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母親の心理的育児ストレスとその対処 尿中ストレスホルモンの関係

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(1)

母 親 の 心 理 的 育 児 ス ト レ ス と そ の 対 処

尿 中 ス ト レ ス ホ ル モ ン の 関 係

長野県看護大学

清 水

嘉子

要 旨 本研 究 は

,母

親の心理 的育 児 ス トレスお よびその対処 につい て明 らか に し,さ らに尿 中ス トレ ス ホルモ ン (ア ドレナ リン,ノ ルア ドレナ リン, ドーパ ミン

,コ

ルチ ゾー ル

)と

の関係 につ いて 検 討 した。乳幼 児期 の育 児 を してい る母 親 21名 か ら得 られた心 理 的育児 ス トレス 33項 目お よび その対処 に関す る回答 お よび採尿 を もとに分析 を行 った。 その結果

,母

親 の尿 中 ス トレスホルモ ン (ア ドレナ リン,ノ ルア ドレナ リン

,

ドーパ ミン

,コ

ルチ ゾー ル)と心 理的育 児 ス トレスの関係 で は

,尿

中 ア ドレナ リンの高 い母 親 と総 ス トレス値 の 高 い母親,「夫の育 児サ ポー ト」や「育児 に伴 う束縛感」の ス トレスが高い母親 に比較的強い相関 が認 め られた。尿 中 コルチ ゾー ルは「夫 の育 児サ ポー ト」のス トレスが高 い母親 に比較 的強い相 関が認 め られた。尿 中 ノルア ドレナ リンが高 い母 親 と ドーパ ミンが高 い母 親 に強い相 関が認 め ら れた。 キー ワー ド 母親

,心

理的育児ス トレス

,尿

中ス トレスホルモ ン

,対

処 ものの多様性や ス トレスに姑する個人の感受性, 耐性の違いなどにより

,ス

トレスの程度を 1つ の 尺度で表すことは現在の ところ困難 と考えられて いる。本斬究は母親の心理的育児ス トレスの全容 を解明するための模索的研究であ り

,結

果 として 母親の育児支援 に資す ることを期待 している。 Ⅱ

.研

究方法

1.研

究 目的 ①母親の心理的育児 ス トレスお よびその対処(本目 談の頻度や 自分 な りに対処す る自己解決の頻度), ス トレスの解消 について明 らかにする。 ②母親の心理的育児ス トレスの対処 と尿中ス トレ スホルモ ンの関係 について検討する。

2.研

究デザ イン 心理的育児ス トレス尺度お よび選択式回答 によ る質問紙調査法お よび採尿による尿分析 (高性能 液体 クロマ トグラフイ

IHPLC法

│ ―尿中カテコ ルア ミン3分画

,化

学発行免疫測定法 ICLIA法│

I.緒

言 筆者 は母親の心理的な育児ス トレスを測定す る 尺度の開発 を行い1),母 親の育児ス トレスに影響 す ると考 えられる要因 との分析 を行 って きた2.9。 心理的なス トレスが身体 に及ぼす ことはすでに明 らかにされているが

,本

尺度によって測定 された 心理的育児 ス トレスが

,身

体的にどの ような影響 をもた らしているのかについては課題 として残 さ れている。 そこで

,本

冷オ究では母親の心理的育児ス トレス の対処 と尿中ス トレスホルモ ンとの関係について 検討す ることとした。つ ま り

,心

理的育児ス トレ スの高い母親の尿中ス トレスホルモ ンの分析 を行 い

,そ

の相関を明らかにすることによって

,い

か なる心理的ス トレスが身体 に影響 を及ば している のかを検討す る。新井 らゆによるとス トレスの客 観的かつ定量的な評価法が期待 されている中で, 種種 の評価法が試み られているが

,ス

トレスその

(2)

