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日本消化器外科学会雑誌第51巻9号

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Academic year: 2021

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(1)

S-1/docetaxel

併用療法で 8 年の長期生存が得られている

胃癌術後腹膜播種再発の 1 例

関野  康

1) 

古谷野靖博

1) 

下平 悠介

1) 

高橋 祐輔

1) 

岡田 正夫

1) 

林原 香織

1) 

佐近 雅宏

1) 

高田  学

1) 

関  仁誌

1) 

宗像 康博

1)  1) 長野市民病院外科 症例は 60 歳の女性で,2006 年 1 月に進行胃癌に対して幽門側胃切除術を施行された.病理組織学的検 査所見は type 3,30×30 mm,por2,sig,pT3pN0pCY0,pStage II であった.術後補助化学療法を希望され ず経過観察となった.2009 年 1 月の定期胸腹部造影 CT で左水腎および S 状結腸から Rs 直腸の範囲に壁 肥厚所見を認めた.下部消化管内視鏡検査で壁外性圧迫による内腔狭窄,注腸検査でも高度狭窄を認め, 胃癌腹膜播種再発および直腸狭窄と診断された.人工肛門造設術が施行され,術中所見で腹腔内に無数の 播種病変を認めた.生検結果は por2 に相当する adenocarcinoma で胃癌再発と診断された.術後 S-1/docetaxel (以下,DTX と略記)併用療法が施行された.治療開始以降の定期検査では水腎および腸管壁肥厚の所見 は改善傾向となり,新規病変の出現を認めていない.再発から 8 年以上が経過した現在も病変の増悪なく S-1/DTX併用療法を継続している. キーワード:胃癌,腹膜播種,長期生存

はじめに

胃癌における手術の非治癒因子および術後再発形式として腹膜播種の頻度は高い.腹膜播種は腹水貯留, 腸管狭窄,水腎症,胆管狭窄などを来すことで患者の QOL を直接低下させる要因となり,一般的には予 後不良の因子とされている.Kakeji ら1)の報告では腹膜播種を伴う Stage IV 胃癌の 5 年生存症例は 2/169 (1.18%)であった.化学療法の進歩に伴い切除不能進行・再発胃癌症例の生存期間は延長傾向にあるが, 良好といえるものではない.腹膜播種症例を対象とした PHOENIX-GC での S-1/cisplatin 併用療法(以下, SP療法と略記)群で,生存期間中央値(以下,OS と略記)は 15.2 か月と報告されている 2).一つの非治

癒因子を有する進行胃癌症例を対象とした REGATTA 試験では chemotherapy alone 群の 77%,gastrectomy

+chemotherapy群の 73%の症例の非治癒因子が腹膜播種であり,OS はそれぞれ 16.6 か月と 14.3 か月で あった 3).最近の化学療法での腹膜播種症例の OS は 15 か月程度と思われる.腹膜播種に特化した治療方 法は確立されておらず,切除不能進行・再発胃癌としての全身化学療法が標準治療である 4) 胃癌術後腹膜播種再発に対して S-1/docetaxel(以下,DTX と略記)療法を施行し,8 年以上長期生存し ている症例を経験したので報告する. 〈2018 年 6 月 27 日受理〉別刷請求先:関野  康 〒 381-8551 長野市大字富竹 1333 番地 1 長野市民病院外科

(2)

