近 畿 大 学 工 学 部 研 究 報 告NQ42,2008年,pp27‑32 ResearchReportsoftheSchoolofEngineering,
KinkiUniversityNa42,2008,pp.27‑32
医療 プ ロセ ス の モデ ル 化 と
患 者 の 待 ち 時 間 短 縮 シ ミ ュ レー シ ョン に 関 す る研 究
片 岡 隆 之 ★,金 指 正 和 ★,藤 原 宗 幸 畑,田 中 稔 次 朗 鼎
AStudyonMedicalProcessModelingand Patients'WaitingTimeSimulation
TakayukiKATAOKA★,MasakazuKANEZASHI★,
MuneyukiFUJIWARA★ ★andTbsllijiroTANAKA★ ★
Synopsis
Thisl)apershowstomaketheme(hcalprocessmode}ingl)ytheresultofcorrespondenceanalysisbasedona
lotofactualdatainfirststep.Next,theresultofcorrespondenceanalysisisconsideredtomakethe
sinnulationlnodelf()rArena.Afterthesiniulationinodelisimplementedbasedonwaitingtillle,some
ilnprovedsiinulationnlodelsareproPosed.Lastly,011eoftheol〕tinlalrosullsisshownillacasest・udy,
Keywords:niedicalprocessmo(leling,corres1)011dollcoallalysis,patients'waitingtime,shllulationlnodel
1,は じめに
現代 の医療 業界 は劇的 なス ピー ドで改 革が進 んで い る, 食生活 の変化 と ともに,人 間が発症 す る病気 も一緒に変化 す る中,長 寿大国 といわれ る 日本 では,数 年前 の健康ブー ムと ともに,個 々の健康に対す る意 識が非 常に高 くな った.
医療 機 関 も患 者 を確 保す るた めに さま ざまな方 法 で改 革 を試 みてい る,例 えば 専門性 に特 化 した病 院,患 者へ の
心 のケア を優先す る病 院,最 新鋭 の 医療 技術 を取 り入れ, 常 に新 しい ものを患者 に提 供す る病院 な どがある,し か し な が ら,改 革 に力を入れ るのは良いが,来 院 してきた患者 を 自分た ちの病院 で処理 しきれ ない ケー ス も散見 され る, 実際 に調査 した病院 の現場状況 を後述 の各表に示すが,例
えば、あ る病 院では,午 前中に診療 を受 けるため,診 療時 間 の2時 間前 から待 つケー ス も見受 け られ る.
★近 畿 大学 工 学 部 情 報 シ ステ ム 工 学 科
鰍 県 立広 島 大 学 大学 院
Departni(mtofInformationandSystemsEngineering,
SchoolofEngineering,IilinkiUniversity
PrefecturalUniversit・vofHiroshin)a
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28 近 畿 大学 工 学 部研 究 報 告NQ42
っ ま り,医 療現場 は,患 者 が 自分 の求め る診療 を受 ける ために何時 間 も待 た され て いる とい う現状 に ある.一 方, この よ うな医療現 場は,病 気 を治す場 所であ る と同時 に, 様 々な病気 の患者が集 ま るこ とで,2次 感染 の恐れが 高い 場 所に もな ってきた.し か しなが ら,自 分が 求め る医療 サ ー ビス を受 け るために待た され てい る患者は
,そ の間 に病 状 が急変 した り,多 少の無理 は仕方 ない と考 えていた りす る こと も多い よ うであ る,そ こで本 研究では,よ り少 ない 待 ち時 間で患者が柔 軟に診察 を受 ける ことが でき,同 時 に 診 察患者数 を増加す る ことが でき る方策 を検 討す る,
2.対 象モデ ルの構 築
本研 究の対 象モデ ル を構築 す るため,一 般的 に どの よ う な病気 が診 察 され てい るか を限定 し,そ れに 対 し,ど の よ うな検 査が実施 され てい るかを確定す る必要 が あ る,そ こ で本研 究では,診 療 科の絞 り込み を行 った後 に,病 気の絞
り込み を行 っ た.
