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はじめに プラリア 皮下注 60mg シリンジ ( 一般名 : デノスマブ ) は RANKL を標的とする ヒト型 IgG2 モノクローナル抗体製剤です RANKL は 破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞表面の RANK に結合する破骨細胞の形成 機能 生存に必須のメディエーターです 本剤は RANKL

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(1)

2013年6月改訂

医薬品の適正使用に欠かせない情報です。使用前に必ずお読みください。

新医薬品の「使用上の注意」の解説

市販直後調査

平成25年6月~平成25年12月 デノスマブ(遺伝子組換え)注

ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤

生物由来製品、劇薬、処方せん医薬品※ ※注意−医師等の処方せんにより使用すること

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 低カルシウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照) 3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」 の項参照) 製造販売元 提携

(2)



は じ め に

 プラリア

®

皮下注60mgシリンジ(一般名:デノスマブ)は、RANKLを標的とする

ヒト型IgG2モノクローナル抗体製剤です。

 RANKLは、破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞表面のRANKに結合する破骨細胞の形成、

機能、生存に必須のメディエーターです。本剤はRANKLを特異的に阻害し、破骨細胞

による骨吸収を抑制し、骨密度を増加させると考えられます。

 デノスマブは、海外では閉経後骨粗鬆症の治療薬として欧州では2010年5月、米国で

は2010年6月に承認されました。その後、60 ヵ国以上で承認され、骨粗鬆症の治療に

広く使われています。また、骨転移を有する癌患者における骨関連事象(SRE)の発現

抑制に対しても国内外で使用されており、本邦では同じくデノスマブを有効成分とする

注射剤がランマーク

®

皮下注120mgの販売名で、効能・効果を「多発性骨髄腫による骨

病変及び固形癌骨転移による骨病変」、用法・用量を「120 mgを4週間に1回、皮下投与」

として、2012年1月18日に承認されています。

 今回、国内第Ⅲ相臨床試験結果から、本剤の骨粗鬆症患者における安全性と有効性が

確認されたことから、第一三共株式会社が製造販売承認申請を行い、プラリア

®

皮下注

60mgシリンジの販売名で、効能・効果を「骨粗鬆症」、用法・用量を「60 mgを6 ヵ月に1回、

皮下投与」として、2013年3月に製造販売承認を取得しました。

 本冊子では、本剤のご使用に際しての注意事項を項目毎に解説しました。本剤の適正

使用の一助となれば幸甚に存じます。

(3)



効能・効果……… 3

効能・効果に関連する使用上の注意……… 5

用法・用量……… 7

禁 忌……… 9

使用上の注意………11

⒈ 慎重投与 ………11

⒉ 重要な基本的注意 ………13

⒊ 副作用 ………19

⒋ 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 ………41

⒌ 小児等への投与 ………41

⒍ 過量投与 ………43

⒎ 適用上の注意 ………43

⒏ その他の注意 ………43

参考文献………45

目  次

(4)



効能・効果

【効能・効果】

(5)



効能・効果

 原発性骨粗鬆症患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験( DIRECT試験)において、主要評価項目で ある脆弱性の椎体骨折発生率について、プラセボに対する本剤の優越性の検証を主目的として検討 しました。  結果は以下のとおりであり、2年間での椎体骨折(新規椎体骨折又は既存椎体骨折の増悪)の累積 発生率(主要評価項目)は、Kaplan-Meier推定値でデノスマブ群3.6%(95% CI:2.2, 5.8)、プラ セボ群10.3%(95% CI:7.8, 13.5)であり、デノスマブ群はプラセボ群に比べ脆弱性椎体骨折の 発生を有意に抑制し(ハザード比0.343[95% CI:0.194, 0.606]、grouped survival dataのログラ ンク検定 p=0.0001)、デノスマブのプラセボに対する優越性が検証されました。 脆弱性の椎体骨折(新規椎体骨折又は既存椎体骨折の増悪)発生率のKaplan-Meier曲線 12 10 8 6 4 2 0 0 6 12 18 24 投与期間 (月) (%) 相対リスク減少率 66% p=0.0001* デノスマブ群(n=472) プラセボ群 (n=480) No. at Risk デノスマブ群 プラセボ群 467478 467478 440445 428420 409397 10.3 3.6

*grouped survival dataのログランク検定

(6)



効能・効果に関連する使用上の注意

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉

1. 本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症と

の診断が確定している患者を対象とすること。

2 . 男性患者での安全性及び有効性は確立していない(使用経験が少ない。

「臨床成績」

の項参照)。

(7)



効能・効果に関連する使用上の注意

1.  本剤は、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象 に使用してください。 2.  国内臨床試験における男性患者の検討例数は少数であることから記載しました。  国内第Ⅲ相試験の男性骨粗鬆症患者(本剤群23例、プラセボ群24例)において、主要評価項目 である投与24 ヵ月までの脆弱性の椎体骨折(新規椎体骨折又は既存椎体骨折の増悪)の発生率は 本剤群0.0%(0/23例)、プラセボ群12.5%(3/24例)であり、プラセボ群と比較し本剤群で椎 体骨折の抑制傾向が認められました。女性患者のみの投与24 ヵ月までの脆弱性の椎体骨折(新規 椎体骨折又は既存椎体骨折の増悪)の発生率は、本剤群3.6%(16/444例)、プラセボ群9.5%(43/454 例)であり、男性患者での検討例数は少数ですが、男性患者に対する椎体骨折抑制効果は、女性 患者のみの結果と同様の傾向を示していると考えられました。また、各副作用の発現状況におい ても、性別間及び投与群間で大きな違いはみられませんでした。

(8)



用法・用量

【用法・用量】

(9)



用法・用量

 本剤の国内第Ⅲ相臨床試験では、「デノスマブとして60mgを6 ヵ月に1回皮下投与」にて実施され、

(10)



禁 忌

【禁忌】

(次の患者には投与しないこと)

1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2. 低カルシウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)

3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の

項参照)

(11)

0

禁 忌

1.  本剤の成分(有効成分又は添加物)に対し過敏症の既往歴のある患者に本剤を投与した場合、 より重篤な副作用が発現するおそれがありますので、本剤の投与を避けてください。 2.  本剤の投与により、骨吸収が抑制されることから、血清カルシウム値の低下が起こる可能性が あります。低カルシウム血症のある患者に対しては、本剤投与前に低カルシウム血症を是正して から本剤の投与を開始してください。 3.  動物実験の結果から、本剤の妊婦への投与に対するリスクが示唆されたため、禁忌に設定しました。 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人への本剤の投与は避けてください。  使用上の注意「4. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項(41 ~ 42頁)もあわせてご参照ください。

(12)



使用上の注意

⒈ 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1) 低カルシウム血症を起こすおそれのある患者[低カルシウム血症が発現する

おそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]

(2) 重度の腎機能障害のある患者[使用経験が少ない。低カルシウム血症を起こ

すおそれがある。]

(13)



使用上の注意

[1. 慎重投与]

