• 検索結果がありません。

新規NIK阻害剤mangiferinの細胞死誘導効果及びその機序の解明

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "新規NIK阻害剤mangiferinの細胞死誘導効果及びその機序の解明"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

氏 生年月日

学位論文審査結果の報告書

名 本籍(国籍) 学位の種類 学位記番号 学位授与の条件 (博士の学位)

@秒平成

大阪府 武田朋也 61年 士(薬学) 博 第139 学位規程第5条該当 (副査) 論文題目新規N1部且害剤m釦 ifer血の細胞死誘導効果及びその機序の 6月 角刀明 30日 学位論文受理日 学位論文審査終了日 審査委員 号 平成 平成 益子 (主査) (副主査) 森川敏生 1 -(副主査) (副査) 西田升三

圃国倉

日日

月月

年年

高 9 9 2 2 5 7 2 1 2 6

⑳ξ

(2)

がんは様々なシグナル伝Lを活性化させることで増殖、生子及び、移を促進する。これ らのシグナノレ伝達因子のうち、 nucle雛factorkappaB(NF・心)は肺がん、大腸がん、胃がんな どの様々な癌種において活性化していることが報告されており、この活性化ががんの発症 及び進展に深く関与することが知られている。

NF、KBはP65(RelA)、 RelB、 C、Rel、 NF、KB1 印50/PI05)及びNF・心2 印52/PI0のから構成され

る転写因子で、通常in11ibitorkappaB(1KB)と結合し、不活性型として細胞質に存在する。 NF、KBの活性化にはNF、KB、inducin号kinase(NIK)が重要な役割を果たしている。 NIKは CIAP/TR、F2/TRAF3複合体によって分解を受けているが、 1ゆ叩olysacch砥ide(LPS)、 CD40 1地釦d等の上流からの刺激によってTRAF3が分解され、 NIKが安定化することで下流のIKB 血aseσKK)をりン酸化する。さらに、活性化したIKKによりIKBはりン酸化を受け、プロテ アソームにより分解されることで、 NF、KBは核に移行し標的遺伝子の発現を御Π卸する。 NF・ KBはアポトーシスの調節を行うB ce111eukemia・2 但CI-2)ファミリーやinMbitorsofapoptosis σAP)ファミリーなどのアポトーシス関連因子の発現及びCyclinDなど細胞周期関連因子の遺 伝子発現を調節することで、がんの進行を亢進することが知られている。また、 NF・心阻害 剤は造血器腫癌の増殖を抑え、さらに抗がん剤に対する感受性を高めることが示されてい る。このことは、 NF、心経路ががん治療の有望な夕ーゲット分子であり、この経路を遮断す る薬剤の開発が求められている。 がん患者の予後を低下させる要因として転移が挙げられ、転移は多段階の複雑な過程を 経て成立する。この過程において、がん細胞における表現系の変化が必要となり、がん細 胞の遊走活性の上昇、血管内ヘの浸潤、血管内壁ヘの接着、転移組織における増殖が重要 である。浸潤過程では、がんネ醐包が発現するmatdxmetaⅡOproteinase(MMPS)が重要な役割を 担う。 MMPSは宿主の基底膜やextrace11Ularmatdx(ECM)などの組織構築を破壊するタンパク 分解酵素で、がんの進行や浸潤に関与することが示されている。また、接着も重要な転移 過程のーつであり、 vewlateantig飢S(VLAS)ががんネ剛包と細胞外基質の接着に関与する。そ のため、 MMPS及びVLASを抑制することが転移抑制において重要であると考えられる。ま た、転移には様々な細胞内シグナル伝達因子が関与し、特にNF・KBはがんの悪性度と相関す るとの報告や、 MMPS及びVLASの発現を制御することが示されている。そのため、 NF・KB 経路を抑制する薬剤は転移抑制に有効であると考えられる。 Mangifedn1才天然に存在するポリフェノーノレであり、 A11acardiaceae手斗やGentianaceae手斗など の植物に多く含まれる。近年、 m釦gife血は抗炎症作用、抗酸化作用、免疫調節作用、血糖 降下作用、肝臓保護作用などの様々な作用が報告されている。また、当研究室において、 m釦gife血が造血器腫傷に対して細胞死を誘導することを認めている(shojietα1.,Arch Ph如IRes.20ID。しかし、 mangifednがどのようなメカニズムで造血器腫傷に対してネ剛包死 を誘導しているかは不明である。 第1章では、多発性骨髄腫におけるm釦gife血の細胞死誘導機序について検討した。 M釦gife血はヒト正常Bりンパ球に対して細胞毒性を示さない濃度で、ヒト多発性骨髄腫細 胞株に対して細胞死の誘導を認めた。また、 m釦giferin投与による多発性骨髄腫の細胞死は ミトコンドリア膜電位の低下、 C郎Pase・3の活性化を介したアポトーシスであることを確認 した。 M即gifedn投与による多発性骨髄腫のアポトーシス誘導機序について検討したとこ ろ、 NF、KBの核移行阻害を確認した。しかし、 eX廿aceⅡU1雛 Signal・regulated Mnase ν2

