• 検索結果がありません。

 扉・口絵・目次

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア " 扉・口絵・目次"

Copied!
116
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

建築用仕上塗材ハンドブック

2007年版

(2)
(3)

建築用仕上塗材ハンドブック

(2007 年版)の刊行に際して

日本建築仕上材工業会

会長 

常山 洋

 日本建築仕上材工業会では、1973 年(昭和 48 年)に建築吹付材ガイドブックを発刊以来、 建築用仕上塗材を主体として、日進月歩の材料・工法を紹介し、その普及と業界の認識を高 めるため、以下のとおりA 4 版のガイドブックを 9 版、A 5 版のハンドブックを 2 版刊行して まいりました。 ガイドブックおよびハンドブックの変遷     ガイドブック(A 4 版)   ハンドブック(A 5 版) 建築吹付材ガイドブック (1973 年) 建築吹付ハンドブック(1977 年) 建築吹付材ガイドブック (1975 年) 建築吹付ハンドブック(1980 年) 建築用吹付材ガイドブック (1978 年) 建築用仕上塗材ガイドブック(1983 年) 建築用仕上塗材ガイドブック(1986 年) 建築用仕上塗材ガイドブック(1990 年) 建築仕上材ガイドブック (1995 年) 建築仕上材ガイドブック (1998 年) 建築仕上材ガイドブック (2006 年)  特に、近年におきましては、塗材の多様化や種類の増加に伴い、仕上塗材、下地材、左官 材、補修材などの材料・施工に係る内容の充実に加え、建築ストックの増加に伴う補修・改 修工法や関連法規・規格・基準類などについても、詳細な技術情報を提供すべく、定期的な ガイドブックの発刊に努めてまいりました。  しかし、一方では活字ばなれの風潮や建築現場への携帯性などの観点から、ガイドブック よりもコンパクトで、ポイントを図、表、写真で分かりやすくまとめたハンドブック発行の ニーズも高まってまいりました。  そこで、日本建築仕上材工業会では、2004 年(平成 16 年)9 月から約 2 箇年半に亘り、技 術委員会の下に作業部会を設けて、原案の作成を行ってまいりましたが、今般建築用仕上塗 材を対象として、「建築用仕上塗材ハンドブック 2007 年版」を発刊するに至りました。 つきましては、本ハンドブックがガイドブックと共に、業界関係者はもとより官、学、産各 界の皆様方にお役に立つことを願っております。  最後に、本ハンドブックの製作にご協力いただいた方々ならびに印刷にご協力いただいた 1 工文社に心から御礼申し上げます。 2007 年(平成 19 年)9 月

(4)

1.JIS A6909 薄付け仕上塗材 (1) 砂壁状  外装薄塗材 E(Si)  可とう形外装薄付塗材 E (2) さざ波状  防水形外装薄塗材 E 2.JIS A6909 厚付け仕上塗材 (1) 凹凸状吹き放し  外装厚塗材 E   (2) ヘッドカット  外装厚塗材 E (砂壁状) (さざ波状) (凹凸状吹き放し) 骨材 主材 下  地 主材 下塗り 下  地 骨材 主材 下塗り 下  地 骨材 主材 下塗り 下  地

(5)

3.JIS A6909 複層仕上塗材 (1) 凹凸状吹き放し  複層塗材 E(Si,RE,RS,CE)        (2) ヘッドカット   複層塗材 E(Si,RE,RS,CE) 4.その他の仕上塗材 (凹凸状吹き放し) (ヘッドカット) 月面状 石材調 平滑状 こて仕上げ 上塗り 主材 下塗り 下  地 上塗り 主材 下塗り 下  地

(6)

1章 建築用仕上塗材の概要

1.1 建築用仕上塗材 ……… 1 1.2 主な用語 ……… 4 1.3 建築用下地調整塗材 ……… 5 1.4 建築用仕上塗材の変遷 ……… 5 1.5 建築用仕上塗材の選び方 ……… 6

2章 下地及び下地の管理

2.1 下地の種類(成分と特徴)……… 11 2.2 下地の管理(水分、pH、下地調整) ……… 15 2.3 下地の状態 ……… 18 2.4 各種下地の調整法 ……… 18 2.4.1 コンクリート、プレキャストコンクリートなどの下地調整 ……… 18 2.4.2 ALCパネルの下地調整 ……… 19 2.4.3 せっこうボード、スレート、合板の下地調整 ……… 19 2.4.4 木毛セメント板及び木片セメント板の下地調整 ……… 20 2.4.5 けい酸カルシウム板の下地調整 ……… 20 2.5 コンクリート下地の補修例 ……… 20 2.6 下地調整に用いられる材料 ……… 21

3章 施工方法と管理

3.1 吹付け工法 ……… 23 3.1.1 吹付け機器 ……… 23 3.1.2 吹付け塗り操作 ……… 25 3.2 ローラー塗り工法 ……… 27 3.2.1 ローラーの種類 ……… 27 3.2.2 ローラー塗り操作 ……… 28 3.3 こて塗り工法 ……… 28 3.4 その他の用具 ……… 28 3.5 施工及び施工管理 ……… 29 3.5.1 施工 ……… 29 3.5.2 施工管理 ……… 30

4章 塗替え改修

4.1 仕上塗材に発生する劣化現象 ……… 33

(7)

4.3 各種塗替え工法 ……… 38 4.3.1 既存仕上塗材層の処理方法 ……… 38 4.3.2 塗替え仕上塗材の選定 ……… 40 4.3.3 塗替え仕上げの工程 ……… 42

5章 クレームになる欠陥とその対策

5.1 用語の解説 ……… 48 5.2 材料に発生する欠陥と対策 ……… 50 5.3 下地の状態により発生する欠陥と対策 ……… 52 5.4 塗装作業中に発生する欠陥と対策 ……… 53 5.5 塗装作業後に発生する欠陥と対策 ……… 56 5.6 経時で発生する欠陥と対策 ……… 58 5.7 外的要因により発生する欠陥と対策 ……… 60

6章 関連法規

6.1 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)……… 63 6.2 労働安全衛生法(労安法、安衛法)……… 65 6.3 有機溶剤中毒予防規則(有機則)……… 67 6.4 特定化学物質等障害予防規則(特化則)……… 68 6.5 石綿障害予防規則(石綿則)……… 69 6.6 消防法 ……… 70 6.7 毒物及び劇物取締法(毒劇法)……… 72 6.8 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)……… 74 6.9 建築基準法 ……… 76 6.10 水質汚濁防止法 ……… 79 6.11 下水道法 ……… 80 6.12 大気汚染防止法(大防法)……… 81 6.13 製造物責任法(PL 法) ……… 86 6.14 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律    (PRTR 法、化学物質管理促進法)……… 87 6.15 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)……… 93

付 録

付録 1 施工仕様例 ……… 96 付録 2 建物の部位と名称 ……… 99 付録 3 足場の種類 ……… 100 付録 4 塗装種別の略号 ……… 102 付録 5 仕上塗材の防火性能 ……… 104

(8)

1章 建築用仕上塗材の概要

1.1 建築用仕上塗材  建築用仕上塗材(以下、仕上塗材という。)は、建物の内・外壁及び天井の表面に、美装又 は下地の保護を目的に吹付け、ローラー塗り、こて塗りで凹凸模様やゆず肌模様などに仕上 げられる材料である。  仕上塗材は、セメント、合成樹脂などの結合材、顔料、骨材を主原料としている。その施 工仕様は、下塗り・主材塗り・上塗りの工程が基本となっている。  仕上塗材と一般塗料との大きな相違は、一般塗料の膜厚が数 10μm であるのに対して、仕 上塗材は膜厚が数 mm ∼ 10mm 程度になり、造形的な模様を持っていることである。  また、工事仕様書における区分の相違を表 1.1に示す。なお、仕上塗材の工事仕様書例を巻 末の付録 1 に示す。  仕上塗材は、JIS A 6909 建築用仕上塗材で規格化されており、表 1.2 に示す種類が規定され ている。 表1.1 仕上塗材と塗料の公共工事仕様書における区分    公共工事の仕様書  建築用仕上塗材    塗料 建築工事標準仕様書(※1) JASS23 吹付け工事 JASS18 塗装工事 JASS15 左官工事 公共建築工事標準仕様書(※2) 左官工事 塗装工事 (仕上塗材仕上げ) 公共建築改修工事標準仕様書 外壁改修工事 塗装改修工事 (※3) 公共住宅建設工事共通仕様書 左官工事 塗装工事 (※4) (※1)6日本建築学会 (※2)6公共建築協会(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修) (※3) 7建築保全センター(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修) (※4)公共住宅事業者等連絡協議会編集(国土交通省住宅局住宅総合整備 課監修)

(9)