調査 の結果,日 本 には17万 以 上 もの医療施 設が存在す し1:',その多 くは単科診療所 では な く,い くつ かの診療科 が一緒 に作 られて いる.ま た,そ れぞれ の診療 科はあ る程 度 の まとま りが あるこ とも分 かって きた.そ こで,ど の診 療 科の相 関が強いか を明 らか にす るためには,日 本 全国の 診療 科 を調 べて相関 を取るべ きであ るが,そ れ には膨 大な 時 間がか か って しま う.そ こで本研 究 では,東 広 島市内に 存在 す る全 医療施設 を対 象 と し,診 療科 を絞 り込 む手法 と して数 量化皿類 を適用 した.そ の結果 か ら,主 要 な病気 を 抜 粋 し,検 査上疾患部別 に大 まかに括 る ことで,検 査の種 類 を分類 した.そ の結果 を表1に 示す.
表1.対 象 とす る患者及 び病気
患者の種類 診察可能な病気
消化器系 の患者
腹痛,嚥 下困難,心 窩部不快症,肝 炎,黄 疸,腹 部腫瘤
呼吸器系 の患者
咳,胸 水,胸 膜炎性疹 痛,気 胸,喘 鳴,呼 吸 困難 笛音
循環器系 の患者
徐脈 心 肥大,拡 張期 心雑音,高 血圧,収 縮期 心雑音,心 拡 大,心 膜 摩擦音,頻 脈, 動 悸…
2.1.構 築モデ ルの前提条件
(1)検 査 のための 準備時 間は考慮 しない (2)患 者 と医療従事者 は1:1
(3)病 気 の種類 によって受 け る検 査が確定 (4)医 師 は診察の際に検 査の必要性 を確定 (5)一 日の患者数 は一様 分布 に従 って生成
(6)検 査機 器 は各1台 (7)患 者 は途 中で帰 らない (8)患 者 の移動時間は 考慮 しない (9)医 療 機材の故障は考 慮 しない (10)医師の診断 は一意に確定 し変動 しない
2,2.モ デンレ変数
本研 究 で用い る変数 を以下に定義す る.
∫:消化器 系患者数 .1:循環器 系患者数 左:呼 吸器 系患 者数
0即7}:消 化器 系疾 患患者 におけ る待 ち時間 0IF刀:循 環器 系疾患患者 にお ける待 ち時 間 Rll7Tk:呼 吸器 系疾患患者 における待ち時間
∠):画像検 査
必:画 像検査室 の到 着時間 De:画 像検査 室の退出時間 β:心 電図検 査
凸:心 電 図検 査室の到着時間 易:心 電図検査室の 退出時 間 F:機 能検 査
施:機 能検査室の到 着時間 π:機 能検査室の 退出時間
σ:超 音波検 査
乙歓 超 音波検査 室の到着時間 α:超 音 波検 査室の退出時間
2.3,モ デ ル 計 算 式
各 患 者 の 待 ち 時 間 を調 べ る た めの 式 を以 下 に 示 す
∠川 η}=r易,‑DSiノ ≠(E。,一 晶 ノ≠ピ几 一 凡 ノ Ol甥 二6%一 鴎 ノ≠6%一 島 ノ≠ピ砺 一 碕 ノ Rll・7k=(D.k‑」 噺 ノ≠(u。k‑L(。k?≠(F。k‑F。kノ
3,シ ミュ レ・一一一一シ ョン ソフ トに よる モ デ ル 構 築 3.1,henaの 採 用
シ ミ ュ レー シ ョ ン実 験 に は 汎 用性 の 高 いArenaを 採 用 した.以 下 にそ の 特 徴 や 採 用 した 理 由 を述 べ る.