―尿中コルチゾール

)を

行 った。検査は専門の検 査機関 (BMI)│こ 依頼 した。

対象

:①

対象の抽出は便宜的抽出法を用いる。②

l象

の条件

:乳

劫児期の育児をしている母親。

3.デ

ー タ収集方法 デー タ‖又集時期 :平 成 16年7∼9月 デー タ収集の手順 :幼 稚園に研究の趣 旨を説明 し

,了

解 を得 られた通園 している子 どもの母親を ス トレス因子 育児に伴 う不安感 夫の育児サポー ト不十分 アイデンティティー喪失に 対する脅威 母親の体力体調の不良 子 どもに対するコントロー ル不可能感 育児に伴 う束縛感 育児に対する社会からの圧 迫感 対象 に説 明文 を配布

,同

意 を得 られた者 を対 象 に 調査用紙へ の記入 お よび午前 の子 どもを登 園 させ る前 の採尿 を依頼。調査用紙お よび尿器 は国で配 布 し留 め置 き

,国

で 回収 した。

4.調

査用紙の内容 母 親の属性 は年齢

,子

ども数

,家

族形態

,就

業 の有 無

,さ

らに

,心

理 的育 児 ス トレ尺 度33項目 (表

1)(日

本の母 親 を対象 と して 開発 された′ふ理 表

1

育 児 ス トレス33項目 項

目 育児のことを考えると

,漠

然 とした不安 を覚える。 子 どもの性格 に気がか りがある。 子 どもにどう接 していいかわか らない。 子 どもがあまりにも思い どお りにならない。 育児について期待 していたことと現実 との間にギャップを感 じて しまうことが多い。 子 どもの顔つ きや容姿容貌に気がか りがある。 同 じ年頃の子 どもの様子 を知ってわが子が劣っているのではと不安に思 う。 夫が子育てに協力的でない。 夫は子 どもよりも自分の生活 を中心 に考えている。 夫が私の育児生活の苦労 を理解 して くれない。 夫の子育ては不完全で

,か

えって迷惑なことをする。 子育て しなが らでは就職で きるところがないので困っている。 いつか子育てに余裕ができる頃に就職できるかが不安だ。 子育てに専念 しているために社会か ら取 り残 された気持 ちになる。 周囲の人に子 どもの母親 として しかみて もらえないのが辛い。 育児のために睡眠不足の 日々が続いている。 夜間

,育

児のために何度 も起 きなければならな くて困っている。 育児で身体の疲れが溜 まっている。 駄 々をこね られて困って しまうことが多い。 子 どもの機嫌が悪 くなると困って しまう。 暴れて動 き回った り

,い

たず らされると困って しまう。 子育てか ら解放 されて息抜 きで きる時間が少なす ぎる。 子 どもの世話で他のや りたいことがで きない。 子 どもの世話で自分の 自由が きかないのが とて も辛い。 子育ての毎 日同 じことの繰 り返 しに嫌気が差 している。 完全な子育てをすべ きだ とい う周囲か らのプレッシャーをきつ く感 じる。 子育てに関す る昔なが らの地域や家の慣習を押 しつけて くる。 祖父母の忠告によって子育てに対する迷いが生ずることがある。 子 どもの知的能力に気がか りがある。 子 どもの発達に対する懸念 子 どもの言語能力に気がか りがある。 不可解な事件や犯罪に

,子

どもが巻 き込 まれるか心配である。 就労 している母親に対す る社会や行政の配慮が足 りない。 教育環境が不備 なので子 どものゆ く末に不安をもつ。 育児環境の不備

(3)

的育児 ス トレス尺度

-33項

目の α係数 は0,91と高 く

,各

下位尺度の α係数は086∼0,58の範囲にあ り

,下

位尺度は次の9因子 「育児 に伴 う不安感」 「夫の育児サポー ト不十分」「アイデンテ イテ イー 喪失 に対す る脅威」「母親の体力体調不良」「子 ど もに対す るコン トロール不可能感」「育児 に伴 う 束縛感」「育児に対する社会か らの圧迫感」「子 ど もの発達 に対す る懸念」「育児環境の不備」より構 成 されるり の5段 階評価法 “あてはまる"か ら“全 くあてはまらない"に よる回答 を求めた。また,各 ス トレス因子 に対する対処 として