(E既ν2)、 C・J如N・te血inalprotein Mnase ν2 (JNKν2)、 ma1血aH如 targetofraP血ycin (mTOR) の活性動態については変化を認めなかった。また、 mangiferin投与によるNF・心核移行抑制

言△ 文内 ク々 ヒ二

(3)

-機序はNIKのりン酸化抑制を介したIKK、1KBの活性低下及びIKBの発現増加であることを明 らかにした。さらに、抗アポトーシス因子であるX・1inkedi血ibitorofapoptosisprotein

(×1AP)、 SUNivin、 BCI、X工の発現低下を示した。 NIKsi郎A処理した多発性骨髄腫細胞の細

胞生存率及びシグナル1舌性動態にっいて検討したところ、 m蝕giferinと同様に細胞生存率の 低下を確認し、1KK、1心の活陛低下、 NF、KBの核移行阻害及びXIAP、 SUNiV血、 BCI・XLの発 現低下を認めた。このことから、 m釦giferinによるアポトーシス誘導にはNIKの抑制が重要 であると考えられる。以上の結果から、 m飢giferinはN1鄭KWNF・KB経路を阻害する ^

、^

で、×1AP、 SUNivin、 BCI、XLの発現を抑制し、多発性骨髄腫に対してアポトーシスを誘導す ることが示唆された。現在NIKを標的とした治療薬は臨床応用されておらず、 m鬮giferinは

新たな作用機序を有する分子標的薬として期待される。

第2章では、 m飢gifednと抗がん剤併用による細胞死誘導効果の増強及びその機序の解明 を試みた。 M釦giferinと抗がん剤(Adri血ycin、 vinctistine、 Melphala11)併用では、単剤投与と

比較して多発性骨髄腫の細胞死誘導効果が増強されることを確認した。 M如giferinと抗がん 剤併用による細胞死誘導機序にっいて検討したところ、 NF・KBの核移行阻害を認めた。ま た、 NF、KB経路とクロストークすることが報告されているERKν2、JNKν2の活性動態にっ いても検言寸したが、活性動態に変化は認められなかった。さらに、P53、 NOXAの発現増加 及びXIAP、 SUNivin、 BCI、XLの発現減少を認め、アポトーシス誘導の指標となるSub・G1の増 加、 A如餓in陽陛ネ醐包数の増加及びCaspase・3の活性化を確認した。とのことから、 mangif釘血と抗がん斉Ⅱ并用による細胞死はNF・KBの核移行阻害を介したP53、 NO>くAの発現増 加及びX仏P、 S山Vivin、 Bd、XLの発現減少によるアポトーシスであることが示唆された。以 上の結果は、 m釦giferinと抗がん剤併用が多発性骨髄腫などのNF・kBが恒常的に活性化して いるがんに対する新しい治療戦略として期待できる。 第3章では、inⅥV0におけるm卸giferinの転移抑制効果及び腫傷増殖抑制効果にっいて検言寸 した。 M飢giferin投与により転移抑制効果及び腫傷増殖抑制効果を認め、生存期間の延長を 示した。また、加Vitr0の結果と同様にm幼gifedn投与によりNⅨ.、1KK、1心の活性低下及び NF、KBの核移行阻害が確認された。しかし、 Akt、 P38、 ERKν2、 mTORの活性動態にっい

ては変化を認めなかった。 M知gifetin投与による転移抑制機序について検討したところ、 MMP、1、 MMP、2、 MMP、9及びMMP、14mRNA発現を抑制することを示し、 T沖el C011agenase活性及びTypelvc011agenase活性の低下、 MMP・14の発現低下を認めた。さらに、 mangifednはVLA、4、 VLA、5、およびVLA・6mRNA及びタンパク発現の抑制を認めた。この 結果は、 m飢giferinがN1凱Kk'NF.KB経路を阻害することでMMPS及びVLASの発現を抑制 し、転移を抑制することが示された。 M如部fe血投与による腫傷増殖抑制機序について検討 したところ、 ma11giferin投与群ではP53 Upregulatedmod田atorof叩Optosis(PUN仏)、りン酸化

P53、 P53の発現増加、 SUNiV血、 BCI・XLの発現低下を認め、 caspase・3及びPolyADpribose

P01沖erase、1(PANDの切断も確認した。この結果は、 ma11giferinがPUNIA、 P53の発現増加 及びSUNivin、 BCI、XLの発現低下を介して、活性化型Caspase・3及びPARP1の切断量を増加す ることで腫傷増殖を抑制することが示唆された。以上の結果から、 ma11g途血はN酌IKK/ NF、KB経路を抑制することで転移及び腫傷増殖を抑制し、生存期間を延長することが明ら かとなった。このことから、 m即giferinは転移性悪性腫傷に対する転移・増殖を抑制する分 子標的薬として有用であることが考えられる。 本論文では、 m釦部fer血の悪性腫傷に対する細胞死誘導効果及びその機序を明らかにし、 m釦gifednがNIKを標的とした新たな分子標的薬として有用である可育を性を示している。 3

(4)

