第1学年3組 社会科学習指導案
指導者 ○○ ○○
1.単元名「古代国家の発展」 2.指導観 ○ 6世紀末から8世紀末は、国内外ともに変動の激しい時期であり、わが国も時代に合った国家をつ くることが迫られた時代であった。本単元においては、新しい政治的な秩序の形成において、東アジ ア各国から摂取・吸収した政治制度・文化をわが国がどのように消化し、政治の改革と創造をしてい ったかについて扱う。具体的には天皇・貴族中心の政治が展開されたことを、律令国家の確立に至る までの過程、摂関政治などを通して、理解することをねらいとしている。また、この時代を支えた農 民のくらしは大変苦しいものであり、こういう人々の力があったからこそ、日本は国家として力をつ けていくことができたといえる。そのような歴史に名前すら残らない人々の営みにも目を向け、学習 を深めていきたい。 本単元の具体的なねらいは、学習指導要領の歴史的分野の『内容2 古代までの日本』「ウ大陸の 文化や制度を積極的に取り入れながら国家の仕組みが整えられ、その後、天皇・貴族の政治が展開さ れたことを、聖徳太子の政治と大化の改新、律令国家の確立、摂関政治を通して理解させる。」とし ている。 これらのねらいを達成させることにより、重要な出来事についての知識を身につけ、天皇・貴族に よる政治の変遷と、日本と大陸との関係を意識してとらえる能力を育てるとともに、多面的・多角的 に考察する能力を育てたい。 ○ 本学級の生徒たちは、適切な課題を設けて行う学習に対しては、積極的に取り組む姿勢が見られる。 しかし、常に発言をする生徒が固定していて、全体的に自分の考えをまとめ整理していくまでは、ま だ力がついていない。 生徒は小学校6年生の社会科学習の中で、人物の動きを通して、天皇や貴族による政治や生活につ いて学習している。しかし、歴史に対するイメージがテレビの時代劇やテレビゲームの影響から、戦 国時代や幕末の動乱を中心としているようである。多くの生徒が人物については小学校で学んでいる にもかかわらず、歴史の流れの中で何をしたかについて答えることが難しい状況であり、小学校で学 習したことが全体として「知識」として定着している生徒が少ないといえる。 ○ 本単元においては、唐や新羅といった中国、朝鮮の強国に対する防衛の観点からも、大陸の優れた 政治の仕組みや文化を取り入れ、天皇を中心とした律令国家の建設が進められたことを取り扱う。こ 主題研究のテーマ 「基礎的・基本的な学力の身についた生徒の育成」~各教科における指導方法の工夫を通して~ 教科の研究テーマ『社会的思考力を高める社会科学習指導』
~自ら学び、考える場面を取り入れた授業づくりを通して~ 教科の学力向上プラン ・一単位時間の中でおさえておかなければならない語句を分かりやすく明示する。 ・考える活動を取り入れ、自分の言葉でまとめさせる学習を随時取り入れる。 ・普段の授業から多くの資料に触れさせ、多面的・多角的にものを考えようとする態度を育て ていく。 ・ワークやプリントなどで復習する機会を多く取り入れる。の題材を取り扱う時期は、中学校における歴史学習の導入期であり、小学校よりも扱う事項が多くな ることから、重点をしぼって指導していかなければならない。ここでは、生徒に課題意識をもたせる ために、小学校との関連を踏まえ、生徒の疑問や関心をうまく生かしながら、日本全体の歴史の流れ に目を向けさせながら、学習を展開したいと考える。 また、中学校における歴史学習においては、歴史の流れをとらえていくことが大切である。それに は人物中心の学習に加え、海外との関係や政治的な背景、文化の特色などが大きく関わっていること を学習しなければならない。そのために地域の教材も含めた、多くの資料にふれさせ、歴史的事象を 様々な面から考察できるようにしていきたい。 3.