,相

談の頻度, 自己解決の頻度は5段階 “いつ もす る

"か

ら “全 くしない",ス トレスの解消は3段 階解消 した

,ど

ち らともいえない

,解

消 しないの選択項 目による 回答 を依頼 した。 さらに

,ホ

ルモ ン値は日内変動 が認め られるため午前中の比較的早い時間帯 (子 どもの登園前

)の

一時尿 5ccの 採取 を依頼 した。

5,一

時尿 による検査の妥当性 について 一時尿のクレアチニ ンクレアランス換算や体重 決算 によるデー タ6∼勧ゃ前夜か ら当日朝 までの12 時間蓄尿分析

9が

行われている。独身女性の平 日 では

,尿

中ア ドレナ リンは 日中 10∼ 12時

,17∼

19時 に高 く12∼ 17時 に低い。特 に 19∼22時は 最低値 となる。尿中ノルア ドレナ リン値 は同 じく 平 日では 10∼ 12時

,12∼

17時

,17∼

19時 と徐 々 に高値 を示 し19∼

22げ

は最低値 となる。唾液中 コルチゾールでは 12時

,17時 ,19時

と徐 々に低 値 にな り22時 で低値の状態で横 ばいである。今回 は対象者である育児中の母親の協力の負担 を考慮 し

,24時

間蓄尿 は難 しいことか ら

,早

期午前尿 と い う時間規定を行い,日内変動値 との比較傾向 を 考察す ることした。また

,分

析 は基準値 との比較 ではな くあ くまでも21名のデー タ間の比較にとど めた。

6.倫

理的配慮 本研究の調査 に先立ち幼稚園長 に研究 目的

,方

,意

,守

秘義務

,研

究の協力お よび協力拒否 が可能であることなどを説明 し

,研

究の協カヘの 承諾 を得 た。幼椎園長 よ り母親への本調査の説明 を依頼文 をもって行い

,調

査 に協力す ると意志表 示 した者 に協力 を依頼 した。調査用紙 は無記名 と し

,回

答 は本人の選択 に基づいて記入で きるよう に した。本研究は

,研

究者が所属す る倫理委員会 の審査を受けた。 7。 デー タの分析方法 心理的育児 ス トレス33項目は,“全 くあてはま らない

"か

ら “あてはまる

"の

各段階に 1点 か ら 5点 とし

,33項

目平均お よび

SDを

求めた。9因 子 の平均 とSDを求めた。相談頻度お よび自己解決頻 度は “いつ もす る

"5点

か ら “全 くしない

"1点

, ス トレス解消は“解消 した"3点 か ら“解消 しない" 1点とし

,平

均 と

SDを

求めた。統計学的処理 は

Windowsの

SPSS版

にて相関分析 を行った。 Ш

.研

究結果

1.調

査用紙の回J又率 公立幼稚園1カ所 に

,あ

らか じめ説明文による 協力が得 られた30名 に配布 し,採尿 と調査用紙の 回1叉が共にで きた21名 (全体の

70%)か

ら回収 さ オ化た。

2.対

象の属性 母親の年齢は,平均 33±

79歳

で43歳 か ら24歳 に分布 し

,無

回答 1人 であった。 就業者 (パー ト)619°/ο

,専

業主婦14.3°/ο

,無

回 答 23.8%で あつた。

.

子 ども数は平均22±

04人

で4人か ら1人 に分 布 し

,無

回答

48%で

あつた。末子年齢の平均

25

±1,6歳で5歳か ら

0歳

に分布 し

,無

回答4.8ο/οで あった。 家族形態 は66.7°/οが核家族,238ο/οが複合家族, 無回答9.5°/οであった。

3.心

理的育児ス トレスとその対処 (表2) 総育児ス トレス平均68,76± 14.09であった。下 位尺度別ス トレス対処では

,相

談の頻度が高い も のは「育児に伴 う不安感」(平均 342± ■

0)の

ス トレスや「育児環境不備」のス トレスであった。 自己解決の頻度が高い ものは「子 どもに対するコ ン トロール不可能感」(平均3.62± 0,79)の ス トレ スや「母親の体力体調不良」のス トレスであった。 ス トレスの解消が高い ものは「育児に伴 う不安 感」(平均2.26±

