粒径分布の異なる飽和した砂の非排水せん断挙動
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(2) Ⅲ-A35. 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). の影響はほとんど見られず、. 表2. 100. 混合砂の粒径分布に関するパラメータ. Percent passing (%). せん断挙動に及ぼす粒径分布. TEST 50%粒径 均等係数 曲率係数 最大間隙比最小間隙比 A. 0.258. 3.522. 1.086. 1.066. 0.626. 均等径の TEST5*-L のみ大き. B. 0.140. 2.909. 0.702. 0.974. 0.560. なピーク荷重を示している。. C. 0.098. 1.832. 1.067. 1.037. 0.627. 80 60 TEST5 TESTA TESTB TESTC. 40 20 0 -2 10. 図 7 には相対密度 0.4 程度の中間密度を示している。粒径分布の違いの影響は ほとんど見られないが、小粒径を多く含む TESTC-M の方が、せん断後半の硬. 図5. 10-1 100 Grain size (mm) 混合砂の粒径分布. 101. 化過程が卓越する。ここでは示さないが密詰めにおいても、中間密度と同じように、せん断後半の硬化過程を 除いて粒径分布の影響は見られない。砂の粒径範囲で粒径分布を変化させると、ゆる詰めでは影響なく、密詰 めではせん断後半の硬化過程に影響を及ぼす。 600. 500 TEST5*-L TESTA-L TESTB-L TESTC-L. 400 300 200 100 0 0. 5. 10 15 20 25 Axial strain εa(%). 図6. 500 400 300. TEST5*-M TESTA-M TESTB-M TESTC-M. 200 100 0. 30 0 100 200 300 400 500 600 Mean effective stress p' (kPa). 0. 5. ゆる詰め混合砂の非排水せん断挙動. そこで、細粒分を含むシルト質砂である. 10 15 20 25 Axial strain εa (%). 図7 表3. 野間砂と TEST6 を比較した。野間砂の粒 径分布は図 8、表 3 のように良配合である。. 野間砂の粒径分布に関するパラメータ TEST 50%粒径 均等係数 曲率係数 N. 0.07. 27.8. 31.5. 図 9 にゆる詰めの試験結果を示す。均等径の砂が軟化を示すのに対し、野間砂 は軟化せず硬化のみしている。図 10 には中間密度の試験結果を示すが、有効. 100 80 60 40. 0 -3 10. 10-2 10-1 100 Grain size (mm). 図8. の砂の方が顕著に現れている。. 101. 野間砂の粒径分布. 500 Deviator stress q (kPa). 500 Deviator stress q (kPa). TESTN. 20. 応力パスにおける平均有効応力の増加を伴う硬化過程は、野間砂よりも均等径. 400. TEST6-L TESTN-L. 300 200 100 0. 30 0 100 200 300 400 500 600 Mean effective stress p' (kPa). 中間密度混合砂の非排水せん断挙動 Percent passing (%). Deviator stress q (kPa). Deviator stress q (kPa). 600. 400 300 200. 0 0. 5. 図9. 10 15 20 Axial strain εa (%). 25 0 100 200 300 400 500 Mean effective stress p' (kPa). ゆる詰め野間砂の非排水せん断挙動. TEST6-M TESTN-M. 100 0. 5. 10 15 20 Axial strain εa (%). 図 10. 25 0 100 200 300 400 500 Mean effective stress p' (kPa). 中間密度野間砂の非排水せん断挙動. 4.おわりに 構造が高位で しかも過圧密. 得られた結論は以下の通りである。(1)中間、密詰め供試体のせん断後半の硬 化現象は、粒径の小さい砂が多いほどその程度は大きくなる。(2)細粒分を含む 粒径分布のなだらかなシルト質砂は粘土に近い挙動を示す。構造を有する土を 記述する上負荷面カムクレイモデル 1)により、図 11 のように砂と粘土の違いを、. 「砂」. 構造が低位 しかし過圧密. 「粘土」. ほとんど正規圧密 だが構造は高位. 初期構造と過圧密の劣化過程から記述することができる 2)。本試験結果につい ても、初期構造と過圧密の劣化過程の影響から説明できると考えている。 参考文献 1)Asaoka, A. et al.(2000): Superloading yield surface concept for highly. 正規圧密で 構造も喪失. 図 11 典型的な砂と粘土の推移. structured soil behavior, Soils and Foundations, Vol.40,No.2. 2)浅岡顕他(2000):「砂 と粘土の違い」に関する構造・過圧密の劣化過程から見た一考察,第 35 回地盤工学研究発表会講演集.
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