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福岡市都心部における民間分譲マンションの管理実態 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)福岡市都心部における民間分譲マンションの管理実態. 河辺 健一 1. 研究の背景と目的. 年の人口回帰現象によって今後も高い需要が見込ま. 1-1 研究の背景. れる都心部では、ストックの維持・管理が大きな課題.  我が国で分譲マンションという区分所有建物(以. である。そこで、本研究は都心部の民間分譲マンショ. 下、マンション)が都市部を中心に定着して 30 年以. ンに注目し、その物的特性と管理実態を明らかにす. 上の年月が経過している。この間ストックは増え続. ることで、福岡市におけるマンションの適正な維持・. け、現在全国で約 400 万戸に達している。. 管理について考察することを目的としている。.  しかし、マンションを維持・管理していくには①区 分所有者の共同生活に対する意識の相違、②意思決. 2. 研究の方法. 定の難しさ、③利用形態の混在による権利・利用関. 2-1 調査概要. 係の複雑さ、④建物構造上の技術判断の難しさといっ.  本研究では、関係資料により福岡市の現況を把握. た多くの課題が存在している。最近では、「マンショ. するとともに、現地調査によりマンションの物的特. ンの管理の適正化の推進に関する法律」、「マンショ. 性と管理実態を把握した。(表1, 表 2). ンの建替えの円滑化等に関する法律」の施行など法. 2-2 調査対象. 制度は整備されつつあるものの建物の老朽化、居住.  本研究で現地調査を行った福岡市都心部とは、福. 者の高齢化の進行、賃貸化率の上昇などマンション. 岡市「都心居住・博多部振興プラン」の対象地域で. 内の条件がより複雑化し深刻化している。. ある天神および博多駅を中心とする 14 小学校区であ.  また、マンションでは経年にともない建物の維持. る。分析対象となるのは 2002 年までに建築された都. 管理の課題が大きくなるが、今後築年数を経たマン. 心部に立地する全ての民間分譲マンション 467 件注 3). ションが急増することに対し適正に管理がなされな. である。 (表 3). いまま放置されると、老朽化したマンションは居住. 表 1 調査概要 調査名称. 環境や周辺住環境、都市環境の低下など深刻な問題. 福岡市の現況調査. を引き起こすことになる。. 都心部現地調査.  このように、我が国においてマンションが将来に. 調査時期 2004年9月∼10月. 調査項目 ・福岡市の住宅事情 ・行政の取り組み状況 ・民間分譲マンションの立地. を入手し整理分析する。. ・物的特性. 目視および管理人に対するヒアリングにより. 2004年11月∼12月. 物的特性把握する。管理実態は建物の劣化状. ・管理実態 建築時期調査. 渡って発展していくためには適正な維持・管理が行. 2005年1月. 調査内容 福岡市建築局および福岡市住宅審議会の資料. 況を判定シートを用いて把握する。 調査2において把握できなかった対象の建築. ・建築時期. 時期を住宅地図から把握する。. 表 2 都心部現地調査の調査項目. われることが極めて重要である。 1-2 研究の位置づけ・目的. 階数 住戸数 建築年 管理人室の有無 窓口ポストの有無 既存店舗数 転用店舗数 計画的管理の様子(建物の劣化状態) 日常的管理の様子(外構・付属物の状態). マンションの物的特性.  これまでのマンション管理に関する研究は、①マ ンション内で起こる問題を解決するための管理シス. マンションの管理実態. テムに関するもの、②マンション管理に対する外部. 表 3 小学校区別民間分譲マンション件数. 支援システムに関するもの、の大きく二つに分類す. 小学校区 博多 堅粕 住吉 東住吉 千代 春住 東光 美野島 博多区計. ることができる。しかし、地域のマンションの実態 と特性を踏まえた上で適正な維持・管理について考 察された事例は少ない。経年マンションの増加に伴 う問題が深刻化する中で、維持・管理に関する問題. 件数. 62 28 17 25 14 13 13 31 203. ( ( ( ( ( ( ( ( ( (. 