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フ ィ ラ メ ン ト織 物 の せ ん 断 振 動 特 性

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(1)39. 論. 文. フ ィ ラ メ ン ト織 物 の せ ん 断 振 動 特 性 (第3報)布. のせ ん 断 お よ び 曲 げ 振 動 特 性 と ス カ ー トの揺 動 美 と の 関 係. 金沢大学教育学部. Vibrational Part. Property 3. of Filament. Relationship. Properties. Weaves. between. of Fabrics Skirt. Based. Shear. and. and. Beautiful. in Dynamic Mitsuo. 松. 平. on Shear. Bending. 光. 男(会 員). Deformation. Vibrational. Appearance. of. State. Matsudaira. Faculty of Education, Kanazawa. University, Kanazawa. Abstract. In order to study the relationship between fabric shear and bending vibrational properties and beautiful appearance of clothes, correlation coefficients between those characteristic values and the score of beautiful appearance of moving flared skirt obtained subjectively were calculated. If the damping ratio of fabric shear vibration was smaller, the skirt was evaluated to be more beautiful. If the damping ratio of fabric bending vibration at small curvature (curved with large radius of curvature) was smaller, the skirt was evaluated to be more beautiful. There was no good correlation between the beautifulness of moving skirt and fabric weight, drape coefficient, SHINAYAKASA, and Total Hand Value. (Received April 9, 1992) (Accepted for Publication July 13, 1992) 摘. 要. 目的:布 のせ ん断 およ び曲 げ振 動特 性 か ら得 られ る特性 値 と,主 観 評価 に よ って 求 めた衣服 の外 観 の美 との 関連 を見 い 出 し, 衣服 の動 的 ドレー プ挙 動 の美 しさに寄 与 す る要 因 を明 らか にす る. 成 果:フ レアス カニ トの回転 時 の揺 動 の美 は,布 のせ ん断振 動特 性 お よび曲 げ振動 特性 と多 い に関 連 があ る.せ ん断 振動 特性 との関連 で は,せ ん断角 の大 小 によ らず,振 動 の減衰 率 が小 さ い(よ く振動 す る)ほ ど,ス カー トはよ り美 しい と判定 され た. 曲 げ振動 特性 との関 連で は,曲 率 の小 さな領域(大 きな湾 曲部)に お け る減 衰率 が小 さい(よ く振 動す る)ほ ど,ス カ ー トはよ り美 しい と判定 され た.布 の 自重,SHINAYAKASA,THV,ド レー プ係 数 な どと スカー トの美 との相 関 は小 さか った. (平成4年4月9日 受 理) (平成4年7月13日. 1.緒. 言. す る現 象,す. 婦 人用 薄手 布 に はその本質 的性 能 と して,触 感 の. な わ ち,動. 審 査終 了). 的 ドレープ挙 動 に支配 され. る点 が 多 い と思 わ れ る.. 良 さと外 観 の美 しさが 要求 され て いるが,ブ ラ ウス. 筆 者 は い ま ま で,フ. ィ ラ メ ン ト織 物 の 動 的 ド レー. や ドレスな どの衣 服 の場合,と りわ け後者 の比 率 が. プ挙 動 に つ い て の 解 析 を 行 っ て お り,ま. 高 い と思 わ れ る.衣 服 の外観 の美 しさ は,色,柄,. ん 断 変 形 に 基 づ く揺 動 振 動 特 性 の 基 礎 理 論 お よ び基. デザ イ ンを無 視 した場 合,身 体 の動 きに伴 って揺 動. 本 的 現 象 に つ い て 報 告 して い る乱2).次 に,せ. T115. ず織布 のせ. ん断 振.