患者:60 歳,女性 主訴:上部消化管内視鏡検査での異常 家族歴:父親が胃癌 既往歴:虫垂切除術,帝王切開 現病歴:2005 年 12 月,他院人間ドックでの上部消化管内視鏡検査で胃癌と診断され,手術目的に当科 へ紹介となった.2006 年 1 月 5 日当科で幽門側胃切除,D2 郭清,Billroth I 法再建術を施行した.病理組 織学的検査は ML,type 3,30×30 mm,adenocarcinoma(por2),signet ring cell carcinoma,T3(se),ly1, v1,n0(0/64),cy0,stage II(胃癌取扱い規約第 13 版)であった 5). 術後経過:術後補助化学療法を提案したが本人は治療を希望せず,経過観察となった.2009 年 1 月,定 期検査の胸腹部造影 CT で左水腎および S 状結腸から Rs 直腸の範囲に壁肥厚所見を認めた(Fig. 1a~c). 画像所見からは腹膜播種再発を疑う所見であった.同時期より腹痛および嘔吐を時々認めるようになり, 精査目的に入院となった.経過中 CEA および CA19-9 は上昇なく基準値内であった. 下部消化管内視鏡検査では Rs 直腸に壁外性の圧迫によると思われる狭窄所見を認めたが,内視鏡の通 過は可能であった(Fig. 2).粘膜面に異常を認めず,生検でも悪性所見を認めなかった.注腸検査では Rs 直腸が高度に狭窄しており,口側腸管への造影剤の流入を認めなかった(Fig. 3).胃癌腹膜播種再発によ る直腸狭窄と診断し,人工肛門造設術を施行した.術中所見では小腸間膜,ダグラス窩,小腸および結腸 に無数の播種結節を認め,S 状結腸および直腸は播種病変により狭小化していた.挙上可能な右側横行結 腸で双孔式人工肛門を作成した.術中採取された播種結節は por2 に相当する adenocarcinoma で,胃癌腹膜 再発と診断された(Fig. 4).

Fig. 1 a, b, c: Abdominal CT showed left hydronephrosis and thickened wall of the sigmoid colon and rectum (circle). d, e, f: Left hydronephrosis and thickened intestinal wall were slightly improved after 8 months of chemotherapy (circle). g, h, i: Thickened intestinal wall was further improved after 8 years of therapy (circle). No new recurrent lesion was found.

(3)

Fig. 2 Colonoscopy showed normal mucosal surface and severe stenosis of the lumen.

Fig. 3 Barium enema showed severe stenosis of the rectum.

Fig. 4 Poorly differentiated adenocarcinoma cells were detected in the peritoneum (circles).

(4)

再発後治療経過:術後,腹部症状および経口摂取は改善し,外来で化学療法を開始した.第 2 相試験で あるが 14.3 か月と良好な OS が S-1/DTX 療法で報告されていたことと,同じ taxen 系の paclitaxel で薬剤の 良好な腹膜移行性が報告されていたことから,レジメンは S-1/DTX 療法(S-1:100 mg/day,2 週投与 1 週 休薬,DTX:40 mg/m2,D1)とした 6) 7).経過中 grade 2 皮膚障害と grade 4 好中球減少を認め S-1 を 80 mg/ dayに減量した.S-1 の減量以降,特記すべき有害事象を認めなかった.治療開始後に施行した胸腹部造影 CTでは水腎および S 状結腸から直腸の腸管壁肥厚は軽減傾向となった(Fig. 1d~f).その後現在まで,画 像所見で認識できる病変の増悪や新規病変の出現を認めていない(Fig. 1g~i).また,腹膜播種に伴う新 たな症状の出現も認めていない.治療 4 年目からは休薬を 2 週間に延長し 4 週サイクルで治療を行ってい る.2017 年 8 月の時点で再発から 8 年 7 か月が経過した.全身状態は良好であり,S-1/DTX 療法を外来治 療で継続している.