1章 建築用仕上塗材の概要 表1.2  建築用 仕上塗材 の 種類及 び 呼 び 名 ( JIS A 6909-2003 よ り) 薄付 け 仕上 塗材 (2) 厚付 け 仕上 塗材 (2) 外装 け い 酸質系薄付 け 仕上塗材 可と う 形外装 け い 酸質系薄付 け 仕上塗材 外装合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン 系薄付 け 仕上塗材 可と う 形外装合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン系 薄付 け 仕上塗材 防水形外装合成樹脂 エマ ル シ ョ ン 系薄付 け 仕上塗材 外装合成樹脂溶液系薄付 け 仕上塗材 内装 セ メ ン ト 系薄付 け 仕上塗材 内装消石灰 ・ドロ マ イ ト プ ラ ス タ ー 系薄付 け 仕上塗材 内装 け い 酸質系薄付 け 仕上塗材 内装合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン 系薄付 け 仕上塗材 内装水溶性樹脂系薄付 け 仕上塗材 (1) 外装 セ メ ン ト 系厚付 け 仕上塗材 外装 け い 酸質系厚付 け 仕上塗材 外装合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン 系厚付 け 仕上塗材 内装 セ メ ン ト 系厚付 け 仕上塗材 内装消石灰 ・ドロ マ イ ト プ ラ ス タ ー 系厚付 け 仕上塗材 内装せ っ こ う 系厚付 け 仕上塗材 内装 け い 酸質系厚付 け 仕上塗材 内装合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン 系厚付 け 仕上塗材    呼 び 名 外装薄塗材Si 可と う 形外装薄塗材Si 外装薄塗材E 可と う 形外装

薄塗材E 防水形外装薄塗材E 外装薄塗材S 内装薄塗材C 内装薄塗材L 内装薄塗材Si 内装薄塗材E 内装薄塗材W 外装厚塗材C 外装厚塗材Si 外装厚塗材E 内装厚塗材C 内装厚塗材L 内装厚塗材G 内装厚塗材Si 内装厚塗材E

用 途 層構成 塗り 厚 主と し て 外装用 塗材 + 主材   又 は主 材だ け 3a 程度以下 内装用 下塗材 + 主材   又 は主 材だ け 3a 程度以下 外装用 下塗材 + 主材 4∼1 0a 程度 内装用 下塗材 + 主材   又 は主 材だ け 4∼1 0a 程度 主た る 仕 上 げの 形状 砂壁状 ゆず 肌状 砂壁状 砂壁状 ,ゆず 肌 状 ゆず 肌状 ,さざ 波状 ,凹凸状 砂壁状 砂壁状 平た ん状 ,ゆず 肌状 ,さ ざ波状 砂壁状 ,ゆず 肌 状 砂壁状 ,ゆず 肌 状, さ ざ波状 京壁状 ,繊維壁状 スタ ッ コ状 スタ ッ コ状 掻 き落と し状 平た ん状     通称 (例) シリ カリシ ン 樹脂 リ シ ン ,アク リル リ シ ン ,陶石 リ シ ン 弾性 リ シ ン 単層弾性 溶液 リ シ ン セメ ン ト リシ ン け い 藻土塗材 シリ カリシ ン じゅ ら く 繊維壁 ,京壁 ,じゅ ら く セメ ン トスタ ッ コ シリ カス タ ッ コ 樹脂 ス タ ッ コ, アク リル ス タ ッ コ セメ ン トスタ ッ コ け い 藻土塗材 け い 藻土塗材 シリ カス タ ッ コ 樹脂 ス タ ッ コ, アク リル ス タ ッ コ 参考 種類

(10)

表1.2  建築用 仕上塗材 の 種類及 び 呼 び 名 (つづ き ) (3) う形 (3) 吹付用 軽量骨材仕上塗材 こ て 塗用 軽量骨材仕上塗材 ポリマ ー セ メ ン ト 系複層仕上塗材 可と う 形 ポリマ ー セ メ ン ト 系複層仕上塗材 防水形 ポ リ マー セ メ ン ト 系複層仕上塗材 (4) け い 酸質系複層仕上塗材 合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン 系複層仕上塗材 防水形合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン系 複層仕上塗材 (4) 反応硬化形合成樹脂 エマ ル シ ョ ン系 複層仕上塗材 防水形反応硬化形合成樹脂 エマ ル シ ョ ン系 複層仕上塗材 (4) 合成樹脂溶液系複層仕上塗材 防水形合成樹脂溶液系複層仕上塗材 (4) 可と う 形合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン系 改修用 仕上塗材 可と う 形反応硬化形合成樹脂 エマ ル シ ョ ン 系改修用 仕上塗材 可と う 形 ポリマ ー セ メ ン ト 系改修用 仕上塗材    呼 び 名 吹付用 軽量塗材 こ て 塗用 軽量塗材 複層塗材CE 可と う 形複層塗材CE

防水形複層塗材CE 複層塗材Si 複層塗材E 防水形複層塗材E 複層塗材RE 防水形複層塗材RE 複層塗材RS 防水形複層塗材RS 可と

う 形改修塗材E 可と う 形改修塗材RE 可と う 形改修塗材CE 用 途 層構成 塗り 厚 主と し て 天井用 下塗材 + 主材 3∼5 a 程度 内装及 び 外装用 下塗材 + 主材   + 上塗材 3∼5 a 程度 外装用 主材 + 上塗材 0 .5∼1 a 程度 主た る 仕 上 げの 形状 砂壁状 平た ん状 ゆ ず 肌状 月 面状 平た ん状 凹凸状 凹凸状 ゆず 肌状 平た ん状     通称 (例) パー ラ イ ト吹 付 ,ひ る 石吹付 セメ ン ト 系吹付 タ イ ル セメ ン ト 系吹付 タ イ ル (可 と う形 ,微弾性 ,柔軟形 ) シリ カタ イ ル アク リル タ イ ル ダン セ イ タ イ ル( 複層弾性 ) 水系 エ ポ キ シ タ イ ル エポ キ シ タ イ ル 参考 種類 内装水溶性樹脂系薄付 け 仕上塗材 に は 、耐湿性 、耐 アルカ リ性 、か び 抵抗性 の 特性 を 付加 し た も の が あ る 。 内装薄付 け 仕上塗材及 び 内装厚付 け 仕上塗材 で 吸放湿性 の 特性 を 付加 し た も の に つ い て は 、調湿形 と 表記 す る 。 複層仕上塗材及 び 可 と う 形改修用 仕上塗材 で 、耐候性 を 区分 す る 場合 は 、耐候形1種 、耐候形2種 、耐候形3種 と す る 。 防水形複層塗材 で 耐疲労性 の 特性 を 付加 し た も の に つ い て は 、耐疲労形 と 表示 す る 。

(11)

1章 建築用仕上塗材の概要 1.2 主な用語 (1)JASS23 を参考とした用語の意味 ・下  地:仕上塗材が塗り付けられる面 ・下地調整:下地をモルタル塗りで平滑にするなど、仕上塗材仕上げに適するように行う 処理 ・調  合:仕上塗材が塗り付けられる状態において構成されている各材料の割合又は仕 上塗材を塗り付けられる状態に調整すること ・塗 付 け: 仕上塗材の無定形の材料を吹付け機、こて又はローラーブラシによって施工 する操作の総称 ・吹 付 け:仕上塗材を吹付け機を用いて施工する操作 ・ローラー塗り:仕上塗材をローラーブラシを用いて施工する操作 ・基層塗り:仕上塗りにおいて、主材の模様を形成しないように均一、かつ、平たんに塗り 付ける操作 ・増 塗 り:基層塗り前に、出隅、入隅などの基層塗層の塗厚が小さくなると予想される部 分に、主材を塗り付け、塗厚を確保する操作 ・模様塗り:基層塗りの上の模様付けを主な目的とする主材上層部の塗り付け操作 ・凸部処理:主材、模様塗りなどによって形成される比較的大型の凹凸模様の凸部の頂部を こて、ローラー又はサンダーによって平たんにする模様付け操作 ・仕上塗材: JIS A 6909(建築用仕上塗材)に規定する既調合の薄付け仕上塗材、複層仕上 塗材、厚付け仕上塗材、軽量骨材仕上塗材及び可とう形改修用仕上塗材の総称 ・可使時間:セメント系や反応硬化形の仕上塗材で、水又は硬化剤を加えた後、塗り付けに 適する状態を持続している時間 ・所 要 量:被仕上塗材仕上面の単位面積に対する仕上塗材(希釈する前)の使用質量 ・工程内間隔時間:塗付けの同一工程内で同一材料を塗り重ねる場合の間隔時間 ・工程間間隔時間:塗付けの一工程から次の工程に移るまでの間隔時間 ・最終養生時間:最終工程が終了した後に実用に供することができるまでの時間 (2)JIS A 6909 を参考とした用語の意味 ・下 塗 材:主として下地に対する主材の吸い込み調整及び付着性を高める目的で使用する もの。シーラー、プライマーとも称され、下地の多孔性による主材の過度の吸 い込みや、下地のアルカリ性などによる悪影響が上層の塗膜に及ぶのを防止し、 更に主材と下地との付着力を高めることなどを主な目的として使用される。 ・主   材:主として仕上がり面に立体的又は平たんな模様を形成する目的で使用するも の。なお、主材には基剤及び硬化剤、又は粉体及び混和液を混合して使用する ものがある。主に仕上がり面に砂壁状、ゆず肌状、スタッコ状、凹凸状などの 立体的な模様を形成する目的で使用されるものである。仕上塗材の種類や目的 によって比較的平たんに仕上げられる場合もある。なお、粉体と混和液を調合 して使用する材料については、一般的にその粉体を主材と称している例もある が、JIS A 6909 ではそのセットを主材としている。 ・上 塗 材:仕上げ面の着色、光沢の付与、耐候性の向上、吸水防止などの目的で使用する もの。なお、上塗材には基剤及び硬化剤を混合して使用するものがある。