(2) 40. 繊 維 機 械学 会 誌. 動 特性 の布 にか か る張 力依 存 性 を検 討 し3),振動 参. (0.5s以 下)布(フ. ジ ギ ヌ,ビ エ ラ)お よ び そ の 中 間. 最 も長 時間持 続 す る領域 の存 在 を理論 的 お よび実験. の(1〜3s)布(チ. リメ ン)の3種. 的 に明 らか に して い る.さ らに,前 報4)では,せ ん断. ンや チ リメ ン は強 撚 横 糸,無. 角 の大き な領 域 に おけ る振動 特性 につ いて検討 して い る.し か しなが ら,こ れ らの研 究 はす べて布 の状. 糸 よ り構 成 さ れ て お り,フ. 態 での結 果 であ り,衣 服 の動 的 ドレー プの美 しさを. 細 をTable1に. 論 ず るに は,若 干 の飛 躍 を余儀 な くされ てい た.そ こで本報 で は,実 際 の衣服 の動 的 ドレープ挙 動 の美. り,1991年. 類 を 選 ん だ.デ. ジギ ヌ,ビ. エ ラ は 縦 糸,. 横 糸 と もに ス パ ン糸 か ら構 成 され て い る.試. 2.2布. しさ と布 の振動 特性 との 関係 の有 無 につ いて検討 す るため,フ レアス カー トの回転 時 の揺動 の美 を主 観. 示 す.こ. シ. 撚縦 糸の フィ ラメ ン ト. 料 の詳. れ らの 布 は全 て 白色 で あ. に市 販 さ れ た布 で あ る. に 関 す る実 験. 布 の せ ん 断 揺 動 振 動 特 性 は,KES‑LABO‑. 評 価 に よ って求 め,布 の せん断 振動 特性 お よ び曲 げ. MoDEL‑F3せ. 振 動特 性 との 関係 を調 べ た. ス カ ー トの動 的 ドレー プ の美 観 に関 す る研 究 で. 動 テ ス タ ー)を 用 い て 測 定 し た.実 験 方 法 お よ び 実. は,ス カ ー トの揺動 と感 覚 との関係5),あ るい は布 の. 略 す る.た. 曲 げ振 動特 性 とスカ ― トの美 との関 係鋤 等が検 討 さ. る最 大 条 件 の,±0.2radと. れ て い るにす ぎな い.こ れ らの研究 だ けで は,他 の 一般 的 な スカ ー トの揺動 の美 を評価 す るに は,い ま だ 十分 で はな い.本 研究 の最 終 の 目的 は,衣 服 の外. KES‑FB1を. ん 断 テ ス タ ー を 改 良 した 試 験 機(振. 験 条 件 に つ い て は基 本 的 に は前 報4)と 同 様 な の で 省 だ し,せ ん 断 変 形 角 度 は本 装 置 で 得 られ した.布 の せ ん 断 特 性 は. 用 い て 測 定 し,せ ん 断 剛 性Gや. 力 の ヒ ス テ レ シ ス 幅2HGを. せ ん断. 得 た8).. 観 の美 を客観 評価 す る ことに あ り,そ のため の第一. 布 の 曲 げ 変 形 に基 づ く振 動 特 性 に つ い て は,KES ‑LABO‑MODEL‑F2曲 げテ ス ター を用 いて 測定 し. 歩 と して,せ ん 断お よ び曲 げの振 動特 性 とスカ ー ト の揺 動時 の美 観 との関係 を調 べ た.. 前 報4)と 同 様 な の で 省 略 す る.布. 2.実 2.1試. た.実. 験方 法 お よび実験条 件 につ いて は基本 的 に は. 板 に は さ み,振. 験. の 曲 率 と して は,本. 装 置 で 得 られ る最 大 お よ び最 小 の 条 件 を 選 ん だ.布 の 曲 げ特 性 はKES‑FB2を. 動 的 ドレー プ挙動 が外観 上重 要視 され る婦 人用 薄. 用 い て 測 定 し,曲 げ モ ー. メ ン トと曲 率 と の 関 係 よ り,曲 げ剛 性Bと. 手 布 の中 か ら,昔 か らそ の挙動 が美 しい といわ れて い る絹 フ ィラメ ン ト織物 を主 な対象 と した.ま た比. メ ン トの ヒス テ レ シ ス 幅2HBを. 較 の ため,最 近 新合 繊 と して市 販 され てい る シル ク ライ クな ポ リエ ステ ル フ ィラメ ン ト織物 も選 んだ.. 境 下 で 行 っ た.. 実 験 は す べ て 温 度295±3K,湿. 2.3フ. 選 ん だ基準 と して は,せ ん 断振 動 が比較 的長時 間持. is. measured. at. Outlines of Samples. the. pre. ssure. T116. 49. 曲 げモ ー. 得 た8). 度60±10%RH環. レ ア ス カ ー トの 揺 動 実 験 お よ び 主観評価. シン),す ぐに減衰 して しま う Table1. ★Thickness. の薄. 子 の 動 き に よ り布 の 曲 げ変 形 に 基 づ. く減 衰 振 動 を 得 る わ け だ が,布. 料. 続 す る(4〜5s)布(デ. を 曲 げ て2枚. Pa..

