平成 22年度 全国学力・学習状況調査 結果概要
枚方市教育委員会 グラフは、学習指導要領の領域等・評価の観点・問題形式ごとの枚方市(実線)・全国抽出校(点線)・大阪府抽出校(塗りつぶし)の各平均正答率を 表しています。〈国語A〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「国語A(知識)の平均正答 率は 83.3%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・文学的な文章に登場する人物を相互に関係付けて読むこと〔A365.0%〕(公立) ・文と文との意味のつながりを理解し、文の論理を考えて書くこと〔A460.3%〕(公立) を挙げていますが、本市でも、文学的な文章の設問は、〔A366.9%〕、文と文との意味のつながりを理 解する設問は、〔A463.5%〕と全国と同様の課題が見られます。 *A3 物語の登場人物の関係をとらえて書く A4 メモを基にして、児童会だよりの中に入る適切な内容を書く〈国語B〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「国語B(活用)の平均正答 率は 77.8%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・話の中心や話し手の意図をとらえながら聞き、適切に質問すること〔B3三 69.9%〕(公立) ・目的や意図に応じて、必要な情報を関係付けて読み、理由を明確にして説明すること〔B465.5%〕 (公立) を挙げていますが、本市でも、話の中心や話し手の意図の設問は、〔B3三 68.2%〕、目的や意図の設 問は、〔B465.3%〕であり、全国と同様の課題が見られます。 *B3三 聞き手が質問した内容に合う質問の観点を選択する B4 三つの時計の中から、条件に合ったものを選び、それを選んだ理由を書く〈成果と課題〉
漢字を正しく書く設問は、全国より正答率が高く、反復練習を行うなどの指導により、定着している ものと考えられます。一方、物語を読んで、あらすじを書いたり、理由を明確にしてまとめて書いたり する設問の正答率が全国と比較すると低くなっています。文章を要約する学習や自分が思ったこと、考 えたことなどを文章にまとめる学習が必要です。小学校 国 語
〈算数A〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「算数A(知識)の平均正答 率は74.2%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・商が1よりも小さくなる場面で除法が用いられることを理解すること〔A2(1)53.8%〕(公立) ・数量を等分したときの1つ分を分数で表すこと〔A2(2)40.2%〕(公立) を挙げています。本市では、全国より上回っているものの、商が1よりも小さくなる設問は、〔A2 (1)57.9%〕、数量を等分したときの設問は、〔A2(2)45.5%〕であり、全国と同様の課題が見られます。 *A2(1) 8m の重さが4kg の棒の1m の重さを求める式と答えを書く A2(2) 2ℓのジュースを3等分したときの1つ分の量を分数で表す〈算数B〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「算数B(活用)の平均正答 率は49.3%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・平面上にかかれた図を基に、どのような長方形かを考えて書くこと〔B2(1)31.7%〕(公立) ・示された図や考えを基に、長さの大小を判断し、その理由を書くこと〔B6(2)14.6%〕(公立) を挙げていますが、本市でも、平面上にかかれた図の設問は、〔B2(1)34.0%〕、示された図や考えを 基にする設問は、〔B6(2)16.3%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。 *B2(1) 本立ての部品の図を見て、どのような長方形かを書く B6(2) バスのドアが動く様子を表した図を見て、円周の一部と直線の長さの大小についての正しい記述を選び、 判断のわけを書く〈成果と課題〉
算数に関しては、A問題・B問題ともに、全国と比較して正答率が高い傾向が見られます。これは、 基礎・基本を習得するとともに身につけた知識を実際に活用することができるということで、尐人数指 導や習熟度別指導、放課後自習教室での学習などの成果があらわれていると考えられます。一方、分数 の意味について理解しているかどうかをみる設問や表の中の数が何を意味しているかを書く設問にやや 課題が見られました。小学校 算 数