(12)

     上塗材としては、水系、弱溶剤系、溶剤系などがあり、主材の上に仕上げ面の 着色、光沢の付与、耐候性の付与、吸水防止などの目的で使用されている。上 塗仕上げとして、つやあり、つやけし、メタリックなどがある。 1.3 建築用下地調整塗材  建築用下地調整塗材とは、内外装仕上げ工事の下地調整のために使用する材料で,JIS A 6916 に建築用下地調整塗材として規格化されている。建築用下地調整塗材は、セメント系下 地調整塗材、合成樹脂エマルション系下地調整塗材及びセメント系下地調整厚塗材に大別さ れる。 1.4 建築用仕上塗材の変遷  仕上塗材の歴史は、昭和の初めに左官材料の既調合品としてドイツから輸入された“リシ ン”という名前の材料で、“かき落としリシン”の仕上げであった。戦後、セメントリシン、 セメントスタッコ、セメント系吹付けタイルなどのセメント系材料が多く使用された。その 表1.3  建築用下地調整塗材の種類及び呼び名(JIS A 6916-2000より)    種 類 セメント系下地 調整塗材(1) 合成樹脂エマルション系 下地調整塗材(2) セメント系下地 調整厚塗材(1) 1種 2種 1種 2種   呼び名 下地調整 塗材C-1 下地調整 塗材C-2 下地調整 塗材E 下地調整 塗材CM-1 下地調整 塗材CM-2 膜厚 (a) 0.5∼1 程度 1∼3 程度 0.5∼1 程度 3∼10 程度 3∼10 程度 主な適用仕上材 内装薄塗材E 外装薄塗材E 複層塗材E 塗料 すべての仕上塗材 塗料 内装薄塗材E 外装薄塗材E 複層塗材E 塗料 内装薄塗材E 外装薄塗材E 複層塗材E 塗料 すべての仕上塗材 塗料 陶磁器質タイル 主な適用下地 ALCパネル コンクリート コンクリート ALCパネル コンクリート ALCパネル コンクリート コンクリート 施工方法 吹付け こて塗り はけ塗り こて塗り 吹付け ローラー塗り こて塗り 吹付け こて塗り 吹付け 参 考 (1)結合材としてセメント及びセメント混和用ポリマーディスパージョン 又は再乳化形粉末樹脂を 混合したものを使用したもの。 (2)結合材として合成樹脂エマルションを使用したもの。 注

(13)

1章 建築用仕上塗材の概要 Eが開発されてからは、建築外装での仕上塗材の使用量が一層多くなった。中性化などによ るコンクリート劣化が社会問題となった頃は、躯体の亀裂追従性が仕上塗材に要求され、弾 性仕上塗材(現在:防水形の仕上塗材)が多く利用された。  最近では、新築需要が激減し、塗り替えがほとんどの需要を占めるようになる中で、微弾 性フィラーに上塗りをする改修工法が主流となってきた。このような背景で 2003 年の JIS A 6909 の改正では、これらの材料が可とう形改修用仕上塗材として規格化された。  また、シックハウス症候群が大きな社会問題となり、主な原因物質であるホルムアルデヒ ドが 2003 年 7 月施行の改正建築基準法で規制された。JIS A 6909 の中でも内装に使用する仕 上塗材には、ホルムアルデヒドの発生原因と考えられる原料を使用しないことと規定してい る。  また、環境対応が求められている中で、仕上塗材の上塗材は溶剤系から水系へ転換が進み、 日本建築仕上材工業会の生産統計によると2003年から水系上塗材の生産量が溶剤系上塗材を 上回っている。  表 1.4 に建築用仕上塗材の変遷を示す。 1.5 建築用仕上塗材の選び方  仕上塗材は、要求事項に基づいてその特性から選択される。表1.5に要求される性能を考慮 した建築用仕上塗材の選び方の概要を示す。

(14)

表1.4 建築用 仕上塗材 の 変遷 1 9 6 0年 1 9 6 5年 1 9 7 0年 1 9 7 5 年        1 9 8 0年 S 3 5年 S 4 0年 S 4 5年 S 5 0 年        S 5 5年 セ メ ン ト リシ ン ■ セ メ ン トスタ ッ コ ■ セ メ ン ト 系吹付 け タ イ ル ( 複層塗材C ) ■ シ リ カ 系仕上塗材 (複層塗材Si) ■ ス キ ン 類 ■樹脂 リ シ ン     ■ マ ス チ ッ ク塗 材 A ,B, C ■複層塗材RS     ■複層塗材 E     ■ 複層塗材RE        ■防水形外装薄塗材 E ■弾性仕上塗材    ( 単層弾性 ) ( 防水形複層塗材E ,RE ,RS ) (可 と う 形外装薄塗材 E ) ■合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン ■合成樹脂 エ マ ル シ ョ ン     ■ つ や 有 り 合成樹脂 エ マ ル シ ョ ンペ イ ン ト ペ イ ン ト 模様塗料 仕上塗材 ■ じ ゅ ら く 仕上 げ ■ ア ク リ ル 樹脂 エ ナ メ ル     ■ ア ク リル ウ レタ ン 樹脂 エ ナ メ ル ・ ■下地調整塗材C-1 関係   ■下地調整塗材E ●中性 化 リ フレ ッ シュ 工 法 ●各種厚付 デ ザ イ ン ロ ーラー 工 法 1 9 6 0年 1 9 6 5年 1 9 7 0年 1 9 7 5 年        1 9 8 0年 S 3 5年 S 4 0年 S 4 5年 S 5 0 年        S 5 5年

(15)

1章 建築用仕上塗材の概要 表1.4 建築用 仕上塗材 の 変遷 (つづ き )       年代 1 9 8 5年 1 9 9 0年 1 9 9 5年 2 0 0 0 年        2 0 0 5年 項目 S 6 0 年 H 2 年 H 7 年 H 1 2 年        H 1 7年 無機質系仕上塗材 ■透湿性仕上塗材 有機質系仕上塗材        ■各種 こ て 塗 り 仕上塗材 ■結露防止塗材 内装用 仕上塗材   ■ ク ロ ス 用 塗料 ■ け い 藻土塗材 ■FC関係 ■調湿形内装仕上塗材 上塗材   ■ ふ っ 素樹脂 エ ナ メ ル ■弱溶剤形 エ ナ メ ル   ■ ア ク リル シ リ コン 樹 脂 エ ナ メ ル 下地調整 ・ ■微弾性 フ ィ ラ ー             ■可 と う 形改修塗材E ,RE ,CE 改修用 関係   ●製造物責任(PL)法 の 施行     ● 水系上塗材 の 生産数量 が 溶剤系 と 逆転   ● ア ル カ リ 骨材反応問題深刻化        ★大気汚染防止法改正   ( 揮発性有機化合物排 出規制 ) 建築関係       ● ア ス ベ ス ト 問題        ● ア ス ベ ス ト問 題 ★PRTR法 ( 環境汚染物質排 出移動登録 )        ●建築基準法 の 大幅改正       ★2003年7 月 改正建築基準法 施行        ( ホ ル ム アル デヒ ド関 係 )         ★住宅 の 品質確保 の 促進 に 関 す る 法律 ( 品確法 ) 項 目 1 9 8 5年 1 9 9 0年 1 9 9 5年 2 0 0 0 年        2 0 0 5年       年代 S 6 0 年 H 2 年 H 7 年 H 1 2 年        H 1 7年 ★ グ リ ー ン 購入法 

(16)

