愛知工業大学研究報告 第22号B 昭和62年 183
供試体寸法と骨材粒径の異なるコンクリートの
塑性変形挙動と応力度一ひずみ度由線の表示式
小 池 狭 千 朗 @ 大 石 健 次 @ 奥 藤 一 夫 ・ 小 林
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Kazuo OKUHUJI and Nao KOBAYASHI
The purpose of this study is to propose the mathematical expression of the inelastic stress strain relationships of concrete prisms made with different maximum siz巴ofaggr巴gateand different size of specimen up to large Commpressive strain. These are based on experimental data obtained by using a sti妊conpressivetesting machine. Compressive strength and the inelastic stress-strain behaviors are examined in terms of the size of specimen and maximum size of aggregate The last is that the stress-strain curves of concrete based an experiments are subsequently compared with those calculated by the mathematical expression. 1.まえ力ずき 水セメン卜比60%,骨材の最大粒径が25mmの多粒径 の骨材からなるコンクリート角柱供試体の応力度 ひず み度曲線の下降域の挙動に及ぼす供試体寸法の影響並び に応力度 ひずみ度曲線の表示式については,前報で報 告した。今回,水セメント比60%でコンクリー卜中に入 れる骨材の最大粒径をかえた多粒径のコンクりートにつ いて,新たに作製した寸法精度のよい銅製型枠を用いて 一連の実験を行い, コンクリ トの塑性変形挙動につい て再度検討するとともに,応力度 ひずみ度曲線の新た な表示式を作成し,供試体寸法の相違や骨材の最大粒径 の相違がコンクリートの応力度 ひずみ曲線に及ぼす影 響について調べたので報告する。 2.実験方法 2. 1 供試体 実験要因として供試体寸法の相違とコンクリート中の 骨材の最大粒径の相違を取りあげた。実験の概要を表 lに示す。角柱供試体は横打ちとし,高さHと幅D (正 方形断面のもう一辺はBとする〕のよ七日/Dは3とした。 供試体の寸法は,表- 1iこ示すように幅Dが4.46,5.55, 7.25, 9.68, 12.48および15.0cmまでの 6種類とし,新 たに作製した銅製の型枠を用いた。銅製型枠を用いて作 成されたコンクリート角柱の供試体のよ下端面の平行度 は,前報で報告した供試体のそれに比して極めて良く, 実験データのばらつきもかなり少なくすることが可能と なった。実験要因として取りあげたコンクリート中の骨 材の最大粒径は, 10, 15, 20, 25および30mmの 5種類 とした。供試体の個数は各、ノリーズとも各20個,合計600 個とした。 2. 2 コンクリート コンクりー卜には天竜川産の川砂と川砂利を使用し た。コンクリート中の粗骨材として用いた砂利は粒度調 整を行い,実験要因にしたがし、最大粒径が10,15, 20お よび30mmとなるように調整した。いずれのシリーズの コンクリ トとも,多粒径の骨材を用いて打設した。使 用コンクり 卜の水セメント比は60%の 定とし,スラ ンプは15cmとした。表 2にコンクリートの絶乾調合
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小 池 狭 千 朗 ・ 大 石 健 次g奥 藤 P 夫 ・ 小 林 尚 表l 実験の概要 水セメ 供 試 体 の 寸 法 骨材の最 供 試 体 供 試 体 の 記 号 ント上ヒ 幅 (断面〉 高 さ 大 粒 径 の 個 数(%)
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」 ー 表2 コンクり トの調合 組 骨 材 単位水量 7](セメント 粒 シ リ ー ズ 径 比(W/C)