(3) 41. (論 文 集)Vol.45,No.8(1992). を して 折 り曲 げ た.ミ. シ ン の 縫 目 は す べ て0.2cm. で 統 一 し た. ス カ ー トを1着 ず つ ス タ ン に着 装 し,2台. の スタ. ンが 同 時 に 反 転 運 動 を 行 う と き の 揺 動 の 美 を 主 観 評 価 に よ る一 対 比 較 法 軌9,10)で 比 較 判 定 した.実 験 条 件 と して は,反 転 角180度,反 した.こ. 転 速 度25サ イ ク ル/minと. の 条 件 は,製 作 した ス カー トが 回 転 時 に最. も よ く広 が る た め,主. 観 評 価 の 判 定 が 容 易 な条 件 で. あ る.ス. カ ー トを 着 装 した ス タ ンの 回 転 時 の様 子 を. Fig.3に. 写 真 で 示 す.主. 観 評 価 の判 定 者 に は15名 の. 女 子 学 生 を 用 い た が,彼. 女 達 はすべ て金沢 大学 教育. 学 部 家 庭 科 教 室 に所 属 して お り,被 服 構 成 学 実 習 の Fig.. 1. Basic tester Co... structural with two. 受 講 生 で あ り,衣 服 の 動 的 ド レ ー プ に 関 心 の あ る,. diagram of dynamic drape stands made by Kato Tec.. 20〜22才. の 学 生 で あ る.判. トの 動 き に対 して よ り. 定 の 条 件 は二 っ の ス カ ー. 美 しい. 方 を 選 ぶ とい う最. も単 純 な 方 法 を 採 用 した.. 3.結 3.1せ. 果 ん 断振 動 特 性 お よ び せ ん断 特 牲 測 定結 果. 布 の せん 断変形 に よ る揺 動 自由減衰 振 動特 性 の代 表的 な結 果 の2例 をFig.4に 示 す.こ こに示 す 曲線 は,布 の左 右方 向の振 動 の最 大振 幅値 を片方 向 で重 ね た点 を結 んで得 た もの で あ る.こ れ らはTable1 の試 料 の 中で 最 も長 時 間 振 動 が持 続 した試 料Aお よ び振動 が最 も短 時 間 で終 了 した試 料Eの 結 果 で あ る.せ ん断角 が小 さ い場 合(<0.035rad),振 動 は 一般 的 に直 線 的 に減 衰 す るが3),せ ん断 角 の大 きな 領域 で は,振 動 は一 般 に非 直 線的 に減衰 す る4)こ こ で せん 断振 幅角 の時間 に対 す る変化 率(減 衰曲線 の 接線)を 減衰 率(k)と Fig.. 2. Basic pattern. 揺 動 実 験 に は2台. of a flared. の ス タ ン(人 台)を. 運 動 可 能 な 動 的 ド レー プ テ ス タ ー(カ. skirt.. 同時 に反 転 トー テ ッ ク㈱. 製)を. 用 い た.本. す.用. い た ス タ ン は成 人 女 性 の 平 均 的 な サ イ ズ(バ. ス ト;81cm,ウ. 装 置 の 基 本 構 造 図 をFig.1に. ェ ス ト;60cm,ヒ. 定 義 す る と2),減衰 率 は一般. ッ プ;88cm)で. 示. あ. る. 製 作 し た ス カ ー トは4枚 っ ぎ の フ レア ー ドス カ ー トで あ り,ウ. ェ ス ト60cm,長. (裾 ま わ り)260cmで Fig.2に cmと. 示 す.縫. さ70cm,蹴. まわ し. あ る。 そ の 基 本 パ タ ー ン を い しろ は ウ ェ ス ト1cm,脇. し,裾 は4.0cmで. 線1.5. Fig.. ロ ッ ク ミシ ンで か が り縫 い. T117. 3. Appearance of skirts by dynamic. moving stands drape tester.. wearing.