現行の胃癌治療ガイドラインにおいて,切除不能進行・再発胃癌に対する標準治療は化学療法である. 化学療法の進歩により腫瘍縮小効果は向上しているが,完全治癒は現時点では困難である.SPIRITS 試験 の結果より本邦における HER2 陰性進行・再発胃癌の一次治療は SP 療法が推奨されている.また, S-1/DTX療法も START 試験の追加解析で生存期間の延長が示されたことから症例によっては選択可能とさ れている.全生存期間の中央値は SP 療法で 13 か月(SPIRIT 試験)8),S-1/DTX 療法で 12.5 か月(START 試験)である 9).しかし,まれではあるが CR を含めた長期生存の報告も散見される.今回,我々は直腸狭 窄を伴う広範囲の腹膜播種再発に対して S-1/DTX 療法を施行し 8 年以上の長期生存が得られている症例を 報告した. 医中誌 Web で 1970 年から 2017 年 7 月の期間で「胃癌」,「腹膜播種」,「長期生存」をキーワードに検索 したところ(会議録除く),腹膜播種を伴う胃癌で 5 年以上の長期生存が得られた症例の報告は自験例を含 めて 17 例であった(Table 1) 10)~ 24).診断時に腹膜播種を伴っている同時性が 14 例と多く,異時性の再発 症例は 3 例であった.組織型では por,sig など分化度の低い組織型が多い傾向にあった.全例で化学療法 が施行されているが,特定の共通した治療レジメンはない.使用された薬剤ではフッ化ピリミジン系薬剤 が 16 例で最も多く,S-1 は 13 例で使用されていた.タキサンが 11 例,白金系が 9 例,irinotecan が 4 例で 使用されており,腹腔内投与が 5 例で施行されていた.全例で胃切除が施行されており,原発巣が残存し た症例での 5 年生存の報告は確認できなかった.一つの非治癒因子を有する進行胃癌症例に対する胃切除 が生存期間に寄与しないことは REGATTA 試験により報告されており,非治癒因子を有する症例における 標準治療は化学療法である3).自験例を含めた 17 例の長期生存症例において,化学療法が長期生存を可能 にしたことに異論はないものと思われる.しかし,これらの症例では原発切除が長期生存に寄与した可能 性も否定できない. 5年長期生存 17 例において 5 例で抗がん剤の腹腔内投与が行われていた.2017 年現在,抗がん剤の腹腔 内投与は保険適応外である.抗がん剤の腹腔内投与は腹膜播種に対する有効性が報告されており,新たな 治療方法として期待されている25).現在の標準療法である SP 療法を対照群として S-1/paclitaxel 経静脈・ 腹腔内併用療法の生存期間の優越性を検証した第 3 相試験 PHOENIX-GC の結果が ASCO 2016 で報告さ れた 2).OS は SP 群 15.2 か月に対して腹腔内併用療法群 17.7 か月で,2.5 か月の延長を認めたものの初回 の主解析では統計学的有意差は示されなかった.本邦における腹腔内併用療法の位置付けは定まっておら ず,一般臨床での治療の選択肢になるにはまだ時間がかかりそうである. 化学療法での長期生存例において,化学療法をいつまで継続すべきかという基準はない.自験例におい て腸管壁の肥厚は軽減したが残存している.審査腹腔鏡を含めた腹腔内観察も検討したが,①侵襲的な検 査であること,②偽陰性の問題があること,から施行していない.審査腹腔鏡は進行胃癌の初回治療時で

(5)

の報告が多く,Miki ら 26)は 88 例の審査腹腔鏡で 17.2%の偽陰性を報告している.自験例のような根治手術 後の再発症例であれば,癒着の影響により偽陰性率はさらに高くなると予想される.また,腹腔内観察で 認識されない潜在性病変が,治療中止後に増悪する可能も否定できない.現行の治療で不都合が生じてい ないため,治療継続が望ましいと判断している.長期生存症例での治療中断基準に関しては,今後の検討 課題と思われる. 胃癌腹膜播種症例の予後は不良であるが,化学療法により長期生存が得られる症例があることも事実で ある.このような症例を取りこぼすことのないように個々の症例に合わせた治療を行うことが重要と思わ れる. 利益相反:なし

文献

 1) Kakeji Y, Maehara Y, Tomoda M, Kabashima A, Ohmori M, Oda S, et al. Long-term survival of patients with stage IV gastric carcinoma. Cancer. 1998 Jun;82(12):2307–11.

