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c c c b b b a a a 底生生物による干潟の底質硬度への影響

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Academic year: 2022

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(1)VII-151. 底生生物による干潟の底質硬度への影響. 中央復建コンサルタンツ( 株) 正会員. ○奥宮英治. 港湾空港技術研究所. 桑江朝比呂. 港湾空港技術研究所. 正会員. 小沼. 晋. 港湾空港技術研究所. 正会員. 中村由行. 1. はじめに 干潟の底質特性は,干潟の性格を決める重要な環境. 潟の高潮帯に生息する代表的な生物として,ホソウミ. 要素のひとつである.底質の硬度はアサリの潜砂速度. ニナ (Batillaria cumingii ) とコメツキガニ (Scopimera. などと関係が深く,底生生物の分布を決定づける重要. globosa) を選定して,Pool-a にホソウミニナを 500 個体,. な環境因子のひとつであると考えられる.これまでに,. Pool-c にコメツキガニを 200 個体をそれぞれ投入した.. 底質硬度と底生生物の分布との関連を調べた研究例は. 投入した生物の個体数は盤洲干潟の岸付近における生. いくつかみられる(例えば,阿久津ら ).しかし,底生. 息密度に近くなるように考慮している.Pool-b は生物. 生物の生息が底質硬度に及ぼす影響について調べた研. の投入を行わずに比較対象 ( コントロール ) とした.図 ‑. 究例は殆どみられない.そこで,本研究では,港湾空. 1 に実験水槽の概要を示す.以上の条件で干潟実験施. 港技術研究所が所有する干潟実験生態系( 干潟実験施. 設の運転を行い,定期的にポータブルコーン貫入試験. 設)を用いて実験を行い,底生生物の生息が干潟の底質. を実施した.本試験により得られるコーンの貫入抵抗. 硬度に及ぼす影響について検討を行った.. 値を底質硬度と評価し,その経時変化を調べた.また,. 1). 投入した生物以外の生物相を確認するために,各水槽 に生息するマクロベントスの調査を実施した.調査は. 2 . 干潟実験施設の概要 本実験施設は自然光を取り入れるために屋根が全面. 泥深 20cm までの底泥を内径 8.6cm のアクリルパイプで. ガラス張りとなっており,内部には長さ 7m,幅 3m の. 採取し,1mm 目のふるいでふるい,残った生物を同定・. 水槽が備えられている.水槽には千葉県盤洲干潟産の. 計数した.. 底泥が投入されており,そこに久里浜湾からポンプで 汲み上げた無処理の海水を導入し,機械制御で潮汐を 与えている.また,水槽の水は週 1‑ 3 回の頻度で新鮮 な海水との交換を行っている.本実験施設では 1994 年 12 月の運転開始以来,人為的な生物投入無しに実験生. 1m 0. 態系を創出することに成功している.すなわち,実験. 1m. 1m. 1c m 仕切板. 水槽に加入したすべての生物は海水由来である(例えば. ホソウミニナ. 卵・胞子・幼生など).その他干潟水槽の制御条件・仕. コントロール 8m. 様などについては,細川 2 ) らに述べられている. Pool -a Pool -b Pool -c. 3. 実験方法 干潟実験施設の実験水槽を,幅 1m ごとに 3 つに区 分して,それぞれ Pool-a ,Pool-b ,Pool-c とした.各水. 0. 槽の底泥は,人力で攪拌して軟弱な状態に仕上げ,実. 1cm. コメツキガニ. 験の初期状態とした.底泥の泥深 0 〜 20cm の平均粒径 D50 は 0.17mm ,細粒分含有率は 17.5% である.盤洲干. 図 ‑1. 潮流発生装置. 実験水槽の概要. Key Words: 干潟生態系,干潟実験施設,底質硬度,コーン貫入試験,貫入抵抗, 連絡先:奥宮英治. 〒 532-0004. 大阪市淀川区西宮原 1-8-29 06-6393-1307 [email protected]. -302-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) VII-151. q c (kP a) 0 0. 