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表を示す。供試体は鋼製型枠に横方向にコンクりートを 打設し,材令6
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の恒温養生室 で空中養生し,その後,名古屋大学へ運び試験に供した。 2. 3 載荷とひずみの計j!lJI方法 圧縮強度試験には,名古屋大学工学部建築学科の高剛 性試験機を使用し,変位速度制御で一軸圧縮載荷試験を 実施した。供試体の加圧面は鋼製型枠で打設したため表 面の凹凸が極めて少なく平滑に作成することができ,加 圧方向と加圧面の角度も正確に9
0
度に作成できた。供試 体の加圧面には,供試体の寸法と同一寸法の銅製の載荷 板を使用し,剛性試験機との問に球座を介して試験を実 施した。図 1に角柱供試体のひずみの測定方法の一例 を示す。材軸方面の圧縮ひずみの測定長は供試体の一辺 の幅Dの 2倍とし,供試体に鋼製枠を介して取り付けた2
個 の ひ ず み ゲ ー ジ 式 変 位 変 換 器 ( 感 度1
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3に至るまで載 荷し,ひずみは載荷中連続して計測した。載荷時のひず み速度は毎分約1
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図 l ひずみの測定方法 3.実験結果とその考察 表 3に供試体の実測寸法の平均値,圧縮強度と圧縮 強度時のひずみの上下限値と平均値およびこれらのデ← タの変動係数を示す。供試体数は各要因とも2
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体作成し ており,圧縮強度と応力度一ひずみ度曲線のばらつきに ついてのデータを得られている。圧縮強度と応力度 ひ ずみ度曲線の変動については目下検討中であるため,以 下の考察では,2
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体の供試体の平均値に基つなく考察に限 定する。 3. 1 圧縮強度の寸法効果 図 2に角柱供試体の圧縮強度の平均値prFcと供試な性状を示している。 図-4と5に応力度ーひずみ度曲線の平均値を示す。 図- 4はコンクりー卜中の骨材の最大粒径別に供試体寸 法の影響をみたものである。いずれの骨材粒径シリーズ とも,供試体寸法が大きくなると強度は増加するが,応 力度 ひずみ度曲線の下降域がぜい性的になる傾向を示 している。一方,供試体寸法が小さくなると強度は低下 する。これは, コンクリート中の骨材の寸法が相対的に 大きくなるために, コンクりート中の骨材の幾何学的非 均質度が大きくなるためである。さらに,供試体中に占 める骨材の寸法が相対的に大きくなるため,ひびわれ発 生後の骨材のインターロッキング作用により,応力度一 ひずみ度曲線の下降域は延性的な性状を示している。図 5は供試体の寸法別に骨材粒径の影響を示したもので ある。供試体寸法の小さなものほど,圧縮強度が{尽く延 性的な性状を示していることがよく分る。さらに,いず れの供試体寸法シり←ズにおいても,骨材の最大粒径の 大きな供試体ほど応力度 ひずみ度曲線のピークが早く 現われ,低い強度を示しているが,最大耐力後の応力の 低下率はやや低く,延性的な性状を示している。 図 6と 7に最大応力σ。と最大応力時のひずみε。で 無次元化した応力度 ひずみ度曲線
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曲線)を示 す。図中の縦軸Sと横軸Eは,それぞれS=σ/σ。(σ 圧縮応力)および E=ε/ε。(ε 圧縮ひずみ)として求め た。図 6は供試体寸法の影響をみるために,骨材粒径 別にまとめた無次元化した応力度 ひずみ度曲線であ る。図 6によれは,いずれの骨材粒径を用いたコンク りートシリ ズとも,供試体寸法が大きなものほど最大 応力後の応力下降域の応力低下が著しく, じん性に欠け る性状を示すようになる。一方,図 7は骨材の最大粒 径の影響をみるために,供試体の寸法別にまとめた応力 度 ひずみ度曲線である。図 7によれば,骨材粒径の 大きな供試体ほど最大応力後の応力低下がゆるやかで, 延性的な傾向のあることを示している。さらに,供試体 寸法の大きなシリーズのものほど骨材粒径の影響を受け る程度が低く,応力下降域の曲線が接近する傾向を示し 185 供試体寸法と骨材粒径の異なるコンクリートの塑性変形挙動と応力度一ひずみ度曲線の表示式60-PR-C