 2) Ishigami H, Fujiwara Y, Fukushima R, Nashimoto A, Yabusaki H, Imamoto H, et al. Phase III study of intraperitoneal paclitaxel plus s-1/paclitaxel compared with s-1/cisplatin in gastric cancer patients with peritoneal metastasis: PHOENIX-GC

Table 1 Reported cases of long-term survival more than 5 years after peritoneal dissemination from gastric cancer in Japan

No. Author Year Age/Sex Histologic type Primary/

Recurrent Gastrectomy Regimen Prognosis

1 Shibuya10) 1998 70/M por primary + ①MMC (IP) ②FT+PSK 11Y, alive

2 Shibuya10) 1998 48/F por primary + ①MMC (IP) ②MTX+5-FU

③UFT+Lentinan 10Y, alive

3 Fukasawa11) 2006 63/F sig primary +

①MTX+5-FU ②S-1  ③DTX ④CPT-11  ⑤CDDP+DTX ⑥PTX+5'-DFUR

5Y8Mo, alive

4 Tomimatsu12) 2007 55/M por primary + ①MTX+5-FU ②S-1 

③PTX ④CPT-11 5Y8Mo, alive

5 Yamada13) 2008 41/F por2 primary +

①SP ②S-1+PSK  ③S-1+DTX ④S-1+PSK 

⑤PTX

5Y, alive

6 Mine14) 2010 68/M tub2 primary + ①PTX ②UFT ③PTX 8Y8Mo, alive

7 Kadono15) 2010 40’s/M por1 primary + ①S-1+CDDP (IP) ②S-1 5Y, alive

8 Matoba16) 2013 56/F muc>sig>por1 primary +

①S-1+PSK+DTX (IP) ②CPT-11  ③PTX ④DTX ⑤XP ⑥DTX  ⑦CPT-11 ⑧S-1+DTX (IP) ⑨S-1

8Y, alive

9 Yamamura17) 2014 50/F por primary + ①CDDP (IP) ②S-1 11Y, alive

10 Hirano18) 2014 60’s/M adenosquamous primary + ①S-1+PTX ②S-1 8Y, alive

11 Kondo19) 2014 62/M sig recurrent +

①UFT ②5-FU+CDDP  ③5-FU+LV ④SP 

⑤S-1 ⑥UFT

10Y, alive

12 Ueda20) 2014 78/M por+sig primary + ①SP ②S-1 ③capecitabine 5Y9Mo, dead

13 Nakade21) 2015 80/M sig>por1 primary + ①S-1+DTX ②S-1 5Y, alive

14 Urano22) 2016 76/M tub2, muc primary + ①S-1+PTX 5Y8Mo, dead

15 Maezawa23) 2016 30/F pap recurrent + ①PTX ②CPT-11+CDDP 6Y, alive

16 Takaoka24) 2016 73/M tub2 primary + ①SP ②PTX ③S-1 5Y9Mo, alive

17 Our case 63/F por2 recurrent + ①S-1+DTX 8Y7Mo, alive

MMC=mitomycinC; IP=intraperitoneal; FT=Ftorafur; PSK=Polysaccharide-Kureha; MTX=methotrexate; 5-FU=5-fluorouracil; UFT=tegafur/uracil; DTX=docetaxel; CPT-11=irinotecan; CDDP=cisplatin; PTX=paclitaxel; 5'-DFUR=doxifluridine; SP=S-1/ CDDP; XP=capecitabine/cisplatin; LV=leucovorin; Y=year; Mo=month

(6)

trial. J Clin Oncol. 34, 2016 (suppl; abstr 4014)

 3) Fujitani K, Yang HK, Mizusawa J, Kim YW, Terashima M, Han SU, et al. Gastrectomy plus chemotherapy versus chemotherapy alone for advanced gastric cancer with a single non-curable factor (REGATTA): a phase 3, randomized controlled trial. Lancet Oncol. 2016 Mar;17(3):309–18.

 4) 日本胃癌学会編.胃癌治療ガイドライン医師用 2014 年版.東京:金原出版;2014.  5) 日本胃癌学会編.胃癌取扱い規約.1999 年 6 月第 13 版.東京:金原出版;1999.