075)や

「子 どもの発達に紺する 懸念」のス トレスであった。

4.尿

中ホルモ ン値 (表

3,図

1) 尿中ノルア ドレナ リン平均 1904± 2812 μ g/L 尿 中ア ドレナ リン平均20.6± 26.lμg/1,尿 中 ドー

(4)

ス トレス因子 育児に伴 う不安感 夫の育児サポー ト不十分 アイデ ンテ ィテ ィー喪失に対する脅威 母親の体力体調不良 子 どもに対するコン トロール不可能感 育児に伴 う東縛感 育児に対する社会か らの圧迫感 子 どもの発達に対す る懸念 育児環境の不備 9因 子平均値 33項 目平均値 ルモ ン項 目 ホルモ ン値 表

2

心理的育児ス トレスと対処 対処 平均値

SD

相 談の頻度 平均値

SD

13.35 752 786 5,62 6.47 8,95 4,10, 262 8.95 423 3.02 323 218 2.20 2.27 1.26 1.07 183 3.42 2.91 2.44 2,79 3.26 294 273 27 3.3 100 0,98 113 0,75 0,90 1.00 1,06 093 1.07 0,96 1.11 1.07 119 079 130 0.93 1.64 1,10 2.26 2.08 1.84 208 206 2.10 2.00 2.24 174 7.27 68,76 2.37 2.94 0.98 3.07 112 2,04 14,09 表

3

尿 中ス トレスホルモ ン値 カテ コラ ミン3分画 ノルア ドレナ リン ア ドレナ リン

ドーパ ミン コルチ ゾール 190.4■2812 1,4270 658 ・32 υ ・53 ・34 ・62 ・・5 弱 る ・76 自己解決 の頻度 平均値

SD

ス トレスの解 消 平均値

SD

075 063 0.69 073 092 0,72 0.67 0,71 051 070 n=21

平均値士

SD

最大値 最小値 206■26.1 1,739,6± 1,5446 103,7 8,337.6 6.9 1,035.5 91■48,7 226.0 28.0 μ

g/1 n=21

ド ー パ ミ ン 400 600 800 1,000 ノルア ドレナ リン μg/1 O ○

1

尿 中ス トレスホルモ ン相関 1,400

(5)

パ ミン平均 1,7396■ 1,544.6μ

g/1,尿

中 コルチ ゾール平均910±487 μ g/1であった (表3)。 特 に

,尿

中ノルア ドレナ リンと尿中 ドーパ ミンに強 い相関が認め られた (r=0,95,p<0.01)(図 1)。

5,心

理的育児 ス トレス とその対処 と尿 中ス トレ スホルモ ンの関係 (表4) 尿 中ア ドレナ リンの高い母親 とス トレス33項 目値 の高い母親

(r=o552,p<005),さ

らにス ト レス因子別では,「夫の育児サポー ト」 (r=o446, p<0.05)や「育児に伴 う束縛感」(r=o,469,p<005) のス トレスが高い母親に比較的強い相関が認め ら れた。尿中コルチゾールは因子別では,「夫の育児 サポー ト」

(r=o.434,p<005)の

ス トレスが高い 母親に比較的強い相関が認め られた (表4)。 Ⅳ

.考

察 母親に採尿 を伴 う調査 を依頼 したが

,育

児中の 母親の負担感か ら調査協力の意思表示があつた母 親は30人 に止 まった。一時尿の依頼に もかかわ ら ず対象者 は少なかった。採尿 と調査用紙 に回答の あった 21名 の分析か ら次の ことが考察 された。

1.心

理的育児ス トレス とその対処お よび尿 中ス トレスホルモ ン 母親の育児ス トレス33項 目値 は,平 均が68.76と 筆者 による過去の調査結果 と比較 してやや低い。。 ス トレス因子別では「育児に伴 う不安感

