久野光朗名誉教授記念号の発刊 によせて
学長 山 田 家 正
このたび,商学討究第47巻第 2 ・3合併号 を発刊するにあた り,本学の教育 ・ 研究 に多大の貢献 をされた小樽商科大学名誉教授久野光朗先生のご業績 を葦
え,本号 を 「久野光朗名誉教授記念号」 とすることに致 しました。
久野先生は一橋大学商学部を昭和30年にご卒業後,同大学大学院修士課程に 進学 され同32年に修了後直ちに本学商学部講師 として着任 され ました。その後 39年 に助教授,45年に教授に昇任 され,平成 7年3月をもってご退官 されるま での38年間を本学の商学科および大学院商学研究科担当教官 として会計学の研 究 と教育に情熱 を注がれました。
久野先生のご薫陶をうけた多 くの学生達が本学をは じめ他大学で活躍する研 究者 として育ったことは,先生がいかに優れた大学教官であったかを物語るも のであ ります。
また,同時に本学の運営にも多大なご貢献 を頂 きました。すなわち,昭和51 年 7月か ら53年 6月まで学生部長,55年 3月か ら57年 6月まで附属図書館長, そ して61年7月か ら平成2年6月まで再び学生部長 を務め られ,文字通 り本学 の重鎮 として本学発展 に尽 くされました。ご退官後は請われて北海道情報大学 の教授 に就任 され,教育 ・研究生活 を続けてお られます。 また,本学にも非常 勤講師 として来て頂いてお ります。
先生のご専門の会計史, とりわけアメリカ会計史関係のご研究では,後に掲 載 されているように多数の著書,論文等 を精力的に発表 されてお られますが, それ らのご業績は高い評価 を受け, 日本会計史学会賞, 日本会計研究学会賞を
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2 商 学 討 究 第47巻 第 2・3号
受賞 されるなど, 日本の会計史研究の指導的役割を果たされたことはご高承の 通 りです。学会においては,日本会計研究学会,日本会計史学会,日本簿記学会,
日本監査研究学会,北海道経済学会などにおいて評議員,学会賞審査委員など を務め られその運営,発展 に貢献 してお られます。 また,国,北海道,小樽市 の各種審議会会長,委員を歴任 されて地域社会の発展 にも尽力 され ました。
平成 7年 1月21日の久野先生の最終講義は210番教室で開催 され ましたが, 広い教室 も全国各地か ら集 まった久野ゼ ミOBにより満席の盛況で した。かな りの年配の方 もお られましたが,考えてみれば,先生が本学 に着任 された時は まだ学生 とそれほど年令の違わないお年であったわけです。当日配布 された先 生の最終講義録 「定年退官 にあたって‑ある会計学徒 の軌跡 ‑」には研究者‑
の道,研究 ・教育の主要業漬,授業 (ゼ ミ) ・クラブ ・行政職 ・社会活動,む すび一久野語録 ‑の 4章に分 けて書いてお られます。 この講義録に沿ってのお 話 を拝聴 しましたが,大学人 としての身の処 し方 を考える上で教 え られる点が 多 く感銘深い もので した。年令の若い教官諸氏 に大いに参考 にして頂 きたい講 義録で もあ ります。
本学 を退官 されて も研究者 としての意欲は益 々お盛んな先生の姿勢 に日頃敬 服 してお りますが,先生の益 々のご発展 とご多幸 を祈念 申し上げるとともに, 長年に亘 る本学‑のご貢献 に深甚 なる謝意 を表 して発刊のご挨拶 と致 します。