多ハ形滲出性紅斑の一桝鎮就て
皮膚科泌尿器科教室︵主任田村教授︶入 木
子
患者 杉浦某 三十二歳の男子 職業大工。 効診 昭和七年七月十八藏。 家族歴 として結核及共他の特種事項を認めす。 既往症 生來健全にして著患を知ら季。然し一壷紬縞湾現在と同一登疹を略々同一部位に生せし事ありて 費藥を用ひ約一ヶ月にて全治せ参と嚢ふ。現在の嚢疹は七月十二日︵初鼻翼よ向’六日前︶雨下腿の伸側に自 畳症聰き小なる紅疹和二一一三箇生ぜしに三十け参。其後二・⊥二鐸の問に磯疹.は上腿及足背の方に旗がり.且 同時に水簸形成を所摩に認めたうと云ふ。禽其れよう一縫を経過し下前騒及手背に同様なる縫取を生じ水庖 形成を認め湿り。同様意るものは漸次上謄にも少し生じたう。七月十圏弼に留意粘膜に褒算し咀噛嚥下に際 し疹痛を訴ふ。其他水蝋の破れし部位に輕一壷を訴ふる外.何等の自麗症駿を認めす。患者は初めより全身 症歌、關節疹痛等の合併症を回す。 局所所見 爾下腿照雨大腿.爾前壷よむ上期の伸側にかけ.総手背より手脂に向ひ其他足背等の部位に米 粒大乃至五十銭銀貨大の壁心部輝々陥憩せる大小不同の曙紫色乃至鮮紅色斑ありて、或は孤立し或は融合す。 八太﹁睡多形滲門田性紅斑の一鯛に就て 一二蓋八木一−多形滲出性紅斑の一例に就て 一二六 斑上には丘疹、水庖が相混在し或は一環歌に或は蛇行歌に排列し、水庖破壊して靡痩せる部叉は水庖乾燥し 痂皮を作り、自色落屑を被る部等あり。斯く螢疹は實に多形性なり。之等の登疹は概して爾下腿及腕關節附 近に多く上盤及大腿に最も少なし。口腔粘膜は圭に顛粘膜及口唇粘膜に近き部に於て不正形の暗紫色乃至鮮 紅色斑、叉は靡欄面を認む。咽頭及偏桃腺に異常を認めす。初蝉時内臓所見に何等の縫化なく、且膿温は牢 熱を示し尿は透明、蛋白、糖及其他の藥品類の反懸を認めす。フ氏及ピルケ氏白鷹陰性、血液所見は生理的 範園内にあり。都合によりて局所の組織學的及細菌學的槍索は行はざりき。 治療及経過 人工高山太陽燈の賜照射を行ひ、亜鉛華油及ウィルソン氏泥膏を塗布せり。口腔の登疹には 棚酸水にて含漱を行はしめ、漸次輕快に向ひ磯病後十二日にして落暦を以て益治せり。