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実験装置はオゾン処理槽とウォータート

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Academic year: 2022

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(1)VII-006. 土木学会西部支部研究発表会 (2010.3). 消化液のオゾン 消化液のオゾン処理 のオゾン処理に 処理に関する研究 する研究 宮崎大学工学部 ○渕上高志 (正)増田純雄 斉藤泰男 鹿児島高専 (正)山内正仁 山田真義 日本ヒューム(株)後藤洋規 1.はじめに 現在、地球温暖化防止や循環型社会の形成などを目的とした法律の制定や取り組みが積極的に行われている。そ の中で、2002 年に閣議決定されたバイオマス・ニッポン総合戦略など社会のバイオマスへの意識が高まっている。 そこで注目されているのが有機性廃棄物のメタン発酵処理技術であるが、嫌気性処理後の排水である消化液の処理 が問題となっている。消化液の処理方法として農地散布と放流が一般的であるが、消化液に多量に含まれる懸濁物 質、難分解性有機物、アンモニア性窒素を処理する必要がある。 本研究では、消化液のオゾン処理実験を行い、曝気時間と色度、SS、難分解性有機物の易分解化の関係および最 適なオゾン濃度について知見が得られたので報告する。 オゾン. ラップから成り、オゾン発生装置によって発生させたオゾンガスは、オゾ. 酸素. 図-1 に回分式実験装置を示す。実験装置はオゾン処理槽とウォータート. オゾ ン. 2.実験概要と 実験概要と方法. 処理 活性 炭. ー ー. ラップを経て活性炭で吸着処理した。実験は曝気時間を 120 分、オゾン流. オゾ ンモニタ. 槽に希釈した消化液を 60L 入れ、槽内で発生した排オゾンはウォータート. オゾ ン発生装 置. ンモニターでオゾン濃度を測定後、オゾン処理槽に注入した。オゾン処理. 量を 12L/min、オゾン濃度を 15、20、25、30mg/L で行った。. 図 -1. 図-2 に連続式実験装置を示す。回分式実験装置と同型の処理槽を 2 つ設. 分式実験装置 オゾン. オゾン. 置し、一方を前処理槽、もう一方をオゾン処理槽とした。それぞれの処理 槽と消化液タンクに希釈した消化液を入れ、消化液タンクから前処理槽、 オゾン処理槽の順に消化液をポンプで注入した。オゾン処理槽で 60L を超 えた消化液は処理水タンクへ自然流下させた。オゾン発生装置によって発. オゾン 処理. 処理 ン. 消化液 ン. 槽に注入した。オゾン処理槽で発生した排オゾンはウォータートラップを 経て前処理槽に注入した。 実験は、 曝気時間 240 分、オゾン流量を 12L/min、. オゾンモニタ. オゾン発生装 置. 生させたオゾンガスはオゾンモニターでオゾン濃度を測定後、オゾン処理. ウォーター トラップ. 処理. 図-2 連続式実験装置. オゾン濃度を 30mg/L、HRT60 分で行った。. 表-1 消化液の 消化液の主要成分. 表-1 は本実験で用いた消化液の主要成分であり、2008 年の消化液. 消化液 色度(度) SS(mg/L) E260 2008年 1760 8060 14.5 2009年 500 4100 4.0. を 5 倍、10 倍に希釈したものを回分実験の原水に、2009 年の消化液. DOC(mg/L) 1080 850. を 2.5 倍、10 倍に希釈したものを連続実験の原水に用いた。なお、水質分析項目は色度、SS、DOC、E260 である。 3.実験結果と 実験結果と考察 図-3 に回分実験での色度と曝気時間の関係を示す。5倍希釈の場合、オゾン濃度 15~30mg/L で実験開始 120 分後 450. の値はそれぞれ 163、111、67、82 度となった。 オゾン濃度 30mg/L. 400. より 25mg/L の実験結果が低い値となった。そこで、初期の色. 350. 度に濃度差があるため色度残存率を計算すると、オゾン濃度. ゾン処理実験における色度除去ではオゾン濃度が高いほど有. 色度 色度( ( 度). 30mg/L の方がオゾン濃度 25mg/L より低くなった。従って、オ. 300. 効であることが判った。10 倍希釈の場合、実験開始 60 分後で 平均 62%、120 分後で平均 85%の色度除去となった。また、実. 5倍 15mg/L. 10倍 15mg/L. 5倍 20mg/L. 10倍 20mg/L. 5倍 25mg/L. 10倍 25mg/L. 5倍 30mg/L. 10倍 30mg/L. 250 200 150 100 50 0. 験開始 120 分後の色度は全てのオゾン濃度において 40 度以下 となり、修景用水としての水質基準の色度まで除去できた。従っ て、10 倍希釈が良いことが判った。 -821-. 0. 30. 60 曝気時間( ( min) ) 曝気時間. 90. 図-3 色度 曝気時間の 曝気時間の関. 120.