1.慎重投与

(1) 本剤の投与により、骨吸収が抑制されることから、血清カルシウム値の低下が起こる可能性があり、 低カルシウム血症を起こすおそれのある患者への投与には注意を要するため、記載しました。 「2. 重要な基本的注意」の項(13 ~ 14頁)もあわせてご参照ください。 (2) 重度の腎機能障害のある患者や透析を受けている末期腎疾患の患者では、カルシウムの尿から の再吸収機能及び胃腸管での吸収機能が低下している可能性があり、腎機能が正常な患者に比 較し、低カルシウム血症の発現率が高くなるおそれがあるため、十分に血清カルシウム値等の モニタリングをしてください。 本剤の国内第Ⅲ相臨床試験では、ベースラインの血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者 は対象から除外していました。 腎機能の程度が異なる患者を対象とした海外の薬物動態試験1)〔腎機能正常者12例及び腎機 能障害患者43例(軽度腎疾患13例、中等度腎疾患13例、重度腎疾患9例、透析の必要な末期 腎不全患者8例)に本剤60mgを単回皮下投与した試験〕では、クレアチニンクリアランスが 30mL/min未満の重度腎疾患患者及び透析の必要な末期腎不全患者の低カルシウム血症の有害 事象としての発現例数(発現率)は、5/17例(29.4%)であり、軽度及び中等度腎疾患患者並び に腎機能正常者5/38例(13.2%)と比較して、発現率が高かったことが報告されています。 腎機能障害患者では、ビタミンDの活性化が障害されているため、腎機能障害の程度に応じ、 ビタミンDについては活性型ビタミンDを使用するとともに、カルシウムについては投与の必 要性を判断し、投与量を適宜調整してください。

(14)



使用上の注意

⒉ 重要な基本的注意

(1) 本剤はランマークと同一成分(デノスマブ)を含むため、本剤投与中の患者に

はランマークの投与を避けること。

(2) 低カルシウム血症のある患者は、本剤投与前に低カルシウム血症を治療すること。

(3) 本剤投与により低カルシウム血症があらわれることがあるため、カルシウム

及びビタミンDの摂取状況を含む患者の状態及び臨床検査値に応じて適切に

カルシウム及びビタミンDを補充すること。また、投与後早期及びその後も

定期的に血清カルシウム値を測定し、血清補正カルシウム値の変動や、痙攣、

しびれ、失見当識等の症状に注意すること。

   なお、本剤の国内第Ⅲ相臨床試験では、全ての患者に対して、治験期間中に

毎日少なくとも600mgのカルシウム及び400IUのビタミンDが補充された(「重

大な副作用」、

「臨床成績」の項参照)。また、本剤の海外市販後の自発報告に

おいて、重篤な低カルシウム血症が認められている。このうち、発現日が確

認できた症例の約半数は、初回投与から7日以内の発現であった。

(15)



使用上の注意

[2. 重要な基本的注意]

2. 重要な基本的注意

(1) 本剤と同一有効成分(デノスマブ)を含む「ランマーク皮下注120mg*」との併用は、過量投与 になりますので避けてください。 *有効成分:デノスマブ(遺伝子組換え)120mg/1.7mL  効能・効果:多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変  用法・用量: 通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)として120mgを4週間に1回、皮下投与する。 (2) 本剤の投与により、骨吸収が抑制されることから、血清カルシウム値の低下が起こる可能性が あります。低カルシウム血症のある患者に対しては、本剤投与前に低カルシウム血症を是正し てから本剤の投与を開始してください。 (3) 本剤の投与により、骨吸収が抑制されることから、血清カルシウム値の低下が起こる可能性が あります。本剤投与開始前には血清補正カルシウム値*を測定・評価し、カルシウム及びビタミ ンDの摂取状況を含め、患者の状態及び臨床検査値に応じて適切にカルシウム及びビタミンD を補充してください。    本剤使用の際は、血清補正カルシウム値が高値でない限り、毎日カルシウム及びビタミンDの 補充が必要です。本剤の国内第Ⅲ相臨床試験では、全ての患者に対して、治験期間中に毎日少 なくとも600mgのカルシウム及び400IUの天然型ビタミンDが補充されました。    なお、腎機能障害患者や、既に活性型ビタミンDを使用している患者においては、適宜、活性 型ビタミンDを使用するとともに、カルシウムについては投与の必要性を判断し、投与量を適 宜調整してください。    また、本剤投与前の血清補正カルシウム値に関わらず、投与開始後早期及びその後も定期的に 血清カルシウム値を測定し、血清補正カルシウム値の変動や、痙攣、しびれ、失見当識等の低 カルシウム血症の臨床症状に注意してください。 * 低アルブミン血症の患者では、見かけ上のカルシウム値が低値になるため、血清アルブミンが4.0g/dL未満の場合、 以下の式により補正した値を用いてください。  血清補正カルシウム値( mg/dL) = 血清カルシウム値( mg/dL) + 4 − 血清アルブミン値( g/dL) なお、本剤の海外市販後の自発報告において、重篤な低カルシウム血症が認められています。 このうち、発現日が確認できた症例の約半数は、初回投与から7日以内の発現でした。(26頁 <本剤初回投与から重篤な低カルシウム血症発現までの日数について>もあわせてご参照ください。)

(16)



使用上の注意

⒉ 重要な基本的注意

(4) 骨粗鬆症の発症にエストロゲン欠乏、加齢以外の要因が関与していることも

あるので、治療に際してはこのような要因を考慮する必要がある。

(5) 顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜

歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。

リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射

線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。本剤の投与開始

前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査

を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本

剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になった場合には、本剤の休薬等を考慮

すること。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、

歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限

り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに

歯科・口腔外科を受診するように指導すること(「重大な副作用」の項参照)。

(17)



2. 重要な基本的注意

(4) 続発性骨粗鬆症の場合、原因となる疾患や薬剤が関与していることもあるため、治療にあたっ てはこれらも考慮してください。

(5) 本剤の投与により、顎骨壊死( ONJ:Osteonecrosis of the Jaw)があらわれる可能性があるため、 記載しました。 ONJ発現の病態生理は明らかでありませんが、機序に関する仮説のひとつとして、骨代謝の抑 制が考えられています。本剤は、破骨細胞の形成、機能、生存を阻害することによって骨代謝 を抑制するため、ONJの発現リスクを上昇させる可能性があります。 これまでに報告された患者の多くでは、ONJは抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所 感染に関連して発現しています。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロ イド治療、頭頸部への放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られています。 「3. 副作用(1)重大な副作用」の項(31 ~ 34頁)もあわせてご参照ください。

使用上の注意

[2. 重要な基本的注意]

(18)



使用上の注意

⒉ 重要な基本的注意

(6) 本剤又はビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷

性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現したとの報告が

ある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部や

鼠径部等において前駆痛が認められている報告もあることから、本剤の投与

開始後にこのような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な

処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側

で非定型骨折が起きた場合には、反対側の大腿骨の症状等を確認し、X線検

査を行うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴

的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと。

(7) 本剤のシリンジ注射針カバーは、天然ゴム(ラテックス)を含むので、ラテッ

クス過敏症の既往歴あるいは可能性のある場合はアレルギー反応が起こるこ

とがあるので注意すること。

(19)



2. 重要な基本的注意

(6) 本剤と同様に骨吸収抑制作用を有するビスホスホネート系薬剤を長期投与された患者において、 非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が報告されています。本剤の国内 臨床試験において、大腿骨の非定型骨折の副作用の報告はありませんが、デノスマブの海外臨 床試験において報告があることから、本剤投与時にも非定型骨折に関する注意が必要と考え、 ビスホスホネート系薬剤の重要な基本的注意を参考として記載しました。 「3. 副作用(1)重大な副作用」の項(37 ~ 38頁)もあわせてご参照ください。 (7) 本剤のシリンジ注射針カバーには天然ゴム(ラテックス)が含有されていますので、ラテックス によるアレルギー反応に注意してください。

使用上の注意

[2. 重要な基本的注意]

(20)