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(c m) 圧縮強度と供養体寸法Sとの関係に及ぼす 骨材粒径の影響 (S:幅〉 2司68 w 1 d t h 図-2 体寸法S(幅 SはDと同じ,以下,供試体寸法をSと 呼称する〉との関係に及ほす骨材粒径の影響を示す。庄 縮強度は供試寸法が小さくなるにつれて低下する傾向を 示している。また,供試体中の骨材の最大粒径の大きな 供試体ほど低い強度を示している。このように供試体の 寸法が小さくなるほど強度が低下し,かつ骨材の最大粒 径が大きな供試体ほど強度が低下するのは,供試体中の 骨材の寸法と供試体の寸法の比が大きくなり,幾何学的 な非均質度が大きくなるためと考えられる。供試体の寸 法の大きなものでは, コンクリート中の骨材の幾何学的 非均質度は比較的小さくなることもあって,強度が増加 している。 方,供試体寸法の最も大きな供試体では, 強度がやや低下する傾向を示すものもみられる。これは, 供試体寸法が大くなると幾何学的非均質度の影響が小さ くなる一方で,供試体寸法が大きくなることにより欠陥 の発生する確率が高くなることにより強度が低下すると する,確率論に基づく強度の寸法効果が現われるためと 考えられる。 ) -( ている。4
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応力度 ひずみ度曲線の定量化 4固 l 応力上昇域の応力度 ひずみ度曲線の表示 コンタリ 卜の応力上昇域の応力度 ひずみ度曲線の 表示式については多くの提案がなされているが,本研究 では式(1)に示すPopovicsの提案式1)を使用した。 六 NaoE ~- (N呂 1 )+Ena ここに, S二 σjoo(σ 圧縮応力, σ。
最大応力〉3
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応力度 ひずみ度曲線 図 3に角柱供試体の応力度 ひずみ度曲線の一例を 示す。図 3は供試体寸法Sが9.68cmの供試体の実験 結果を,骨材粒径別に示したものである。骨材粒径が大 きくなると,強度は低下するが応力度一ひずみ度曲線の 応力下降域は延性的な性状を示している。 方,骨材粒 径が小さくなるにつれて強度は上昇するが,応力度一ひ ずみ度曲線の下降域では耐力の低下が大きく,ぜい性的尚 林 夫e小 藤 次。奥 健 狭千朗・大 池 186 石 __10m~ -ー ー15咽 鋼 一一ーー20悶 悶 一一日間 一ーーー-JO間 関 60-PR4--C
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応力度 ひずみ度曲線の平均値図 5 (供試体寸の影響〕 e e 額一4"
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図-7 無次元化した応力度一ひずみ度曲線に及ぼ す骨材粒径の相違の影響 度やがが悪く,さらに今回,鋼製型枠に変更してコンク リートを作成したことも加わって,本実験で、求めた応力 度←ひずみ度曲線とはなじまないことが確認された。そ188 池 狭千朗・大 石 健 次・奥 藤 夫・小 林 尚 図-8 m=0.8 .9=0.9 STRA[N [El 式(3)中 の 係 数lldを 変 化 さ せ た 場 合 の 曲 線 の 変 化 (m=0.8,B=0.9の 場 合 ) 1.0 巴 O.a 20.a OJ a: ト・ 回 O.~ 0.2
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図-9。
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. 岡d=4.7 5 • nd=4.1,
.同d=3.7 • nd=:J.4 • nd=3.17 • nd=3.0 1.0. nd=2.8o 1. I • nd=2.76 • nd=2.1i6 • nd=2.S8 • nd=2.5J • nd=2. 4S + 干B
