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大鳴門橋主塔における塗替塗装の機械化・自動化

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Academic year: 2022

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大鳴門橋主塔における塗替塗装の機械化・自動化

○ 本州四国連絡橋公団 正会員 山田郁夫 本州四国連絡橋公団 正会員 角 和夫 本州四国連絡橋公団 正会員 杉町直明 1.はじめに

大鳴門橋は、淡路島と鳴門市を結ぶ吊橋(橋長 1629m)で昭 和 60 年に完成した(写真-1)。本橋は、本四連絡橋の中で唯一、

瀬戸内海と太平洋に面しており、海峡部の厳しい腐食環境に暴露 されている。このため、当初より耐侯性の高い長期防錆型塗装(ポ リウレタン樹脂系)を採用したが、塗膜の経年劣化が発生したの で、平成 10 年度より 8 ヶ年計画で補剛桁及び主塔の全面塗替塗 装(ふっ素樹脂塗装系)を実施している。現在、補剛桁は概ね終 了し、主塔(トラス形式)を施工中である。

本論文では、大鳴門橋の主塔で初めて本格的に導入した塗替 塗装の機械化・自動化の概要について報告する。

2.塗替塗装の機械化・自動化

一般に、塔状構造物や建築物の工事ではゴンドラを足場とし て使用する。しかし、鳴門海峡のように年間を通して強風の発 生が多い場所では、通常のゴンドラで作業ができない不稼動日 が多いため、大鳴門橋主塔の塗替塗装には本四公団で開発した

「磁石車輪ゴンドラ」を使用している。さらに、塔柱外面では、

同ゴンドラ上に「自動塗装装置」を搭載して機械施工を行って いる。磁石車輪ゴンドラ及び自動塗装装置の概要を図-1に、

塗替作業状況を写真-2に示す。

キーワード:吊橋、主塔、塗替塗装、機械化、自動化、品質管理

連絡先:〒655-0047 神戸市垂水区東舞子町 4-115、TEL 078-782-5400、FAX 078-782-9970

写真-1 大鳴門橋全景(S60年完成)

磁石車輪 塗装ロール(回転ブラシ)

横行用レール シャトル

磁石車輪 ゴンドラ 自動塗装装置

図-1 磁石車輪ゴンドラ及び自動塗装装置

写真-2 塔柱外面の塗替作業状況 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-131- 6-066

(2)

(1)磁石車輪ゴンドラ

磁石車輪ゴンドラは、通常のゴンドラに永久磁石を内蔵した磁 石車輪を4輪装着したものである(図-1)。吸着力は1輪当た り 250kg、4輪合計で1トンである。ゴンドラの昇降時または塗 装時は、主塔壁面に車輪を吸着させて移動または作業する。磁石 車輪ゴンドラによって、作業性の改善、安全性の向上などを図る ことができる。

(2)自動塗装装置

自動塗装装置は、磁石車輪ゴンドラに設置した横行用レール上 をケレンユニット(写真-3)または塗装ユニット(写真-4)

を保持したシャトルが往復して自動的に素地調整または塗装を 行う装置である(図-1)。塗料は圧送ロールから塗装ロールさ らに壁面へと転写される(図-2)。自動塗装装置により、施工 能率の向上、塗装の品質向上などを図ることができる。

大鳴門橋における自動塗装の範囲は、塔柱の添接部(ボルト部)、

錆発生部及び部材端部を除く平滑面(3P主塔

9

百 m2)である。塔柱 の非平滑面及び狭小面等(3P主塔

33

百 m2)は、施工性・経済性等 より人力塗装を行っている。自動塗装装置を用いた作業は、素地調整

(4 種ケレン)、中塗り・上塗り塗装(各膜厚 30μm・25μm)である。

3.塗替塗装の品質管理

主塔塗替塗装の実施工前に現地で予備試験を実施した。予備試験の 結果より、素地調整に関しては、適正なブラシ硬度、ブラシ回転数

(3000 回転/分)、施工速度(7.5m/分)を決定した。また自動塗装に 関しては、中塗り及び上塗りの適正な希釈率(0%)及び吐出量(中 塗り 290cc/分、上塗り 250cc/分)を決定した。

実施工においては、防錆管理士等の資格を有する塗装管理者を配置 し、また塗装作業者は十分な経験を有する者とし、かつ各作業班に一 定の要件を満たす者を1名以上配置した。監督員検査として、従来の 検査項目(空缶検査等)に塩分付着量、素地調整、塗膜厚、付着力等 を実施した。塗膜厚は、ウェットゲージによるウェット(未乾燥)

膜厚と断面膜圧計によるドライ(乾燥)膜厚を測定した。ドライ膜 厚の測定結果より、人力塗装と比較して自動塗装はバラツキが少な く均一な塗膜厚であることが確認できる(図-3)。

4.おわりに

主塔の塗替塗装は、平成

16・17

年度(3P・4P主塔及び2P側 塔)の2箇年で実施している。主塔の塔柱では、磁石車輪ゴンドラ 及び自動塗装装置による機械化・自動化を図った。なお、斜材・水 平材では、路面上に防護工を設置して磁石車輪ゴンドラ及び人力塗 装で塗り替えを実施中である。

参考文献

1)大鳴門橋補剛桁塗替塗装の計画立案・品質管理、山田・角・杉町、第 59 回土木学会年次学術講演会 2)橋梁塗替塗装の機械化、香川・河野、第 59 回土木学会年次学術講演会

圧送ロール

塗装ロール

写真-4 塗装ユニット

図-3 塗装方法別のドライ膜厚 写真-3 ケレンユニット

回転ブラシ

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

塗膜厚(μ

自動塗装 人力塗装

測定箇所(3P主塔塔柱)

中塗最大 中塗最小 中塗平均 中塗偏差 上塗最大 上塗最小 上塗平均 上塗偏差 中塗 30μm

上塗 25μm

図-2 ロール塗装のメカニズム 圧送→転写

土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-132- 6-066

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