使用上の注意

⒊ 副作用

骨粗鬆症患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験において、総症例881例中159

例(18.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、低カ

ルシウム血症7例(0.8%)、背部痛7例(0.8%)、γ-GTP上昇7例(0.8%)、高血

圧7例(0.8%)、湿疹6例(0.7%)、関節痛5例(0.6%)等であった。

〔承認時〕

(21)

0

使用上の注意

[3. 副作用]

3. 副作用

 骨粗鬆症患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験で総症例881例中159例(18.0%)に副作用(臨 床検査値異常を含む)が認められました。  主なものは、低カルシウム血症7例*(0.8%)、背部痛7例(0.8%)、γ-GTP上昇7例(0.8%)、 高血圧7例(0.8%)、湿疹6例(0.7%)、関節痛5例(0.6%)等でした。〔承認時〕 *低カルシウム血症7例:血中カルシウム減少(5例)及び低カルシウム血症(2例) 副作用の種類 副作用の種類別発現症例数(%) 副作用の種類 副作用の種類別発現症例数(%) 臨床検査 38 (4.3)歯組織の壊死 1 (0.1) γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 7 (0.8)萎縮性胃炎 1 (0.1) 血中カルシウム減少 5 (0.6)胃腸出血 1 (0.1) アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 4 (0.5)舌炎 1 (0.1) 尿中蛋白陽性 4 (0.5)耳下腺腫大 1 (0.1) 血中クレアチンホスホキナーゼ増加 3 (0.3)逆流性食道炎 1 (0.1) 血中クレアチニン増加 3 (0.3)筋骨格系および結合組織障害 25 (2.8) 血中ブドウ糖増加 3 (0.3)背部痛 7 (0.8) アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 2 (0.2)関節痛 5 (0.6) 血中アルカリホスファターゼ減少 2 (0.2)変形性関節症 3 (0.3) 血中カリウム増加 2 (0.2)側腹部痛 2 (0.2) 血圧上昇 2 (0.2)筋骨格硬直 2 (0.2) 血中アルカリホスファターゼ増加 1 (0.1)四肢痛 2 (0.2) 血中ビリルビン増加 1 (0.1)肩回旋筋腱板症候群 2 (0.2) 血中リン減少 1 (0.1)関節炎 1 (0.1) 血中ナトリウム減少 1 (0.1)ピロリン酸カルシウム結晶性軟骨石灰化症 1 (0.1) 血中尿素増加 1 (0.1)腰部脊柱管狭窄症 1 (0.1) 尿中血陽性 1 (0.1)筋痙縮 1 (0.1) 心雑音 1 (0.1)筋骨格痛 1 (0.1) 好酸球数増加 1 (0.1)骨壊死 1 (0.1) 尿中ブドウ糖陽性 1 (0.1)関節リウマチ 1 (0.1) 免疫グロブリン増加 1 (0.1)SAPHO症候群 1 (0.1) 血小板数減少 1 (0.1)脊柱管狭窄症 1 (0.1) 尿蛋白 1 (0.1)変形性脊椎症 1 (0.1) 胃腸障害 36 (4.1)感染症および寄生虫症 24 (2.7) 齲歯 6 (0.7)口腔ヘルペス 4 (0.5) 上腹部痛 4 (0.5)鼻咽頭炎 3 (0.3) 結腸ポリープ 4 (0.5)膀胱炎 2 (0.2) 胃炎 4 (0.5)骨髄炎 2 (0.2) 歯周炎 4 (0.5)急性副鼻腔炎 1 (0.1) 口内炎 4 (0.5)虫垂炎 1 (0.1) 便秘 2 (0.2)非定型マイコバクテリア感染 1 (0.1) 下痢 2 (0.2)胃腸炎 1 (0.1) 十二指腸炎 2 (0.2)細菌性胃腸炎 1 (0.1) 胃ポリープ 2 (0.2)帯状疱疹 1 (0.1) 腹部不快感 1 (0.1)中耳炎 1 (0.1) 下腹部痛 1 (0.1)耳下腺炎 1 (0.1) 虚血性大腸炎 1 (0.1)咽頭炎 1 (0.1) 総症例数(例) 881 副作用の発現例数(例) 159 副作用の発現症例率(%) 18.0 副作用:治験責任医師により本剤と関連性があると判定された有害事象。

副作用の種類: 「 ICH国際医薬用語集日本語版( MedDRA/J ver.14.0)」に基づき、器官別大分類( SOC)に分類し、さらに、 基本語( PT)を記載した。

(22)



(23)



使用上の注意

[3. 副作用] 副作用の種類 副作用の種類別発現症例数(%) 副作用の種類 副作用の種類別発現症例数(%) 肺炎 1 (0.1)低血糖症 1 (0.1) 歯髄炎 1 (0.1)石灰沈着性関節周囲炎 1 (0.1) 鼻炎 1 (0.1)心臓障害 8 (0.9) 副鼻腔炎 1 (0.1)不整脈 2 (0.2) 尿道炎 1 (0.1)頻脈 2 (0.2) 尿路感染 1 (0.1)急性心筋梗塞 1 (0.1) ウイルス感染 1 (0.1)心不全 1 (0.1) 神経系障害 14 (1.6)心臓弁膜疾患 1 (0.1) 頭痛 3 (0.3)動悸 1 (0.1) 浮動性めまい 2 (0.2)眼障害 7 (0.8) 味覚異常 2 (0.2)眼瞼炎 3 (0.3) 健忘 1 (0.1)白内障 1 (0.1) 脳梗塞 1 (0.1)結膜炎 1 (0.1) 構音障害 1 (0.1)アレルギー性結膜炎 1 (0.1) 感覚鈍麻 1 (0.1)眼乾燥 1 (0.1) パーキンソン病 1 (0.1)緑内障 1 (0.1) 坐骨神経痛 1 (0.1)正常眼圧緑内障 1 (0.1) くも膜下出血 1 (0.1)血管障害 7 (0.8) 緊張性頭痛 1 (0.1)高血圧 7 (0.8) 皮膚および皮下組織障害 14 (1.6)耳および迷路障害 6 (0.7) 湿疹 6 (0.7)回転性めまい 3 (0.3) 円形脱毛症 1 (0.1)内耳障害 1 (0.1) アレルギー性皮膚炎 1 (0.1)突発難聴 1 (0.1) 皮脂欠乏性湿疹 1 (0.1)頭位性回転性めまい 1 (0.1) 紅斑 1 (0.1)一般・全身障害および投与部位の状態 5 (0.6) 多形紅斑 1 (0.1)胸部不快感 2 (0.2) 丘疹 1 (0.1)発熱 2 (0.2) そう痒症 1 (0.1)倦怠感 1 (0.1) 発疹 1 (0.1)腎および尿路障害 5 (0.6) うっ滞性皮膚炎 1 (0.1)非感染性膀胱炎 1 (0.1) 蕁麻疹 1 (0.1)腎結石症 1 (0.1) 肝胆道系障害 11 (1.2)夜間頻尿 1 (0.1) 肝機能異常 4 (0.5)慢性腎不全 1 (0.1) 胆石症 2 (0.2)腎機能障害 1 (0.1) 原発性胆汁性肝硬変 1 (0.1)呼吸器、胸郭および縦隔障害 5 (0.6) 急性胆嚢炎 1 (0.1)上気道の炎症 2 (0.2) 胆嚢ポリープ 1 (0.1)咳嗽 1 (0.1) 脂肪肝 1 (0.1)鼻出血 1 (0.1) 過形成性胆嚢症 1 (0.1)アレルギー性鼻炎 1 (0.1) 肝障害 1 (0.1)内分泌障害 4 (0.5) 良性、悪性および詳細不明の新生物 (嚢胞およびポリープを含む) 10 (1.1)甲状腺腫甲状腺機能亢進症 2 (0.2)1 (0.1) 乳癌 2 (0.2)亜急性甲状腺炎 1 (0.1) 胃新生物 2 (0.2)血液およびリンパ系障害 3 (0.3) 膵癌 2 (0.2)貧血 2 (0.2) 結腸癌 1 (0.1)骨髄機能不全 1 (0.1) 肺腺癌 1 (0.1)免疫系障害 3 (0.3) 肺転移 1 (0.1)季節性アレルギー 3 (0.3) 脂漏性角化症 1 (0.1)傷害、中毒および処置合併症 2 (0.2) 代謝および栄養障害 9 (1.0)恥骨骨折 1 (0.1) 脂質異常症 2 (0.2)歯牙破折 1 (0.1) 高コレステロール血症 2 (0.2)生殖系および乳房障害 1 (0.1) 低カルシウム血症 2 (0.2)乳房腫脹 1 (0.1) 高脂血症 1 (0.1)