lld 無 次 元 化 さ れ た 応 力 度 一 ひ ず み 度 曲 線 に 及 ぼ す 式(3)中の係数Bとlldの 影 響 (m=0.8の場合〉 表3 実 験 結 果 と そ の 表 示 式 の 係 数 ( 図10,11対 応 ) の 一 覧 圧 縮 3畠 度 圧縮強度時のひずみ 図11中の表示曲線の 供試体の記号 供試体の実測寸法 強度の範閤 強度の平均直 変動係数 ひずみの範回 平ひ均ず値み の 変動係数 係数 (式(3)による) (kgf/cm') (kgf/cm') (%) (X10-') (XlO-') (%) B Nd 60-PR-Cャ 4-10 4,509X 4,502 147-225 202 8.93 1260-1740 1505 8.33 0.5 3.2 5 5,612X 5,508 188-237 217 5.98 1320-2030 1650 12.89 0.6 3.1 7 7,304X 7,300 215-255 237 4.59 1340-2030 1780 9.24 0.6 3.7 -9 9,707 X 9,676 263-292 278 3.16 1690-2220 1927 7.4 0.5 5.0 12 12,474X12,486 265-298 283 3.57 1670-2110 1842 6.3 1.8 3.7 叩15 15,050 X 15,053 242-321 293 8.17 1230-2140 1777 16.49 l.1 3.9 60-PR-C-4-15 4,499X 4,491 147-215 186 7.88 980-2240 1348 22.56 0.6 2.7 5司 5,580X 5,575 185-235 220 6.26 1080-1890 1510 13.99 0.8 2.9 -7- 7,276X 7,283 211-258 238 4.36 1520-2300 1954 10.48 0.8 3.0 -9- 9 , 717 X 9,697 240-277 258 4.73 1460-1950 1771 7.7 0.8 3.25 -12- 12,474X12,490 265“288 277 2.52 1590-1990 1725 6.74 0.9 3.4 15 15,003X 15,046 230告306 272 7.20 950-1800 1577 14.17 1.4 3. 3 60-PR-C-4-20 4,506 X 4,506 171-221 196 6.96 1160-1900 1502 12.06 0.7 2.7 5 5,605X 5,613 193-227 213 5.00 1140-2020 1668 14.55 0.8 2.7 一7 7,303X 7,266 214-248 234 3.95 1390-1840 1506 26.54 0.7 3.05 -9- 9,720X 9,712 263-316 289 5.02 1450-1940 1686 7.55 1.4 2.5 12 12,547 X 12,526 238-295 272 5.02 1240-1880 1554 10.62 1.4 2.85 15- 15,058X15,075 250-327 287 7.20 1340-2510 1716 16.76 1.4 3.3 60-PR-C-4-25 4,506X 4,502 173-203 183 4.89 980一一2000 1440 20.59 0.8 2.6 ー5 2,580X 5,593 174-213 198 5.75 1180-1810 1555 12.38 1.05 2.22 一7 7,293X 7,298 190-244 213 5.66 1170-1810 1429 11.04 0.8 2.65 -9- 9, 706 x 9,704 250-276 263 3.15 1460ザ2060 1639 8.27 1.2 2.8 12 12,505 x 12,472 249-278 262 3.21 1320-1820 1606 8.02 1.3 2.75 15 15,087 x 15,053 254-324 290 7.52 1160-1740 1520 11.74 1.4 3.1 60-PR-C-4-30 4,503X 4,504 142-194 166 8.57 970-1530 1208 13.78 0.7 2.4 5 5,582X 5,591 148-206 183 8.25 910-1420 1203 12.53 0.7 2.3 7 7,283X 7,300 185-227 206 5.72 970-1530 1294 11.85 0.8 2.5 守 9 9,709 x 9,678 220-264 247 4.77 1ll0-1820 1424 12.66 1.2 2.4 一12品 12,463 x 12,506 217-284 260 5.84 1260-1560 1421 6.04 1.35 2.75 15 15,099X15,080 247-319 295 6.78 1320-1770 1598 8.17 1.4 3.0供試体寸法と骨材粒径の異なるコンクリートの塑性変形挙動と応力度一ひずみ度曲線の表示式 189 60-PR-C 戸10mm 1.