3.1.1,Arenaの 特 徴
thenaは 製 造 業,運 送 業,サ ー ビス シス テ ムな ど に 関す る 璽 大 で 複 雑 な 再 設 計 の 変 化 に 対 す る影 響 を 分 析 す る た め に 作 られ た もの で,企 業 全 体 の 分 析 や 生産 性 を 高 め る ツー ル と して使 用 され て い る,ま た,待 ち行 列 の 作 成 法 や リ ソ ー ス の 過 度 な 利 用 率 な ど
,プ ロセ スの ボ トル ネ ッ クの 特 定, 要 員,設 備 資 材 の 再 計 画 に 対 す る用 途 に も適 して い る.
そ こで 本 研 究 で は,待 ち時 間 の 分 析 に適 す るArenaを 使 用
医療 プ ロセ ス のモ デ ル 化 と患 者 の 待 ち時 間 短 縮 シ ミュ レー シ ョンに 関す る研 究 29
す る,Arenaで の モ デ ル 化 の 代 表 的 な 例 と して,機 械,作 業 員,搬 送 機 器,コ ンベ ヤ,貯 蔵 ス ペ ー ス を 有 す る生 産 工 場 や,各 々 の 種 類 の顧 客,店 員,ハTM,ロ ー ン 係,貸 し金
ll欝藤謙 雌 鎌欝
価 され,世 界 の ビジ ネ ス 界 で も幅 広 く使 わ れ て い る,他 の シ ミ ュ レー シ ョ ン ソ フ トウ ェ ア を 抑 え,利 用 実 績 で は 世 界 で 約30%の シ ェア を獲 得 して い る.
3.1.2.Arenaの 長 所 と短 所
Arcnaの 長 所 と して は,事 象 を そ の ま まモ デ ル 化 で き る 柔 軟 性 が あ り,モ デ リン グ で 不 確 実 性 や 非 定 常 性 を扱 うこ とが で き,モ デ リン グ構 成 要 素 に 制 約 が な い こ とが 挙 げ ら れ る,例 え ば 階 層 的 で あ る こ とや,C言 語 を使 うこ とが で き る 点 が あ る,こ れ ら も長 所 の1つ で あ る,
一 方,短 所 と して は,確 率 的 な シ ミ ュ レー シ ョ ン か らは ラ ン ダ ム な 出 力 を 得 るた め,確 率 的 な 実 験 を行 い,何 の 設 定 も 変 更 せ ず 同 じ実 験 を行 っ て も,幾 分 異 な っ た 結 果 しか 見 え て こな い 点 が 挙 げ られ る た め,注 意 を 要 す る=',
3.2,シ ミュ レー シ ョン ・モ デ ル の 構 成
本 モ デ ル は 下 記 に 示 す4つ で構 成 され て い る,
・Conringtoahospital:患 者 の 来 客 に 関 す る 設 定
・Examination:診 察 に 関 す る設 定
・Xxariousthoroughexalninations:検 査 に関 す る設 定
・Paymentofmedicalexpenses:支 払 い 及 び 再 診 の 予約 の 設 定
以 下 に 各 々 の モ デ ル につ い て,そ の 内 容 を説 明 す る,
SteP2
地
それ ぞれ の医師 に よ りどの よ うな病 気 であ るか が 振 り分 け られ る.
副 L
医師1 ト
",‑P,駒 《の.闘り
医師2
oo闇、榊 一'刷 、
医師3 ト
4嘲 駒■■臨r」9
図2.Examination
\ \
・ 錨 無♪も
己
3.2.3.Vat'iousthorr)ughexaminations 検 査 に 関 す る内 部 モ デ ル を 図3に 示 ず
Stepl患 者 が到 着 後,必 要 な検 査 が 終 わ る まで 検 査 を行 う,
Step2検 査 後 に 医 師 の診 察 を行 い 再 受 診 の 有 無 が決 ま る, Step3検 査 で入 院 が 必 要 か ど うか の 判 断 が 下 され る,
●
画像髄
d
超音演検 必要な
髄 有り
・心電図
一
髄髄
一画 蕊
{
3.2.1.(ン)mingtOahospital
患 者 の 来 客 に 関 す る 内部 モ デ ル を図1に 示 ナ Stepl患 者 が 生 成 され る.