表1.5 建築用 仕上塗材 の 選 び 方 (参 考 : JASS 23 ) 高 度 美装性 美装性 高耐候性 防水性 高耐候性 耐候性 防水性 耐候性 耐候性 防水性 耐候性 耐候性 特殊模様 防水性   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― RE仕上 げ RS仕上 げ RE仕上 げ RS仕上 げ E仕上 げ RE仕上 げ E仕上 げ RE仕上 げ E仕上 げ CE 仕 上 げ E仕上 げ CE 仕 上 げ 耐候形 1 種防水形 複層塗材 耐候形 1 種複層塗材 耐候形 2 種防水形 複層塗材 耐候形 2 種複層塗材 耐候形 3 種防水形 複層塗材 耐候形 3 種複層塗材 外装厚塗材 C 仕上 げ 外装厚塗材 E 仕上 げ 可と う 形複層塗材 C E 仕上 げ 防水形外装薄塗材 E仕 上 げ 防水形複層塗材 E 仕上 げ 外装薄塗材 E 仕上 げ 可と う 形外装薄塗材 E 仕上 げ 外装薄塗材 S 仕上 げ 複層塗材 E 仕上 げ 複層塗材 C E 仕上 げ 複層塗材 S i 仕上 げ グレ ー ド 超高級 超高級 高級 高級 中級 中級 中級 高級 汎用 汎用 汎用 仕上 げ の 種類 コス ト 指数 F F E E D D D D D∼E C C A B B C C C 耐久 性能 指数 要求性能 ホル ム ア ルデ ヒ ド 発散建 築材料 の規 制 対象 防火 材料 等認 定番 号 代表的 な 使用 例 き び し い 環 境 下 にお いて 、 長期耐久性 、 防水性 な ど が 要求 さ れ る 外壁等 、主 に 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 き び し い 環 境 下 にお いて 、 長期耐久性 な ど が 要求 さ れ る 外壁等 、主 に 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 防水性 や 耐久性 が 要求 さ れ る 外壁等 、比較的塗替 え で の適 用 が 多 い 、主と し て 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様仕上 げ 一 般 的 な環 境 下 で、 長期耐久性 が 要求 さ れ る 外壁等 、 主と し て 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様仕上 げ 防水性 や 耐久性 が 要求 さ れ る 外壁等 、比較的塗替 え で の適 用 が 多 い 、主と し て 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様仕上 げ 一般的 な 環境下 で 、長期耐久性 が 要求 さ れ る 外壁等 、 主と し て 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様仕上 げ スタ ッ コ 状模様 に よ る 豪華 な 仕上 り 感 が 要求 さ れ る 外壁 ・ 柱等 比較的簡易 な 防水性 が 要求 さ れ る 外壁等 、 塗替 え で の 適用 主と し て 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 の 仕上 げ 防水性 が 要求 さ れ る 外壁等 、 比較的塗替 え で の 適 用が 多 い、 主と し て 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様仕上 げ 外壁 や 軒裏等 の 一般的 な 砂壁状 (リ シ ン ) 仕上 げ 軽量 モ ル タ ル 仕上 げ 外壁等 の 砂壁状 (リ シ ン ) 仕上 げ 砂壁状仕上 げ で 低温時 の 乾燥性 が 要求 さ れ る 場 合等 外壁等 の 一般的 な 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 の 仕上 げ 外壁等 の 一般的 な 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 の 仕上 げ 外壁等 の 一般的 な 凹凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 の 仕上 げ

(17)

1章 建築用仕上塗材の概要 表1.5 建築用 仕上塗材 の 選 び 方 (つづ き ) 環境 内部 美装性 防火性 防火性 吸放湿性 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ― ― ― ● ― ● ― ● ― 内装厚塗材C仕上 げ 複層塗材C E 仕上 げ 複層塗材Si仕上 げ 内装薄塗材E仕上 げ 内装薄塗材W仕上 げ 吹付 け 用 軽量塗材仕上 げ 調湿形内装厚塗材C仕上 げ 調湿形内装薄塗材E仕上 げ 調湿形内装薄塗材W仕上 げ グレ ー ド 高級 汎用 高級 汎用 仕上 げ の 種類 コス ト 指数 C∼D C C A∼B A∼B B D B B 耐久 性能 指数 ― ― ― ― ― ― ― ― ― 要求性能 [注] コス ト 指数 : A(安価) F (高価) 耐久性能指数 :   (劣 る )        (優 れ て い る ) ホル ム ア ル デ ヒ ド 発散建築材料 : 建築基準法施行令第20条 の 5及 び 同 条 に 基 づ く 平成14年12 月 26 日 国土交通省告示第1113号、 に規 定 さ れ て い る 第1種 ホ ル ム ア ル デ ヒ ド 発散建築材料        建築基準法施行令第20条 の 5及 び 同 条 に 基 づ く 平成14年12 月 26 日 国土交通省告示第1113号 に 規定 さ れ て い る 第 1 種 ホ ル ム ア ル デ ヒ ド 発散建築材料 (た だ し , 施工時 に 塗布 さ れ ,かつ ユ リ ア 樹脂, メ ラ ミ ン 樹脂, フ ェ ノ ー ル 樹脂, レゾ ル シ ノ ー ル 樹 脂 又 は ホ ル ム アル デ ヒ ド 系防腐剤 を 使用 し た も の に 限 る )   ホル ム ア ルデ ヒ ド 発散建 築材料 の規 制 対象 防火 材料 等認 定番 号 代表的 な 使用 例 豪華 な ス タ ッ コ 状模様 が 要求 さ れ る 内壁等、 淡色仕 上げ 内装制限 を 受 け る 避難通路 ・ 内 壁等 の 凹 凸模様 ・ ゆ ず 肌模様 の 仕上 げ 内壁等 の 一般的 な 砂壁状仕上 げ 内壁等 の 一般的 な 砂壁状 ・ 京壁状 じ ゅ ら く仕 上 げ 天井 ・ 内壁上部 の 一般的 な 砂壁状仕上 げ 防火材料認定番号       無機質系 : NM−8571、 QM−9811、 RM−9366 有機質系 : NM−8572、 QM−9812、 RM−9361 豪華 な ス タ ッ コ 状模様 が 要求 さ れ る 内壁等、 淡色仕 上げ 内壁等 の 一般的 な 砂壁状仕上 げ 内壁等 の 一般的 な 砂壁状 ・ 京壁状 じ ゅ ら く仕 上 げ

(18)

2 章 下地及び下地の管理

2.1 下地の種類(成分と特徴)  仕上塗材仕上げに適用する主な下地の成分と特徴を表2.1に、また仕上塗材仕上げと下地と の適用性を表 2.2 に示す。 表2.1 主な下地の成分と特徴(参考:JASS 23)   下 地 コンクリート プレキャスト コンクリート部材 (PCa) セメントモルタル ALCパネル コンクリート ブロック けい酸 カルシウム板 せっこうボード (プラスターボード) ガラス繊維補強 セメント板 (GRC板)  主成分 セメント 砂 砂利 セメント 砂 砂利 (軽量骨材) セメント 砂 セメント けい砂 石灰 発泡剤 セメント 砂 砂利 セメント けい砂 石灰 消石灰 半水せっこう ボード用原紙 セメント 骨材 耐アルカリ性 ガラス繊維 特 徴 乾  燥 : 遅く、厚さと構造に支配される。 アルカリ性 : 強く、中和に長時間要する。内部からの水分はアルカリ性を 呈する。 表面状態 : 粗く、吸込みが大きい。 乾  燥 : 遅く、厚さと構造に支配される。 アルカリ性 : 強く、中和に長時間要する。内部からの水分はアルカリ性を 呈する。 表面状態 : 吸込みが大きい。 塗  厚 : 10∼25a 乾  燥 : 表面乾燥は速いが、内部含水率は構造体の作用を受ける。 アルカリ性 : コンクリートより強く、内部からの水分はアルカリ性を呈する。 表面状態 : 粗面・平滑・ひび割れなどがあり、吸込み程度が異なる。 乾  燥 : 吸水現象が大きいため注意を要する。 アルカリ性 : ほとんどアルカリ性を示さない。 表面状態 : 粗く、粉化性があり、吸込みが大きい。表面強度が低く損傷を 受けやすい。 アルカリ性 : アルカリ性を呈する。 表面状態 : 極めて粗く部分的な吸込みむらを生ずる。ブロック自体の乾 燥収縮によって目地切れなどのひび割れを生じやすい。 アルカリ性 : ほぼ中性。 表面状態 : もろく、粉化性であり、吸込みが非常に大きい。 表面状態 : 吸込みが非常に大きい。水のかかる場所、湿気の多い場所 に用いることはできない。 アルカリ性 : 極めて高く、中和が非常に遅い。 表面状態 : 平滑又は凹凸造形。ごく小さな気泡穴がある。

(19)

