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セ ル ロ ー ス 系 バ イ オ マ ス , 熱 水 処 理 , 酵 素 糖 化 , メ タ ン 発 酵 [連 絡 先

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Academic year: 2022

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(1)Ⅶ-15. 第41回土木学会関東支部技術研究発表会. 熱水処理を適用したきのこ廃菌床からの資源回収量の変化 長 岡 技 術 科 学 大 学 大 学 院 (学 ) ○ 岡 部 陽 平 , (学 ) 吉 田 理 奈 , (学 ) 菅 生 亜 美 中 村 明 靖 , 志 田 洋 介 , 小 笠 原 渉 , (正 ) 幡 本 将 史 , (正 ) 山 口 隆 司 国際石油開発帝石株式会社 若山樹,今田美郎 1. は じ め に 近 年 ,食 料 と 競 合 し な い セ ル ロ ー ス 系 バ イ オ マ ス か ら の 資 源 回 収 が 注 目 さ れ て い る .し か し , セルロース系バイオマスは,強固な結晶構造や酵素の加水分解を妨げるリグニン成分を有して お り ,生 物 変 換 (酵 素 糖 化 ,メ タ ン 発 酵 な ど ) に よ る 直 接 的 な 利 用 は 困 難 で あ る .し か し ,生 物変換を行なう前に種々の前処理を施し,結晶構造の破壊やリグニンを除去することで直接的 な利用が可能となる.そこで我々は,セルロース系バイオマスが有する結晶構造の破壊や阻害 成分であるリグニンを除去するための前処理として熱水処理に着目した.本研究では,国内で 年 間 約 30 万 ト ン 排 出 さ れ て い る き の こ 廃 菌 床 を 対 象 と し て ,酵 素 糖 化 お よ び メ タ ン 発 酵 の 前 処 理として熱水処理を適用し,糖およびメタンの回収率の向上を試みた. 2. 実 験 方 法 本実験には,新潟県内のきのこ栽培工場から収集したマイタケ栽培後のきのこ廃菌床を用い た .き の こ 廃 菌 床 は ,特 に ふ る い 分 け な ど に よ る 粒 径 の 調 整 を 行 わ ず に ,塊 状 の も の を ほ ぐ し , 実 験 に 使 用 し た .き の こ 廃 菌 床 の 構 成 成 分 は ,1.0 g-DM (1.0 g-Dry Material : 乾 燥 重 量 ) あ た り セ ル ロ ー ス 0.55 g, ヘ ミ セ ル ロ ー ス 0.27 g, リ グ ニ ン 0.16 g, 灰 分 0.02 gで あ っ た . セ ル ロ ー ス お よ び へ ミ セ ル ロ ー ス , リ グ ニ ン , 灰 分 の 測 定 は (一 財 ) 日 本 食 品 分 析 セ ン タ ー に 委 託 し た . 2.1 熱 水 処 理 試 験 熱 水 処 理 に は 日 東 高 圧 ( 株 ) の 熱 水 処 理 装 置 を 用 い た . き の こ 廃 菌 床 濃 度 は VS (Volatile Solid) 基 準 で 3% (w/v) と し た . 処 理 温 度 は 180, 200, 220°C, 反 応 時 間 は 30 min と し た . 熱 水処理後,固液分離を行い,溶出したリグニンの濃度測定を行った.リグニンは吸光光度計 (DR/2500, HACH) を 用 い た Tyrosine Method に よ り 定 量 し た .また,180,200°C で 熱 水 処 理 し た 残渣においては,セルロース,ヘミセルロース成分の分析を行なった.分析は日本食品分析セ ンターに委託した. 2.2 酵 素 糖 化 試 験 酵 素 糖 化 試 験 に は ,(株 ) 明 治 の 酵 素 製 剤 (Meiselase) を 用 い ,酵 素 濃 度 は 3.0 g/L と し た .熱 水 処 理 残 渣 の 濃 度 は 5% (w/v, VS 基 準 ) と し た .初 期 pH は 5.0 に 調 整 し ,反 応 容 器 で あ る バ イ ア ル 瓶 は 50°C の 恒 温 槽 に お い て 約 150 strokes/min で 振 と う さ せ た . 反 応 時 間 は 48 hr と し た . 反 応 終 了 後 ,溶 解 性 全 糖 濃 度 を フ ェ ノ ー ル・硫 酸 法 を 用 い て 測 定 し た .ま た ,180 お よ び 220°C の系において,酵素糖化試験に用いた熱水処理残渣中のセルロースおよびへミセルロースあた りの糖回収量を算出した. 2.3 メ タ ン 発 酵 試 験 植 種 汚 泥 に は ,長 岡 市 の 下 水 処 理 場 か ら 採 取 し た 中 温 下 水 消 化 汚 泥 を 用 い ,分 散 処 理 後 , 25 mM リ ン 酸 緩 衝 液 に よ る 洗 浄 を 施 し , メ タ ン 発 酵 試 験 に 供 し た . 基 質 に は 熱 水 処 理 を 施 し た き の こ 廃 菌 床 を 用 い た . 基 質 濃 度 は 汚 泥 と 1:1 (w/w, VS 基 準 ) と し た . 初 期 pH は , 1M-NaOH お よ び 1M-HCl を 用 い て 7.0 ± 0.1 に 調 整 し た . バ イ ア ル 瓶 は 35°C の 恒 温 槽 に お い て 約 100 strokes/min で 振 と う さ せ ,反 応 時 間 は 30 day と し た .生 成 し た バ イ オ ガ ス の 量 と 組 成 成 分 を 測 定 し た . バ イ オ ガ ス の 組 成 成 分 は ガ ス ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー を 用 い て 行 っ た . ま た , 180,200°C で熱水処理した残渣においては,メタン発酵試験に用いた熱水処理残渣中のセルロースおよび へミセスロースあたりのメタン回収量を算出した. [キ ー ワ ー ド ] : セ ル ロ ー ス 系 バ イ オ マ ス , 熱 水 処 理 , 酵 素 糖 化 , メ タ ン 発 酵 [連 絡 先 ] : 〒 940-2188 新 潟 県 長 岡 市 上 富 岡 町 1603-1 長 岡 技 術 科 学 大 学 水 圏 土 壌 環 境 制 御 工 学 研 究 室 TEL : 0258-47-1611 ( 内 線 6646 ) E-mail : [email protected].