武田朋也君の博士論文「新規NIK阻害剤m釦gifermの細胞死誘導効果及びその機序の解 明」は、 m釦gifednの臨床応用を目指して、 m釦gifetinの細胞死誘導効果とその機序をinvitro とinviv0において解明し、その成果をまとめた論文である。

M如giferinはU伽8びera加dicaL.などに含有されるキサントン配糖体で、抗炎症作用、,抗

酸化作用、免疫調節作用、血糖降下作用、肝臓保護作用などの様々な作用が示されてい る。近年、 m如gife血が造血器腫傷に対して細胞死を誘導することが報告されている。しか し、 m釦giferinがどのようなメカニズムで造血器腫癌に対して細胞死を誘導しているかは明 らかにされていない。 第1章では、多発性骨髄腫におけるm釦部ferinの細胞死誘導効果及びその機序にっいて検 討している。 mangifednがヒト正常Bりンパ球に対して細胞毒性を示さない濃度で、ヒト多 発性骨髄腫細胞株N、9細胞、 RPM18226細胞及びA卿・7呼醐包に対して細胞死を誘導するこ とを示している。また、 m如gife血による多発性骨髄腫の細胞死は、ミトコンドリア膜電位 の低下、 caspase、3の活性化を介したアポトーシスであることを確認している。 M釦gifednに よる多発性骨髄腫のアポトーシス誘導機序はNIWIKNNF・KB経路の阻害を介したXIAP、 S叩iV血、 BCI、X工の発現抑制であることを明らかにしている。さらに、 NIKsiRNA処理にお

いても、 m釦gifednと同様に多発性骨髄腫の細胞生存率の低下を認め、1KK、1KBの活性低

下、 NF、KBの核移行阻害及びXIAP、 SUNivin、 BCI,XLの発現低下を示している。以上の結果 から、 m飢giferinはMWIKWNF、KB経路を阻害することで、 XLヘ.P、 S叩iV加、 BCI・XLの発現 を抑制し、多発性骨髄腫に対してアポトーシスを誘導することが示唆している。これまで に、 MKを標的とした治療薬は臨床応用されておらず、 m飢gife血は新たな作用機序を有す る分子標的薬として期待される。 第2章では、 man部fer血と抗がん剤併用による細胞死誘導効果の増強及びその機序にっい て検討している。多発性骨髄腫の治療に使用されている抗がん剤(Adri血ycin、 vincdstine、 Meゆha1釦)とman部fednを併用することにより細胞死誘導効果の増強を確認している。ま た、 mangifednと抗がん剤併用による細胞死誘導機序は、 ERKとJNKに変化を認めず、 NF・K Bの核移行阻害であることを示している。さらに、 P53、 NO>盆の発現増加及びXIAP、

SUNivin、 BCI、XLの発現減少を確認している。このことから、 m釦gife負nと抗がん剤の併用は 多発性骨髄腫治療の新たな治療戦略になりえることを示唆している。

第3章は、 mviv0におけるm如gife血の転移抑制効果及び腫傷増殖抑制効果について検討し ている。 M如gifednは転移抑制効果及び腫傷増殖抑制効果により生存期間の延長を示してい

る。転移抑制機序はN政IKK,NF、KB経路を阻害することによるMMPS(MMP・1、 MMP・2、

MMP、9及びMMP.14)及びVLAS(VLA・4、 VLA・5及びVLA・6)の発現低下であることを明らか にしている。腫傷増殖抑制機序はPUMA、 P53の発現増加及びSUNivin、 BCI・XLの発現低下を 介して、活性化型Caspase.3及びPARP1の切断量増加であることを示している。このことか ら、 m知gifednは転移性悪性腫癌に対する転移・増殖を抑制する分子標的薬として有用であ ることが考えられる。 本論文では、 m釦gife血の悪性腫傷に対する細胞死誘導効果及びその機序を明らかにし、 mangifednがNIKを標的とした新たな分子標的薬として有用である可育自性を示している。ま た、武田朋也君の研究成果は10xic010gya11dAppliedpharlnac010部などの一流誌に掲載さ れ、高い評価を受けている。以上のような理由から、本論文は博士論文として極めて価値 が高いと判定される。 言△ 4 -の ヒ二 ノノ

参照

関連したドキュメント

しかしながら生細胞内ではDNAがたえず慢然と合成

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 「訂正発明の上記課題及び解決手段とその効果に照らすと、訂正発明の本

添付)。これらの成果より、ケモカインを介した炎症・免疫細胞の制御は腎線維

たらした。ただ、PPI に比較して P-CAB はより強 い腸内細菌叢の構成の変化を誘導した。両薬剤とも Bacteroidetes 門と Streptococcus 属の有意な増加(PPI

また適切な音量で音が聞 こえる音響設備を常設設 備として備えている なお、常設設備の効果が適 切に得られない場合、クラ

(2)特定死因を除去した場合の平均余命の延び

高効率熱源機器の導入(1.1) 高効率照明器具の導入(3.1) 高効率冷却塔の導入(1.2) 高輝度型誘導灯の導入(3.2)