,1985. 4)Scheer,J.K.,&Ansorge,C.J、:Re1iability. Between−Judge. Agreement. of. and. Scoring. Gymnastic Routines by Videotape Replay− Paper Presented to the Research Section Meeting. of. the. Central. District. A11iance. for. H.P.E.R.,1975.. 5)Wi1lson,V.E.:0bjectivity,VaIidity,and Reliabi1ity. 技術. を確認することができなかった理由として. of. Gymnastic. 2)F.I.G.:Wertungsvorschriften,Ausgabe1985, Tec㎞isches Komitee der M身mer.,F.I.G、,. を確認す. ることはできていたが,運動現象に内包される. の採点. 技術欠点. 参考文献・資料. ている.一方,B群は「脚部」を中心に着目し,. 運動現象として現れやすい. 実施. を観察する技術,. 力に起因している二. れはBardら22〕,古谷ら23〕の研究緒果と一致してい 姿勢欠点. において. を確認する技術,および,理想像を設定する能. 本研究において,A群は「体幹部」を中心に着 目し,B群は「脚部」を中心に着目していた.こ の採点においては,. 技術欠点. 3.審判経験の差による着目点と. があると考えられる7L26〕・28〕.. 実施. においては,. は,経験豊富な審判貝め方が多く捉えていた.. り確認がなされるので,審判員の理想像を設定す. る.また,. 姿勢欠点. 経験豊富な審判員と経験の少ない審判員との聞. は,その技の理想像との質的落差24〕の比較によ. る能力によって,技術の価値判断が変わる可能性. 実施. ofGymnastic. 47:169−173.1976a. 6)Puhl,J.1Use of Video. Gymnastic. Judging.Res.Quart.,. Replay. in. Vau1ts.Perceptua1and. Judging. Moter. Ski11,51:51−57.1980−. 7)金子明友1体操競技のコーチング.(4版),大 修館書店,東京,1980,pp.15−22.. 8)Sa1mela,J.H.:Gy㎜asticJudging:ACom− p1exlnfomationProcessingTask,or(Who. であることを確認す. 一50一. s. Putting. One. Over. on. Who〜).Intemational.

(7) 早稲田大学人間科学研究. 第1巻第1号. 1988. Gymnast,6154−56.1987. 9)河野信弘:体操競技審判に関する一考察.順天 堂大学体育学部紀要.6141−44.1963.. とその応用一.アイカメラと眼球運動研究学全 誌,1117−29.1986. 19)石井喜八,三浦孝仁:ボールゲームと眼.体育. 10)Bosco,. の科学,32:483−486.1982. 20)吉田辰夫:視聴系における情報処理の速度:N. H.K.技術月報581118−123.1985. 21)日本体操協会男子体操競技委員会審判部:昭和 61年度主要大会の採点指針.日本体操協会男子 体操競技委員全審判部,1984, 22)Bard,C.,et al1Analysis of Gymnastics. J.S.:Research. Gymnastics.Modem. and. Fitness. in. Gymnast,14:18−19.. 1968.. 11)Johnson,M.:Objective of Judging at the Nationa1Col1egi早te Association Gymnastic Meet:A Twenty−year Follow−up Quart.,42:454−455.1971.. 12)Willson,V.E.1Judging In. Gymnastic. Salmela,J.M.(Ed.),The. of. Study.Res.. Judgi㎎、. Advance. Gymnastics,pp.151−166,C.C.Thomas,. Springfield,1976b. 13)Gauthier,R.A.1A Theoretical Assesment. of. the. Quality. of. Model. Ratings. for of. the. 金(一般研究C)研究成果報告書,研究課題番号 57580078.. 1984.. 24)クルト・マイネル,金子明友(訳):マイネル・ スポーツ運動学,(3版),大修館書店,東京,. bec,1976.. 1983.. 14)日本体操協会男子競技本部:男子競技本部情報 第31号.日本体操協会男子競技本部,1984. 15)福田忠彦,山田光穂1新しい視線運動検出装置 とその放送への応用.バイオメカニズム学会誌, 9=162−167.1985.. 16)山田光穂,福田忠彦:視線の動きから画像の特 徴を分析する.N.H.K.技術月報,29:64−70. 1986,. 17)山田光穂,福田忠彦:視線の動きを用いたテレ ビ画像の分析.テレビジョン学会誌,91162− 167.. Search.Res.Quart.,51:267−. 23)古谷嘉那 他1体育実技指導における指導者の 視点に関する研究.昭和58年度科学研究費補助. Ath−. 1etic Competitor.Paper Presented at the Intemational Congress of Physical Activity Sciences,Que. Judges Visual 273. 1980.. Study. 25)塚脇伸作:体操.佐々木吉蔵,西山常夫(編),. スポーツ審判ハンドブック(3訂),大修館書 店,東京,1977,pp.623−676.. 26)渡辺二良1ルールと審判法.浅見俊雄他 (編),現代体育・スポーツ体系第18巻体操・ダ ンス,講談社.東京,1984,pp.178−190. 27)金子明友:運動技術論.岸野雄三 他(編),序 説運動学.(14版),大修館書店,東京,1985,pp, 1−47,. 28)塚脇伸作:採点競技ルールと審判員.体育の科 学,33:496−499.1983.. 1986.. 18)福田忠彦:眼球運動によるものの見方の定量化 と放送への応用一ビジョンアナライザーの開発. 29)金子明友:技術の進歩と採点の原理.研究部報,. 一51一. 11=4−8.. 1966..

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