中学校の図形領域における証明の必要性と意味及びその方法の理解に関する研究
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(2) 形の学習において,帰納的な方法による説明. 述べた。第3節では,中学校の図形の証明の. と演繹的な推論による証明がどのように用い. 学習において,解析的思考と総合的思考が組. られているかを考察した。そして,帰納的な. み合わさった証明の方法の指導は明確に位置. 方法による説明は一般性をもたないことが明. づけられておらず,生徒に証明の方法を十分. 示的に指導されていないことを,問題点とし. に理解する機会が与えられていないことを述. て指摘した。第4節では,Reiss&Renk1の. べた。そして,証明の方法の理解を促進する. 研究をもとに,「発見的な解答つき例」. ためには,中学校の図形の証明の学習におい. (heuristicworked−outexamp1e)を用いた「証. て,証明の方法を生徒に明示する指導を実践. 明活動」(mathematica工proving)の指導の重. する必要があることを述べた。第4節では,. 要性について述べた。そして,「発見的な解. ソローが基本的な証明技法の1っとして挙げ. 答つき例」を用いてr証明活動」を指導する. ている前進後退法が,証明の方法と同義と捉. ことが,「論証の意義」の理解の2つの観点. えることができることを述べた。そして,前. である「論証のもつ一般性」の理解と「推論. 進後退法の理解を促進する具体的な指導法と. のしくみ」の理解の促進につながることを示. してLinares&Smithが開発したr証明マッ. した。第5節では,図形の証明の学習の初期. プ」について考察した。. 段階において,r発見的な解答つき例」を用. 第4章では,筆者が中学校で行った「証明. いてギ証明活動」を指導し,適切な教師の支. マップ」を用いた2時間の授業実践と,それ. 援を与えることで,生徒の「論証の意義」の. らの授業の事前・事後に実施したインタビュ. 理解,すなわち証明の必要性と意味の理解を. ー調査について述べた。第1節では,r証明. より効果的に促進することができることを述. マップ」を用いた2時間の授業実践の目的と. べた。. 概要を述べ,第1時と第2時の授業実践につ. 第3章では,証明の方法について考察した。. いて考察した。その考察から,r証明マップ」. 第1節では,証明の記述の仕方の指導だけで. を用いた指導が,前進後退法の理解を促進す. は,証明を構成する方法の指導としては不十. る可能性を示した。第2節では,事前・事後. 分であることから,証明の方法を,単なる証. インタビュー調査の目的と方法を述べ,それ. 明の記述の仕方と捉えるのではなく,解析的. らの調査における抽出生徒の様子を考察し. 思考と総合的思考を組み合わせて証明をどの. た。その考察から,「証明マップ」を用いた. ようにして構成するのかという,証明を構成. 指導を中学校の図形領域の適材適所で継続的. する方法と捉えることの必要性を述べた。第. に実践すれば,証明の方法の理解を促進する. 2節では,平成21年に実施された全国学力・. 効果が期待できることを示した。. 学習状況調査の結果をもとに,生徒が,証明. 第5章では,各章の内容及び全体的なまと. の方法をどの程度理解しているかを考察し. めを行い,今後の課題を述べた。. た。そして,同調査の結果の考察から,生徒 が解析的思考と総合的思考を組み合わせて証. 主任指導教員 崎谷 眞也. 明を構成することに困難を感じていることを. 指導教員崎谷眞他. 一331一.
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