平成 25年度 全国学力・学習状況調査 結果概要
枚方市教育委員会
グラフは、学習指導要領の領域等・評価の観点・問題形式ごとの枚方市(実線)・全国(点線)・大阪府(塗りつぶし)の各平均正答率を表しています。
〈国語A〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、国語A(知識)の平均正答率は 62.7%で、主な課題として、
・漢字を書くこと〔1二(1)72.4%(2)46.9%(3)53.5%〕
・文が句点によって区切られることの理解〔3一 36.5%〕
・複数の内容を含む文について、 主語と述語との関係や接続語の役割を押さえながら文を分析的に捉
えること〔3二(1)23.4%〕
を挙げていますが、本市では、漢字を書く設問は、〔1二(1)78.6%(2)51.4%(3)60.9%〕と全国と比較する
と良好な結果となっています。一方、文が句点によっての設問は、〔3一 37.4%〕、複数の内容を含む文
の設問は、〔3二(1)21.9%〕と全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
1二(1) 漢字を書く(魚をやく) (2)漢字を書く(バスがていしゃした) (3)漢字を書く(委員会をもうける)
3一 文のはじめの5文字を丸で囲む
3二(1) 接続語を使って1文を2文に分けて書く
〈国語B〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、国語B(活用)の平均正答率は 49.4%で、主な課題として、
・目的や意図に応じ、 複数の内容を関係付けながら自分の考えを書くこと〔2三 17.8%〕
を挙げていますが、本市でも、目的や意図に応じの設問は、〔2三 15.6%〕であり、全国と同様の課題が
見られます。
【設問の概要】
2三 複数の内容を関係付けた上で、 自分の考えを具体的に書く
〈成果と課題〉
これまで同様、漢字を正しく書く設問は、全国より正答率が高く、繰り返し練習することを大切にした
指導により、定着しているものと考えられます。一方、複数の内容を含む文や文章を分析的に捉えたり関
連付けたりしながら、 自分の考えを書く設問については、依然として課題が見られます。意見を述べた文
章や活動を報告する文章などを目的に応じて編集する指導の充実が必要です。
小学校 国 語
〈算数A〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、算数A(知識)の平均正答率は77.2%で、主な課題として、
・単位量当たりの大きさを求める除法の式と商の意味を理解すること〔4 50.0%〕
・円柱の側面の辺の長さを求めるために、必要な情報を見取図から読み取ること。[7(2)66.3%]
を挙げています。本市では、円柱の側面の設問は、〔7(2)71.3%〕と全国と比較すると良好な結果となっ
ています。一方、単位量当たりの設問は、〔4 50.5%〕と全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
4 AとBの2つのシートの混み具合を比べる式の意味について、 正しいものを選ぶ
7(2) 展開図に示された側面の長方形の横の辺の長さを求める式と答えを書く
〈算数B〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、算数B(知識)の平均正答率は58.4%で、主な課題として、
・複数の条件全てに当てはまる乗り物を判断すること〔1(1)51.0%〕
・示された平均を求める式から、 その計算の結果が何を求めているのかについて理解すること
〔2(1)51.7%〕
を挙げていますが、本市でも、複数の条件の設問は、〔1(1)49.5%〕、示された平均の設問は、〔2(1)50.7%〕
と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
1(1) 残りの乗り物券の枚数と乗る予定の乗り物を基に、 二人がまだ乗る予定になく一緒に乗ることができる乗り物を
書く
2(1) 示された式の値が何を表しているのかを書く
〈成果と課題〉
A問題・B問題ともに、全国と比較して正答率が高く、基礎・基本を習得するとともに身につけた知識
を実際に活用することができる傾向にあります。これは、授業研究を伴う校内研修の充実及び、尐人数指
導や習熟度別指導、放課後自習教室での学習などの成果があらわれていると考えられます。一方、全国と
同様に、場面の状況や操作の意味に基づいて、式を的確に読むことについて課題があり、言葉や数、式、
図、表、グラフなどの表現を関連付けて考える活動を行うことや、式や計算の結果の意味を確実に理解で
きるようにするなど、全学年を通して指導の充実が必要です。
小学校 算 数
〈国語A〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、国語A(知識)の平均正答率は 76.4%で、主な課題として、
・話合いの方向性を捉えて話すこと〔1二 54.7%〕
・伝えたい事柄を明確にして書くこと〔3二 48.8%〕
を挙げていますが、本市でも、話合いの方向性を捉えての設問は、〔1二 51.1%〕、伝えたい事柄の設問
は、〔3二 45.5%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
1二 話合いの方向を捉えた司会の発言として適切なものを選択する
3二 出された意見を整理して、決定の理由を適切に書く
〈国語B〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、国語B(知識)の平均正答率は 67.4%で、主な課題として、
・根拠を明確にして自分の考えを書くこと〔2三 65.7% 3三 64.6%〕
・文章の構成や表現の特徴について自分の考えをもつこと〔3一 61.0%〕