2章 下地及び下地の管理 表2.1 主な下地の成分と特徴(つづき)   下 地 押出成形 セメント板 (ECP) スレート (フレキシブル板) 木片セメント板 木毛セメント板 窯業系 サイディング 合板 しっくい 混合せっこう プラスター ドロマイト プラスター  主成分 セメント けい砂 無機質繊維 セメント 無機質繊維 セメント 木片・木毛 セメント けい砂 木材 接着剤 消石灰 砂 すさ・のり 半水せっこう 消石灰・砂 ドロマイト  プラスター ドロマイト  プラスター 消石灰・すさ   砂 特 徴 アルカリ性 : 極めて高く、中和が非常に遅い。 表面状態 : 平滑又は凹凸造形。表面は滑らかで緻密。 アルカリ性 : 極めて高く、中和が非常に遅い。 表面状態 : 吸込みむらが大きい。 アルカリ性 : アルカリ性を呈する。 表面状態 : 極めて粗く、部分的な吸込みむらが生ずる。暗色の樹脂が しみ出る。 アルカリ性 : アルカリ性を呈する。 表面状態 : 吸込みむらが生ずる。 表面状態 : 厚さによっては反りが生じやすく、あくがしみ出る場合がある。 塗  厚 : 12∼18a 乾  燥 : 非常に遅い。 アルカリ性 : 非常に強く、中性化に長時間要する。ひび割れが多い。 塗  厚 : 12∼18a 乾  燥 : 速いが下地の影響を受けやすい。 アルカリ性 : ボード用は中性、混合せっこうは弱アルカリ性。 表面状態 : ひび割れは少ない。 塗  厚 : 12∼18a 乾  燥 : 非常に遅い。 アルカリ性 : 高く、中性化に長時間要する。 表面状態 : ひび割れが多い。粗密でむらが多く、吸込みむらが激しい。

(20)

表2.2  仕上塗材仕上げに適用する下地(参考:JASS 23) 仕上塗材 仕上げの種類 外装薄塗材E 仕上げ 内装薄塗材E 仕上げ 可とう形外装 薄塗材E仕上げ 外装薄塗材S 仕上げ 内装薄塗材W 仕上げ 防水形外装 薄塗材E仕上げ 外装厚塗材C 仕上げ 内装厚塗材C 仕上げ 外装厚塗材E 仕上げ 複層塗材CE 仕上げ 可とう形複層 塗材CE仕上げ 複層塗材Si 仕上げ 複層塗材E 仕上げ 適用下地 施工法 仕上げ面の状態 セ メ ン ト モ ル タ ル プ レ キ ャ ス ト コ ン ク リ ー ト 部 材         コ ン ク リ ー ト 主 た る 仕 上 げ の 形 状 ロ ー ラ ー 塗 り 吹 付 け 押 出 成 形 セ メ ン ト 板 ガ ラ ス 繊 維 補 強 セ メ ン ト 板 せ っ こ う ボ ー ド け い 酸 カ ル シ ウ ム 板 コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク A L C パ ネ ル 砂壁状、ゆず肌状 着色骨材砂壁状  ゆず肌状、さざ波状 砂壁状、ゆず肌状、 着色骨材砂壁状  ゆず肌状、さざ波状 砂壁状 ゆず肌状、さざ波状 砂壁状 砂壁状、ゆず肌状、 京壁状じゅらく 凹凸状 ゆず肌状、さざ波状 スタッコ状 スタッコ状 凹凸状 ゆず肌状 凹凸状 ゆず肌状 凹凸状 ゆず肌状 凹凸状 ゆず肌状 ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ● ○ × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ● ● − − ● − × × − × × × × ● ● − − ● − × × − × × ● ● ○ ● ○ ○ ● ○ × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ● ○ × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ − ○ − ○ − ○ ○ ○ − ○ ○ ○ ○ − ○ − ○ − ○ − − ○ − ○ − ○ − − − ○ − − − − ○ − ○ − ○ − ○

(21)

2章 下地及び下地の管理 表2.2  仕上塗材仕上げに適用する下地(つづき) 仕上塗材 仕上げの種類 複層塗材RE 仕上げ 複層塗材RS 仕上げ 防水形複層 塗材CE仕上げ 防水形複層 塗材E仕上げ 防水形複層 塗材RE仕上げ 防水形複層 塗材RS仕上げ 軽量骨材仕上 塗材仕上げ 適用下地 施工法 仕上げ面の状態 セ メ ン ト モ ル タ ル プ レ キ ャ ス ト コ ン ク リ ー ト 部 材         コ ン ク リ ー ト 主 た る 仕 上 げ の 形 状 ロ ー ラ ー 塗 り 吹 付 け 押 出 成 形 セ メ ン ト 板 ガ ラ ス 繊 維 補 強 セ メ ン ト 板 せ っ こ う ボ ー ド け い 酸 カ ル シ ウ ム 板 コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク A L C パ ネ ル 凹凸状 ゆず肌状 凹凸状 ゆず肌状 凹凸状 ゆず肌状、さざ波状 凹凸状 ゆず肌状、さざ波状 凹凸状 ゆず肌状、さざ波状 凹凸状 ゆず肌状、さざ波状 砂壁状 平たん状 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● × × ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● × × × × × × − × × × × × × ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ − ○ − ○ − ○ − ○ − ○ − ○ − − ○ − ○ − ○ − ○ − ○ − ○ − ○*1 ○ : 適用できる下地 ● : 内装に限って適用できる下地 × : 適用できない下地 ― : 一般に適用しない下地 *1 : こて塗り (注)

(22)

2.2 下地の管理(水分、pH、下地調整)  下地の管理については JASS 23 で以下のように解説されている。 (1)水分  仕上塗材仕上げの下地は、乾燥していることが必要で、乾燥が不十分な場合には、塗膜の 付着性低下、塗膜表面へのエフロレッセンスの発生、塗膜のひび割れ・ふくれ・はがれなど の原因となることがある。  乾燥の遅い下地としては現場打ちコンクリート、プレキャストコンクリート部材などがあ るが、コンクリート打放し後の含水率の低下は材齢に大きく関係し、打込み後、何日たてば 仕上げ施工可能な乾燥状態になるかは種々の条件によって異なるため一概に断定できない。 一般的には、コンクリートの含水率 10% 以下が良好とされている。施工適正と判断される材 齢の目安を参考までに表 2.3、図 2.1 ∼ 2.3 に示す。  なお、含水率は下地に含まれる水分の質量百分率で表されるが、現場での管理にあたって は非破壊で検査できる表面水分計が用いられている。表面水分計での測定値と含水率との関 係は機種によっても異なるため、事前に測定値と含水率との関係を示したようなデータに よって確認しておく。 表2.3 現場打ちコンクリート下地への施工適正材齢(JASS 23より) 地域分類 一般地帯 寒冷地帯 打設後の放置期間 夏季2週間 4月∼10月 5月∼9月 冬季4週間 − 10月∼4月 冬季3週間 11月∼3月 − (注)寒冷地帯とは、北海道・東北・上信越・北陸地域 一般地帯とは、寒冷地を除く地域[BE,1972.3]. コンクリートの材齢(日) 10 9 8 7 6 5 4 3 7 21 15 30 15 20 20 鉄板製箱 質量含水率 (% )

(23)

2章 下地及び下地の管理 図2.2  コンクリートの材齢と含水率の関係例(JASS 23より)        (高周波水分計による測定) コンクリートの材齢(日) 15 10 5 0 0 5 10 15 20 25 30 普通コンクリート 含水率 (% ) 軽量コンクリート セメントモルタル(15a) 20℃ 湿度60% 図2.3 モルタルの材齢と質量含水率の関係例(JASS 23より) モルタルの材齢(日) 15 10 5 0 5 10 15 20 25 30 質量含水率 (% )

(24)

(2)アルカリ性  セメント系材料を用いた下地では、アルカリ性が強いと塗膜の変色や塗材の変質の原因と なることがあるので、下地のpHも管理する必要がある。コンクリートは打込み直後において は pH = 12.5 程度であるが、アルカリ性は表面から徐々に失われていく。しかしながら、そ の消失の速度は一般に遅いため、下地の含水率と併せて放置期間に配慮を要する。参考とし て、下地の材齢と pH との関係を図 2.4 に、また、コンクリートの表面からの深さと pH との 関係を図2.5に示す。一般的に下地のアルカリ度はpH=10以下が仕上塗材仕上げにおいては 良好とされている。 図2.4 下地の材齢とpHの関係例∼白山・近藤の実験より作成∼       (JASS 23より) 材 齢(日) 12 11 10 9 8 10 0 20 30 40 50 60 pH フレキシブル板 セメントモルタル 現場打ち軽量気泡コンクリート 図2.5 コンクリートの表面からの深さとpHの関係例(JASS 23より) 表面からの深さ 12 11 10 9 0.5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 pH

(25)