〈国語A〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「国語A(知識)の平均正答 率は 75.1%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・分かりやすい文章にするために、二文に分けたり、主語を補ったりすること〔A4二 41.4%〕 (公立) ・論理の展開の仕方をとらえて、内容を理解すること〔A8一 56.6%〕(公立) を挙げていますが、本市でも、分かりやすい文章にする設問は、〔A4二 41.7%〕、論理の展開の設問 は、〔A8一 54.8%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。 *A4二 一文を二文に分けて書く A8一 「鳥とは違う」カモノハシの特徴を選択する〈国語B〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「国語B(活用)の平均正答 率は 65.3%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・記事文に書かれている内容をもとに、自分の考えを書くこと〔B1三 51.6%〕(公立) ・比喩的な表現で書かれた内容について理解すること〔B3二 35.5%〕(公立) を挙げていますが、本市では、記事文の設問は、〔B1三 55.5%〕と全国と比較すると良好な結果とな っています。一方、比喩的な表現の設問は、〔B3二 35.0%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見 られます。 *B1三 新聞を読んで,興味をもった記事について感想を書く B3二 本文中の表現がたとえている内容をとらえて書く〈成果と課題〉
新聞を読んで、書かれている内容をもとに、自分の考えを書く設問にやや成果が見られたものの、資 料の提示の仕方を工夫し、その方法について具体的に説明する設問や、二つの表現に共通した面白さに ついて自分の考えを書く設問に課題が見られました。発表の仕方を互いに評価する学習や対話や話合い 活動、考えたことを文章化する学習が必要です。中学校 国 語
〈数学A〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「数学A(知識)の平均正答 率は 64.6%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・証明の意義を理解すること〔A848.7%〕(公立) ・比例のグラフ上の点(x
,y
)が、その比例の式を満たしていることを理解すること 〔A9(2)40.4%〕(公立) を挙げていますが、本市でも、証明の意義の設問は、〔A847.1%〕、比例のグラフの設問は、 〔A9(2)42.0%〕と全国と同様の課題が見られます。 *A8 証明された事柄に新たな条件を付け加えた事柄について,正しい記述を選ぶ A9(2) y=-2x 上の点を選ぶ〈数学B〉
全体の傾向としては、全国の状況と同様です。文部科学省の分析では、「数学B(活用)の平均正答 率は 43.3%(公立)で、例えば、次のような課題が見られた。」として、 ・問題解決のための構想を立て実践し、その結果を数学的な表現を用いて説明すること 〔B1(3)28.7%〕(公立) ・事象を数学的に解釈し、成り立つ事柄の特徴を数学的な表現を用いて説明すること 〔B5(2)9.4%〕(公立) を挙げていますが、本市でも、図形の特徴の設問は、〔B1(3)30.9%〕、事象を数学的に解釈する設問 は、〔B5(2)11.1%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。 *B1(3) 卓球をした場合と同じ身体活動量で,運動の実施時間を半分にできる別の運動を選び,その理由を説明する B5(2) 平行四辺形になることを証明するための根拠となる事柄を書く〈成果と課題〉
数学に関しては、A問題において、全国と比較して良好な結果が見られ、円柱の体積を求める問題や 合同条件を選ぶ問題、そして、反比例の設問に成果が見られました。一方、B問題において、証明を振 り返って考える設問やグラフの特徴を説明する設問の正答率が全国と比較すると低くなっています。証 明のしくみをとらえることや日頃から、数学の用語を使って発表する学習が必要です。中学校 数 学
○まとめ 今回の全国学力・学習状況調査において、特に小学校算数で、学力の向上が見られました。これは、本 市が取り組んできた、ICT・パソコンを使った「自学自習力支援システム」を活用した学習や「放課後 自習教室」、反復学習や尐人数指導、習熟度別指導などによる成果があらわれたものと考えます。また、質 問紙調査でも、小学校において、より改善傾向が見られました。これは保護者や地域の皆様がともに生活 習慣の改善に努めていただいた結果です。全体として昨年度に引き続き、学校における「学力向上の取組」 と家庭等での「望ましい生活習慣の確立」の両輪によって、子どもたちの学力の向上が見られたものと考 えます。 中学校では、やや学力に課題が見られます。小学校同様に、尐人数指導や習熟度別指導、「自学自習力支 援システム」を活用した学習や「放課後自習教室」の取組を今後も継続して行っていきます。 今年度から全中学校区で取組を開始した枚方市小中連携事業を通して、小中学校の教員が交流を深め、 学習規律の確立、そして、カリキュラムや教科の指導方法の共通理解を図り、指導に活かすことなどによ る「学びの連続性」の確立をめざし、9年間を見据えた指導を行っていくことで、小中学校における学力 向上に取り組んでいきます。