(4) 繊維機械学会誌. 42. 3.2曲. げ 振 動 特 性 お よび 曲 げ特 性 測 定 結 果. 曲 げ振 動特 性 の代 表 的 な結 果 の一 例 をFig.5に 示 す が,本 図 は振 動 が 最 も長 時 間 持 続 した試 料A の結果 で あ る.曲 げ テス ターで実 験可 能 な最大 曲率 (270/m)お. よび最小 曲率(46.3/m)の. 状 態で の曲. げ振動 の振 幅 の最大値 を左右 両方 向 で別 々に結 んで 得 た 曲線 で あ る.い ま,曲 率 の時 間 変 化 を減 衰 率 (h)と 定 義 す る と4),曲 げ振 動 は一般 に時 間 に対 し て非 直線 的 に減衰 す るため4,11),減 衰 率 は振動 開始 初 期 に最大 値 を示 す.ま たFig.5か Fig. 4. にせ ん 断 角 の 大 きな 領 域 で は大 き く,小 は小 さ く な る.一 方,実. ら も分 か るよ うに. 減 衰率 は曲率 の大 きな状態 で は大 き く,曲 率 の小 さ な状態 で は小 さ くな る.一 方,実 際 の フ レア スカー. Typical two examples of damping behavior of shear vibration ; lasted the longest (sample A) and damped most quickly (sample E).. トで認 め られ る湾 曲部 の曲 率半 径 を測 定 す ると,3 〜50mm程 度 の間 に あ り,こ れ は 曲率 に直 す と20 〜330/mに. さな領域 で. 際 の ス カ ー トの 動 き に は せ. 相 当す る.そ れ故,曲 げ テス ターで測 定. 可能 な最 大 お よび最 小 曲率 にお け る減衰 特性 か ら曲. ん 断 角 の 大 きい 場 合 も小 さ い場 合 も と も に生 じ る と. げ振 動特 性 の特 性値 を求 め る ことは意 味の あ るこ と. 考 え られ る た め,両. で あ る.こ こで最大 曲 率条 件下 で測 定 した布 の曲 げ. 必 要 が あ る.そ. 条 件 下 に お け る減 衰 率 を 求 め る. こ で,減. 衰 率 が 最 大 と な るせ ん 断 角. の 大 き な 領 域(0.14〜0.20rad)に ‑largeと. お け る 減 衰 率 をk‑smallと. 試料 の これ ら特 性値 の結 果 をTable2に. 示す.. れ ら を せ ん 断 振 動 特 性 の 特 性 値 と す る.. ま た,せ ん 断 角 の 小 さ な領 域(<0.035rad)で せ ん 断 角 ゼ ロ に お け る布 の せ ん 断 剛 性G0や 力 の ヒ ス テ レ シ ス2HG0は は2HG0√G0と る3)そ. し,. 最小 曲率 条 件下 で測定 した減 衰 率 をh‑smallと し, これ らを曲 げ振 動特 性 の特性 値 とす る.今 回用 いた. し,減 衰 率 が 最 小 と な るせ ん 断 角 の 小 さ な. 領 域(<0.035rad)に し,こ. 振動 特 性 の振 動 開始 直 後 の減 衰 率 をh‑largeと. お け る 減 衰 率 をk. せん断. 一 定 と な る た め,減. 衰率. 動 の 美 に 関 す る主 観 評 価 結 果. 試 料6枚. の フ レア ス カ ー トを 用 い た 一 対 比 較 で あ と な る.判 定 す る ス カ. ー トの 組 み 合 わ せ は ,乱 数 表 を 用 い て 全 く ラ ン ダ ム. せ ん断 振動 特性 の特 性値. に 行 っ た.15人. 試 料 につ いて 求 めた せん 断振動. 特 性 の 特 性 値 の 結 果 をTable2に. 3.3揺. る た め,判 定 回 数 は6C2=15回. 直 線 関係 に あ る こ とが 分 か って い. こで,2HG0/√G0も. とす る.Table1の. は,. が,こ. 示 す.. の 学 生 に よ って主 観 評 価 を行 っ た. の うち 判 定 結 果 に 信 頼 性 を 持 た せ る た め,3. 日間 連 続 して 判 定 を 行 い,3日. 間 と も同 一 の 組 に 対. して 同 一 の判 定 を 下 し た組 が 半 分 以 上,す. Table. 2. Results. of Characteristic. and Bending. Vibration. T118. Values. of Shear. な わ ち,.