200. 400. 600. qc (k Pa) 800. 0 0. 200. 400. 600. qc (k Pa) 800. 0 0. 200. 400. 600. 800. -20. - 30. -10. Gr ound Le ve l ( c m). -10. Gr ound Le ve l ( c m). Gr ound Le ve l ( c m). ● 2000/ 7/17 ( 生物投入 前). -20. - 30. ホソウミニナ投入水槽 (Pool-a). 図‑2. ○ 2000/ 7/24 ( 6 日後 ). -10. △ 2000/ 8/11 ( 24 日 後) □ 2000/ 9/6 ( 50 日 後) -2 0. ▽ 2000/ 11/2 ( 106 日後 ). - 30. コントロール水槽 (Pool-b). コメツキガニ投入水槽 (Pool-c). 各実験水槽におけるコーン貫入抵抗値と地盤深度の関係. 4 . 実験結果及び考察 図 ‑ 2 に各実験水槽におけるコーン貫入試験結果を示. 0.18. 0.16. 0.16. コケゴカイの湿重量 (g/0.004m2). す.生物を投入しなかったコントロール水槽では,時. 0.18. 間の経過とともに GL-20cm 程度までの範囲で底泥の硬 質化がみられる.これは潮汐加重や底泥の自重による 圧密の進行に伴う強度増加が主たる原因であると考え. 0.14. 0.14. 0.12. 0.12. 0.1. 0.1. 0.08. 0.08. 0.06. 0.06. 0.04. 0.04. 0.02. 0.02. られる.これに対し,コメツキガニ投入水槽をみると. 0. 0. 今回の実験期間内では強度増加はみられず,生物投入. 12月(5ヶ月後). ウミニナ水槽 コントロール. 前の軟弱な状態が維持されていた.コメツキガニが地. コメツキガニ水槽. 9月(2ヶ月後) 実験開始前. 表面下 10cm 程度まで巣穴を形成する生物であるため, 彼らの造巣活動( 底泥攪拌や底泥間隙の増加) により,. 図 ‑ 3 各実験水槽中のコケゴカイの湿重量変化. 底泥が軟質な状態で維持されたものと考えられる.一 方,ホソウミニナ投入水槽の試験結果をみると,ホソ. 盛んに造巣活動を行って底質の軟質化に寄与したもの. ウミニナはコメツキガニとは違い,造巣活動を行わな. と考えられる.. いにもかかわらず,底泥硬度はコントロール水槽に比 べて軟質な状態で維持されていた.図 ‑ 3 に本実験と平. 5. おわりに. 行して実施した各実験水槽のマクロベントス調査結果. 底生生物が干潟の底質硬度に及ぼす影響を検討した.. のうち,人為的に投入した生物以外での優占種として. 干潟の底質硬度は底生生物の生息状況によって差異が. 認められたコケゴカイ (Ceratonereis erythraeensis) の総. みられ,特に底生生物による造巣活動(バイオターベー. 湿重量の推移を示す.これによると,ホソウミニナ投. ション)の影響を受けて,軟弱な状態が維持されること. 入水槽ではコケゴカイの総重量が他の水槽に比べて多. が実験により示された.. く,実験開始から 5ヶ月後には他の水槽のおよそ 4 倍の 値を示した.ホソウミニナ投入区でコケゴカイが大き. 参考文献. く増殖した正確な原因は不明であるが,ホソウミニナ. 1) 阿久津孝夫 , 山田俊郎 , 佐藤仁 , 明田定満 , 谷野賢二:. を投入したことによる底質環境の変化が寄与している. アサリの生息と底質の硬度,粒度との関係について. 可能性が高いと思われる.マクロベントス調査によっ. , 開発土木研究所月報 , No.503, pp.22-30, 1995.. てコケゴカイの増殖が確認されたのは,実験開始から. 2) 細川恭史 , 桑江朝比呂 , 三好英一 , 室善一郎 , 木部英. 5ヶ月経過した後のことであるが,幼体のコケゴカイは. 治:干潟実験施設を用いた物質収支観測 , 港湾技研. 実験開始後早期からホソウミニナ投入水槽に加入し,. 資料 , No.832, pp1-21, 1996.. -303-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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