Jの

ス ト レスが圧倒的に強 く認め られ

,相

談頻度は 9因 子 ホ ルモ ン ス トレス因子 中最 も高 く

,自

己解 決 の頻 度 も比 較 的高 か った。 また

,ス

トレスの解 消 は最 も高 か った。「 ア イデ ンテ イテ イー喪失の脅威」の ス トレスが比較 的高 い に もかか わ らず

,相

談 の頻 度や 自己解決 の頻 度 は最 も低 か った。 また

,ス

トレス解消 は「育 児環 境の不備」に次いで低い。この ことか ら,「甫児に 伴 う不安感」のス トレスと「ア イデ ンテ ィテ ィー 喪失の脅威」のス トレスは

,対

処の視点か ら対照 的なス トレスであ り,「ア イデ ンテ ィテ イー喪失 の脅威」のス トレスが′い理的影響 の大 きさが示唆 された。 また

,尿

ス トレスホルモ ン値 は

,先

行研究6∼働 による一時尿 による値 (午前

)に

比べ,ノ ルア ド レナリンは比較的低い時間帯にあ り

,ア

ドレナ リ ンや コルチ ゾールは高い時間帯 にある。今回の デー タを体重比 (平成 15年 度厚生労働省保険統計 国民栄養調査 よ り33歳女性の平均体重53キロと 仮定 して

)で

換算 したノルア ドレナ リン│ア ドレ ナ リンでは,ノ ルア ドレナ リンはほぼ同様の値 を 示 し,ア ドレナ リンは高い時間帯 にもかかわ らず 低 い傾向にあった。コルチゾール値 は唾液のデー タであ り, ドーパ ミンは測定 されていないため比 較 は困難であった°。今後は蓄尿による検査が望 ましいが対象者の負担か ら唾液や血液による追検 証 を行い,さ らにカテコールア ミンに影響するア ルコールや コーヒー 。たばこなどの暗好品の摂取 コルチ ゾール 育児に伴 う不安感 夫の育児サポー ト不十分 ァイデ ンテ イテ イー喪失に対する脅威 母親の体力体調不良 子 どもに対す るコン トロール不可能感 育児に伴 う束縛感 育児に対する社会か らの圧迫感 子 どもの発達に対する懸念 育児環境の不備 ス トレス33項目値 専p<o o5

4

心理的育児ス トレスと尿中ス トレスホルモ ン カテ コラ ミン3分画 ノルア ドレナリン ア ドレナ リン

ドーパ ミン -0228 -0155 -0.139 -0203 -0051 0258 -0225 -0,094 -0056 -0306 -0137 -0,104 -0272 0005 0201 -0169 -0120 -0044 0254 0446率 0,106 0379 0301 0.469* 0178 0.128 0289 0115 0434キ 0309 -0021 0187 0343 0265 -0065 0198 0365

n=21

-0225 0.552* -0201

(6)

や高血圧症の有無を確認Ю'の うえ,検討が課題 と なろう。 特 にホルモ ン間分析 では

,尿

中ノルア ドレナ リ ン値 と ドーパ ミン値は強い相関が認め られた。須 藤

0に

よると,ノ ルア ドレナ リンは強い肉体的な 作業によ り増加するが

,比

較的短時間の精神的作 業ではあ ま り変化 しない。 しか し

,長

時間にわた る精神的な緊張が持続するとノルア ドレナ リンが 増加す る。 また

,前

駆体であるL― ドーパか ら神 経伝達物質である ドーパ ミンが放出される。行動 の動機づけに関連 して活動が増 していると考えら れる。今回 ドーパ ミンの放出を制御するセロ トニ ンの分析 を行っていないため, ドーパ ミンとセロ トニ ンが どの ように働いていたのかの解明は明 ら か になって ない。 しか し

,ノ

ルア ドレナ リンと ドーパ ミンの連動性は本研究か らも示 されたとい える。 尿中ア ドレナ リンは比較的高い とされる早期午 前尿 に低 い傾向であった。ア ドレナ リンは,ノル ア ドレナ リンと混 じって放出され恐怖のホルモ ン とよばれ