割合 13.3% 6.0% 3.6% 5.4% 3.0% 2.8% 2.8% 6.6% 43.5%. ) ) ) ) ) ) ) ) ) ). 小学校区 大名 簀子 警固 春吉 高宮 舞鶴. 中央区計 都心部計. 表 4 行政区別共同住宅の状況. も地域レベルで把握し対応していく必要がある。.   住宅に住む主世帯総数 東区 109,912 ( 100.0% ) 博多区 85,351 ( 100.0% ) 中央区 79,097 ( 100.0% ) 南区 101,136 ( 100.0% ) 城南区 57,430 ( 100.0% ) 早良区 78,978 ( 100.0% ) 西区 60,064 ( 100.0% ) 全市 571,968 ( 100.0% ).  本研究は、共同住宅 注 1) に居住している世帯が約 70% と全国で最も共同住宅の割合が高い都市注 2)であ る福岡市の中で、早い時期からマンションが立地し近 27-1. 共同住宅の主世帯数 72,680 ( 66.1% 66,930 ( 78.4% 66,607 ( 84.2% 66,375 ( 65.6% 39,930 ( 69.5% 49,993 ( 63.3% 33,885 ( 56.4% 396,400 ( 69.3%. ) ) ) ) ) ) ) ). 件数. 41 37 90 37 52 7. 264 467. ( ( ( ( ( ( (. 割合 8.8% 7.9% 19.3% 7.9% 11.1% 1.5%. ) ) ) ) ) ) ). ( 56.5% ) ( 100.0% ). (資料:平成12年国勢調査) 共同住宅の持家世帯 共同住宅の借家世帯 13,753 ( 12.5% ) 58,927 ( 53.6% 10,709 ( 12.5% ) 56,221 ( 65.9% 13,942 ( 17.6% ) 52,665 ( 66.6% 12,887 ( 12.7% ) 53,488 ( 52.9% 5,763 ( 10.0% ) 34,167 ( 59.5% 9,471 ( 12.0% ) 40,522 ( 51.3% 8,943 ( 14.9% ) 24,942 ( 41.5% 75,468 ( 13.2% ) 320,932 ( 56.1%. ) ) ) ) ) ) ) ).

(2) 3. 福岡市におけるマンションの現状と市の取り組み. 設されたマンションほど複合型であり、住宅から転. 3-1 福岡市の住宅事情とマンション供給状況. 用している割合も高いが最近では住宅だけに特化す.  福岡市では主世帯数に占める共同住宅の割合は. る傾向である。(図 5, 図 6). 69.3% であり、そのうち持家が 13.2%、借家は 56.1%. 4-2 マンションの管理実態(概要). となっている。中でも中央区と博多区で共同住宅の割.  住宅金融公庫のマンション自主点検調査表を参考. 合が高い。 (表 4). に調査項目を決定し、修繕中のもの 7 件を除く 460.  また、福岡市のマンション供給は 1970 年代から本. 件について建物の劣化状態および外構・付属物の状. 格的に始まり、近年では年間 4,500 ∼ 7.500 戸の供. (資料:建築行政年報). (年度). 給が行われている。 (図 1) 3-2 福岡市の取り組み  福岡市では市内に立地する民間分譲マンションの 状況、管理組合の活動内容・運営状況、および維持・ 修繕の状況を把握するため、1987 年以降、概ね 5 年 ごとに実態調査を行っている。2002 年に実施され た第 3 回調査では回収率が 43.4% と低く都心部では 40.4% とさらに低くなっており、実態を十分把握して いるとは言い難い。. 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001.  また、福岡市住宅審議会では、マンションの適正な. 201 410 1,492 739 315 755. 786. 7,164 1,146 670 619 1,779 250 290 4,016 3,537 543 2,596 859 2,447 604 2,265 562 4,779 364 5,162 443 3,666 725 3,328 521 4,688 724 6,076 591 7,680 8,009 3,657 1,293 2,553 1,931 4,473 2,026 4,491 2,572 4,462 790 5,032 263 5,284 84 4,628 67 5,085 71 7,333 3,947 1,420. 