 6) Yoshida K, Ninomiya M, Takakura N, Hirabayashi N, Takiyama W, Sato Y, et al. Phase II study of docetaxel and S-1 combination therapy for advanced or recurrent gastric cancer. Clin Cancer Res. 2006 Jun;12(11):3402–7.

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 8) Koizumi W, Narahara H, Hara T, Takagane A, Akira T, Takagi M, et al. S-1 plus cisplatin versus S-1 alone for first-line treatment of advanced gastric cancer (SPIRITS trial): a phase III trial. Lancet Oncol. 2008 Mar;9(3):215–21.

 9) Koizumi W, Kim YH, Fuji M, Kim HK, Imamura H, Lee KH, et al. Addition of docetaxel to S-1 without platinum prolongs survival of patients with advanced gastric cancer: a randomized study (SATART). J Cancer Res Clin Oncol. 2014 Feb;140(2): 319–28. 10) 渋谷 均,西田 睦夫,中野 昌志,本間 敏男,鬼原 史.長期生存が得られた腹膜播種陽性進行胃癌の 2 例.日本臨床 外科学会雑誌.1998;59(7):1838–41. 11) 深沢 智基,荘司 輝昭,後藤 秀樹,谷若 弘一.術後 Weekly Paclitaxel(PTX),5'-DFUR 併用療法で長期生存中の Stage IV胃癌の 1 例.癌と化学療法.2006;33(2):235–8. 12) 冨松 裕明,中野 達也.Stage IV 胃癌の胃全摘後に逐次施行した化学療法で長期生存を得ている 2 症例.癌と化学療 法.2007;34(13):2291–5. 13) 山田 貴允,利野 靖,和田 修幸,湯川 寛夫,佐伯 博行,荒井 宏雅,ほか.手術と術後化学療法で長期生存中の腹 膜播種を伴った 4 型胃癌の 1 例.癌と化学療法.2008;35(1):117–9. 14) 峯 一彦,市成 秀樹,帖佐 英一,田代 耕盛,中尾 大伸,木佐貫 篤.腹膜播種を伴う Stage IV 胃癌で胃全摘術後に 4回の手術と化学療法を行い長期生存している 1 例.手術.2010;64(8):1181–5. 15) 角野 萌,岩崎 善毅,大橋 学,岩永 知大,大日向 玲紀,高橋 慶一,ほか.腹膜播種を伴う高度進行胃癌に対して S-1+腹腔内 CDDP 投与が著効した 1 例.癌と化学療法.2010;37(12):2442–4. 16) 的場 美紀,伏田 幸夫,尾山 勝信,渡邉 利史,柄田 智也,岡本 浩一,ほか.集学的治療で長期生存が得られた腹 膜播種を伴う進行胃癌の 1 例.癌と化学療法.2013;40(12):2277–9. 17) 山村 明寛,小野 文徳,平賀 雅樹,大村 範幸,高野 成尚,佐藤 英昭,ほか.S-1 が著効し 10 年以上無再発生存中 の胃癌腹膜症例.癌と化学療法.2014;41(6):773–5. 18) 平野 正満,小座本 雄軌,一瀬 真澄,戸川 剛,高尾 信行,水本 明良,ほか.S-1+Paclitaxel(PTX)による術後化学 療法にて長期生存が得られた腹膜播種を伴う胃腺扁平上皮癌の 1 例.癌と化学療法.2014;41(7):885–8. 19) 近藤 昭宏,橋本 希,竹林 隆介,諸口 明人,山田 礼二郎,岡田 節雄,ほか.胃癌術後,腹膜播種を含む 3 度の再 発に対して手術,化学療法により 10 年以上の長期無再発生存が得られている 1 例.日本消化器外科学会雑誌. 2014;47(7):374–80. 20) 植田 史朗,南 義彦,原 育史,中村 達也.S-1,Capecitabine の少量・長期投与で 5 年 10 カ月生存した腹膜播種を 伴った胃癌の 1 例.癌と化学療法.2014;41(9):1159–61. 21) 中出 裕士,松本 壮平,若月 幸平,田仲 徹行,右田 和寛,伊藤 眞廣,ほか.手術と術後化学療法により 5 年無再 発を得られた腹膜播種を伴った高齢者胃癌の 1 例.癌と化学療法.2015;42(12):2055–7. 22) 浦野 真一,垣内 慶彦,高嶌 寛年.Paclitaxel,S-1 の逐次的投与にて 5 年生存した腹膜播種陽性胃癌の 1 例.癌と化 学療法.2016;43(2):251–4. 23) 前澤 幸男,佐藤 勉,神尾 一樹,瀬上 顕貴,中島 哲史,川邉 泰一,ほか.長期(6 年)生存中の胃癌術後小脳転移 の 1 例.癌と化学療法.2016;43(10):1286–8. 24) 高岡 亜弓,薄井 信介,熊木 裕一,阿久津 智洋,松永 浩子,田代 雅紀,ほか.5 年以上生存を得られている Stage IV胃癌の 1 例.癌と化学療法.2016;43(12):2371–3.