(24)



使用上の注意

⒊ 副作用

(1) 重大な副作用

1) 低カルシウム血症(0.8%):痙攣、しびれ、失見当識等の臨床症状を伴う低カ

ルシウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。低カル

シウム血症が認められた場合には、カルシウム及びビタミンDの補充に加えて、

緊急時には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに

行うこと。

(25)

参考 

使用上の注意

[3. 副作用]

3. 副作用

(1) 重大な副作用 1)低カルシウム血症(0.8%)  本剤の投与により、骨吸収が抑制されることから、血清カルシウム値の低下が起こる可能性 があります。  国内第Ⅲ相臨床試験において、低カルシウム血症の副作用の発現率は、0.8%(7/881例: 内訳は低カルシウム血症2例、血中カルシウム減少5例)でした。重篤な低カルシウム血症の 副作用は認められませんでした。(なお、全ての患者に対して、カルシウム600mg以上及び天 然型ビタミンD 400IU以上を毎日補充することを徹底していました。また、ベースラインの 血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者は対象から除外していました。)  低カルシウム血症が認められた場合には、カルシウム、ビタミンDの経口補充に加えて、緊 急時には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行ってください。  低カルシウム血症の一般的な臨床的特徴、診断基準について、以下に示します。 ・臨床的特徴  低カルシウム血症はしばしば無症候性です。臨床症状があらわれる場合、背部及び下肢の筋 肉の痙攣が一般的にみられます。重度低カルシウム血症では、テタニー、喉頭痙攣、全身性痙 攣、不整脈を引き起こす場合があります。テタニーは、口唇、舌、手指、足の感覚異常からな る感覚症状、遷延し有痛性の場合もある手足の痙攣、全身性の筋肉痛、及び顔面筋の痙攣を特 徴とします。慢性低カルシウム血症では、乾燥した鱗状の皮膚、割れやすい爪、硬い毛髪など、 その他多数の異常が認められます。 ・診断基準  血清カルシウム値が8.5mg/dL未満の場合を低カルシウム血症と診断します。低カルシウム 血症の原因には、副甲状腺機能低下症、ビタミンD作用低下症及び腎不全等があります。 血清カルシウム値は、低アルブミン血症等があると、カルシウム代謝に異常がなくても低値と なるため、見かけ上、低カルシウム血症を示すことになります。そのため、血清カルシウムの 測定時に血清アルブミン値が4.0g/dLを下回っている場合には、血清カルシウム値を以下の式 により補正する必要があります。  血清補正カルシウム値(mg/dL)=血清カルシウム値(mg/dL)+4−血清アルブミン値(g/dL)

(26)



(27)



使用上の注意

[3. 副作用]  本剤の海外市販後(2011年5月21日~ 2012年9月30日の期間)に報告された、重篤な低 カルシウム血症の副作用は、137例137件(低カルシウム血症:128例128件、血中カルシウ ム減少:9例9件、ただし患者からの情報等医学的確認がない症例を除く)でした。なお、低カ ルシウム血症との関連性を否定できない死亡例はありませんでした。 <本剤初回投与から重篤な低カルシウム血症発現までの日数について>  海外自発報告137例のうち、発現時期不明の症例を除いた55例における重篤な低カルシウ ム血症の副作用の発現時期は、以下のとおりでした。55例のうち23例が、本剤初回投与から 7日以内に低カルシウム血症を発現していました。 発現時期(日) (例) 数 例 現 発 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 171819 20 21 22 23 24 25 26 27 28∼2ヵ月∼4ヵ月∼1年∼2年 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

(28)



(29)



使用上の注意

[3. 副作用] <重篤な低カルシウム血症の副作用を発現した症例について(海外データ)>  本剤初回投与から7日以内に重篤な低カルシウム血症の副作用を発現した23例の症例概要 を以下に示します。 海外市販後に報告された重篤な低カルシウム血症の副作用23症例の概要a)(2011年5月21日~ 2012年9月30日) No. 性別 年齢 投与開始 から発現 までの期間 血清カルシウム値b) 臨床症状 (発現日からの 期間) 転帰 カルシウム、 ビタミンDの 補充内容 主な患者背景 (原疾患、 合併症等) 処置 ベース ライン 発現時 最低値 (発現日からの 期間) 1 男性 80 歳代 1日 8.36mg/dL 5.88mg/dL 5.88mg/dL (発現日) 筋痙攣(発現日) 筋脱力、QT延長、 痙攣(不明) 不明 酢酸カルシウム、 炭酸カルシウム、 コレ カルシフェ ロール 慢 性腎疾 患、透 析、副甲状 腺 疾 患、ビタミンD作 用 低 下症、低 カ ルシウム血症、高 リン 酸 血 症、低 蛋白血症(アルブ ミン2.8g/dL) カルシウム( 静注、 経口)、ビタミン D、カ ル バ マ ゼ ピン 2 女性 40 歳代 1日 不明 2.3c) 2.3c) (発現日) 痙 攣、筋 痙 攣、 筋痙縮、テタニー (発現日) 回復 不明(ビタミンD、 カルシウムのサ プリメント服用な し) 慢性腎疾患、腎 石灰沈着症、低 蛋白血症 カルシウム(静注、 経口) 3 女性 7 歳 (4.5時間後)1日 不明 0.99mmol/Lイオン化 Ca(発現13日後)6.20mg/dL なし 軽快 カルシウム、ビタミンD 高リン酸血症 カルシウム、グ ルコン酸カルシ ウム、カルシトリ オール、コ レ カ ルシフェロール 4 女性 60 歳代 1日 7mg/dL <5mg/dL (発現日)<5mg/dL (発現日)テタニー 回復 カルシウム、エ ルゴカ ル シフェ ロール 低カルシウム血症、 下痢 不明 5 女性 80 歳代 1日 不明 6.5mg/dL 6.5mg/dL (発現日) なし 軽快 炭酸カルシウム、 コレ カルシフェ ロール、エ ル ゴ カルシフェロール 甲状腺機能低下 症、ステ ロ イド 治療 グルコン 酸カル シウム、経 口カ ルシウム、エ ル ゴカルシフェロー ル 6 女性 50 歳代 1日 不明 不明 6.2mg/dL (発現14日後)なし 回復 ドキセルカルシフェ ロール、酢 酸 カ ルシウム、エ ル ゴカルシフェロー ル、マル チ ビタ ミン類 慢性腎疾患、透 析、二次性副甲 状 腺 機 能 亢 進 症、ビ タ ミ ンD 作用 低下症、胃 食 道 逆 流 性 疾 患、高リン 酸 血 症 ドキセルカルシ フェロール 増 量、 酢酸カルシウム、 炭酸カルシウム、 グルコン 酸カル シウム、カルシ トリオール 7 女性 不明 1日 不明 不明 (発現4日後)101c) ふ る え、疼 痛、 不 安、下肢の脱 力、冷 汗(発 現 日 )、Q T 延 長、 筋痙縮、感覚異 常(不明) 回復 カルシウム、エ ルゴカ ル シフェ ロール 慢性腎疾患 なし 8 女性 70 歳代 1日 不明 不明 6.6mg/dL(不明) 下肢のチクチク感、 悪心・嘔吐 (不明) 軽快 不明 慢性腎疾患、副 甲状腺機能亢進 症 カルシウム、グ ルコン酸カルシ ウム、ビタミンD 9 男性 80 歳代 2日 不明 不明 8.04mg/dL補正値 (発現4日後) 不明 回復 カルシウム、エ ルゴカ ル シフェ ロール、カルシト リオール 腎 不 全、ステロ イド治療 カルシウム、エ ルゴカ ル シフェ ロール、カルシト リオール 10 女性 60 歳代 2日 7.8mg/dL 不明 (発現17日後)7.0mg/dL 手の痙攣、手の 感覚異常 (不明) 回復 カルシウム 慢性腎疾患、透 析、多発 性 嚢胞 腎、二次性副甲 状腺機能亢進症 カルシウム静注 11 女性 50 歳代 3日 不明 不明 不明 不明 軽快 酢酸カルシウム 不明 不明 12 女性 70 歳代 3日 8.8mg/dL 7.04mg/dL 7.04mg/dL (発現日) 心房細動、筋痙攣 (発現日) 未回復 炭酸カルシウム、 コレ カルシフェ ロール、マ ル チ ビタミン 類、エ ルゴカ ル シフェ ロール、アルファ カルシドール 腎不全、腎透析、 ステロイド治療 カルシウム 13 女性 80 歳代 4日 補正値 9.4mg/dL 不明 補正値 7.0mg/dL (不明) 不明 未回復ア ルファカ ル シ ドール 不明 不明 a)本表は海外自発報告の副作用症例報告から該当する情報を抽出して作成 b)Ca単位は1mmol/L=4mg/dLを用いて換算 c)単位不明