2章 下地及び下地の管理 2.3 下地の状態  仕上塗材仕上げを行う下地の状態を表 2.4 に示す。 2.4 各種下地の調整法 2.4.1 コンクリート、プレキャストコンクリートなどの下地調整 ①コンクリートの打継ぎなどでは不陸・ 段差が生じる場合がある。この場合、JASS 15 によ り下地が均一に仕上がっているか確認することが必要である。セメントモルタル塗りの表 面状態には金ごて、木ごて及びはけ引きの3種類があるが、標準的な仕上塗材とセメント モルタル表面仕上げとの組み合わせは仕上塗材の仕上厚、仕上がり状態並びに付着性など から表 2.5 のようになっている。 表2.4 下地の状態   チェック項目 割れ・破損・浮き 不陸・目違い 不純物の付着 下地の強度 下地の乾燥・pH・水分 取付け金物の防せい 下地の状態 防水処理及び補修がしてあり、仕上塗材の仕上げに支障のないように下地調 整されていること。 仕上塗材の種類、厚さ、仕上がりの程度などにより、許容できる範囲に処理され ていること。 下地は清浄な面とし、じんあい、油脂、さび、並びにモルタル又はコンクリートのこ ぼれなどが付着していないこと。 十分な付着性を得るために、仕上塗材以上の強度と剛性を有していること。 仕上塗材の種類に応じ、適応できる条件(適正水分・アルカリ度)に管理されて いること。(注)通常pH10以下など 木ねじ・くぎ類は亜鉛めっきなどで防せい処理がしてあること。 表2.5 セメントモルタル下地表面の仕上げの標準(JASS 23より) はけ引き 仕上げ × × × × × ○ ○ 薄付け仕上塗材仕上げ  合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(薄塗材E)仕上げ  可とう形外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材 (可とう形外装薄塗材E)仕上げ  外装合成樹脂溶液系薄付け仕上塗材(外装薄塗材S)仕上げ  内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材(内装薄塗材W)仕上げ  防水形外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材 (防水形外装薄塗材E)仕上げ 厚付け仕上塗材仕上げ  セメント系厚付け仕上塗材(厚塗材C)仕上げ  外装合成樹脂エマルション系厚付け仕上塗材(外装厚塗材E)仕上げ 仕上塗材仕上げの種類 下地表面 金ごて 仕上げ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ 木ごて 仕上げ ○ × ○ ○ × ○ ○

(26)

②コンクリート、プレキャストコンクリート部材の下地調整は、小さなひび割れ・気泡穴・ 表面凹凸・木繊維の付着・露出鉄筋・目違い欠陥部などの項目を対象に、セメント系下地 調整塗材などで調整処理する。 2.4.2 ALC パネルの下地調整 ①ALCパネル面は仕上塗材の種類や、要求される仕上精度に適した条件にセメント系下地調 整塗材や合成樹脂エマルション系下地調整塗材などで下地調整する。 ②ALCパネル面をセメント系下地調整塗材で下地調整する場合、セメントの水和反応に必要 な水分が、急激に下地に吸収されて強度の小さい下地調整となり、仕上塗材の凝集による はく離などが生じることがある。必ず下地調整時に合成樹脂エマルションシーラー又は吸 水調整材を塗付しておく。 2.4.3 せっこうボード、スレート、合板の下地調整 ①せっこうボードの湿潤、乾燥に伴う長さ変化は比較的小さく、したがって目地は突付けと することが多い。この場合の目違い、くぎ穴などは合成樹脂エマルションパテを用いて地 表2.5 セメントモルタル下地表面の仕上げの標準(JASS 23より)(つづき) はけ引き 仕上げ ○ × ○ ○ × × × × × × ○ 複層仕上塗材仕上げ  ポリマーセメント系複層仕上塗材(複層塗材CE)仕上げ  可とう形ポリマーセメント系複層仕上塗材 (可とう形複層仕上塗材CE)仕上げ  けい酸質系複層仕上塗材(複層塗材Si)仕上げ  合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(複層塗材E)仕上げ  反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材 (複層塗材RE)仕上げ  合成樹脂溶液系複層仕上塗材(複層塗材RS)仕上げ 防水形複層仕上塗材仕上げ  防水形ポリマーセメント系複層仕上塗材(防水形複層塗材CE)仕上げ  防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材 (防水形複層塗材E)仕上げ  防水形反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材 (防水形複層塗材RE)仕上げ  防水形合成樹脂溶液系複層仕上塗材(防水形複層塗材RS)仕上げ 軽量骨材仕上塗材仕上げ 仕上塗材仕上げの種類 下地表面 金ごて 仕上げ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 木ごて 仕上げ ○ × ○ ○ × × × × × × ○ ○ : 適用できる下地表面の仕上げ × : 一般に適しない下地表面の仕上げ (注)

(27)

2章 下地及び下地の管理 ②屋内の壁・天井などで、目地を設けず、スレートの目地を突付けとして仕上塗材仕上げと することがある。この場合、ボードの厚さの違いなどにより、目違いを生ずることがある ので、合成樹脂エマルションパテを用いて地付けをする。 ③合板下地で目地を突付けとする場合、合成繊維のメッシュ寒冷紗などを合板の継手に張り、 合成樹脂エマルションパテで地付けし、ひび割れが仕上面に生じないようにする。 2.4.4 木毛セメント板及び木片セメント板の下地調整  木毛セメント板・木片セメント板を平滑にして、仕上塗材仕上げをする場合は、JASS 15に より平たんにモルタル塗りされているか確認する。 2.4.5 けい酸カルシウム板の下地調整  けい酸カルシウム板は吸込みが大きく、表面が比較的ぜい弱で粉状である。したがって付 着強度の大きい仕上塗材仕上げでは2液エポキシ樹脂系などの合成樹脂溶剤系シーラーを塗 り付け浸透させ、表面を補強することが必要である。そのためシーラーは仕上塗材に適した ものを、仕上塗材製造業者の仕様によって処理する。最近では水系のシーラーも実用化され ている。 2.5 コンクリート下地の補修例  ここではコンクリート下地の補修について、留意点及び補修例を示す。内容の一部は吹付 け工事の範囲ではない工程も含まれているが重要なポイントである。  吹付け工事に入る前には以下の補修が完了していることを確認することが重要である。ち なみに JASS 23 では以下のような点に留意し処理が完了しているものを下地としている。 ①仕上塗材仕上げに支障となる鉄筋、セパレータ、番線、木片などを入念に取り除くことが 必要である。  木片などを取り除いた穴、セパレータの木コン穴なども清掃後、ポリマーセメントモル タルなどで補修され、許容できる範囲で平滑に処理されていなければならない。参考とし て木コン穴の処理例を図 2.6 に示す。 ②型わく取外し後、豆板、コールドジョイントなどの欠陥箇所及び打継部の目地まわりにつ いて、次のような方法でそれぞれ適切な措置を講じる。 図2.6 セパレータの穴の処理例(JASS 23より) 木製ジグ セパレータ木コン穴 コンクリート ポリマーセメント モルタルを押込む

(28)

(イ)豆板の補修  コンクリート表面を全面点検し、豆板の発生した箇所、砂利・砂の結合の緩んだ箇所につ いては、はつり取ってポリマーセメントモルタルを入念に充てんする。 (ロ)開口部下部空どうの補修  開口部下部の空どうになっている欠陥箇所はよく清掃し、内外に型わくをあて、コンク リートを充てんする。型わく取外し後は、打継面にポリマーセメントモルタルなどを用いて 平たんに下地調整する。 (ハ)打継部・コールドジョイントの補修  外壁などに生じたコールドジョイントは、コンクリートの乾燥収縮が進行してひび割れと なり、漏水の原因となりやすい。グラインダーなどでUカットし、仕上げに支障のないシー リング材を充てんしてからポリマーセメントモルタルで塗り埋め、乾燥後サンダーなどで平 たんにしておく。(図 2.7 参照) (ニ)乾燥収縮などによるひび割れの処置  開口部まわり、隅角部及びスパンの中央、そのほかにすでに乾燥収縮などにより生じたひ び割れは、通常 2 ∼ 3 年程度にわたって進行し漏水の原因となるので、グラインダーなどで U カットし、仕上げに支障のないシーリング材を充てんしてからポリマーセメントモルタル で塗り埋め、硬化後サンダーなどで平たんにする。         2.6 下地調整に用いられる材料  下地調整として主に以下のものが使用される。 ・ 合成樹脂エマルションシーラー(吸水調整材を含む) ・合成樹脂溶剤系シーラー(1 液、2 液) ・ 合成樹脂エマルションパテ(合成樹脂エマルションパテは屋内で水のかからない箇所で 使用する。) ・ 建築用下地調整塗材* * JIS A 6916(建築用下地調整塗材)の種類で C-1、C-2、E に分類されるものを使用する。  CM-1、CM-2 に分類されているものは膜厚が厚く、JASS 15 左官工事で使用される。  下地・仕上塗材の種類と下地調整材との適合表を表 2.7 に示す。 図2.7 コンクリートひび割れの補修要領(JASS 23より) プライマー塗付け シーリング材充填 プライマー塗付け ポリマーセメントモルタル 10∼15 3∼5 10

(29)