0. 1000. 2000. 3000. 管理運営には区分所有者間の合意形成や幅広い情報・. 4000. 5000. 民間マンション. 6000. 1,360. 1,192 342. 93. 7000. 8000. 9000. 10000 (戸). 公的マンション. 図 1 マンションの供給状況(着工ベース). 知識が必要であるとし、特に早急に取り組みを進める べき施策として①情報収集・整理、②情報提供、③市. ∼1972年. の体制強化、④施策評価システムづくり、の 4 点を. 33.3%. 1973∼1982年. 位置づけている。. 1983∼1987年. 4. 調査対象の物的特性と管理実態. 33.3%. 19.8% 16.1%. 1988∼1992年. 10.8%. 1993∼1997年. 6.4%.  本章では、都心部現地調査によって明らかになった. 42.3%. る。. 15.3%. 0.9%. 38.3%. 14.8%. 10%. 1.1%. 30.6% 34.0% 68.5%. 20%. 30%. 40%. 50%. 60%. 1.9%. 70%. 80%. 90%. 100%. 不明. 13∼15階. 10∼12階. 7∼9階. 4∼6階. 2.5%. 49.4%. 21.3%. 0%. 民間分譲マンションの現況と管理実態について述べ. 39.5%. 33.3%. 3.7% 11.1%. 1998∼2002年. 33.3%. 37.0%. 図 2 建築時期別にみた階数. 4-1 マンションの物的特性 ∼1972年. 1)階数:7 階建∼ 12 階建が最も多く、3 階建以下. 33.3%. 1973∼1982年. および 16 階建以上のものは存在しない。建築時期と の関係を示す。(図 2). 1983∼1987年. 24.1%. 1988∼1992年. 25.2%. 1993∼1997年. 2)住戸数:30 戸未満のものが 27.0% を占め、小規. 1998∼2002年. 0%. 3)建築時期:築後 20 年以上経過したマンションが. 34.2%. 14.4%. 29.8%. 20%. 30%. 30∼49戸. 40%. 50∼69戸. 8.6%. 14.9%. 60%. 70∼99戸. 9.0%. 1.8%. 6.4%. 24.1%. 70%. 3.1% 3.4%. 23.4%. 13.0%. 50%. 11.7%. 13.8% 15.3%. 10.6%. 37.0%. 10%. 33.3% 13.0%. 40.2%. 16.7%. ∼29戸. 16.7%. 31.5%. 29.8%. 模マンションが多い。 建築時期との関係を示す。 (図3) 住戸数との関係を示す。(図4). 16.7%. 32.1%. 7.4%. 80%. 90%. 100戸∼. 1.9%. 100%. 不明. 図 3 建築時期別にみた住戸数. 36.0% を占める。また、今後 10 年間でこれまで同様 100 件∼ 200 件程度の新規供給量があると考えると、 10 年後には 64.6% ∼ 54.9% と急激に増加していくこ とが予想される。. 35.7%. ∼29戸 30∼49戸. 9.4%. 50∼69戸. 6.3%. 70∼99戸. 4)管理人室、窓口ポスト注 4)の有無:71.3% のマンショ. 100戸∼. ンに管理人室があり、53.7% に窓口ポストが存在する。 両方ともないマンションは 14.1% である。 (表 5). 44.4% 42.1%. 13.4%. 17.5%. 46.3%. 38.8%. 56.1%. 不明. 36.4%. 10%. 20%. 31.7% 9.1%. 30%. 4∼6階. 務所を有するマンションは 42.6% である。初期に建. 図 4 住戸数別にみた階数. 7∼9階. 40%. 4.0%. 11.3%. 52.4%. 5)既存店舗・転用店舗の割合:住宅以外に店舗、事. 27-2. 37.1%. 23.8%. 7.3%. 0%. 15.9%. 50%. 4.9%. 45.5%. 60%. 10∼12階. 70%. 80%. 13∼15階. 90%. 100% 不明.

