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書き言葉としての愛媛方言の研究 -方言の活用事例を中心に-

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Academic year: 2021

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番き言葉としての愛媛方言の研究

一方言の活用事例を中心に一

専 攻 教 科 ・ 領 域 教 育 専 攻 コース 言語系コース(国語) 氏 名 萩 森 万 裕 美 1 .研 究 の 居 的 「ことばの力Jをスローガンとして掲げてい る愛媛県では、方言を取り入れた標語が路両電 車に書かれている様子や、商品として売られて いる方言カルタなどを目にする機会がある。こ のような場面を自にすることで、私たちは愛媛 県民としての

J

共 同 意 識Jや「連帯感j、「地域 色jなどを感じ取ることができるが、一方では、 日常生活で使用されていない トー (ぞ)なもし」 のような表現が土産応の看板に使用されている こともあり 、このような愛媛方言は「作られた 方 言Jのようにも感じられる。 そこで本研究では、愛媛県のタウン誌や看板、 土産品などに見られる「書き言葉としての愛媛 方 言Jを具体的に分析し、以下の3点を明らか にする。 ( 1 ) 書 き 言 葉 と し て の 愛 媛 方 言 は ど の よ う に使用されているか。

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) 方言使用の背景にはどのような意図・目 的があるのか。 ( 3 ) 書き言葉としての愛媛方言の「教材とし ての有効性jはどのような点にあるのか。

2.

論 文 の 構 戒 第1章 序 論 第2章 方言の性質と言語景観に関する先行研 次 舟 守 7L 指 導 教 員 茂 木 俊 伸 第3章 書き言葉としての愛媛方言 第4章 タウン誌における愛媛方言 第 5章 言語景観における愛媛方言 第6章 愛媛県のゆるキャラと方言 第 7章 結 論 参考文献 資 料

3.

論文 の 内 容 本研究ば、以下の7章で構成される。 第 1章では、本研究の目的と方法、構成につ いて述べた。 第2章では、先行研究から方言の性質や「言 語景観」の概念についてまとめ、「書き言葉とし ての愛媛方言Jの研究がどのようなものである かについて示した。 第 3章 で は、先行研究に基づき、「書き言葉 としての方言」を研究する意義について述べた。 第 4章では、愛媛方言が使われている具体的 な媒体として、愛媛県内で発行されているタウ ン誌の調査・分析を行った。 第5章では、愛媛方言が使われている「言語 景 観Jの具体的な媒体として、土産品、ポスタ 一、パンフレットなどの調査・分析を行った。 第 6章では、愛媛県の地域キャラクター(ゆ るキャラ)が用いられている土産品を対象とし、 そとで使用されている愛媛方言の調査 ・分析を

f

子った。 -165

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-第 7章では、本研究によって明らかになった ことと今後の課題について述べた。 4. 本碗究の成果 本研究では、先に

r

1.研究の自的j に示し た 3つの課題に基づいて分析を行った。 r(1 )書き言葉としての愛媛方言はどのよう に使用されているかJ に関しては、調査対象と した媒体寸べてに文末表現の使用が見られ、愛 媛方言には文末で用いられる表現が非常に多い ことが分かった。特に《判断》や《念押し》な どを表す「…わしリや「…けんjなどの表現は、 「決ま り文句jでもよく使われていた。 同じく、文末に多く使用されていた「…(ぞ) なもしj については、駅弁のパッケージや土産 品

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苫のポップ (商品説明〉などに使用され、書 き言葉としての愛媛方言は「生きた方言Jとし ての使用ではなく、何らかの商業的な意図を持 って使用されていることが分かつた。 その他の品詞で使用が多かったのは、動詞と 名詞である。動詞は「決まり文句j として{吏用 されているものが多く、 名詞は食べ物を表す愛 媛方言が「庖の名前Jとして使用されているも のが多かった。

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2 )方言使用の背景にはどのような意図・ 目的があるのか」に関しては、先行研究の指摘 のように、県外からの非方言話者に対しては歓 迎・勧誘などを表す「異境演出機能jやアピー ノレ機能を持った「注意喚起機能」が、また、県 民である方言話者に対しては同族意識などを表 す「連帯感演出機能Jが意図されていることが 分かつた。

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(

3 )書き言葉ーと しての愛媛方言の教材とし ての有効性はどのような点にあるのかJに関し ては、大きく分けて次の 3点にまとめることが できた。 -実際の使用例が身近で観察@収集しやすい。 -身近な分だけ興味を引きやすい。

r

観光ノ《ンフレット」のように日常的に自にし ないものも、「誰に対してJ

r

なぜj方言を使 っているのかを考える材料となり得る。

5.

母畿の課題

今回の研究では、 書き言葉と しての愛媛方言 について、 タウン誌と様々な「言語景観Jを対 象とした調査 ・分析をすることができた。 今後は、本研究で分析することができなかっ た媒体についても分析する必要がある。 また、本研究で考察した 「書き言葉としての 愛媛方言の教材としての有効性Jについて、教 育現場で方言教材を使用することを念頭に置い た、 より詳しい考察を加えることも、今後の課 題である。 -166

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