• 検索結果がありません。

ランダムウォークの基本的性質とその応用

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ランダムウォークの基本的性質とその応用"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)ランダムウォークの基本的性質とその応用 教科・領域教育学専攻 自 然 系 コ 一 ス. M 0 8 ! 7 7 A 池  田    貴  俊. 1研究の目的.  特に、本論文の主題とするのはランダムウォーク.  筆者は、日常生活の中で数学がどの程度社会に寄. の再帰時刻の確率分布である。ランダムウォークの. 与しているかを知りたいという理由で大学院に進学. 再帰時刻とは、時刻0に原点から出発した人がラン. した。近年の数学の社会への貢献度は目覚しいもの. ダムウォークした後、再び原点に戻ってくる(つまり. が多く、今日における数学の依存性は高いといえる。. 再帰する)までに要した硬貨投げの回数(硬貨投げ1. 特に確率論の分野に関して言えば、数学以外にも経. 回につき時間1がかかると考えると再び原点に戻っ. 済学や物理学・生物学を始めとする他の学問にも相. てくる時刻)のことである。この再帰時刻ぽひとっの. 互に影響を与え合っており、興味深い。確率論を学. 確率変数であり、その確率分布を知ることは大変興. ぶことで他の学問への理解をより深めていきたいと. 味深い。本論文において、その確率分布を硬貨投げ. 筆者は考えた。そこで筆者は、確率論を学ぶ上で基. の(±1)に移動する確率のみによって完全に記述す. 礎的なイ賭1」を果たすランダムウォークを基礎から学. る。. ぶことにより、確率論の理解をより深めたいと考え、. 2 論文の概要. ランダムウォークを研究テーマとすることにした。. 以下に、本論文の構成について記す。.  時亥1」Oに数直線上の原点にいる人が1枚の硬貨.  第1章において、本論文の主題であるランダムウ. を投げ、表が出れば右に1、つまり(十ユ)だけ進み、. ォークについて、その正確な定義を与える。次に有. 裏が出れば左に1、つまり(一1)だけ進む。このよ. 限個の値をもつ確率変数について、その期矧直(平. うな試行を硬貨投げ試行と呼ぶことにする。この硬. 均)及び分散といった最も基本的な概念を導入した. 貨投げ試行を繰り返し行う。この時原点から出発し. 後、ランダムウォークの値(定めた時刻における位. た人は1回目の試行で(十1)又は(一1)進み、2回. 置)の確率分布、平均、分散を調べる。. 目の試行で1回目の試行後移動した点からさらに(十. さらに、ランダムウォークの性質として大数の(弱). 1)又は(一1)進み、…  というように移動して. 法具1」を示す。これは、硬貨投げの反復試行に対する. ゆく。このような運動をランダムウォーク(より正確. 結果とも見ることができるもので、確率論における. には1次元のランダムウォーク)と呼ぶ。本論文に. 重要な結果である。. おいて、上記のようなランダムウォークの性質を考 察の支橡とする。. 第2章では、本論文の主題であるランダムウォーク の原点への再帰時刻の確率分布を考察する。趣.1.2. 338一.

(2) が本章ひいて1病令文における主要結果である。実際、. ジエによって独立に考察されたCAD(compu拓r. 既に記した設定の下で、十1に移動する確率をpとする. 虹deddeSi釦における基礎的な技法である。本章で. とき、時刻2nで原点に戻ってくる確率は. 取り上げたのは、平面上の連続曲線はベジェ曲線に. 。ヅ/l/・い・・じ一η・/、伽。、〃. よって一様に近似できるという結果である。(定理 3.2.2)この結果は前節で述べたワイエルシュトラ.           η1. スの多項式近似定理と密接な関係があり、この関係 は、ベジェ曲線のベルンシュタイン多項式表示とし. であることが示される。. て明らかにされている。(命題3.2.3)ここでもワイ. この結果は、再帰時刻の確率分布の具体的表示を簡潔. エルシュトラスの多項式近似定理という純粋に数学. に与えている。本論文において、上記の結果を次の2. 的な結果が、自動車のコンピュータによるデザイン. つの段階を至で導く:. 設計という我々にとって日常的な技術に有効に応用 されていることを見ることができる。. なお、本論文の主たる依り所は池田信行/高橋陽一郎 共著,「確率論入門I」である。. 更に、再帰時刻の確率分布の母関数から直ちに次の結 果を導くことができる。(系2.1.46).     1. (i)p=q=一のとき、ランダムウォークが有限時間で原.     2 点に戻ってくる確率は1である。 (i)p≠qのとき、ランダムウォークが有限時間で. 原点に戻ってくる確率は1より真に小さく、有限時間 で鳳点に戻ってこない確率は1−4ρ(1一ρ)だけあ る。.  第3章では、まずワイエルシュトラスの多項式近 似定理について考察する。この定理は、有界閉区問 上の連続関数は多項式(関数)によって」様に近似で. きるということを示すもので、結果自体は確率論に. 属するものでなく純粋に解析的なものである。しか しながら、ベルンシュタインにより、ランダムウォ ークの性質を応用するという確率論的な証明がなさ. れており、本論文の趣旨に鑑み題材として取り上げ ることにした。.  次に、ベジェ曲線について考察する。ベジェ曲線. 主任指導教員 渡辺金治. は、自動車台杜に勤務していたド・カステリョとへ. 指導教員 藤原 司. 一339一.

(3)

参照

関連したドキュメント

とんどなく,表 1 に示す値は我が国における河川 水の実態を把握したものであり,排水や漏えい事故

愛媛県砥部町周辺の地質とその教材化

日本の物語にみるr性別越境」の意味に関する

ランダムウォークと Google ページランク

微分同相の像の上での symplectic 形式なる微分形式を微分 同相による引き戻し (pull back) を考えたときに、定義域上の.

補題 25 星グラフ上のランダムウオークで霞も高速 なものは標準ランダムウォークであり、 そのカバー 時間は $\Theta(n\log n)$

2.4 Richardson モデルと分枝ランダムウォーク Durrett-Liggett [1] では , 分枝ランダムウオークとの関係を用いて

時間 t, 座標 x