(3) 態を目視により調査し管理実態として把握した。建物. 表 5 管理人室、窓口ポストの有無 窓口ポストなし. 窓口ポストあり. 不明. 計. に何らかの劣化状態が確認されたのは 48.8%、外構・. 管理人室なし. 66(. 14.1% ). 37(. 7.9% ). 19(. 4.1% ). 122(. 管理人室あり. 76(. 16.3% ). 209(. 44.8% ). 48(. 10.3% ). 333(. 付属物では 34.5% である。(表 6)調査項目と結果を. 不明 計. 0.4% ). 5(. 1.1% ). 5(. 1.1% ). 12(. 2.6% ). 30.8% ). 251(. 53.7% ). 72(. 15.4% ). 467(. 100.0% ). 表 6 調査結果の概要. 4-3 バルコニー上げ裏の劣化状態からみた管理実態 . 建物劣化状態.  各部位の中で最も多い 77 件のマンションに何らか. 外構・付属物. 問題あり 問題なし 問題あり 問題なし. 修繕中 計. の劣化状態が確認されたバルコニー上げ裏に注目す る。この内 87.0% のマンションで他の部位において. 228 232 161 299 7 467. ( ( ( ( ( (. バルコニー上げ裏に問題あり. 77 67 363 20 460. うち他の部位にも問題あり. 問題なし 該当部位なし・不明 計.  さらに、物的特性との関係では建築時期が古く、階 数・住戸数規模ともに小さいマンションほどポイント. ひび割れ. 劣化状態の割合が大きくなっている。 (表 9, 表 10, 表 11) 4-4 劣化が著しいマンション  建物劣化状態の中でも安全上特に憂慮すべきもの 16.7%. 27.2%. 16.7%. 54.3%. 37.9%. 43.7% 69.4%. 1988∼1992年 1993∼1997年. 5.6%. 11.5%. 6.9%. 27.0%. 1998∼2002年. 8.5%. 0%. 10% 0%. 20%. 30%. 40%. ∼10%未満. 50%. 70%. 10%以上30%未満. 80%. 90%. 1973∼1982年. 6(. 16.2% ) 3(. 8.1% ) 4(. 10.8% ) 7(. 18.9% ) 23(. 62.2% ) 13(. 35.1% )N= 37. 1983∼1987年. 5(. 38.5% ) 2(. 15.4% ) 1(. 7.7% ) 1(. 7.7% ) 5(. 38.5% ) 6(. 46.2% )N= 13. 1988∼1992年. 5(. 23.8% ) 0(. 0.0% ) 2(. 9.5% ) 1(. 4.8% ) 9(. 42.9% ) 6(. 28.6% )N= 21. 1993∼1997年. 2(. 50.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 1(. 25.0% ) 0(. 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 19(. 24.7% ) 5(. 6.5% ) 7(. 9.1% ) 9(. ひび割れ. 100%. 30%以上. 漏水(跡). 0.0% ) 0(. 0.0% ) 1( 100.0% )N=. 0.0% ) 1( 100.0% ) 0( 11.7% ) 39(. 50.6% ) 26(. 1. 0.0% )N=. 4. 0.0% )N=. 1. 33.8% )N= 77. 表 10 階数別にみたバルコニー上げ裏の状態. 1.9%. 60%. 剥離. 0.0% ) 0(. 単位:件(割合)複数回答あり. 4.3%. 96.3%. 鉄筋露出. 0.0% ) 0(. 2.7%. 87.2%. 錆垂れ. 1( 100.0% ) 0(. 計. 12.3%. 欠損. ∼1972年. 1998∼2002年. 66.7%. ( 16.7% ) ( 14.6% ) ( 78.9% ) ( 4.3% ) ( 100.0% ) 単位:件(割合). 表 9 建築時期別にみたバルコニー上げ裏の状態. が高く、鉄筋露出、剥離、漏水(跡)といった重度の. ∼1972年. 48.8% ) 49.7% ) 34.5% ) 64.0% ) 1.5% ) 100.0% ) 単位:件(割合). 