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0.2 。 @ 3 4 STAA[M rEI 図 10 表 3に示した係数Bと ndを式(3 )に入 れて求めたS-E
曲線と実験値の比較 (m=0.8の場合〕 のため,本研究では応力下降域の形状をかなり広範囲に 変えることのできる三輪,畑中,谷1I13)の提案した式(3)の 実験定数Nd,Bおよびmの値を今回の実験結果に合わ せて求め, これらの定数に及ぼす供試体寸法および骨材 の粒径の影響について調べた。s
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a q 2 m m 凶 E F m 図-11 最大応力と最大応力時のひずみの実験値を 用いて,図 10から求めた応力度 ひずみ 度曲線の計算値と実験値の比較 ここに,S
ニσ/Oo σ( 圧縮応力, σ。 最大応力) E二 E/ε。〔ε 圧縮ひずみ, ε。 最大応力時のひ ずみ度) nd, Bおよび m 実験定数 図- 8は式(3)中 の 係 数mお よ びBをm二0.8,B= 0.9として,係数 ndを 1から 8まで変えた場合の式(3)か ら求まる曲線の変化を示したものである。図 9は式(3) 中の係数mをm二0.8として,係数Bと ndを変えた場合190 小 池 狭 千 朗 ・ 大 石 健 次 ・ 奥 藤 一 夫 ・ 小 林 尚 の式(3)の曲線の変化を示したものである。図 - 8および
9
から,式(
3
)
は係数 m,B
およびlldを変えることによっ て,応力下降域の曲線のふくらみやへこみの異なる各種 曲線をよく表示できるだけでなく,高ひずみ領域におい て応力レベノレが異なる曲線に対してもよく表示できる特 徴をもっていることが分かる。以下に無次元化したコン クリートの応力度 ひずみ度曲線の下降式の形状に比較 的よく一致する式(3)中の係数m,Bおよび引を求めるこ とによって, コンクリートの応力度ーひずみ度曲線を式 (3)で表示し,合わせて係数m
,B
およびlldに及ぼす供試 B 1.5 1.0 体寸法と骨材粒径の影響を調べる。 O.5 表- 3 に今回の実験結果に最もよく一致する式(3)の 2. 0 4.0 lld 係数Bとlldの値を示す。なお,係数mはm=0.8の場合 の式(3)の曲線が比較的実験値の応力下降域の性状をよく 表示するものが多かったため, mを定数とし, m=0.8と した。図-10に表-3
に示した実験結果に最もよく合う 係数B
とlldを式(
3
)
に入れて求めたS-E
曲線の計算値 と実験値(図-6に示した曲線〕の比較を示す。図 10 によれば,表-3に示した係数を用いて式(3)より求めた曲 線は,応力下降域の全領域にわたってS-E
曲線の実験 値と極めてよい一致を示している。図-11は最大応力と 最大応力時のひずみ度の実験値を用いて,図-10から求 めた応力度ーひずみ度曲線の計算値と実験値を骨材粒径 別に比較したものである。実験値と計算値はよく一致し ている。4
.
3
表示式の係数B
と ndに及ぼす供試体寸法と 骨材粒径の影響 図-12は実験結果の応力度一ひずみ度曲線の特徴を残 しながら,供試体寸法と骨材粒径の相違の影響が明白に なるように式(3)の係数B
とlldをやや修正した場合のB
とlldの関係を, Bを縦軸に, lldを横軸にとって示したも のである。供試体寸法が小さく,骨材粒径の大きな供試 体シリーズでは,係数Bとlldの相関図に乱れがみられ る。この乱れは,供試体寸法に比べて粗骨材の寸法が相 図-12 実験結果に比較的よく一致する表示曲線の 係数Bとlldの値(表 3に示す係数から 求めた曲線よりやや悪い〉 対的に大きなコンクリート供試体では骨材によりコンク リート中の骨材の幾何学的非均質度が大きくなり,実験 結果にもこれが大きな影響を与え,ばらつきが大きくな ったためと考えられる。4
.