,急

性 の反応 といえる。育児中の母親は 家事や育児の活動が伴 うことにより肉体的作業 と 継続 した精神的ス トレスはあった として も

,ス

ト レスの性質上恐怖のス トレスではないことが

,ア

ドレナ リン値が低い傾向か らうかがわれた。

2.心

理的育児ス トレスと尿中ス トレスホルモ ン の関係 心理的ス トレスによるノルア ドレナ リンの放出 に比べ

,身

体的ス トレスでははるかに強いノルア ドレナ リンの放出が克進することが明 らかにされ ている。 しか し

,こ

れ らのス トレスが長期間に及 んだ場合は

,逆

転す ることか ら心理的ス トレスの 適応の難 しさが指摘 されているIP,博)。 今回の結果か ら,ス トレス33項 目値やス トレス 因子では「夫の育児サポー ト不十分」や「育児に 伴 う束縛感」のス トレス時に尿中ア ドレナ リンが 放 出 してお り

,特

に「夫の育児サポー ト不十分」 のス トレスでは

,尿

中 コルチ ゾールが放出 してい た。夫のサポー トス トレスに姑 してス トレスホル モ ンを放出させ なが ら

,全

身をさまざまなス トレ スか ら守る物質であるコルチゾールを放出 してい ることか ら

,対

人 とのス トレスは

,ス

トレスホル モ ンの放出に関係 し,ま たそれに対する防御反応 を示 しやすい とい うス トレスの特徴が示 された。 この ことか ら

,9因

子の中で特に注 目すべ きス ト レス と考えられた。 心理的ス トレスは

,学

習効果によってス トレス ホルモ ンを減少 させていることか らψ),夫の育児 サポー トに対する対処行動の学習が重要であると 考 える。 先行研究

'に

よると

,職

場 における仕事その も の よ りも家庭での家事・育児の負担 を指摘 してい る。今回の調査対象は,子ども数の平均が2人,末 子年齢が 2.5歳 であ り

,就

業者が多 く手のかかる 時期の子 どもを育てていることか ら

,家

事 。育児 の負担が大 きいと考えられる。特 に母親は夫 との ス トレスにおいてス トレスホルモ ンとの有意な関 係が認め られたことか ら

,家

庭での夫の具体的な 支援の重要性が改めて期待 される。 V。 結 語 本研究 によって心理的育児ス トレスと母親の生 理的ス トレス反応の関係が明 らかにされた。心理 的ス トレスが学習効果によって生理的ス トレス反 応の減弱や回復に寄与 していることか ら

,母

親の 育児ス トレスの対処 に対する支援の解明が臣果題 と なろう。本研究は

,一

時尿 による分析であ り

,ホ

ルモ ンのJF泄 に影響する要因の確認は行われてい ない。このことか ら

,対

象者の食べ物や薬に対す る条件 を制限 したうえで

,蓄

尿 または

,血

,唾

液 による追検証が必要である。 (謝辞 :本研究にご協力いただいたお母様,園 の 職員の皆様に心 よ り感謝申し上げます) 文 献

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Nagano Colege of Nursing Yoshiko Shirnlzu

Abstract

This study investigates the psychological stress that rnothers experience due to childcare and their coping styles for this stress The study also exattines the relationship of the stress and stress― coping

styles to the urinary stress hormones (adrenaline,noradrenahne,dopanline and cortisol).Data、 vas collected fron1 21 mothers who、vere raising infants by asking the■ l about their psychological stress ievels on 33 chndcare_related stress items and their coping styles for each of the itens Urine samples 、vere also taken frona the mothers for analysis

The results sho、v that high urinary adrenaline excretion rates have a relatively strong and signiacant

correlation、vith high total scores on the 33 stress items,high stress levels relating to‖childcare assis―

tance froni their husbands‖ and high stress leveis arising frona"feeling restricted due to childcare,‖

respectively.A relatively strong and significant correlation、vas also found bet、veen high cortisol

excretion rates and high stress levels relating to‖ childcare assistance frona their husbandsl:「 Fhere was

also a strong,significant correlation between high noradrenaline excretion rates and high dopanline

excretion rates.

参照

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