表 8 バルコニー上げ裏の状態. も劣化状態が確認された。 (表 8). 1983∼1987年. 71.3% ). 2( 144(. 単位:件(割合). 示す。 (表 7). 1973∼1982年. 26.1% ). 不明. 図 5 建築時期別にみた既存店舗の割合. 欠損. 錆垂れ. 鉄筋露出. 剥離. 漏水(跡). 4∼6階. 3(. 25.0% ) 2(. 16.7% ) 2(. 16.7% ) 5(. 41.7% ) 4(. 33.3% ) 5(. 41.7% )N= 12. 7∼9階. 7(. 20.6% ) 1(. 2.9% ) 4(. 11.8% ) 2(. 5.9% ) 21(. 61.8% ) 13(. 38.2% )N= 34. 10∼12階. 6(. 26.1% ) 2(. 8.7% ) 1(. 4.3% ) 2(. 8.7% ) 10(. 43.5% ) 7(. 30.4% )N= 23. 13∼15階. 3(. 42.9% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 3(. 42.9% ) 1(. 14.3% )N=. 7. 不明. 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 1( 100.0% ) 0(. 0.0% )N=. 1. 19(. 24.7% ) 5(. 6.5% ) 7(. 9.1% ) 9(. 計. 11.7% ) 39(. 50.6% ) 26(. 33.8% )N= 77. 単位:件(割合)複数回答あり. 33.3%. ∼1972年. 33.3%. 19.8%. 1973∼1982年. 29.6%. 26.4%. 1983∼1987年. 60.4%. 1993∼1997年. 61.7%. 1998∼2002年. 33.3% 25.3%. 39.1%. 1988∼1992年. 10% 0%. 20%. 10.5% 12.6%. 6.9%. 27.7% 42.6%. 30%. 40%. ∼10%未満. 50%. 60%. ひび割れ. 14.8%. 14.4%. 44.4% 0%. 表 11 住戸数別にみたバルコニー上げ裏の状態. 80%. 90%. 鉄筋露出. 剥離. 漏水(跡). 6(. 25.0% ) 2(. 8.3% ) 2(. 8.3% ) 6(. 25.0% ) 14(. 58.3% ) 9(. 37.5% )N= 24. 18.9%. 30∼49戸. 6(. 26.1% ) 0(. 0.0% ) 1(. 4.3% ) 1(. 4.3% ) 12(. 52.2% ) 7(. 30.4% )N= 23. 8.5%. 50∼69戸. 1(. 9.1% ) 1(. 9.1% ) 3(. 27.3% ) 1(. 9.1% ) 4(. 36.4% ) 6(. 54.5% )N= 11. 70∼99戸. 2(. 22.2% ) 1(. 11.1% ) 1(. 11.1% ) 0(. 0.0% ) 5(. 55.6% ) 0(. 0.0% )N=. 9. 100∼. 4(. 57.1% ) 1(. 14.3% ) 0(. 0.0% ) 1(. 14.3% ) 2(. 28.6% ) 2(. 28.6% )N=. 7. 不明. 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 0(. 0.0% ) 2(. 66.7% ) 2(. 66.7% )N=. 3. 19(. 24.7% ) 5(. 6.5% ) 7(. 9.1% ) 9(. 11.7% ) 39(. 50.6% ) 26(. 33.8% )N= 77. 100% 不明. 30%以上. 10%以上30%未満. 錆垂れ. ∼29戸. 7.4%. 70%. 欠損. 14.9%. 計. 図 6 建築時期別にみた転用店舗の割合. 単位:件(割合)複数回答あり. 表 7 調査結果 外壁全般 バルコニー. 外. 外廊下. 観 外階段 建. 玄関ホール. 物. 廊下 内 観 階段. 付. 外 付属物. 属. 構. 物 ・. 外構. 壁コンクリート 壁仕上げ 上げ裏(天井). 問題なし ( 380 ) ひび割れ ( 問題なし ( 381 ) ひび割れ ( 問題なし ( 363 ) ひび割れ (. 