140 氏 名 (生 年 月 日)
本
籍
学 位 の 種 類
学 位 授 与 の 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件学 位 論 文 題 目
論 文 審 査 委 員
(50
)
テ ヅ カ ヒ デ オ手
塚
秀
夫
博 士 (医 学)
乙 第1504号 平 成 6 年10月21日 学 位 規 則 第 4 条 第 2 項 該 当 (博 士 の 学 位 論 文 提 出 者)早 期 胃 癌 に お け る 粘 膜 下 層 浸 潤 様 式 の 臨 床 病 理 学 的 検 討 一 粘 膜 下 層 へ の 癌 組
織 型 の 多 様 性 に つ い て 一
(主 査) 教 授
羽 生 富 士 夫
(副 査) 教 授 小 林 槙 雄, 浜 野 恭 一論
文
内
容
の
要
旨
〔目 的〕
早 期 胃 癌 で は 粘 膜 癌 と 粘 膜 下 層 癌 と で は 転 帰カ 撰 な り, 粘 膜 下 層 の 浸 潤 カミ問 題 と な る. 本 論 文 は こ れ を 明 ら か に す る 目 的 で 粘 膜 層 の 癌 の 進 展, 粘 膜 下 層 へ の 浸 潤 様 式, 組 織 型 の 組 み 合 わ せ な どの 関 係 に つ い て 臨 床 病 理 学 的 な 検 討 を 行 っ た. 〔対 象 お よ び 方 法〕 1986~1987年 に 当 教 室 で 切 除 し た 早 期 胃 癌288症 例 (粘 膜 癌五82症 例, 粘 膜 下 層 癌106症 例)を 対 象 と し 検 索 し 花 .〔結 果〕
1. 浸 潤 様 式 を, ① 筋 板 型, ② 深 層 型, ③ 脈 管 侵 襲 型 に 大 別 し, 筋 板 型 を 間 隙 型 ・ 分 散 型 ・ 断 裂 型 ・ 切 れ 上 が り 型 に, 深 層 型 を 膨 張 型 と び ま ん浸 潤 型 に, 脈 管 侵 襲 型 を リ ン パ 管 侵 襲 型 と 静 脈 侵 襲 型 に 分 類 し 計 8 型 と し た . 2. 初 期 浸 潤 様 式 は 間 隙 型 カミ最 も 多 か っ た . 3. 浸 潤 様 式 は 高 分 化 型 で は 筋 板 型カミ ,低 分 化 型 は 深 層 型 と 脈 管 侵 襲 型 が 浸 潤 様 式 の 特 徴 と し て と ら え ら れ る . 追. 粘 膜 層 の 組 織 型 は44.3兆 が 単 一 で,腫 瘍 径 の 増 大 に 伴 い 組 織 型 が 複 数 と な る 割 合 が 増 加 し,6c㎜ 以 上 は 複 数 の 組 織 型 を 示 し 花. 5. 脈 管 侵 襲 型 が 腫 瘍 径4cm 以 上 で 最 も 多 か っ た . 組 織 型 で は 高 分 化 型 は 静 脈 侵 襲 型カミ, 低 分 化 型 は リ ン パ 管 侵 襲 型 が 多 か っ た. 6. 粘 膜 層 の 優 勢 な 組 織 型カミ粘 膜 下 層 に 浸 潤 す る も の カミ89.6% と 多 い. し か し 粘 膜 層 で 劣 勢 の 組 織 型 で も 低 分 化 型 は 粘 膜 下 層 で 優 勢 に 浸 潤 す る 場 合カミあ る. 7. 脈 管 侵 襲 型 は リ ン パ 節 転 移 陽 性 率 カミ高 が っ だ .〔考察〕
粘 膜 層 で は 腫 瘍 径 の 増 大 と と も に 組 織 型 は 単 一 か ら 複 数 に な っ た. 初 期 の 浸 潤 様 式 は 粘 膜 筋 板の 既 存 の 間 隙 を 浸 潤 す る. 高 分 化 型 と 低 分 化 型 と も に 粘 膜 下 層 へ は 粘 膜 層 の 組 織 型 に 特 有 の 浸 潤 様 式 を 呈 す る. 粘 膜 層 と 粘 膜 下 層 で 組 織 型 の 優 勢 劣 勢 が 逆 転 し て 浸 潤 す る も の カミみ ら れ, こ の 傾 向 は よ り 未 分 化 な 組 織 型 の 混 在 の 場 合 に 多 か っ た. 以 上 の こ と か ら 粘 膜 層 で 組 織 型 カミ複 数 に な る と 個 々 の 組 織 型 に 応 じた 浸 潤 様 式 を 示 し 癌 病 巣 は 多 様 な 性 質 を 帯 びて く る. 腫 瘍 径4cm 以 上 の 場 合 は 脈 管 侵 襲 型カ 撮 も 多 く 肝 や リ ン パ 節 へ の 転 移 の 可 能 性 カミ生 ず る.〔結論〕
粘 膜 下 層 へ の 浸 潤 様 式 の 検 討 か ら 癌 腫 の 進 展, 組 織 型 の 多 様 性 を 見 出 し た . 早 期 胃 癌 の 性 状 を 知 る 上 で は 粘 膜 層 の 検 討 だ け で は 不 十 分 で, 粘 膜 下 層 の 浸潤 様 式 を 考 慮 し 切 除 標 本 の 組 織 学 的 検 索 が 必 要 で あ る. 一 644 一141