25) Yamaguchi H, Kitayama J, Ishigami H, Emoto S, Yamashita H, Watanabe T. A phase 2 trial of intravenous and intraperitoneal paclitaxel combined with S-1 for treatment of gastric cancer with macroscopic peritoneal metastasis. Cancer. 2013 Sep; 119(18):3354–8.

26) Miki Y, Tokunaga M, Tanizawa Y, Bando E, Kawamura T, Terashima M. Staging laparocopy for patients with cM0, type 4, and large type 3 gastric cancer. World J Surg. 2015 Nov;39(11):2742–7.

(7)

Long-Term Survival for 8 Years of Peritoneal Recurrence of a Gastric Cancer

Treated with S-1/docetaxel Combination Chemotherapy

Yasushi Sekino

1)

, Yasuhiro Koyano

1)

, Yusuke Shimodaira

1)

, Yusuke Takahashi

1)

,

Masao Okada

1)

, Kaori Hayashibara

1)

, Masahiro Sakon

1)

, Manabu Takata

1)

,

Hitoshi Seki

1)

and Yasuhiro Munakata

1) 1) Department of Surgery, Nagano Municipal Hospital

A 60-year-old woman had undergone distal gastrectomy in January, 2006. The histopathological findings were type 3, 30×30 mm, por2, sig, pT3pN0pCY0 and pStage II. Adjuvant chemotherapy was not carried out on the patient intentionally. An abdominal CT revealed left hydronephrosis and thickened wall of the sigmoid colon and rectum in January, 2009. Colonoscopy and barium enema showed severe stenosis of the rectum. Peritoneal recurrence of the gastric cancer was suspected. Laparotomy was performed and disseminated lesions were widely distributed in the abdominal cavity. Colostomy was performed. Recurrence of the gastric cancer was confirmed by a biopsy specimen which showed poorly differentiated adenocarcinoma. The patient underwent S-1/docetaxel combination chemotherapy, which improved left hydronephrosis and thickened intestinal wall. She has been continuing S-1/ docetaxel combination chemotherapy without disease progression for more than 8 years after recurrence.

Key Words: gastric cancer, peritoneal dissemination, long-term survival

[Jpn J Gastroenterol Surg. 2018;51(9):566-572] Reprint requests: Yasushi Sekino Department of Surgery, Nagano Municipal Hospital

1333-1 Tomitake, Nagano, 381-8551 JAPAN Accepted: June 27, 2018

Fig. 1 a, b, c: Abdominal CT showed left hydronephrosis and thickened wall of the sigmoid colon and rectum (circle)
Fig. 2 Colonoscopy  showed  normal  mucosal  surface  and severe stenosis of the lumen.
Table 1 Reported cases of long-term survival more than 5 years after peritoneal dissemination from gastric cancer in Japan

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