Step2初 診 患 者 か 再 来 患者 に よ っ て受 付 の 時 間 が 変 更 さ れ る,
ロ ロロほ
甥 ニト}一
図1.Comingtoahospital
3.2.2,Examination
診 察 に 関 す る 内 部 モ デ ル を 図2に 示 す.
Step1患 者 が 到 着 後,来 院 状 態 に よ り医 師 に 振 り分 け ら れ る.
図3.「>ariousthoroughexaninations
3.2.4.Paymontofmedicalexpenses
支 払 い 及 び 再診 の 予 約 に 関 す る 内 部 モ デ ル を図4に 示 す, Stepl再 来 院 す る 必 要 性 が あ る の な ら 、受 付 で 次 回 の 手
続 き を行 う,
Step2今 回 の 医療 費 の 代 金 を支 払 う
ゆ 一虹 ・ 型 」一 ・ 遡
図4・Paytnentofme(licaleXPenses
30 近 畿 大学Il学 部 研究 報告NQ42
3,3.シ ミュ レー シ ョン ・モデル実験 の条 件
シ ミュ レー シ ョン ・モデル実験 のため の前提条 件を以下 に示す,
(1)運 営時 間は480分
(2)消 化器系患 者,呼 吸 器 系患者,循 環 器系患者 は同 じ確 率 で出現
(3)検 査 が必要 な患者 は30%
ω 医師 は3人,各 医療技師 は1人 (5)検 査機 器1=ま41重類
(6)消 化器系の 患者は,病 気 に よって画 像検 査,心 電図, 機能検 査の検査 を受 診
(7)呼 吸 器系の 患者は,病 気 に よって画像検 査,超 音波検 査,機 能 検査の検 査を受診
(8)循 環器 系の患者は,病 気 に よって超音 波検 査 心電図, 画像検 査の検査 を受診
ま た,病 気 の 症 状 に 応 じて受 け る検 査 を 表2に 示 し,本 シ ミュ レー シ ョン に お け る検 査 の 流 れ を 表3に 示 す.
表3,検 査 順 番
1検 査順番
消化器系患者 画像検査 心電図 機能検査 呼吸器系患者 画像検査 超音波検査 機能検査 循環器系患者 超音波検査 心電図 画像検査
3,4.シ ミュ レー シ ョ ン ・モ デ ル 実 験 結 果 と考 察
以 上 の 条 件 に 基 づ い て 実 施 され た シ ミュ レー シ ョ ンの結 果 を 表4に 示 す,
表4。 シ ミ ュ レー シ ョ ン 結 果 Result
Thenumber・fpaUent 743333人
[垣gestive・rgm 8,6667人
Re釘)irat・ry・rgan 7.6667人
α ㏄ulat・ry・rgan 9人
lightsympt・m 49人
表2.検 査
症状 検査
消 化器 系
腹痛 o
嚥 下困難
心窩部不快症 o β
肝炎 ρ F
黄疸 o
腹部腫瘤 o
呼 吸器 系
咳 o F
胸水 o 乙 ア
胸膜炎柑藤 痛 o
気胸 o
呼吸困難 o F
喘鳴 ρ
笛音 o F
循環 器系
徐脈 ガ
心肥 大 んマ o び
拡張期心雑音 び
1反縮 期心 雑音 β o 乙7
高血圧
動悸 万
心膜摩擦音 β o
頻脈 β
心拡 大 β ρ
この モ デ ル の 正 確 性 を判 断 す る た め,Th(・nun)berof patiellt(以 下 総 患 者 数 とす る)を 考察 す る,厚 生 労 働 省
が 開 示 して い る統 計 資 料 に よれ ば 日本 全 国 の1日 平均 外 来 患 者 数 はL525,185人 と記 載 され て い る':,そ こか ら, 東 広 島 市 の1日 の 外 来 診療 患 者 数 を 積算 す る と,本 研 究 に お け る シ ミュ レー シ ョン結 果 と類 似 した,
ま た,検 査 の 順 番 に つ い て は,参 考 文 献 の 医 学 書::.駐 を 基 に ・一般 的 な検 査 手 順 を 踏 ん で い る こ と も判 明 した こ と か ら,本 モ デ ル に 使川 して も差 し障 りな い と考 え られ る.以 下 に,診 察 時 間 の 数 値 を 表5に 示 す.
