1 0 1
(
1 6
)
オオ ニシ ユウ 氏名(生年月日〉 本 籍 学 位 の 種 類 学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目大 西
裕 子 ( 医学博士 乙第661 号 昭和5
9
年5
月18 日 学位規則第5
条第2
項該当(博士の学位論文提出者〉 家 兎 角 膜 上 皮 培 養 細 胞 の 単 純 へ ル ペ ス ウ イ ル ス 感 染 に 及 ぼ す ヒ ト イ ン タ ー フ ェ ロ ンβ の 効 果 論 文 審 査 委 員 ( 主 査 〉 教 授 内 田 幸 男 ( 副 査 〉 教 授 吉 岡 守 正 , 教 授 石 津 澄 子論 文 内 容 の 要 旨
研究目的 最近, ヒト細胞由来のインターフエロン(I FN) の量 産が進み,純度の高い製品が得られるようになった. これに伴って臨床への応用として,本格的な治療試験 が行なわれつつある.眼科領域では,単純ヘルベス角 膜炎は薬物の点眼による病巣の変化が評価されやすい ことから, IFN の臨床試験に適した疾患である.基礎 実験として,家兎の実験的単純ヘルベス角膜炎におい て,病巣の拡大をヒト IFN 点眼が抑えるという報告が ある.種特異性を越えたこの現象が事実か否かを ni v i t r o でしらベた.すながち培養した家兎角膜上皮細胞 と単純へルペスウイルス (HSV) の系に及ぼすヒト I F N -β の影響を検討した.また IFN の効果は用いる 細胞とウイルスの組合せによって異なるとされるの で, 2, 3のヒトおよびウサギの細胞を比較対照として おいた 材料と方法 1.家兎角膜上皮細胞:体重2kg
前後の幼若家兎を 屠殺後,摘出した眼球から角膜表層組織を採取して細 切した.この組織片とマルチプレートまたはチェン パースライドに植えた. 10% 仔牛血清加MEM 培地を 加え, 5 %C0 2下3C7" で培養し,単層培養を得た. 2 . 株細胞:継代歴を異にする 2種の HeLa-S3' FL およびウサギ腎由来のRK 13細胞を用いた. 3 . ウ イ ル ス : 樹 枝 状 角 膜 炎 の 病 巣 か ら 分 離 し た HSV-I 型を用いた. 4 . インターフエロン:東レ基礎研究所製ヒト IFN-βで,力価1. 0X10 6IU/ パイアル,比活性1. 0X10 7IU/ mg タンパクである. 5 . 50% 細胞変性効果法:単層培養の各細胞に IFN 希釈液を6時間または61 時間作用させたのち, HSV を1時間接触させ,細胞変性効果(CP むを観察した. CPE を50% に起こすIFN の濃度を求めた. 6 . 蛍光抗体法:前記の方法と同じく各細胞を IFN で処理し, HSV を接種した7時間後にとり出し,抗 HSV ウサギ蛍光標識抗体と反応させた.蛍光顕微鏡 下で特異蛍光を放っ細胞からなるusfoc を数えた.こ の値をIFN 処理と非処理の聞で比較し,感染ocusf 形 成の50% 阻止濃度を求めた. 結果 CPE 50法において,家兎角膜上皮細胞と RK 13細胞で、はともに5000IU/ml であり, HeLa 細 胞 で は8000IU/
ml であった. FL 細胞で、は80IU/ml と低い濃度であっ
た
蛍光抗体法においては, IFN 処理による感染50% 阻
止は家兎角膜上皮細胞で、は5500IU/ml ,RK 13細胞と
HeLa 細胞ではそれぞれ, 5300IU/ml , 8000IU/ml で
あった. IFN による前処理は6時間, 61時間とも同程度の抗 ウイルス効果を生じ特に差は認めなかった. 結語 IFN の作用の特徴は種特異性とされるが,ときに種 を越えることがある.本研究で家兎角膜上皮細胞への HSV 感染に対して, ヒトβFN-I のウイルス増殖抑制