手摺り壁コンクリート 手摺り壁仕上げ 上げ裏(天井) 金属手摺り コンクリート階段 鉄骨階段 床 壁 天井 床 壁 天井 手摺り 床 壁 天井 手摺り ノンスリップ 集合郵便受け 掲示板 植木 ゴミ置き場 駐輪場. 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし 問題なし. ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( (. 327 333 339 263 328 71 376 421 427 66 96 109 80 73 89 102 98 89 418 373 391 325 319. ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ). ひび割れ ひび割れ ひび割れ 破損 ひび割れ 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 破損 未整頓 未整頓 ゴミ放置 ゴミ放置 ゴミ放置. 51 ) 54 ) 19 ). 欠損 欠損 欠損. ( 24 ) 欠損 ( 18 ) 欠損 ( 2) 欠損 ( 0) 発錆 ( 16 ) 欠損 ( 3) 発錆 ( 19 ) ひび割れ ( 2 ) ひび割れ ( 4 ) ひび割れ ( 2 ) ひび割れ ( 2 ) ひび割れ ( 2 ) ひび割れ ( 2) 発錆 ( 6 ) ひび割れ ( 1 ) ひび割れ ( 2 ) ひび割れ ( 3) 発錆 ( 12 ) 発錆 ( 24 ) ( 13 ) ( 7 ) 枯木・繁茂 ( 105 ) ( 4 ) 未整頓. ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( (. ( (. 4) 4) 5) 0 1 0 11 5 12 29 15 1 40 17 2 8 28 21 4 11 1. ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ). 9). 錆垂れ 剥離 錆垂れ. ( ( (. 14 ) 13 ) 7). 鉄筋露出 (. 1). 鉄筋露出 (. 9). 錆垂れ 剥離 錆垂れ. ( ( (. 0) 3) 2). 鉄筋露出 (. 0). 鉄筋露出 (. 2). 錆垂れ 穴あき 剥離 剥離 剥離 剥離 剥離 剥離 固定不良 剥離 剥離 剥離 固定不良 固定不良. ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( (. 2 1 7 1 5 2 1 2 0 1 7 7 1 0. 鉄筋露出 ( ( (. 3) 剥離 ( 0) 0 ) ゴミ放置 (. 水溜(跡). (. 1 ) ゴミ放置 (. 水溜(跡). (. 0 ) ゴミ放置 (. 倒木危険 (. 70 ) 自転車放置. 27-3. (. ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ). 0) 19 ). 漏水(跡) 水溜(跡). 該当部位なし・不明 該当部位なし・不明 剥離. (. 剥離. (. 39 ) 漏水(跡). (. 26 ). ( (. 16 ) 14 ). 該当部位なし・不明 ( 20 該当部位なし・不明 ( 109 該当部位なし・不明 ( 107 10 ) 漏水(跡) ( 2 ) 該当部位なし・不明 ( 107 該当部位なし・不明 ( 186 8 ) 漏水(跡) ( 2 ) 該当部位なし・不明 ( 105 該当部位なし・不明 ( 376 13 ) 障害物 ( 2 ) 該当部位なし・不明 ( 20 該当部位なし・不明 ( 22 該当部位なし・不明 ( 23 4 ) 障害物 ( 13 ) 該当部位なし・不明 ( 10 該当部位なし・不明 ( 11 該当部位なし・不明 ( 13 該当部位なし・不明 ( 37 0 ) 障害物 ( 10 ) 該当部位なし・不明 ( 12 該当部位なし・不明 ( 13 該当部位なし・不明 ( 12 該当部位なし・不明 ( 15 該当部位なし・不明 ( 26 該当部位なし・不明 ( 18 該当部位なし・不明 ( 74 該当部位なし・不明 ( 53 該当部位なし・不明 ( 30 該当部位なし・不明 ( 53 単位:件(N=460,内観のみN=134 複数回答あり). ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ).