(30)



(31)

0

使用上の注意

[3. 副作用] 海外市販後に報告された重篤な低カルシウム血症の副作用23症例の概要a)(2011年5月21日~ 2012年9月30日) No. 性別 年齢 投与開始から発現 までの期間 血清カルシウム値b) 臨床症状 (発現日からの 期間) 転帰 ビタミンDのカルシウム、 補充内容 主な患者背景 (原疾患、 合併症等) 処置 ベース ライン 発現時 最低値 (発現日からの 期間) 14 女性 50 歳代 4日 8.5mg/dL 6.0mg/dL (発現日)6.0mg/dL 筋痙攣、テタニー、 四 肢 の し び れ、 QT延長(発現日)、 感 覚 異常、チク チク感(不明) 未回復カルシウム、ビタミンD 甲状腺機能低下 症、ビタミンD作 用 低下症、胃 食 道逆流性疾患 クレアチニン 0.7mg/dL, アルブミン 3.4g/dL カルシウム(静注、 経口)、炭酸カル シ ウム、グルコ ン酸カルシウム、 ビ タ ミ ンD、カ ルシトリオール、 エルゴカルシフェ ロール 15 女性 60 歳代 5日 不明 8.0mg/dL 6.9mg/dL(不明) 不明 未回復 不明 ステロイド治療 不明 16 男性 90 歳代 6日 11.68mg/dL 8.12mg/dL 8.12mg/dL(発現日) なし 回復 グルコン 酸カル シウム(高カルシ ウム血症のため、 本 剤 投与 3 日前 に中止)、エルゴ カルシフェロール 慢 性腎疾 患、高 カルシウム血症、 低蛋白血症 不明 17 女性 70 歳代 6日 不明 0.81mmol/Lイオン化 Ca イオン化 Ca 0.79mmol/L (発現 2日後) なし 回復 カルシウム経口、 コレ カルシフェ ロール 慢性腎疾患 GFR22mL/min, 血清クレアチニン 2.2mg/dL カルシウム経口 の 増 量、カルシ ウム 静 注、グル コン酸カルシウム (非 経 口)、ビタ ミンD 18 女性 40 歳代 6日 9.16mg/dL 血清 Ca 6.88mg/dL、 イオン化 Ca 0.92mmol 血清 Ca 6.36mg/dL、 イオン化 Ca 0.8mmol/L (発現 約 3 ヵ月後) 痙攣 (不明) 回復 炭酸カルシウム、 グルコン 酸カル シ ウ ム(静 注 )、 コレ カルシフェ ロール、アルファ カ ル シ ドール、 カルシトリオール 慢 性腎疾 患、副 甲状 腺 疾 患、ビ タミンD作用低下 症、高リン酸血症、 腹膜透析 カルシウム経口 および注射の増 量 19 女性 70 歳代 7日 不明 補正値 7.36mg/dL 6.32mg/dL (発現1日後) QT 延長 (不明) 回復 ビ タ ミ ンD、コ レカルシフェロー ル、炭 酸 カルシ ウム 慢性腎疾患、ビタ ミンD作用低下症 クレアチニンクリ アランス17mL/min ビタミンD 増量、 カルシウム、カ ルシトリオール 20 女性 60 歳代 7日 不明 不明 (発現7日後)7.04mg/dL 手 の 感 覚 異 常、 顔のチクチク感、 筋 痙 攣、指およ び口周囲のしび れ(発現4日後) 回復 カルシウム、コレ カルシフェロール、 パリカルシトール 慢 性腎疾 患、血 液透析、ステロイ ド治療 グルコン 酸カル シウム(静注) 21 女性 70 歳代 7日 不明 不明 不明 四肢の痙攣 (発現日) 回復 炭 酸カルシウム 3g、ア ル ファカ ルシドール 甲状腺摘除 不明 22 女性 60 歳代 7日 8.42mg/dL 7.6mg/dL 7.6mg/dL (発現日) なし 軽快 酢酸カルシウム、 パリカルシトール 慢 性腎疾 患、血 液 透析、二 次 性 副甲状腺機能亢 進 症、甲状 腺 機 能低下症、ビタミ ンD作用低下症、 高リン酸血症、ス テロイド治療 ク レ ア チ ニ ン 5.6mg/dL 酢酸カルシウム、 カルシウム、ビ タミンD 23 女性 80 歳代 7日 9.1mg/dL 6.2mg/dL 6.2mg/dL (発現日) 気分不良 (発現日) 回復 なし 慢 性腎疾 患、急 性 腎 不全、二 次 性副甲状腺機能 亢進症 クレアチニン1.3c) 炭酸カルシウム、 グルコン 酸カル シ ウ ム(静 注 )、 カルシトリオール a)本表は海外自発報告の副作用症例報告から該当する情報を抽出して作成 b)Ca単位は1mmol/L=4mg/dLを用いて換算 c)単位不明

(32)



使用上の注意

⒊ 副作用

(1) 重大な副作用

2) 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(0.1%):顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることが

あるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、

適切な処置を行うこと。

(33)

参考 

使用上の注意

[3. 副作用]