(5) 43. (論 文 集)Vol.45,No.8(1992). 観 評 価 値 と して は点 数 の 多 い 方 が よ り美 しい 判 定 さ れ て い る.k‑small,k‑large,h‑smaUの. 三 っの特 性. 値 が 有 意 な 逆 相 関 係 数 を 示 し,こ. れ らの値 が小 さ い. ほ ど よ り美 しい と判 定 され て い る.す 断 振 動 特 性 と の 関 連 で は,せ ず,布. な わ ち,せ. の振 動 が 長 続 き す る ほ ど,そ. の布 で製 作 した. ス カ ー トは美 し い と判 定 さ れ て い る.せ ら得 られ る2HG0/√G0と た.曲. ん. ん 断 角 の大 小 に よ ら. ん断 特性 か. の 相 関 は認 め られ な か っ. げ 振 動 特 性 と の 関 連 で は,曲. 率 の 小 さ な領 域. で の 曲 げ 振 動 が 長 時 間 持 続 す る ほ ど,美. しい と判 定. さ れ て い る.衣 服 の 動 的 ドレ ー プ挙 動 に 関 連 が あ る. Fig. 5. と 一 般 的 に 考 え ら れ て い る他 の 特 性 値 と の 相 関 も. Typical two examples of darning behavior of bending vibration ; at large curvature (above) and at small curvature (below) for sample A.. Table5に っ た.こ. 示 した が,有. 意 な 相 関 係 数 は 得 られ な か. こ でSHINAYAKASAは. 婦人用薄手布の. 基 本 風 合 い で あ り,KN‑202LDY12)式. を用 いて算 出. 8組 以 上 あ る者 の 結 果 の み を 採 用 す る こ と に した.. した.ま. 15人 の う ち11人 が そ れ に該 当 し,そ の 第1回. Winter12)式 を 用 い て 算 出 し て あ る.ま た 静 的 ド レ ー プ 挙 動 の 目 安 と な る ド レー プ 係 数(Di)は ,KES. 定 を 採 用 しTable3に. 判 定 結 果 を 示 す.こ. 比 較 の一 致 性 係 数uを u =0 .253. 計 算 す ると9,10),. 目 の判 こで一 対. たTHVは. 総 合 風 合 い値 で あ り,KN‑302‑. シ ス テ ム で 得 られ る特 性 値 か ら以 下 の 式 で 算 出 し. (1). た13).. で あ り,一 致 性 は極 め て 高 い とい え る(有 意 水 準: 0.1%). Table3よ. り求 め た行 合 計 点,列. 合計 点 お よびよ. り美 し い と 判 定 され た 順 位 をTable4に. 4.特. (2). 示 す. た だ し,B;曲. 性 値 と主観評 価値 との相関. げ 剛 性(gf・cm2/cm),W;自. (mg/cm2),2HB;曲. せ ん断振 動 お よび曲 げ振動特 性 よ り得 られた布 の. cm),G;せ. 特 性値 とスカ ー トの揺 動 の美 に関す る主 観評価 値 と の相関 をTable5に 示 す.こ こで,主 観 評価 値 と し て はTable4で. げ の ヒ ス テ レ シ ス(gf・cm/. ん 断 剛 性(gf/cm/degree),2HG;せ. 断 角0.5お. よ び5.0度. 3. The. Number. Beautiful. *For more. example, beautiful. of Jugdes. than. six. Who. the Column. シ ス の 平 均(gf/cm). judges than. the. Considered. the Row Number. to be More. Number*. considered Pet;Dechine. T119. the. Silk;Dechine. fabric.. ん. にお けるせ ん断 力 の ヒステ レ. 示 した行合計 点 を用 いた9)ため,主. Table. 重. fabric.