(2) VII-006. 土木学会西部支部研究発表会 (2010.3). 図-4 に回分実験での SS と曝気時間の関係を示す。5 倍希釈の. 2000. 5倍 5倍 5倍 5倍. 場合、実験開始 120 分後での SS 除去率は 77%~89%となった。 1500. た。これは初期値の SS にばらつきがあるためであり、SS 残存率. ((mg/L) ). SS はオゾン濃度 25mg/L の時、190mg/L となり最も低い値となっ. 15mg/L 20mg/L 25mg/L 30mg/L. 10倍 10倍 10倍 10倍. 15mg/L 20mg/L 25mg/L 30mg/L. 1000. で比較すると、オゾン濃度が高い方が有効であることが分かった。 500. 10 倍希釈の場合、SS は実験開始 60 分後まで急激に減少し、その 後は緩やかに減少した。除去率は実験開始 60 分後で平均 75%、. 0. 120 分後で平均 90%であり、120 分後には全ての条件で SS が. 0. 30. 100mg/L 以下となった。しかしながら、SS の除去量を考えると. 図-4 SS. 希釈倍率は 5 倍が良いが、5 倍希釈の消化液の場合、消化液の粘. 300. 性が高く多量の泡が発生し、その泡と共に多量の SS がウォータ. 250. ートラップに排出されるため、10 倍希釈が良いことが判った。. 釈 の 場合 、オ ゾン 濃度 15 ~ 30mg/L で 実 験 開始 120 分後 の DOC/E260 はそれぞれ 123、143、185、191 であり、オゾン濃度が 高いほど DOC/E260 値が増加した。10 倍希釈の場合、オゾン濃度. 200 DOC/E260. 図-5 に回分実験での DOC/E260 と曝気時間の関係を示す。5 倍希. 曝気時間の 曝気時間の関. 5倍 15mg/L. 10倍 15mg/L. 5倍 20mg/L. 10倍 20mg/L. 5倍 25mg/L. 10倍 25mg/L. 5倍 30mg/L. 10倍 30mg/L. 50 0 0. 30. 60 曝気時間( ) ( min) 曝気時間. 90. 120. 図-5 DOC/E260 曝気時間の 曝気時間の関. るため、初期の DOC/E260 値と 120 分後の DOC/E260 値の比を計算. 500. すると、10 倍希釈でオゾン濃度 25mg/L では 2.5 倍、10 倍希釈でオ. 400 DOC/E260. 化が進んでおり、10 倍希釈が良いことが判った。. 120. 100. 244、180 であった。オゾン濃度が高いほど DOC/E260 値は増加す. 倍になった。従って、オゾン濃度が高いほど難分解性物質の易分解. 90. 150. 15~30mg/L で実験開始 120 分後の DOC/E260 はそれぞれ 185、 210、. ゾン濃度 30mg/L では 4.1 倍、 5 倍希釈でオゾン濃度 30mg/L では 2.7. 60 曝気時間( ( min) 曝気時間. 300. 2.5倍 30mg/L 10倍 30mg/L. 200. 図-6 に連続実験での DOC/E260 と曝気時間の関係を示す。2.5 倍希. 100. 釈、10 倍希釈ともに曝気時間 90 分までは DOC/E260 が増加し、その. 0. 後はほぼ一定であった。2.5 倍希釈では初期値 65 から実験開始 90. 0. 60. 120 曝気時間(m ). 180. 分後で 125 まで増加し、10 倍希釈では初期値 235 から実験開始 90. 図-6 DOC/E260 曝気時間 曝気時間の関. 240. 分後で 425 まで増加した。従って、連続実験においても、回分実 験と同様に 10 倍希釈が良く、曝気時間は 90 分が最適であると判った。 4.おわりに 本研究で以下のような結果が得られた。 1) 色度および SS はオゾン濃度が高いほど除去効果が高く、10 倍希釈の回分実験では、実験開始 120 分後の色度は 全てのオゾン濃度において、修景用水としての水質基準を満足した。 2) 5 倍希釈の消化液をオゾン処理する場合、消化液の粘性が高く多量の泡が発生し、その泡と共に多量の SS がウ ォータートラップに排出されることが判った。 3) DOC/E260 は 10 倍希釈で、オゾン濃度を 25~30mg/L とすると高い値が得られ、連続実験では曝気時間は 90 分が 最適であった。 今後、5 倍希釈の連続実験を行う。最後に、実験、データ収集にご協力頂いた山口大吾君に謝意を表する。 〈参考文献〉 1)環境省 循環型社会白書 (2009) 2)バイオマス産業社会ネットワーク バイオマス白書 (2009) 3)山口 大吾 消化液のオゾン処理に関する基礎的研究 宮崎大学卒業論文. -822-. (2009).

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