3. 副作用

(1) 重大な副作用 2)顎骨壊死・顎骨骨髄炎(0.1%)  国内第Ⅲ相臨床試験において、歯科・口腔外科領域の医学専門家による中央判定で顎骨壊死 と判定された事象が0.1%(1/881例)に認められました。 顎骨壊死と判定された1症例(非重篤)の概要(70代女性) 発現時期 2回目のプラリア投与後に抜歯窩(初回投与約3 ヵ月後に抜歯)に発現 症状・所見 症状として排膿、疼痛、及び腫脹、ならびに所見として腐骨等が認められた 処置 抗生剤投与、口内洗浄及び掻爬が施され、事象は消失した 本剤と同じ骨吸収抑制剤であるビスホスホネート( BP)によるONJ( BRONJ:Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw)に関する論文2)について、解説します。

・臨床症状   BRONJの臨床症状を以下に示します。これらの症状の中で、下口唇を含むオトガイ部の知覚 異常( Vincent症状)は、骨露出よりも前に見られるBRONJの予兆症状であるとされています。     BRONJの臨床症状 ・骨露出/骨壊死 ・疼痛 ・腫脹 ・オトガイ部の知覚異常( Vincent症状) ・排膿 ・潰瘍 ・口腔内瘻孔や皮膚瘻孔 ・歯の動揺 ・深い歯周ポケット ・X線写真:無変化~骨溶解像や骨硬化像

(34)



(35)



使用上の注意

[3. 副作用] ・ BRONJの診断規準  以下の3項目の診断規準を満たした場合に、BRONJと診断します。  (1)現在あるいは過去にBP製剤による治療歴がある。  (2)顎骨への放射線照射歴がない。  (3)口腔・顎・顔面領域に骨露出や骨壊死が8週間以上持続している。 骨の露出が見られない場合や、骨露出が8週間以下の場合でも臨床経過や症状が該 当する場合はステージ0のBRONJと診断することがある。 ・治療  BRONJ病期のステージングに基づいた具体的な治療法を以下に示します。 BRONJ病期のステージングとその治療法 ステージング 治療法 ステージ0 (注意期) 骨露出/骨壊死は認めない。 オトガイ部の知覚異常( Vincent症状)、 口腔内瘻孔、深い歯周ポケット、単純X 線写真で軽度の骨溶解を認める。 抗菌性洗口剤の使用 瘻孔や歯周ポケットに対する洗浄 局所的な抗菌薬の塗布・注入 ステージ1 骨露出/骨壊死を認めるが、無症状。単純X線写真で骨溶解を認める。 抗菌性洗口剤の使用瘻孔や歯周ポケットに対する洗浄 局所的な抗菌薬の塗布・注入 ステージ2 骨露出/骨壊死を認める。痛み、膿排出などの炎症症状を伴う。 単純X線写真で骨溶解を認める。 病巣の細菌培養検査、抗菌薬感受性テスト、 抗菌性洗口剤と抗菌薬の併用 難治例:併用抗菌薬療法、長期抗菌薬療法、 連続静注抗菌薬療法 ステージ3 ステージ2に加えて、皮膚瘻孔や遊離腐骨を認める。 単純X線写真で進展性骨溶解を認める。 新たに正常骨を露出させない最小限の壊死骨 掻爬、骨露出/壊死骨内の歯の抜歯、栄養補 助剤や点滴による栄養維持、壊死骨が広範囲 に及ぶ場合:辺縁切除や区域切除

(36)



使用上の注意

⒊ 副作用

(1) 重大な副作用

3) アナフィラキシー(頻度不明

注)

:アナフィラキシーがあらわれることがあるので、

観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を

行うこと。

注)海外において認められている副作用のため頻度不明。

(37)



使用上の注意

[3. 副作用]

3. 副作用

(1) 重大な副作用 3)アナフィラキシー(頻度不明)  国内臨床試験において、アナフィラキシーの副作用の報告はありませんが、デノスマブの海 外市販後において、アナフィラキシー反応を含む過敏症が報告されていることから、記載しま した。 デノスマブの海外市販後においてアナフィラキシー反応と判定された症例の概要 性別 年齢 用法・用量 重篤性デノスマブ 投与から発現までの期間 症状 処置 転帰 備考 1 女性70 歳代 6 ヵ月に1回 非重篤60mgを 約1日 眼部腫脹、発熱、頭 痛、顔面腫脹、顔面 発 赤、顔の灼 熱 感、 霧視、片頭痛、悪心、 嘔吐、下痢、化膿性 水疱、そう痒性皮疹、 労作性呼吸困難、筋 肉痛、脊椎痛、下肢 痙 攣、腹 痛、疲 労、 皮膚乾燥、咳嗽 顔面への アイスパック (その他の処置 :不明) 不明 BP製剤でアレルギー性 皮(詳細不明) 膚反応の既往あり 2 女性70 歳代 6 ヵ月に1回 重篤60mgを 約10 分 霧視、複視、呼吸困 難、口唇のしびれ感、 不明瞭 発 語、失神、 失見当識、パニック 発作、足首腫脹、背 筋 痙 攣、口内乾 燥、 口渇感、体中の痛み、 疲労、倦怠感 経口プレドニゾン 2 錠 軽快 サルファ剤アレルギーの既往あり 3 女性60 歳代 6 ヵ月に1回 重篤60mgを 約10 分 回転性めまい、呼吸 困 難、不 安、発 赤、 悪心、脱力、クイン ケ浮腫、皮 膚硬 化、 異 常 高 熱(上 半 身、 腹部、背部、肩、首)、 戦慄、顔面浮腫、喉 頭浮腫、発疹、頻脈、 低血圧、蕁麻疹、循 環不全 リンゲル液、メ チルプレドニゾ ロ ン 750 m g、 静 注 プ レドニ ゾ ン 250 m g、 静注抗ヒスタミ ン剤 回復 (発現 翌日) ア レ ル ギー体 質、 蜂 ア レル ギー、蜂 刺傷によるアナフィ ラキシーの 既 往 あ り 4 女性60 歳代 6 ヵ月に1回 重篤60mgを 2日以内 そう痒、発疹、蕁麻疹、下痢、頻脈、広範囲 の筋骨格痛、筋疲労 静注コルチコス テロイド、経口 抗ヒスタミン剤 軽快 − 5 女性60 歳代 6 ヵ月に1回 重篤60mgを 1日以内 頭痛、霧視、呼吸困難、過度の咳嗽、悪 心、空吐き プロメタジン(計 2 回)、塩 酸ジ フェンヒドラミ ン 回復 薬 物 ア レ ル ギー (複数)の既往あり 6 女性年齢 不明 120mgを 4週間に1回a) 重篤 初回投与時: 8 時間以内 2回目投与時: 不明 初回投与時: 全身性蕁麻疹 2回目投与時: 蕁麻疹、呼吸困難 塩酸ジフェンヒ ドラミン、詳細 不明の薬剤 不明 − 7 女性60 歳代4週間に1回120mgをa) 重篤 初回投与時: 不明 2回目投与時: 3 時間後 初回投与時: 口唇腫脹 2回目投与時: 口唇腫脹、上気道浮 腫(首、舌 の 腫 脹)、 発話困難、軽度の息 切れ 静 注 メチルプ レド ニ ゾ ロ ン 125m g( 計 2 回)、静注塩酸 ジフェンヒドラ ミン50mg、静 注 ロラゼ パ ム 1mg 回復 喘 息、サ ル ファ剤ア レ ル ギー(蕁 麻 疹)の既往あり a)骨転移を有する癌患者における骨関連事象( SRE)の発現抑制に対して使用

