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Title
№2:ヒト歯髄細胞をlipopolysaccharide にて刺激した
際のtoll like
receptor4,interleukin1β,interleukin6の変化
Author(s)
杉内, 亜紀奈; 村松, 敬; 小林, 史枝; 関谷, 紗世; 佐
野, 陽祐; 佐古, 亮; 月野和, 隆; 間, 奈津子; 末原,
正崇; 古澤, 成博
Journal
歯科学報, 114(3): 283-283
URL
http://hdl.handle.net/10130/3346
Right
目的:間葉系幹細胞は多くは骨髄に存在するが,歯 髄においても間葉系幹細胞の存在が報告されてい る。象牙芽細胞や歯髄細胞が傷害性刺激を受けた際 の再生についても歯髄に存在する間葉系幹細胞が関 与していると考えられる。しかしながら歯髄組織中 のどの部位に間葉系幹細胞が存在しているのかは明 らかとなっていない。今回,我々はラット歯髄にお いて間葉系幹細胞の表面抗原マーカーである CD 90,CD73に着目し,これらに陽性を示す細胞の局 在を免疫組織化学的に検討した。 方法:実 験 に は250−300g の Wister 系 ラ ッ ト6匹 を用いた。ペントバルビタール(ソムノペンチル, 共立製薬)の腹腔内投与後,大動脈から4%パラホ ルムアルデヒド溶液の灌流固定を行い,10%EDTA にて脱灰後,通法にしたがいパラフィン切片(4 μm)を作製した。切片は10%ヤギ血清でブロッキ ング後,一次抗体に間葉系幹細胞のマーカーである CD90(eBioscience,1:100),CD73(BD Pharm-ingen,1:25)を4℃,overnight で反応させ,洗 浄後,peroxidase 標識二次抗体(ヒストファイン シンプルステインラット,ニチレイバイオサイエン ス)を室温で1時間,反応させた。発色は0.02%ジ アミノベンチジン(DAB)にて発色を行い,万能 写 真 顕 微 鏡(UPM Axiophot2)に て 観 察 を 行 っ た。 結果および考察:CD90については象牙芽細胞層か ら象牙芽細胞層の直下層(subodontoblastic layer) 及び血管内皮細胞に染色性が確認された。特に歯冠 部では象牙芽細胞層の直下層に強い染色性が認めら れたが,歯根部では明確な染色性は認められず,根 尖部でも染色性は認められなかった。一方,CD73 に関しては歯冠部,歯根部のいずれにも陽性を示す 細胞が認められなかった。歯冠部で染色性が強く認 められたことから,歯髄から間葉系幹細胞を分離す る際には冠部歯髄から採取し分離することが有効で あると考えられた。また歯髄が傷害を受けた際には 象牙芽細胞下層に存在する未分化間葉細胞や歯髄細 胞が象牙芽細胞に分化することが以前より報告され ているが,これらの細胞が CD90に陽性を示す間葉 系幹細胞であった可能性が考えられた。一方,CD 73においては今回の結果では陽性を示す細胞が認め られず,他の検索方法を検討していく必要であると 考えられた。 目的:齲蝕や歯髄炎の際には口腔内細菌由来毒素に より歯髄細胞は刺激を受けている。グラム陰性菌の 細胞壁成分である lipopolysaccharide(以下 LPS) は,細胞膜表面の toll like receptor4(TLR4)を 介して細胞内シグナルが活性化し,MAP キナーゼ 経路や NF-κB 活性化を導くことが知られている。 歯髄に存在する象牙芽細胞や歯髄細胞においても経 路が活性化されることが推測されるが,そのメカニ ズムには不明な点が多い。そこで,今回は歯髄細 胞に LPS を添加した際に LPS の受容体である toll like receptor4(TLR4),炎症性サイトカインであ る interleukin1β(IL-1β),interleukin6(IL-6)の 遺伝子の変化を検討した。 方法:本研究ではテロメラーゼを導入して不死化し たヒト歯髄細胞(HDP-TERT,広島大学・高田 隆 教授より供与)を使用した。細胞は D-MEM(10% FBS,1% penicillin-streptomycin 添加)に2×105 個/well の割合になるように,35mm ディッシュに 播種し,24時間後,100ng/ml の E. coli 由来 LPS(Si-gma-Aldrich)を 添 加 し,6時 間 培 養 し た。培 養 後,TRIzol にて RNA を抽出し,定量ならびに逆 転写後,TaqMan Probe を用いた定量的 real-time PCR を行い,TLR4,IL-1β,IL-6の遺伝子発現の変 化について観察した。なお内在性コントロール遺伝 子には18SrRNA を用い,対照群としては LPS の代 わりに D-MEM を添加し,同様に RNA 抽出を行っ たものを用いた。 成績および考察 : 定 量 的 real-time PCR の 結 果 , LPS を添加した群では対照群と比較して TLR4発現 は1.5倍増加した。同様に IL-1β,IL-6においても対 照群と比較して,それぞれ2.3倍,9.5倍,発現の増 加が認められた。本研究の結果からは,歯髄細胞に おいても LPS 刺激に対して TLR4からのシグナル 経路の活性化が起こり,結果として IL-1β,IL-6の 産生が促進されることが示唆された。
口
演
№1:ラット歯髄における間葉系幹細胞マーカーの局在
佐野陽祐,村松 敬,小林史枝,関谷紗世,佐古 亮,杉内亜紀奈,月野和隆,間 奈津子, 末原正崇,古澤成博(東歯大・保存)№2:ヒト歯髄細胞を lipopolysaccharide にて刺激した際のtoll like
receptor4,inter-leukin1
β,interleukin6の変化
杉内亜紀奈,村松 敬,小林史枝,関谷紗世,佐野陽祐,佐古 亮,月野和隆,間 奈津子, 末原正崇,古澤成博(東歯大・保存)
歯科学報 Vol.114,No.3(2014) 283