(6) 44. 繊 維 機 械学 会 誌. Table. *The was. 4. The Row Total, the Column Total Beautifulness for Six Flare Skirts. number more. of. agreements. beautiful,. between **that. the. and Rank. judges fabric. Order. that was. for Increasing. the not. fabric more. beautiful.. Table. 5.考. 5. Correlation Coefficients between the Subjective Score of Beautiful Skirt and Mechanical Characteristics in Shear and Bending Vibration. 察. し い と判 定 して い る こ と に な る.ス. カ ー トの 美 との. 布 のせ ん断振 動特 性 と衣服 の揺 動 の美 との関連 で は,せ ん断 角 に よ らず せん 断振動 が長 時 間持続 す る. 相 関 係 数 が 最 も大 き か っ たk‑largeと. 主観評価値. との 相 関 図 お よ び一 次 回 帰 式 をFig.6に. 示 す.本. 布 で製 作 した スカー トは よ り美 しい と判 定 され た. 帰 式 を 使 え ば,布. ら揺 動 中 の. が,こ れ は予想 され る結 果 と思 われ る.二 次元 の布. フ レァ ス カ ー トの 美 を 客 観 的 に 予 測 可 能 と思 わ れ る. で三次 元 の身体 を被 覆 す るに は,布 は必 ずせ ん断変. が,一. 形 を伴 う必 要 が あ り,そ の状 態 で 身体 が動 い た場. 確 認 が 必 要 で あ ろ う.. 合,布 はせ ん断 振動 を生 じる.ス カー トに反転 運動 を与 え る ことは,布 にせ ん断 振動 を与 え て いる と も. 域 で の 振 動 が 容 易 な ス カ ー トが 美 し い と判 定 され て. 考 え られ るので,せ ん断振 動 の容 易 な スカー トを美. い るが,こ. の 振 動 特 性k‑largeか. 般 的 に用 い る に は,よ. 回. り多 くの ス カ ー トで の. 布 の 曲 げ振 動 特 性 と の 関 連 で は,曲 率 の 小 さ な領. T120. れ に は ス カ ー トの 湾 曲 部 の 動 きが 効 い て.

(7) (論 文 集)Vol.45,No.8(1992). 45. が 必 要 で あ ろ う.筆 者 は,衣 服 の外 観 の 美 に 関 す る 専 門 家 の判 断,例. え ば フ ァ ッシ ョンシ ョーな どの審. 査 員 の 判 定 結 果 は ど う で あ る か,興. 味 を持 って い. る.今 後 さ らに 詳 しい 解 析 を 進 め,将 来 的 に は衣 服 の外 観 の美 を 客 観 評 価 した い と考 え て い る. 6.結. 論. フ ィ ラメ ン ト織 物 の せ ん 断 変 形 お よ び 曲 げ 変 形 に 基 づ く揺 動 振 動 挙 動 と,女 子 学 生 に よ る 主 観 評 価 で 数 値 化 した フ レ ア ス カ ー トの 回 転 時 の 外 観 の 美 との 関 連 を 検 討 した と こ ろ,以. Fig. 6. Relatinship between objective (k - large) and subjective (Row Total) evaluation of beautiful appearance of moving flared skirt.. 下 の 結 論 を得 た.. (1)フ レア ス カ ー トの 回 転 時 の 揺 動 の 美 は,布. が あ る. (2)せん 断 振 動 特 性 と の 関 連 で は,せ. い る た め と 考 え られ る.小 はTable2のh‑largeの. さ な 湾 曲 部(曲. 率 大)で. に よ らず,振. 数 値 か ら も分 か る よ う に,. は,ス. き な 湾 曲 部(曲. (3)曲げ振 動 特 性 と の 関 連 で は,曲. 率 小)で. こ と に な る.ス る た め,ス. 振 動 す る)ほ. の判 定 に は 大 き く作 用 す る. (4)布の 自 重,曲. カ ー トの 揺 動 の 美 に は裾 の 大 き な 湾 曲 部. 示 唆 さ れ る.泉. ど,ス. カ ー トは よ り美 しい と判 定. げ 剛 性,SHINAYAKASA,THV,. ド レー プ係 数 な ど と ス カー トの 美 と の 相 関 は小. 研 究結 果 よ り. さか った.. ら7)は曲 率 の大 き な 領 域(400/m)で. の 曲 げ 振 動 特 性 と ギ ャザ ス カ ー トの 美 観 と の 対 応 を 調 べ,減. 