(38)



使用上の注意

⒊ 副作用

(1) 重大な副作用

4) 大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明

注)

):

大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じることがあるので、

観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な

処置を行うこと(「重要な基本的注意」の項参照)。

注)海外において認められている副作用のため頻度不明。

5) 重篤な皮膚感染症(頻度不明

注)

):重篤な蜂巣炎等の皮膚感染症があらわれる

ことがあるので、観察を十分に行い、発赤、腫脹、疼痛、発熱等の症状が認

められた場合には、適切な処置を行うこと。

注)海外において認められている副作用のため頻度不明。

(39)



使用上の注意

[3. 副作用]

3. 副作用

(1) 重大な副作用 4)大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明)  国内臨床試験において、大腿骨の非定型骨折の副作用の報告はありませんが、デノスマブの 海外臨床試験において報告があること、また類薬のビスホスホネート系薬剤を長期投与してい る患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現したとの 報告があることから、記載しました。 デノスマブの海外臨床試験において非定型骨折と判定された症例の概要 性別 年齢 用法・用量 重篤性デノスマブ 初回投与から 発現まで の期間 発現部位 外傷性 /非外傷性 前駆痛の有無 転帰 1 女性70 歳代 6 ヵ月に1回 重篤60mgを 1003日 大腿骨骨幹部 最小限の外傷 なし 後遺症あり回復したが (発現81日後) 2 女性80 歳代 6 ヵ月に1回 重篤60mgを 1357日 大腿骨骨幹部 非外傷性 (骨幹部の痛み)あり (発現12日後)回復 3 男性60 歳代4週間に1回120mgをa) 重篤 436日 大腿骨転子下 最小限の外傷 なし (発現日同日)回復 a)骨転移を有する癌患者における骨関連事象( SRE)の発現抑制に対して使用 5)重篤な皮膚感染症(頻度不明)  国内臨床試験において、重篤な皮膚感染症の副作用の報告はありませんが、閉経後骨粗鬆症 患者を対象とした海外臨床試験において、入院を必要とする重篤な皮膚感染症(蜂巣炎、丹毒等) の本剤群での発現率0.4%(16/4,050例)が、プラセボ群での発現率0.1%(3/4,041例)と 比較して高かったことから、記載しました。

(40)



使用上の注意

⒊ 副作用

(2) その他の副作用

下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、

必要に応じ適切な処置を行うこと。

0.5 ~ 1%未満 0.5%未満 頻度不明注) 皮 膚 湿疹 循環器 高血圧 消化器 上腹部痛、口腔ヘルペス、口 内炎 筋骨格系 背部痛、関節痛 四肢痛 肝 臓 γ-GTP上昇、ALT(GPT)上昇、 肝機能異常 AST(GOT)上昇 腎 臓 尿蛋白陽性 その他 白内障 薬物過敏症 注)海外において認められている副作用のため頻度不明。

(41)

0

使用上の注意

[3. 副作用]

3. 副作用

(2)その他の副作用  国内第Ⅲ相臨床試験での副作用発現状況をもとに、発現率が0.5%以上の副作用を記載しました。 ただし、二重盲検期(投与開始から24 ヵ月間)にプラセボ群の発現率がデノスマブ群の発現率 よりも高い、又は同じであった副作用(齲歯、結腸ポリープ、胃炎、歯周炎)は除外しました。  また、白内障、四肢痛の発現率は0.5%未満ですが、CDS*(中核データシート)にて副作用 として特定されている事象であるため記載しました。AST( GOT)上昇の発現率も0.5%未満で すが、肝機能異常、ALT( GPT)上昇と同様の副作用であるため記載しました。薬物過敏症は 国内第Ⅲ相臨床試験では認められませんでしたが、CDSにて副作用として特定されている事 象であるため記載しました。

*CDS( Core Data Sheet:中核データシート)

 各国の添付文書を作成する際に基準となる製品情報文書であり、本剤のCDSは提携会社アムジェン社で作 成されています。安全性情報、効能又は効果、用法及び用量、薬理学的情報及び製品に関するその他の情報 が記載されており、世界中から集められた安全性情報が評価され、最新の情報が反映されるよう逐次改訂が 行われています。

(42)



使用上の注意

⒋ 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、妊娠可

能な婦人に対しては、適切な避妊を行うよう指導すること。

[動物実験では、

サルに妊娠20日から分娩時まで本剤(50 mg/kg/4週)を皮下投与した結果、

死産の増加、出生児の分娩後死亡の増加、骨・歯の異常、末梢リンパ節の欠

損が認められた。]

(2) 授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。

[本剤のヒト乳汁中への移

行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが報告されている。]

⒌ 小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない

(使用経験がない)。

[本剤を投与した若齢サルにおいて、骨端成長板の異常が認

められた。RANKL

注)

を阻害すると、ラット新生児の骨成長及び歯の萌出が抑

制されることが示されている。]

(43)



使用上の注意

[ 4. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 ; 5. 小児等への投与]

4. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

 妊婦、産婦、授乳婦等に関しては、臨床試験での使用例はなく、非臨床試験結果を考慮して設 定しました。 (1) サルに妊娠20日から分娩時まで本剤(50 mg/kg/4週)を皮下投与した結果、死産の増加、出生 児の分娩後死亡の増加、骨・歯の異常、末梢リンパ節の欠損が認められました。 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人への本剤の投与は避けてください。また、妊娠可能な 婦人に対しては、適切な避妊を行うように指導してください。 (2) 授乳中の患者は、臨床試験の対象から除外されていたため、授乳中の患者に対する本剤の安全 性は確立していません。 本剤がヒトの乳汁中に排出されるか否かは不明ですが、本剤は免疫グロブリンであるため、循 環血清中に存在する本剤の一部が乳汁中に分泌される可能性があります。 授乳婦に投与する場合には、授乳を避けるように指導してください。

5. 小児等への投与

 小児等を対象とした臨床試験を実施していないこと、動物実験において、若齢サルにおける骨 端成長板の異常、ラット新生児におけるRANKLの阻害に伴う骨の成長及び歯の萌出の阻害が報 告されていることから、記載しました。

(44)



使用上の注意

⒎ 適用上の注意

(1)投与経路:皮下注射にのみ使用すること。

(2)投与部位:皮下注射は、上腕、大腿又は腹部に行うこと。

(3)前 処 置:

1)患者への投与前に冷蔵保存(2 ~ 8°C)下から室温に戻した後、使用すること。

2) 薬液中に気泡がみられることがあるが無害であり、薬剤の損失を防ぐため

に注射前にシリンジから気泡を抜かないこと。

(4)投 与 時: 注射針が血管内に刺入していないことを確認すること。

⒍ 過量投与

骨粗鬆症患者を対象とした臨床試験では、本剤210mg(6 ヵ月に1回投与)まで

の用量で投与されている。本用量において認められた主な症状は、本剤の承認

用量で認められたものと同様であった。

⒏ その他の注意

承認時までの国内外臨床試験において、10,895例中41例(0.4%)で本剤に対す

る結合抗体が認められたが、中和抗体の産生は認められなかった。

(45)



7. 適用上の注意

(1) 皮下以外の投与経路における本剤の安全性及び有効性は確立していませんので、本剤を使用す る際は皮下注射のみとしてください。 (2) 本剤の注射部位は上腕、大腿、腹部が適しています。 (3) 1) 冷温による不快感等を防ぐために、本剤を使用する際には室温に戻してから投与することを 推奨します。 2) 薬液中に気泡がみられることがありますが問題はありません。シリンジが壊れていたり、薬 液が濁っていたり、変色あるいは異物が混入している場合は使用を中止してください。 (4) 本剤は皮下注射により投与し、血管内へは投与しないようにしてください。