表5.検 査 時 間
1>伊 ・曲e・ ㎎ εm(MaX) 198.51mn
1>ge訊ive・ ㎎ ㎜(Mn) 54.7nm
ReSpiratoryorgan(Max) 151.2nm ReSpira駄)ryorg2m(Min) 62.7lml、
Circulatoryorgan(Mε1》0 101、61Iun
Grculatρryorgan(Min) 29.lEmI1
lightsymptom(Max) 88,8n曲
hghtsympt・m(Min) 9.6mm
医 療 プ ロセ スの モ デ ル 化 と患 者 の 待 ち時 間 短縮 シ ミュ レー シ ョ ンに関 す る研 究 31
4.シ ミュ レー シ ョンに よる改 善提案 4.1,検 査順 番の変 更
各患 者 に対 して各々の検査 が割 り当て られ る際,そ の検 査順 番が一通 りである ことはあ り得 ない,そ こで本研究 で は,患 者一 人ひ と りの検査順 番を変 えるので はな く,患 者 の疾 患部 位の違 いに より検査 の順番 を変更 させ る方法 を適 用 した,そ の検査順 番の変更 例を表6に 示す一t
表6.検 査 順 番
検査順番
消化器系患者 機能検査 心電図 画像検査 呼吸器系患者
■
画像検査 超音波検査 機能検査 循環器系患者 超音波検査 心電図 画像検査
さ ら に,上 記 に 示 す 変 更 方 法 に よ り実 行 され た シ ミ ュ レ ー シ ョン結 果 を 表7及 び 表8に 示 す ,
表7.シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 結 果 Rosult Thenumberorpatient 84.3333人
Digestivoo㎎an 7.6667人
Respiratoryorgan 8,6667人
Ci・℃ulat・ry・rgan 8。6667人
hghtsympt・m 59人
表8.検 査 時 間
r万gestive・ ㎎ ㎜(Max) 107.4n皿1
1)ige就ive・ ㎎an(Min) 34.6rmn
Respiratoryorgan(Mをlx) ll4.9n血 、
翫 卵irat・ry・rg㎜(Mn) 46.8nm
Circulatoryorgan(Ma》0 102.3n廿n
CirCUIatOryOrgan(Mn) 1.9lmn
1ightsympmm(Max) 2.7n廿11
LgLtsympb・m(Min) 0.9盲 漁
以 上の結 果に示 され るとお り,少 しの検 査順番 の違いか ら,診 察 でき る患者数 が大 きく変化す る.検 査順番 を変 え るこ とによ り,患 者 の待 ち時 間が減 り,効 率的な 検査を受 け られ る状 況へ と変化 させ るこ とがで きる と考 え られ る, 検査順 番を変化 させ る条件下 で,本 シ ミュ レー シ ョンを行
った結果の 中か ら,最 適 な もの を表9及 び表10に 示す.
た だ し,こ の結 果は確率的 に出 した数 値であ り,正 確な最 適解 とは言 えない こ とに も注意 を要す る.