を挙げていますが、本市でも、根拠を明確にしての設問は、〔2三 64.2% 3三 59.3%〕、文章の構成や
表現の特徴の設問は、〔3一 61.7%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
2三 文章を読んで感じたことや考えたことを具体的に書く
3三 間違えやすい漢字を学習する際の注意点やコツを、 漢字の特徴を取り上げて説明する
3一 新聞記事の書き方の特徴を説明したものとして適切なものを選択する
〈成果と課題〉
全国と同様に、必要となる情報を取り出し、関係付けて読む設問にやや成果が見られたものの、具体的
な言語活動の中で、基礎的・基本的な知識・技能を適切に使う設問や、解答した内容を客観的に見直す設
問に課題が見られました。目的に応じて、情報の取り上げ方や書き方を工夫して書く、根拠を明確にして、
自分の考えを具体的に書くための指導の工夫が必要です。
中学校 国 語
〈数学A〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、数学A(知識)の平均正答率は 63.7%で、主な課題として、
・数量の関係を文字式で表すことや多角形の外角の意味を理解することなど、身に付けておかなければ
後の学習に影響を及ぼす内容の習得〔1(4)64.8% 2(3)32.3% 6(2)55.4% 9 13.8%
11(2)42.4%〕
・数学的に表現したり、 数学的に表現された事柄を読み取ったりすること〔2(2)66.9% 7(2)68.5%〕
を挙げていますが、本市でも、身に付けておかなければ後の学習に影響を及ぼす設問は、〔1(4)61.1%
2(3)34.7% 6(2)52.6% 9 13.6% 11(2)38.3%〕、数学的に表現したりするなどの設問は、
〔2(2)68.5% 7(2)66.3%〕と全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
1(4) 東京の時刻を基準にして、 東京とカイロの時差を表す
2(3) amの重さが bg の針金の1mの重さを、 a、b を用いた式で表す
6(2) 五角形のある頂点における外角の大きさを求める
9 y が x の関数である事象を選ぶ
11(2) 一次関数の表から変化の割合を求める
2(2) 縦 a、 横 b の長方形において、 2(a+b) が表す量を選ぶ
7(2) 長方形の対角線の長さが等しいことを、 記号を用いて表す
〈数学B〉
設問ごとの結果については、本市の全体的な傾向として、全国の状況と同様です。文部科学省の分析で
は、数学B(知識)の平均正答率は 41.5%で、主な課題として、
・数量の関係を一次関数とみなして問題を解決する方法や、 資料の傾向からわかった事柄などを、他
の事象に適用してもとの事象との関係を捉えること〔3(3)26.9% 5(3)32.7%〕
・数学的に表現したり、 数学的に表現された事柄を読み取ったりすること〔6(2)56.6%〕
を挙げていますが、本市でも、数量の関係の設問は、〔3(3)31.2% 5(3)32.7%〕、数学的に表現したり
の設問は、〔6(2)52.7%〕と正答率が低く、全国と同様の課題が見られます。
【設問の概要】
3(3) 水を熱した時間と水温と同じように考えて求められる事象を選ぶ
5(3) 図2のヒストグラムで最も度数の大きい階級に含まれることになるものを選ぶ
6(2) 碁石全部の個数を求める式 3(n-1) に対応する囲み方を選ぶ
〈成果と課題〉
全国と同様に、具体的な事象における数量の関係を捉え、連立二元一次方程式をつくる設問に成果が見
られたものの、数量の関係を文字式で表すことや多角形の外角の意味を理解することなど、身につけてお
かなければ後の学習に影響を及ぼす内容の設問に課題が見られました。関数の意味を理解し、関数関係を
見出す活動を重視するとともに、事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明する活動の充実
が必要です。
中学校 数 学
○まとめ
今回の調査結果から、小中学校ともに、国語、算数・数学において、大阪府の平均正答率を上回ってい
ましたが、全国の平均正答率を上回る、または、ほぼ一致しているのは、小学校では国語A、算数A・B、
中学校では、数学Aでした。
算数においては、尐人数指導をはじめ、これまでの取組の成果が見られる一方、国語については、全国
の平均正答率と比較し課題が見られました。学習指導要領のねらいとする「確かな学力」を育成するため
にも、国語教育を中心とした言語力の育成や言語活動を中心とした教科横断的な指導、より一層実生活と
関連付けた教科指導を行っていく必要があると考えます。
また、これまで課題としてきた次の内容について、依然として課題が見られました。
・小学校国語:「複数の内容を含む文の中の語句の役割や語句相互の関係を理解すること」
「調べて分かった事実に対する自分の考えを、理由や根拠を明確にして書くこと」
・小学校算数:「乗法や除法の意味を理解すること」
・中学校国語:「説明的な文章について、表現の仕方や文章の特長に注意して読むこと」
・中学校数学:「一定の事柄が成り立つ理由や予想した事柄を数学的な表現を用いて説明すること」
このことから、過去の課題について、その原因は何なのかを改めて検証し、授業研究を伴う校内研修や
公開授業を通して指導法や授業の改善を行っていく必要があると考えます。
各学校では、全国学力・学習状況調査の分析結果から、これまでの取組の成果と課題と検証するととも
に、小中連携の視点も踏まえた今後の改善プランを作成し、より具体的な取組を行うことで、学力向上を
図っていきます。
今後、第2期を迎えた「枚方市小中連携事業」の取組を通して、小中学校の教員が交流を深め、「学習
規律」の定着とカリキュラムや教科の指導方法の共通理解に基づく9年間を見据えた指導による「学びの
連続性」の確立をめざし、児童・生徒一人一人の学力向上に取り組んでいきます。