(4) として 6 部位・13 状態を選び、当てはまるマンショ. 表 12 安全上特に憂慮すべき劣化状態. ン 67 件を早急に対応が必要なものと位置付ける。 (表. 外壁全般. 12)物的特性との関係は次の通りである。. バルコニー. 1)階数:7 階建∼ 9 階建のマンションが同セクター内、. 部位 壁コンクリート 上げ裏(天井) 手摺り壁コンクリート. 外廊下. 上げ裏(天井). 全体共にポイントが高い。 (表 13) 2)住戸数:住戸数が少ないマンションほどポイント. コンクリート階段. 外階段. 鉄骨階段. が高い傾向にある。 (表 14) 経過しており同セクター内では 38.9% にあたる。(表. 階数. 15). 1 9 39 26 0 2 10 2 3 8 2 1 0 N=67 複数回答あり. 合では住吉小学校区で 35.3% と高く、校区内、全体 を通して春住小学校区が低い。(表 16). (B)劣化が著しいマ セクター内に占める割. (A)全体. 4∼6階 7∼9階 10∼12階 13∼15階 不明 総計. 4)立地:全校区に立地しており、校区内に占める割. ンション. 65 154 167 74 7 467. 合 (B)/(A)×100%. 13 31 18 4 1 67. ( ( ( ( ( (. 20.0% 20.1% 10.8% 5.4% 14.3% 14.3%. 全体に占める割合 (B)/総計×100%. ) ) ) ) ) ). 19.4% 46.3% 26.9% 6.0% 1.5% 100.0% 単位:件. 表 14 住戸数からみた劣化が著しいマンション 住戸数. 5. マンションの適正な管理にむけて 点検調査が必要である。前章で取り上げた早急に対応 が必要なマンション以外は日常的な保守点検で十分対. (B)劣化が著しいマ セクター内に占める割. (A)全体. ∼29戸 30∼49戸 50∼69戸 70∼99戸 100戸以上 不明 総計. 1)マンション内では管理組合による自主的な建物の. ンション. 126 159 63 67 41 11 467. 合 (B)/(A)×100%. 23 22 10 5 4 3 67. ( ( ( ( ( ( (. 18.3% 13.8% 15.9% 7.5% 9.8% 27.3% 14.3%. 全体に占める割合 (B)/総計×100%. ) ) ) ) ) ) ). 34.3% 32.8% 14.9% 7.5% 6.0% 4.5% 100.0% 単位:件. 表 15 建築時期からみた劣化が著しいマンション. 応していけるものと考える。 2)マンション管理には公的な対応・支援が必要であ. 建築時期. る。「マンション管理の適正化の推進に関する法律」 第5条. 件数. 表 13 階数からみた劣化が著しいマンション. 3)建築時期:67 件のうち 55.2% が築後 20 年以上. 注 5). 劣化状態 鉄筋露出 鉄筋露出 剥離 漏水(跡) 鉄筋露出 鉄筋露出 剥離 漏水(跡) 鉄筋露出 剥離 漏水(跡) 穴あき 漏水(跡). において位置づけられている通り、福岡市. には地域の事情を踏まえたマンション管理情報の提供 が必要である。  そして、この公的対応・支援がまず第一に、最も必. (B)劣化が著しいマ セクター内に占める割. (A)全体. ∼1972年 1973∼1982年 1983∼1987年 1988∼1992年 1993∼1997年 1998∼2002年 総計. ンション. 6 162 87 111 47 54 467. 合 (B)/(A)×100%. 1 36 12 16 1 1 67. ( ( ( ( ( ( (. 16.7% 22.2% 13.8% 14.4% 2.1% 1.9% 14.3%. 全体に占める割合 (B)/総計×100%. ) ) ) ) ) ) ). 1.5% 53.7% 17.9% 23.9% 1.5% 1.5% 100.0% 単位:件. 表 16 立地からみた劣化が著しいマンション. 要とされているマンションに対して早急かつ的確に施. 立地. されなければならない。管理組合が機能していない、 総会も開かれていないようなマンションこそ問題であ り、これらに対して個別に対応・支援していく必要が ある。 