表9.シ ミ ュ レー シ ョ ン 結 果 Result
Then㎜1ηrofpahent★ 且 88.6667人
Di離stivoorg㎜ 幽1 10.6667人
Respirat・ry・rganA1 9.6667人
Ch℃ulatory・rgan費1 8人
hghtsymptom貞1 60.3333人
表10.検 査 時 間
Di…細ive・ ㎎an(Max) 84.511m
Di…畑ive・ 瑠an(Min) 84.5nun
Respira駄)ryorgan(Ma)δ 187,3mm
Respiratoryorgan(㎞) 58.3n加
Gh℃ulatoryorgan(Ma)∂ 2243mm
()h℃ulatoryorgan(〜 血n) LOnm
hghtsympt・m(M蜘 2.6nオn
hghtsympt・m(㎞) 0.6nm
4.2.考 察
本 実 験 結 果 か ら,検 査 待 ち 時 間 が 少 な く,よ り多 くの患 者 を診 察 で き る最 適 な検 査 順 番 を表11に 示 す,
基 準 モ デ ル と結 果 を比 較 す る と,検 査 待 ち時 間 が減 っ て い る,こ れ よ り,疾 患 部 で 検 査 の順 番 を変 え る と,全 体 と して19.2%,循 環 器 系 患 者 は23.1%,呼 吸 器 系 患 者 は 26.1%,検 査 が 要 らな い 患 者 は12.30/。の増 加 が 見 られ,患 者 を よ り効 率 良 く検 査 を行 う こ とが で き る よ うに 改 善 で き た こ とが 分 か る.
表11.最 適 な検 査 順 番 InSP㏄tionOKIer Digestivc
O「gan
心電図 画像検査 機能検査
Respiratory
o㎎ 枷 画像検査 機能検査 超音波
検査
Circulatory
O「gan
超音波
検査 心電図 画像検査
また,実 験結果 の グラフよ り,待 ち時 間の偏 りが明 らか にな った,全 検査時 間が一番多い 循環 器系疾 患の患者 をど の よ うに検 査 させ るかが,後 か ら来る患者 の検査に強 く影 響 を与 える ことも判明 した.待 ち時 間の短縮 に伴い,院 内 滞在 時間が減 少 した ことに よ り,医 療施 設に来た人の2次 感 染 を予防 で きる こと も期 待され る.
32 近 畿 大 学 工学 部研 究 報 告NQ42
5,お わ りに
本研 究 では,膨 大な調査デ ー タの 中か ら,数 量化理論 に 基づ き,医 療 現 場をモデル化 する とと もに,そ の シミュ レ ー シ ョン結 果 よ り,医 療現場 での待 ち時 間 を短縮 し,よ り 多 くの患者 を診察す る ことが できる方策 を検討 で きた.
しか しなが ら,各 々の病気発 生率が全 て均一 であ る確 率 のみ で考察 してお り,救 急 患者や 手術患者 な どの 不確 定要 素 が盛 り込まれ ていない,ま た,待 ち時 間発 生の 要因で あ る,到 着率や サー ビス率,さ らにはボ トルネ ックの発生 を 考慮 した リアル タイ ム ・スケジュー リング も考慮 しなけれ ば な らな い,今 後,よ り現場 に近 い シ ミュ レー シ ョンが行
える よ うに改 良 して い く必要が ある.
参 考 文 献
1)厚 生 労 働省,「 医 療 施 設 動 態 調 査 」,2007年.
2)W・Dケ ル トン,R・Pサ ドウス キー,D・Tス タ ロ ッ ク共 著,高 桑 宗 右 ヱ 門 監 訳,野 村 淳 一 訳 「Arenaを 活 用 した 総 合 的 ア プ ロー チ 」,コ ロナ 社,第3版,pp,1〜21,1999 年,
3)厚 生 労 働 省,「 平 成18年 病 院 報 告 の概 況 」,2008年.
4)高 久 文 麿 著,「 改 訂 第3版 外 来 診 療 の す べ て 」,株式 会 社 メ ジ カ ル ビ ュー,2003年.
5)ロ バ ー ト・B・テ イ ラー 著,小 泉 俊 三 監 訳,「lo分 間 診 断 マ ニ ュ ア ル 」,株 式 会 社 メ デ ィカ ル ・サ イ エ ン ス ・イ ン タ ー ナ シ ョナ ル,2005年.