• 検索結果がありません。

中学校の図形領域における証明の必要性と意味及びその方法の理解に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "中学校の図形領域における証明の必要性と意味及びその方法の理解に関する研究"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)中学校の図形領域における証明の必要性と意味及びその方法の理解に関する研究 教科・領域教育学専攻 自 然 系 コ 一 ス. M 0 9 1 7 0 J 杉  浦  健  吾. 1.研究の目的. 2.論文の概要.  中学校数学科における図形の証明に関する.  第/章では,生徒の論理的に考察し表現す. 学習に,多くの生徒が困難を感じ,教師もそ. る能力を育成するためには,数学的な推論の. の指導に苦心していることが,多くの研究者. 方法の1つである演繹的な推論の方法,すな. によって指摘されている。筆者は,自分の指. わち証明を指導する必要があることを述べ. 導経験の中で,図形の証明に困難を感じてい. た。そして,中学校第2学年における図形の. る生徒が,少しでも証明が分かるようになっ. 証明の学習では,r証明の必要性と意味及び. てほしいと願い,今までにも授業の改善を試. その方法について理解すること」を重視した. みてきた。しかし,生徒が感じている困難は,. 指導を実践する必要があることを述べた。. 思うように軽減されなかった。図形の証明に.  第2章では,証明の必要性と意味について. 対して生徒が感じている困難を軽減するため. 考察した。第1節では,証明の必要性と意味. には,どのように証明を指導すればよいので. を,国宗が述べているr論証の意義」と同内. あろうか。それが,本研究に取り組んだ動機. 容と捉え,証明の必要性と意味を理解してい. である。. るかどうかを,「論証のもつ一般性」の理解.  本研究では,2008年に告示された中学校学. とr推論のしくみ」の理解の2つの観点から. 習指導要領に記されている中学校第2学年の. 捉えることを示した。そして,「論証の意義」. 図形の証明に関する指導内容である「証明の. の理解,すなわち証明の必要性とその意味の. 必要性と意味及びその方法について理解する. 理解を促進するためには,r論証のもつ一般. こと」に焦点を当てて研究を進める。本研究. 性」の指導が重要な位置づけにあることを述. の目的は,以下の3点である。. べた。第2節では,平成21年に実施された全. ① 「証明の必要性と意味及びその方法」と   は何かを明らかにすること。. 国学力・学習状況調査の結果をもとに,「論 証のもつ一般性」の理解に関する生徒の実態. ② 「証明の必要性と意味及びその方法」の. について考察した。そして,同調査における.   理解の困難性を探り,「証明の必要性と. 生徒の主な誤答をもとに,生徒が,「論証の.   意味及びその方法」の指導における問題. もつ一般性」の理解において,実験・実測な.   点について考察すること。. どの帰納的な方法による説明が一般性をもた. ③ 「証明の必要性と意味及びその方法」の   理解を促進する指導法を探求すること。. ないことを理解することに困難を感じている. ことを述べた。第3節では,小・中学校の図. 一330一.

(2) 形の学習において,帰納的な方法による説明. 述べた。第3節では,中学校の図形の証明の. と演繹的な推論による証明がどのように用い. 学習において,解析的思考と総合的思考が組. られているかを考察した。そして,帰納的な. み合わさった証明の方法の指導は明確に位置. 方法による説明は一般性をもたないことが明. づけられておらず,生徒に証明の方法を十分. 示的に指導されていないことを,問題点とし. に理解する機会が与えられていないことを述. て指摘した。第4節では,Reiss&Renk1の. べた。そして,証明の方法の理解を促進する. 研究をもとに,「発見的な解答つき例」. ためには,中学校の図形の証明の学習におい. (heuristicworked−outexamp1e)を用いた「証. て,証明の方法を生徒に明示する指導を実践. 明活動」(mathematica工proving)の指導の重. する必要があることを述べた。第4節では,. 要性について述べた。そして,「発見的な解. ソローが基本的な証明技法の1っとして挙げ. 答つき例」を用いてr証明活動」を指導する. ている前進後退法が,証明の方法と同義と捉. ことが,「論証の意義」の理解の2つの観点. えることができることを述べた。そして,前. である「論証のもつ一般性」の理解と「推論. 進後退法の理解を促進する具体的な指導法と. のしくみ」の理解の促進につながることを示. してLinares&Smithが開発したr証明マッ. した。第5節では,図形の証明の学習の初期. プ」について考察した。. 段階において,r発見的な解答つき例」を用.  第4章では,筆者が中学校で行った「証明. いてギ証明活動」を指導し,適切な教師の支. マップ」を用いた2時間の授業実践と,それ. 援を与えることで,生徒の「論証の意義」の. らの授業の事前・事後に実施したインタビュ. 理解,すなわち証明の必要性と意味の理解を. ー調査について述べた。第1節では,r証明. より効果的に促進することができることを述. マップ」を用いた2時間の授業実践の目的と. べた。. 概要を述べ,第1時と第2時の授業実践につ.  第3章では,証明の方法について考察した。. いて考察した。その考察から,r証明マップ」. 第1節では,証明の記述の仕方の指導だけで. を用いた指導が,前進後退法の理解を促進す. は,証明を構成する方法の指導としては不十. る可能性を示した。第2節では,事前・事後. 分であることから,証明の方法を,単なる証. インタビュー調査の目的と方法を述べ,それ. 明の記述の仕方と捉えるのではなく,解析的. らの調査における抽出生徒の様子を考察し. 思考と総合的思考を組み合わせて証明をどの. た。その考察から,「証明マップ」を用いた. ようにして構成するのかという,証明を構成. 指導を中学校の図形領域の適材適所で継続的. する方法と捉えることの必要性を述べた。第. に実践すれば,証明の方法の理解を促進する. 2節では,平成21年に実施された全国学力・. 効果が期待できることを示した。. 学習状況調査の結果をもとに,生徒が,証明.  第5章では,各章の内容及び全体的なまと. の方法をどの程度理解しているかを考察し. めを行い,今後の課題を述べた。. た。そして,同調査の結果の考察から,生徒 が解析的思考と総合的思考を組み合わせて証. 主任指導教員 崎谷 眞也. 明を構成することに困難を感じていることを. 指導教員崎谷眞他. 一331一.

(3)

参照

関連したドキュメント

方法 理論的妥当性および先行研究の結果に基づいて,日常生活動作を構成する7動作領域より

・学校教育法においては、上記の規定を踏まえ、義務教育の目標(第 21 条) 、小学 校の目的(第 29 条)及び目標(第 30 条)

製造業種における Operational Technology(OT)領域の Digital

 英語の関学の伝統を継承するのが「子どもと英 語」です。初等教育における英語教育に対応でき

小学校学習指導要領総則第1の3において、「学校における体育・健康に関する指導は、児

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

3 学位の授与に関する事項 4 教育及び研究に関する事項 5 学部学科課程に関する事項 6 学生の入学及び卒業に関する事項 7

 履修できる科目は、所属学部で開講する、教育職員免許状取得のために必要な『教科及び