6. まとめ 1)福岡市は主世帯数に占める共同住宅の割合が高い。 実態調査での情報量は十分とは言えず、審議会におい て情報に関する施策が重要視されている。. 博多 堅粕 住吉 東住吉 千代 春住 東光 美野島 博多区計 大名 簀子 警固 春吉 高宮 舞鶴 中央区計 総計. (B)劣化が著しいマ セクター内に占める割. (A)全体. ンション. 62 28 17 25 14 13 13 31 203 41 37 90 37 52 7 264 467. 合 (B)/(A)×100%. 7 4 6 7 3 1 2 1 31 8 5 12 3 7 1 36 67. ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( ( (. 11.3% 14.3% 35.3% 28.0% 21.4% 7.7% 15.4% 3.2% 15.3% 19.5% 13.5% 13.3% 8.1% 13.5% 14.3% 13.6% 14.3%. 全体に占める割合 (B)/総計×100%. ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ). 10.4% 6.0% 9.0% 10.4% 4.5% 1.5% 3.0% 1.5% 46.3% 11.9% 7.5% 17.9% 4.5% 10.4% 1.5% 53.7% 100.0% 単位:件. 2)福岡市都心部では住戸数が少ない小規模マンショ. 注 1)本研究においては民間共同住宅と公的賃貸住宅を総称したものをいう。. ンが多い。築後 20 年以上経過したマンションも多く. 注 2)福岡市建築局「マンション管理組合等実態調査報告書」による。. 今後加速度的に増加していくと予想される。. 注 3)福岡市建築局が民間分譲マンションとして把握している 480 件のうち、現地調. 3)福岡市都心部において約半数のマンションに何ら. 7 件を除外し、複数棟のもの 3 箇所・9 棟については住棟構成、管理形態から判断し. 査によってマンションと認められなかったもの、および所在を確認できなかったもの. かの建物劣化状態が確認され、部位ではバルコニー上. て 1 箇所につき 1 件とした。. げ裏が最も多い。また、早急に対応が必要なマンショ. 注 5)第 5 条「国及び地方公共団体は、マンションの管理の適正化に資するため、管. 注 4)管理組合、理事長、管理会社等の表記があるポストのこと。 理組合又はマンションの区分所有者の求めに応じ、必要な情報及び資料の提供その他. ンは全体の 14.3% あり、住戸数が少なく築後 20 年以. の措置を講ずるよう努めなければならない。」. 上経過したものに多くみられる。. 謝辞. 4)マンションの適正な管理にむけて、管理組合の自.  調査にあたり福岡市建築局住宅政策課、ならびに各マンションの理事長、管理人の. 主的な点検調査と公的対応・支援のあり方を提案する。. 方々に多大なご協力を得ました。ここに記して深謝いたします。. 27-4.

(5)

表 12 安全上特に憂慮すべき劣化状態 表 16 立地からみた劣化が著しいマンション表 13 階数からみた劣化が著しいマンション 表 14 住戸数からみた劣化が著しいマンション 表 15 建築時期からみた劣化が著しいマンション 注 1)本研究においては民間共同住宅と公的賃貸住宅を総称したものをいう。 注 2)福岡市建築局「マンション管理組合等実態調査報告書」による。 注 3)福岡市建築局が民間分譲マンションとして把握している 480 件のうち、現地調 査によってマンションと認められなかったもの、および所在を

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番号 団体名称 (市町名) 目標 取組内容 計画期間 計画に参画する住民等. 13 根上校下婦人会 (能美市)

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奈良県吉野林業地を代表する元清光林業株式会社部 長。吉野林業の伝統である長伐期択伐施業を守り、間 伐(多間伐を繰り返し、1 階の間伐は