(2) Ⅶ-15. 3. 実 験 結 果 お よ び 考 察 3.1 熱 水 処 理 試 験 処理溶液中のリグニン濃度の測定を行なった 結果,リグニン溶出率は,処理温度の上昇に従 い , 増 加 す る 傾 向 を 示 し , 処 理 温 度 220°C に お い て 最 大 で 43%で あ っ た (図 1) . 熱水処理によ り,酵素糖化およびメタン発酵の利用可能成分であ るセルロースの割合が増加した (図 2) . 処 理 温 度 180,220°C に お い て ,残 渣 中 の へ ミ セ ル ロ ー ス の割合は非常に小さい値となり,へミセルロー ス は 180°C よ り も 低 温 条 件 で 分 解 さ れ 始 め て い るものと考えられる.熱水処理により酵素の加 水分解を妨げるリグニンが除去され,セルロー スが増加することが示唆された. 3.2 酵 素 糖 化 試 験 熱水処理を施した系のセルロースおよびへミ セルロースあたりの糖回収量は,未処理のきの こ廃菌床を酵素糖化した系と比較して増加した (図 3) . 処 理 温 度 220°C の 系 に お い て , 糖 回 収 量 は 未 処 理 の 系 の 約 11 倍 と な り ,熱 水 処 理 に よ りセルロースの利用率が向上していることが確 認された.さらに,未処理および熱水処理を施 したきのこ廃菌床について走査型電子顕微鏡に よる観察を行った.未処理のきのこ廃菌床は滑 らかな組織表面であったが,熱水処理を施した きのこ廃菌床は組織表面に穿孔している様子が 確 認 さ れ , 表 面 積 の 増 加 が 確 認 さ れ た (デ ー タ 未掲載) .これらのことから,熱水処理によっ て,酵素が接触できるセルロース部分の割合が 増加し,糖化率が向上することが示唆された. 3.2 メ タ ン 発 酵 試 験 熱水処理を施した系のセルロースおよびへミ セルロースあたりのメタン回収量は,未処理の き の こ 廃 菌 床 の 系 と 比 較 し て 増 加 し ,180お よ び 220°C の 系 に お い て 未 処 理 の 系 の 約 1.5 倍 と な っ た (図 4) .こ れ は ,熱 水 処 理 に よ っ て ,メ タ ン発酵に利用されやすいセルロースなどの易分 解部分が増加したためであると考えられる. 4. ま と め 未処理の系と比較し,セルロースおよびヘミ セ ル ロ ー ス 成 分 あ た り の 糖 回 収 量 は 約 11 倍 (処 理 温 度 : 220°C) に 増 加 し た . ま た 、 メ タ ン 回 収 量 は ,約 1.5 倍 (処 理 温 度:180,220°C) に 増加した.以上のことから,きのこ廃菌床に熱 水処理を施すことで,生物変換に利用可能なセ ルロース成分が増加し,糖およびメタンの回収 率が向上することが確認された.. 第41回土木学会関東支部技術研究発表会. 図 1 熱水処理溶液へのリグニン溶出率. 図 2 熱水処理残渣中のセルロースおよび ヘミセルロースの割合. 図 3 酵素糖化における糖回収量. 図 4 メタン発酵におけるメタン回収量.

(3)

参照