2章 下地及び下地の管理 表2.7 下地 ・ 仕上塗材 の 種類 と 下地調整材 と の 適合表 ( JASS 23 よ り) 下   地    調     整       材 仕上塗材仕上 げ の 種類 外装薄塗材E仕上 げ 内装薄塗材E仕上 げ 可と う 形外装薄塗材E仕上 げ 外装薄塗材S仕上 げ 内装薄塗材W仕上 げ 防水形外装薄塗材 E仕上 げ 外装厚塗材C仕上 げ 内装厚塗材C仕上 げ 外装厚塗材E仕上 げ 複層塗材CE仕上 げ 可と う 形複層塗材CE仕上 げ 複層塗材Si仕上 げ 複層塗材E仕上 げ 複層塗材RE仕上 げ 複層塗材RS仕上 げ 防水形複層塗材CE仕上 げ 防水形複層塗材E仕上 げ 防水形複層塗材RE仕上 げ 防水形複層塗材RS仕上 げ 軽量骨材仕上塗材仕上 げ 下地 の 種類 ○ : 適用 可  ● : 内装 に 限 り 適用 可 Em系 : エマ ル シ ョ ン系 シ ーラー シ ーラー シ ーラー シ ーラー シ ーラー シ ーラー シ ーラー     セ メ ン ト 板 押 出 成 形       セ メ ン ト ガ ラ ス 繊 維 補 強 せ っ こ う ボ ー ド   カ ル シ ウ ム 板 け い 酸       ブ ロ ッ ク コ ン ク リ ー ト A L C パ ネ ル セ メ ン ト モ ル タ ル コ ン ク リ ー ト 部 材 プ レ キ ャ ス ト コ ン ク リ ー ト C- 1 C- 2 E Em 系 1液形 溶液系 2液形 溶液系 1液形 溶液系 2液形 溶液系 1液形 溶液系 2液形 溶液系 C- 1 C- 2 Em 系 Em 系 Em 系 Em 系 C- 2 C- 1 E ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ● ● ● ● ● ● ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● E ○ ● ○ ● ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● 下地調整 塗材 下地調整 塗材 下地調整 塗材

(30)

3章 施工方法と管理

 建築用仕上塗材(以下、仕上塗材と言う)は、吹付け工法、ローラー塗り工法、こて塗り 工法などにより仕上げられる。施工にあたっては、これらの工法で使用する機器、工具、動 力等について十分な知識と操作・修理能力を持つと同時に、使用する仕上塗材に最も適した 機器を選定することが重要である。 3.1 吹付け工法 3.1.1 吹付け機器  吹付け機器は簡単に言うと、エアコンプレッサー(以下コンプレッサー)と吹付け機を組 み合わせたものである。仕上塗材の供給方式、カップの取り付け位置、圧送方式、吹付け機 の形状などから、図 3.1 に示すように大略分類でき、次のような特徴がある。また、代表的な 吹付け機器には、写真 3.1 に示すようなものがある。 (1)供給方式による分類  仕上塗材の供給方式によりカップ式と圧送式に分類できる。前者は容量が 1 リットル程度 のカップに仕上塗材を入れ、それをエアの噴出力で吹き出すもので、材料供給は断続的で吹 付け能力は低い。後者は、カップに比べ容量の大きいタンクもしくは圧送機に仕上塗材を供 給し、それに圧力をかけるかもしくは押し出すことにより吹付けるもので(ノズル部でさら にエアを噴出させて吹付けるものもある)、材料供給は連続的で吹付け能力は高い。 図3.1 (供給方式) (取付け位置)     (吹付け機の形状) (仕上塗材) カップ式 重力式 リシンガン ・・・・・・・ 薄付け仕上塗材 ジュラクガン ・・・・・ 薄付け仕上塗材 スタッコガン ・・・・・ 厚付け仕上塗材 タイルガン ・・・・・・・ 複層仕上塗材 吸い上げ式 ゾラコートガン ・・・ シーラー、上塗材        (圧送方式) 圧送式     エアレス式      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ シーラー、上塗材 エアレスポンプ式 スネーク式 ピストン式      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 建築用仕上塗材 スクイズ式 タンク加圧式

(31)

3章 施工方法と管理 (2)カップの取り付け位置による分類  カップ式のスプレーガンには、カップの取付け位置により写真3.1に示すように重力式と吸 い上げ式とに分けられる。重力式は、ノズル部の上にカップが取り付けられ、仕上塗材は主 として重力によって落ちてくる方式である。吸い上げ式はノズル部の下にカップが取り付け られ、仕上塗材はエアの噴出に伴い吸い上げられる方式である。 (3)仕上塗材の圧送方式による分類  仕上塗材の圧送方式によりエアレス式、エアレスポンプ式、スネーク式、ピストン式、ス クイズ式、タンク加圧式などに分けられる。エアレス式はタンクより仕上塗材を吸い上げて その高圧力で、仕上塗材を噴出させて吹き付けるものである。エアレスポンプ式は、スプレー ガンの部分で更に圧搾空気が加わり吹き付けるものである。スネーク式、ピストン式及びス クイズ式は仕上塗材をスネークポンプなどで圧送し、スプレーガンの部分で圧縮空気ととも に吹き付けるものである。 (重力式)        (吸い上げ式) リシンガン ジュラクガン スタッコガン タイルガン ゾラコートガン エアレスポンプ式 発動式コンプレッサー エアレス式 スネーク式 写真 3.1 代表的な吹付け機器

(32)

3.1.2 吹付け塗り操作  吹付けは、仕様に基づいて行うが 2 回吹きを原則としている。1 回目を下吹き、2 回目を上 吹き、又は仕上吹きと言う。 (1)吹付けの基本  吹付けの基本要領について図 3.2、図 3.3、図 3.4 に示す。 (2)吹付けパターン  適正な吹付けパターンの例を図 3.5. に示す。 (3)スプレーガンの運行  スプレーガンの運行と施工の要領を図 3.6、図 3.7 に示す。 図 3.2 視線及び吹付け距離 距離50b 角度 視線 図 3.3 コーナー部の吹付け方法 図 3.4 ガンの正しい運び方 50b パターンの幅 正しい運び方 悪い運び方 ○ × 図 3.5 ①適正なパターン 左・扇形 右・丸形 ②故障のあるときのパターン ノズルがつまっ たとき 一方の側の穴 がつまったとき 空気圧が低 すぎるとき 空気圧が高 すぎるとき ノズルの口径が 摩滅したとき

(33)

3章 施工方法と管理 (4)圧送機器の点検  作業に支障のないように日頃、次の点について注意する。 ① 動力源の確認。 ② 機器の損傷はないか?  ③ オイルの交換及び補充。 ④ 圧力ゲージは正確か?セットは適切か?  ⑤ 圧送部品の消耗度は? ⑥ 機器に適した材料か?  ⑦ 材料の粘度、骨材は適しているか?  ⑧ 作業完了後の洗浄は十分か? ⑨ エア、材料の吐出口は変形していないか?つまっていないか? ⑩ ジョイント部分のもれ、キズはないか? ⑪ ジョイントは摩耗していないか? 図 3.6 ①スプレーガンの運行 ③吹きむら、色むら防止 ②折り返し 下吹き(………)は上下に 折り返し点で鋭角度(×)にならないよう 上吹き(‐‐‐)は左右に   スプレーガンを操作(○)(吹き重ね防止) 図 3.7 ・上吹きは、足場横布の30cm位上でとどめ、下段から仕上げる。 ・作業の見切りは、縦樋や目地、庇などで区切るように心がける。 左 右 吹 き 上 下 吹 き 30b

(34)

3.2  ローラー塗り工法  ローラー塗り工法は、ローラーブラシに材料を含ませて、施工面に転がして付着させる工 法である。特長としては、次のことがあげられる。 ① 養生が比較的少なく簡便である。 ② 吹付け作業より飛散が少なく、作業環境を汚さない。 ③ 作業が簡便なのでメンテナンスに最適である。  施工にあたって、材料を希釈し、ローラーブラシになじませる。一度にたっぷりつけず徐々 に含ませながら容器の中に入れた網で何回も回転させて、十分に含ませる。次にベニヤ板な どに試し塗りを行い、材料粘度を調整する。 3.2.1 ローラーの種類  ローラーブラシは、ハンドルとローラーカバー(中毛ローラー、砂骨ローラー、くばりロー ラー等)で構成される。(一部の製品には、一体となっているものもある。)写真 3.2 ∼写真 3.13 にハンドルとローラーカバーの種類、容器、網などを示す。 写真 3.2 ハンドル 写真 3.3 レギュラータイプ 写真 3.4 ワンタッチタイプ 写真 3.5 中毛ローラー 写真 3.6 砂骨ローラー 写真 3.7 コーナー ローラー 写真 3.8 レギュラー 写真 3.9 ミドル 写真 3.10 スモール

(35)

