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塗装作業中に発生する欠陥と対策

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 表 5.5に塗装作業中に発生する欠陥について示す。塗装作業中における欠陥は、後述の塗装 作業後におけるクレームと共通する内容もある。また、外的要因の影響を受けやすいので注 意が必要である。

表5.4 下地の状態により発生する欠陥と対策(つづき)

  欠陥内容 ふくれ、はがれ、色むら、

変色、変質、乾燥不良、

エフロレッセンス ふくれ、はがれ、

さび汁

つやの不良、色むら、

ガン肌、ピンホール、

ドライアウト エフロレッセンス、

ひび割れ、はがれ パターンむら

(吹きむら)

はじき、はがれ、

ふくれ、ちぢみ ひび割れ、はがれ、

リフティング

ふくれ、はがれ、変色、

変質、発泡、乾燥不良 ふくれ、はがれ、

さび汁

つやの不良、色むら、

ガン肌、ピンホール、

ドライアウト

   原因(下地の状態)

下地の乾燥

(水分・pH)

取り付け金物の防錆

下地の吸込み

割れ・破損・浮き 補修個所  パターンむら 不純物の付着 既存塗膜の付着強度 下地の乾燥(水分)

取り付け金物の防錆

下地の吸込み

対 策

仕上塗材の種類に応じ、適用できる条件(適正水分、

アルカリ度)に管理する。    

コンクリート⇒表面含水率:10%以下、pH:10以下 木ねじ、くぎ類はさび止め塗料などで防錆処理を行 なう。

下地調整塗材及び下塗材などで吸込みを押さえる。

防水処理及び補修を行い、仕上塗材の仕上げに 支障がないように下地調整を行なう。

仕上塗材の種類、厚さ、仕上りの程度などにより許 容できる範囲に処理する。

下地は清浄な面とする。(塵埃、油脂、さびの付着 などを除去する)

 十分な付着性を得るために、既存塗膜の種類及 び付着状態に応じた仕様を選定する。

仕上塗材の種類に応じた下地調整を行なう。

⇒表面含水率:10%以下

 木ねじ、くぎ類は、さび止め塗料などで防錆処理を 行なう。

下塗材及び下地調整塗材で吸込みを押さえる。

新   設

塗 替・ 改 修

*1 不陸:素地が平坦でないこと     *2 目違い:段差があること(建築の俗語)

表5.5 塗装作業中に発生する欠陥と対策   欠陥内容

はけ目

原因

①塗料の流動性不足。

②塗付が不均一。

③乾燥が速い場合。

対策

①希釈を適切にする。

②十分均一になるように塗り広げる。

③乾燥に応じた希釈で施工する。

表5.5 塗装作業中に発生する欠陥と対策(つづき)

  欠陥内容 流れ(だれ)   

・たれ

・たるみ

はじき

ガンはだ

糸ひき

白化

・ブラッシング

・かぶり ピンホール

発泡(あわ)

ローラー塗装の 場合

発泡(あわ)

スプレー塗装の 場合    

【補足-2】参照

ドライアウト

(セメント系塗材)

原因

①過度な厚塗り。

②過希釈。

③下地に全く吸込みがない場合。 

④水系塗材の高湿条件下での塗装。

①下地に水又は油の付着。

②スプレーエア中の水又は油の混入。

③はけに油又は水の付着。    

④下塗りが平滑で硬い場合(喰いつき がない)。

①塗材の粘度が高い、うすめ液の蒸発 が速い、あるいは湿度が高く風が強い、

下塗材の吸込みが著しく、粘性を失う 場合。       

②吹付け圧が低い場合。

①吹付け塗装時、溶剤の蒸発が速い場 合。(スプレーガン口において溶剤が蒸 発し、塗材が糸状になる)

①湿度が高い時、塗膜からの急激な溶 剤の蒸発。(塗膜が冷えて水蒸気が 凝縮し、白化現象を起す)     

②高揮発性溶剤を多量に含む速乾形 上塗材の塗装。

①下地に存在する気泡孔(穴)。

①複層仕上塗材の高粘度での塗装。 

②溶剤形上塗材の乾燥が速い場合。

③複層仕上塗材など上塗材のローラー 運行回数が多い場合。

①下地の細かい凹凸。      

②高粘度での吹付け。      

③高温時又は塗装直後の高温化。

①下地の著しい吸込み。      

②夏期の直射日光下、強風下、冬期の 異常低湿度下での塗装。     

③塗材の混合不足。

対策

①厚塗りしない。 

②希釈を適切にする。

③希釈を控え、はけの運行回数を多くする。

④水系塗材の場合、湿度85%以上での 塗装を避ける。

①十分な下地調整を行なう。    

②エアーストレナーの交換又は取り付け を行なう。      

③はけを洗浄する。       

④サンディング*1を行なう又は塗料を変える。

①流動性がなくなる条件を避ける。  

②吹付け圧を適正圧に調整する。

 

①蒸発の遅い溶剤を用い、低圧で口径 の大きいガンで吹付けする。

①湿度が高いときの塗装は避ける。  

②低揮発性溶剤(リターダー)を用いる。

①十分な下地調整を行なう。

①塗材の粘度を適正にする。    

②適切な溶剤形上塗材用溶剤を使用 する。       

③ローラー運行回数を必要以上に多くし ない。

①十分な下地調整を行なう。    

②上塗材の粘度を適正にする。  

③適切な溶剤形上塗材用うすめ液を使 用する。

①シーラー処理し、下地の吸い込みを止 める。下地に散水する。      

②乾燥が著しく速い条件下での施工は 控える。       

5章 クレームになる欠陥とその対策

表5.5 塗装作業中に発生する欠陥と対策(つづき)

  欠陥内容

色むら

リフティング

原因

①下地の養生不足および吸込みむら。

②塗材の撹拌不足。       

③塗材ロット間の色の差。     

④複層仕上塗材などの溶剤形上塗材 のうすめ液が不適当。

①既存塗膜が溶剤系1液形塗料の上に 溶剤系2液形反応硬化形塗料の2回 重ね塗り。

②下塗層の耐溶剤不足による密着不足。

③可とう形改修塗材の薄塗りに、溶剤形 2液形反応硬化形塗料の2回重ね塗り。

対策

①下地を十分養生させる。下地の吸込 みが均一になるようシーラー又は下塗 材の所定量を均一に塗る。    

②塗装時に十分撹拌する。    

③見切り*2でロットを変更する。   

④溶剤形上塗材のうすめ液は所定品を 使用し、所定の希釈を行なう。

①適切な上塗材を用いる。     

②上塗材を弱溶剤系や水系への変更 を協議する。      

③可とう形改修塗材を厚塗りし、溶剤の 浸透を防止する。適切な上塗材を用 いる。

*1 サンディング:サンドペーパーなどで研磨すること   *2 見切り:塗分け線のこと。

図5.3 熱ふくれ(溶剤ふくれの発生現象)

塗膜 溶剤

蒸気 太陽光の熱エネルギー

細孔に浸透した溶剤が蒸発

溶剤蒸気(ふくれ)

ふくれの発生 急激な温度上昇

躯体 細孔(塗装により溶剤が浸透)

未乾燥の塗膜が 溶剤の蒸発( 体 積膨張)によりシ ャボン玉のように

膨れる

【補足-2】

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