4
係数B
とndの推定 表 4は,応力度一ひずみ度曲線の実験結果の内,ば らつきのために誤差が出ていると考えられる曲線を過去 の実験の傾向を参考にして修正し,供試体寸法と骨材粒 径の影響が明白となるように係数Bとlldを選び直した ものである。図 13は表- 4に示す係数 B と引を,それ ぞれ縦軸にとり,横軸に骨材粒径をとって供試体寸法別 に図示したものである。図-14はこれらの係数Bとlld を,縦軸にB
,横軸にlldをとって図示したものである。 供試体寸法の相違および骨材粒径の相違が係数Bおよ びlldに及ぼす影響がよく表示されている。 図-15は,表 4に示す係数Bとlldを用いて式(3)から 求めた応力度 ひずみ度曲線の計算値と実験値を比較し 表4 修正した表示式の係数〔図13,14, 15 対応, m=0.8)の一覧 供 試 体 の 寸 法 (幅cm) 骨 材 4.465 5.550 7.245 9.675 12.450 15.000 粒 径 PR4 PR5 PR 7 PR9 PR12 PR15 (mm) B ild B lld B lld B lld B lld B ild 世10 。目5 3.1 0.6 3.2 0.65 3.5 0.75 3.6 0.8 3.7 1.1 3.9 ct15 0.6 2.8 0.65 2.9 0.75 3.1 0.8 3.25 0.9 3.4 1目3 3.5 ct20 0.7 2.7 0.75 2.8 0.8 2.9 1.05 2.95 1.2 3.1 1.35 3.3 ct25 0.75 2.4 0.85 2.5 0.9 2.55 1.2 2.75 1.3 2.9 1.4 3.1 ct30 0.8 2目2 0.85 2.3 0.9 2.35 1.2 2.4 1.35 2目75 1.4 3.0供試体寸法と骨材粒径の異なるコンクリートの塑性変形挙動と応力度 ひずみ度曲線の表示式
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図-13 骨材粒径と供試体寸法の相違が係数BとDdに及ぼす影響(表 4に対応〉 B l.5 l.0 0.5 2. 0 3.0 4.0 Dd 図-14 係数 B とDdの関係に及ぼす供試徐寸法と 骨材粒径の影響(表 4に対応〕 たものである。函 14に示すように,供試体寸法と骨材 粒径の影響が明白になるように係数BとDdの値を推定 し,修正したにもかかわらず,図 15に示す実験値と計 算値はかなりよい一致を示しており,表 4に示す係数 B とDdの値が実用に耐えるものであることを示してい る。5
.
む す び 銅製型枠を用いて供試体寸法の異なる横打ちコンクり ート角柱供試体の圧縮強度試験を実施し,高ひずみ領域 まて、の応力度一ひずみ度曲線を求めるとともに, これら の実験曲線の定量化を試み,応力度 ひずみ度曲線の表 示式を求めた。コンクリ←トの圧縮強度と応力度一ひず み度曲線に及ぼす供試体寸法と骨材粒径の影響並ひJこ応 力度 ひずみ度曲線の表示式について,次のような結論 が得られた。 (1) 圧縮強度は供試体寸法が小さくなるにつれて低Fす る傾向を示している。また,供試体中の骨材の最大粒 径の大きな供試体ほど低い強度を示す。 (2) 供試体寸法が大きくなると圧縮強度は増加するが, 応力度←ひずみ度曲線の下降域がぜい性的になる傾向 を示す。一方,供試体寸法が小さくなると圧縮強度は 低下するが,応力度 ひずみ度曲線の下降域は延性的 な性状を示す。 (3) 骨材の最大粒径の大きな供試体ほど応力度 ひずみ 度曲線のピークが早く現われ,低い強度を示すが,最 大応力後の応力の低下率はやや低く延性的な性状を示192 小 池 狭 千 朗 。 大 石 健 次 。 奥 藤 一 夫 。 小 林 尚 60-PA-C o 1 Omm