3章 施工方法と管理 3.2.2 ローラー塗り操作  一度被塗面に置いたローラーブラシは、ローラーカバーに含まれる材料が全部塗り終わる まで被塗面から離さないようにする。仕上り模様は、連続回転操作によってのみ均一に作ら れるのであって、操作中に被塗面からローラーブラシを離すとその部分はローラーマークが 出て不均一な仕上りになるので注意する。ローラーブラシの動かし方は、図 3.8 、図 3.9 のよ うにし、最後に縦又は横にローラー目をそろえる。     3.3 こて塗り工法  建築仕上げにおけるこて塗り工法の主な特長を次の①∼④に、また、主なこての写真を写 真 3.14 及び写真 3.15 に示す。 ①一度に厚く塗れ、しかも作業が簡単でかつ速い。例えば 5a、10a になると吹付けガンや 圧送ローラーより左官仕事の方が速くなることが多い。 ②養生、コンプレッサーなどが不要で、特に小面積などの場合に容易に作業ができる。 ③コンクリート面など凹みや目違いがある時、下地の凹凸に関係なく平たん面を作ることが できる。 ④彫刻、成型的な仕上げも出来る。3.4 その他の用具 (1)ハンドミキサー(写真 3.16)  材料混練容器の中に直接差し込んで、材料を攪拌する機械である。回転シャフトの先にプ ロペラをつけ、シャフトの回転によりプロペラが材料を攪拌する仕掛けで、シャフトを回転 図 3.8 最初のローラーの動かし方 2回目のローラーの動き 図 3.9 ローラーの正しい握り方 薬指と小指で 固定する 写真 3.14 中塗りこて 写真 3.15 角こて

(36)

させるためのモーターが組み込んである。 (2)ミキサー(写真 3.17)  材料攪拌タンクに動力を組み合わせたもので、構造は比較的簡単である。動力は、1∼2PS、 ホッパー容量 60 ∼ 100r、1回混練り量 40 ∼ 70r 位の性能があれば良い。野丁場など多く の材料を施工する現場では省力化、能率化にかかせない。選択にあたっては、広範囲の各種 材料に適用できるかどうか、材料の硬練りが出来るかどうか、よくチェックすることが大切 である。 (3)材料混練容器  ペール缶、バケツなど鉄製又はプラスチック製で円筒型の容器が好ましい。 (4)養生用具(マスカー、シート、テープ)、皮スキ、スクレパー等  写真 3.18 ∼写真 3.23 にその他の用具を示す。 3.5 施工及び施工管理 3.5.1 施工  仕上塗材は、建築現場で吹付け、ローラー塗り、あるいはコテ塗りによって施工され、最 写真 3.16 ハンドミキサー 写真 3.17 ミキサー 写真 3.21 紙テープ 写真 3.18 マスカー 写真 3.19 シート 写真 3.20 皮スキ 写真 3.22 布テープ 写真 3.23 スクレパー

(37)

3章 施工方法と管理 と同様に重要となる。  一般に施工は、その製品の製造業者が指定する方法により、工事仕様書や施工要領書に基 づいて行われる。しかし現場の作業環境や作業条件はきわめて複雑多岐にわたるので、実際 の施工に当たっては、適切な下地処理、足場の良否、塗付け機器、混合機器なども十分に考 慮しなければならない。 ① 施工の基本は、深い知識、優れた技能、施工者の心構えなどであるが、ポイントをまとめ ると以下のようになる。 ・重点となる目的は何であるか十分認識する。 ・施工現場の環境・条件を正確に把握する。 ・対象となる下地に関する正しい知識を持ち、施工する材料の品質・ 性能を十分理解し、適切な材料の選択をする。 ・常に最良の仕上げを心がける。 ② 施工に際して、施工者は、塗装仕様、テクスチャー、下地条件、足場、施工機器などにつ いて施工要領書を作成、工事管理者は、これに基づき施工計画書を作成し、関連工事との 調整を図る。 ③ 施工者は施工計画書に従い作業をすすめ、工期を遵守しなければならない。 3.5.2 施工管理  仕上塗材の施工管理を a 現場管理、s 材料管理、d 足場管理、f 養生管理に大別した場 合の要点を以下に示す。また、表 3.1 に施工管理要領チェックリストを示す。 (1)現場管理 ① 調合場所及び作業場所は、常によく整理整頓を行う。 ② 作業用足場は、労働安全衛生規則に準拠したものでなければならない。 ③ 塗付け面と足場との間隔は、仕上塗材の種類・模様などを考慮し、塗付け作業に支障のな い距離を保つため、あらかじめ工事管理者と施工業者が打ち合わせを行う。 ④ 危険防止のため、塗付け作業による仕上塗材の飛散もしくは溶剤の蒸発により人体に有害 な影響がある場合には、労働安全衛生規則に準拠した適切なマスク及び必要に応じてメガ ネを着用し、作業をしなければならない。 (2)材料管理 ① 材料の発注に当たっては、施工面積、下地の種類や面の精度を考慮し、綿密にその使用量 を計算した上で、貯蔵安定性の許す範囲で一括発注をする。また、追加工事の場合は前回 発注の材料見本、塗り見本を添付するか、もしくはロット番号を確認し、製造業者が単に 指示番号やマンセル番号によってのみ調色することのないように留意する。 ② 貯蔵安定性の確認は、通常6ヶ月を一区切りとして材質確認を行う。その材料の保管は、袋 入りのセメント系材料などの無機系材料は、吸湿性があるので、風雨にさらされない場所 で、水分を遮断するように厚いパネルなどを敷いた上に置く。缶入りの水系材料の保管場 所は、保温処置のできる場所、特に冬期気温が 5℃以下にならないところを選ぶ。溶剤形 の材料は、火気に注意するよう「危険物」であることを明示して、引火のおそれがないと ころに保管する。

(38)

施工後は、養生テープを2日以上放 樋、アルミサッシなどはセメントのアル 2日以上放置 ③ 使用時混合形の材料は、現場において十分に攪拌し、均一化した状態で使用する。攪拌が 不十分な場合は付着低下、飛び散り、砂落ち、硬化不良、色むらなどの原因となる。 ④ 下塗材、主材、上塗材は、異なった製造業者のものを用いたり、混合したりすると異常な 凝固、付着低下、剥離などに結びつくので絶対に避ける。同一製造業者品で統一する。 (3)足場管理 ① 作業足場と壁面との間隔; 吹付け工法…30 ∼ 50b ローラー塗り工法…40 ∼ 50b ② 天井と足場床面との間隔; 吹付け工法…1.3 ∼ 1.9 m ローラー塗り工法…1.9 ∼ 2.2 m ③ 足場架設が影響するむらの発生;  横布線の上、下から交差して横に二重吹きをした結果、仕上塗材の重なりからくる色むら を生じる場合がある。また逆に塗付け作業の盲点となり横布線を中心とした塗り不足で色む らを生じる場合もある。防止策としては、材料が下地面に対して直角に吹き付けられるよう に、スプレーガンのノズルをやや上向きに保ち、絶対に吹下げはしないこと。むしろ可能な 範囲で吹上げて仕上げるように心がけると、比較的横布むらが目立たない均一なテクス チャーが得られる。 ④ つなぎ跡の補修;  タッチアップ性の良い仕上塗材、補修し易いテクスチャーを選択するよう考慮する。 (4)養生管理 ① 塗付け作業前に材料の飛散、直射日光を避けるため、シート掛け養生を行う。 ② 工事中は、他の部材及び仕上げ面を汚損しないよう適切な養生を行う。 ③ 夏季に屋外で施工する場合は、急激な乾燥を防止するため、シート、ポリエチレンフィル ムなどで覆う。 ④ 風などにより粉塵があがり、仕上げ面に付着するおそれがある場合は、防風養生を行う。 ⑤ セメント系仕上塗材などは、早期乾燥を防止するためにシート養生及び散水養生を行う。 ⑥ 養生紙やマスキングテープなどの取り外しは、塗付け塗膜の硬化の程度や塗膜厚などを考 慮して行う。 ⑦ 養生の注意点

参照

関連したドキュメント

茶屋ヶ坂アパート 設計施工 清水建設 竣 工 2020年7月 地下1階, 地上4階 延床面積 3,214m 2 RC造、木造(柱,壁) 竹中研修所 匠. 設計施工 竹中工務店 竣 工

仕上げるのか,適材適所の分担とスケジューリング

[r]

 汚染水対策につきましては,建屋への地下 水流入を抑制するためサブドレンによる地下

太陽光(太陽熱 ※3 を含む。)、風力、地熱、水力(1,000kW以下)、バイオマス ※4.

地下水採取等対象物 質と地下水採取を行う

このような環境要素は一っの土地の構成要素になるが︑同時に他の上地をも流動し︑又は他の上地にあるそれらと

2 次元 FEM 解析モデルを添図 2-1 に示す。なお,2 次元 FEM 解析モデルには,地震 観測時点の建屋の質量状態を反映させる。.