使用上の注意

[6. 過量投与 ; 7. 適用上の注意 ; 8. その他の注意]

6. 過量投与

 閉経後低骨密度患者を対象にした海外臨床試験において、最高用量として210mg(6 ヵ月に1回投与) までの用量で投与が実施されましたが、本剤の承認用量(60mgを6 ヵ月に1回投与)で認められ た症状と同様でした。

8. その他の注意

 承認時までの臨床試験において、本剤に対する結合抗体は10,895例中41例(0.4%)で検出さ れました。抗体検出はほとんどの被験者で一過性であり、中和抗体はいずれの被験者においても 認められませんでした。また、結合抗体陽性を示した被験者において、安全性プロファイルへの 影響は認められませんでした。

(46)



参考文献

1) 社内資料:腎機能の程度が異なる被験者を対象とした薬物動態試験における低カルシウム血症の有 害事象の発現状況

(47)

【効能・効果】

【用法・用量】

【使用上の注意】

禁忌 効果   使 【禁忌】(次の患者には投与しないこと) 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 低カルシウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照) 骨粗鬆症 〈効能・効果に関連する使用上の注意〉 1. 本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨 粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。 2. 男性患者での安全性及び有効性は確立していない(使用経験が少ない。 「臨床成績」の項参照)。 通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)として60mgを6 ヵ月に1回、皮下投与する。 1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (1) 低カルシウム血症を起こすおそれのある患者[低カルシウム血症が 発現するおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。] (2) 重度の腎機能障害のある患者[使用経験が少ない。低カルシウム血 症を起こすおそれがある。] 2. 重要な基本的注意 (1) 本剤はランマークと同一成分(デノスマブ)を含むため、本剤投与 中の患者にはランマークの投与を避けること。 (2) 低カルシウム血症のある患者は、本剤投与前に低カルシウム血症を 治療すること。 (3) 本剤投与により低カルシウム血症があらわれることがあるため、カ ルシウム及びビタミンDの摂取状況を含む患者の状態及び臨床検査 値に応じて適切にカルシウム及びビタミンDを補充すること。また、 投与後早期及びその後も定期的に血清カルシウム値を測定し、血清 補正カルシウム値の変動や、痙攣、しびれ、失見当識等の症状に注 意すること。 なお、本剤の国内第Ⅲ相臨床試験では、全ての患者に対して、治験 期間中に毎日少なくとも600mgのカルシウム及び400IUのビタミン Dが補充された(「重大な副作用」、「臨床成績」の項参照)。また、本 剤の海外市販後の自発報告において、重篤な低カルシウム血症が認 められている。このうち、発現日が確認できた症例の約半数は、初 回投与から7日以内の発現であった。 (4) 骨粗鬆症の発症にエストロゲン欠乏、加齢以外の要因が関与してい ることもあるので、治療に際してはこのような要因を考慮する必要 がある。 (5) 顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の 多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連し て発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コル チコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往 等が知られている。本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、 必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処 置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲 的な歯科処置が必要になった場合には、本剤の休薬等を考慮するこ と。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けるこ と、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処 置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認めら れた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導するこ と(「重大な副作用」の項参照)。 (6) 本剤又はビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、 非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現 したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間 から数ヵ月前に大腿部や鼠径部等において前駆痛が認められている 報告もあることから、本剤の投与開始後にこのような症状が認めら れた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、 両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が 起きた場合には、反対側の大腿骨の症状等を確認し、X線検査を行 うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特 徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を 行うこと。 (7) 本剤のシリンジ注射針カバーは、天然ゴム(ラテックス)を含むので、 ラテックス過敏症の既往歴あるいは可能性のある場合はアレルギー 反応が起こることがあるので注意すること。 3. 副作用 骨粗鬆症患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験において、総症例881 例中 159例(18.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ た。主なものは、低カルシウム血症7例(0.8%)、背部痛7例(0.8%)、 γ-GTP上昇7例(0.8%)、高血圧7例(0.8%)、湿疹6例(0.7%)、関 節痛5例(0.6%)等であった。 〔承認時〕 (1) 重大な副作用 1) 低カルシウム血症(0.8%):痙攣、しびれ、失見当識等の臨床症 状を伴う低カルシウム血症があらわれることがあるので、観察 を十分に行うこと。低カルシウム血症が認められた場合には、 カルシウム及びビタミンDの補充に加えて、緊急時には、カル シウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行う こと。 2) 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(0.1%):顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわ れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場 合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。 3) アナフィラキシー(頻度不明注)):アナフィラキシーがあらわれる ことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合に は投与を中止し、適切な処置を行うこと。 4) 大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明注)): 大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じること があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投 与を中止するなど、適切な処置を行うこと(「重要な基本的注意」 の項参照)。 5) 重篤な皮膚感染症(頻度不明注)):重篤な蜂巣炎等の皮膚感染症 があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発赤、腫脹、 疼痛、発熱等の症状が認められた場合には、適切な処置を行う こと。 (2) その他の副作用 下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合 には、必要に応じ適切な処置を行うこと。 0.5 〜 1%未満 0.5%未満 頻度不明注) 皮 膚 湿疹 循環器 高血圧 消化器 上腹部痛、 口腔ヘルペス、 口内炎 筋骨格系 背部痛、関節痛 四肢痛 肝 臓 γ-GTP上昇、 ALT(GPT)上昇、 肝機能異常 AST(GOT) 上昇 腎 臓 尿蛋白陽性 その他 白内障 薬物過敏症 注)海外において認められている副作用のため頻度不明。 4. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 (1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、 妊娠可能な婦人に対しては、適切な避妊を行うよう指導すること。 [動物実験では、サルに妊娠20日から分娩時まで本剤(50mg/kg/4週) を皮下投与した結果、死産の増加、出生児の分娩後死亡の増加、骨・ 歯の異常、末梢リンパ節の欠損が認められた。] (2) 授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[本剤のヒト乳 汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが 報告されている。] 5. 小児等への投与 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立し ていない(使用経験がない)。[本剤を投与した若齢サルにおいて、骨 端成長板の異常が認められた。RANKL注)を阻害すると、ラット新生 児の骨成長及び歯の萌出が抑制されることが示されている。]

注)RANKL:receptor activator for nuclear factor-κB ligand

6. 過量投与 骨粗鬆症患者を対象とした臨床試験では、本剤210mg(6ヵ月に1回投与) までの用量で投与されている。本用量において認められた主な症状は、 本剤の承認用量で認められたものと同様であった。 7. 適用上の注意 (1) 投与経路:皮下注射にのみ使用すること。 (2) 投与部位:皮下注射は、上腕、大腿又は腹部に行うこと。 (3) 前処置: 1) 患者への投与前に冷蔵保存(2 〜 8℃)下から室温に戻した後、 使用すること。 2) 薬液中に気泡がみられることがあるが無害であり、薬剤の損失 を防ぐために注射前にシリンジから気泡を抜かないこと。 (4) 投与時:注射針が血管内に刺入していないことを確認すること。 8. その他の注意 承認時までの国内外臨床試験において、10,895例中41例(0.4%)で本 剤に対する結合抗体が認められたが、中和抗体の産生は認められなかった。 ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤(デノスマブ(遺伝子組換え)注) 3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」 の項参照)

(48)

PRL7KA0102 2013年6月改訂

参照

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