率 の小 さな領 域. さ れ た.. カ ー トの 裾 は大 き な 湾 曲 部 に 対 応 す. の 微 妙 な 振 動 が 効 い て い る こ と が,本. 文. 献. 1)松 平光 男,川. 衰 量 が 小 さ い ほ ど 美 しい と 判 定 さ れ た 結 果. 端 季 雄;繊. 機 論 文集,39,Tl75(1986).. 2)松. 平光 男;家 政 学 会 誌,38,393(1987).. 3)松. 平光 男;繊. 機 論 文 集,44,T133(1991).. 4)松. 平光 男;繊. 機 論 文 集,44,T234(1991).. 困 難 さが. 5)小. 林昇 二,慰. 斗 秀 夫;繊. 出 て い る た め で はな い か と 思 わ れ る. 一般 に ,衣 服 の 動 的 ド レ ー プ 挙 動 に 関 連 が あ る と. 6)泉. 加代 子,丹. 羽 雅 子;家 政 学 雑 誌,34,96(1983).. を 示 して お り,今 回 の 結 果 と は対 応 し な か った.そ の 理 由 につ い て は明 らか で は な い が,主 枚 の ス カ ー トを9人. の 女 子 学 生 が 判 定)の. 考 え られ る特 性 値 に は,布. 観 評 価(8. の 自重 や 曲 げ 剛 性,曲. の ヒ ス テ レ シ ス あ る い はSHINAYAKASAが. 機 誌,33,P304(1980).. 7) Kayoko Izumi and Masako Niwa ; Proceedings Japan-Australia Symposium, Japan, p. 725 (1986).. げ ある. 機 械 学 会,大. 本繊維. 阪,(1980).. 9) M. J. Moroney : "Facts from Figures". 回 用 い た試 料 は6種 類 で あ る た め 有 意 な. of 3rd. Kyoto, Text. Mach. Soc.. 8)川 端 季雄;「 風 合 い評 価 の 標 準 化 と解 析 」 第2版,日. が5‑7,14),これ ら と ス カ ー トの 美 と の 相 関 は得 られ な か っ た.今. く振 動 す. (大 き な 湾 曲 部)に お け る減 衰 率 が 小 さ い(よ く. カ ― トの 回 転 時 に は 微 妙 な 曲 げ 振 動 を しな が. ら運 動 して い る た め,美. ん断角 の大 小. 動 の減 衰 率 が 小 さ い(よ. る)ほ ど,ス カ ー トは よ り美 しい と判 定 さ れ た.. 布 の 動 き は 少 な く,美 の 判 定 に は あ ま り効 か な い こ と が 予 想 さ れ る.一 方,大. のせ. ん 断 振 動 特 性 お よ び 曲 げ 振 動 特 性 と多 い に関 連. , Penguin, p. 334. (1958). 結 果 で は な か っ た が,ド 値 が 小 さ い ほ ど,美. レ ー プ係 数 に つ い て は そ の. 10)日. 科 技 連 官 能 検 査 委 員 会 編;「 新 版 ・官 能 検 査 ハ ン ドブ ッ. し い と判 定 され る可 能 性 が 示 唆. され て い る(相 関 係 数=0.56).ま. ク」p349,日 11)泉. た,布 の 総 合 的 な. 加代 子,丹. 科 技 連,東. 京(1990).. 羽 雅 子;家 政 学 雑 誌,32,390(1981).. 12)川 端 季雄,丹 羽 雅 子;「 衣 服 用 布 地 の力 学 特 性 と風 合 い」,繊. 品 質 を 表 すTHVと THVは るが,今. 全 く相 関 が な い 点 も興 味 深 い.. 維 材料 京 都 基 礎 コ ー ス テ キ ス ト,p.9(1988). 13)丹 羽 雅子,瀬 戸 房 子;第14回 繊 維 工 学 研 究 討 論 会 要 旨集,. 人 の 触 感 で 判 定 さ れ た 結 果 を 基 本 に して い 回 の 結 果 は人 の 視 覚 で 判 定 して い るた め,. p8(1985).. 14) Takako. 本 質 的 に異 な った 評 価 が さ れ て い る た め と考 え られ る.し か しな が ら,こ れ らの 点 を 明 らか に す る に は, よ り多 くの 試 料 で,ま. Fujimoto. and Machiko. Murakami. ings of 3rd Japan—-Australia Symposium, Mach. Soc. Japan, p. 735 (1986).. た判 定 者 も変 え て 詳 し い解 析. T121. ; Proceed-. Kyoto, Text..

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