単元の目標 ○ 律令国家の確立というわが国の歴史を、藤原道長などの人物や平城京や平安京などの都、太宰府と いった身近な地域の歴史、さらには唐や新羅といった諸外国との相互関係に目を配りながら取り扱 うことによって、わが国の歴史を学ぼうとする意欲をもたせる。(関心・意欲) ○ 小学校での歴史学習を踏まえ、律令国家の確立・展開について具体的な事例や様々な資料を活用す ることによって、多面的・多角的に考察させる。(思考・判断) ○ 律令国家の確立と展開について様々な資料を活用したり、年表を作成したりすることによって、資 料を活用し、表現する力を育成する。(資料活用の技能・表現) ○ 国家の仕組みが次第に整えられていったことについて、律令国家の確立・展開、摂関政治を通して 理解させる。(知識・理解) 4.学習計画及び評価計画(全7時間) 5.本時 平成20年 11月 14日(金)5校時 於 1年3組教室 (1)本時の主眼 ○藤原氏が権力を強めていった理由について、自分の考えを述べることができる。 (2)本時の仮説 時 おもな学習活動・内容 手立て・教師の支援 主な評価規準 1 ・ 2 平城京に住む貴族はどのよう な暮らしをしていたのか、調べ て、発表する。 ・図書室の本やインターネットを利 用して、食事・住居・服装のグルー プに分けて、調べさせる。 技・発表原稿を作成することが できる (レポート) 3 税の負担に苦しむ農民の生活 を理解する。 ・前時の貴族の生活と比較する。 ・当時の戸籍や「貧窮問答歌」の内 容を読み取らせる。 知・税の内容、農民への政策に ついて説明することができる。 (ワークシート) 4 律令政治の崩壊していく理由 を、平安京遷都や国司の悪政の 訴え」の資料などから考察す る。 ・平安京遷都の理由を、地図を活用 して考えさせる。 ・資料の内容から地方における政治 が乱れていたことを考えさせる。 思・資料などから律令制がうま くいかなくなったことを説明 することができる。 (ワークシート) 5 本 時 ・藤原氏が摂関政治を展開し、 権力を強めた理由について考 察する。 ・「藤原氏の系図」などの資料を読 み取り、自分の考えを述べさせる。 思・自分の考えをまとめること ができる。 (ワークシート) 6 ・三つの文化の違いや推移をこ れまでの学習を活用しながら 調べる。 ・それぞれの文化の特色が当時の政 治の状況にも大きく関わっていた ことを理解させる。 関・関心を持ち、意欲的に調べ る。 (レポート) 7 単元テストで学習内容の理解度を確認する。 ・自己採点をさせ、不正解の内容をやり直しさせる。 知・単元の内容がおおむね理解 できている。 (単元テスト) 藤原氏が摂関政治をおこない、権力を強めていった理由を考え、自分の意見を発表する学習の過 程において、今までの学習した内容をもとに、資料を活用したり、意見交換をしたりする中で、様々 な見方・考え方に触れることができるような授業展開を工夫すれば、自ら学び、考え、表現するこ とができるようになり、社会的思考力を高めることができる。
(3)過程 学習活動・内容 教師の支援 形態 配時 1.前時までの取り組みと本時の学習 の確認をする。 ・前時までに学習した事項の確認をする。 ・藤原道長が詠んだ歌を黒板に貼る。そこで藤原道 長がどのような思いで、この歌を詠んだのか、イメ ージさせる。 全 5 2.藤原氏について、小学校で習った こと、知っていることを挙げる。 3.資料A「藤原氏の系図」 B「平安時代の年表」 C「藤原氏の収入」 を見せ、気付いたことをワークシー トに書く。 4.個別に考えた意見を班の中で出し 合い、班の意見をまとめる。 5.藤原氏が摂関政治を行えた理由を、 班で話し合い、発表する。 ・教科書P.31の寝殿造の写真を見て、屋敷の広 さと学校の広さを比べる。そこから藤原氏が経済的 に豊かであったことに気付かせる。 ・資料の内容を簡単に説明する。 ・資料Aでは、藤原氏が天皇家と親戚関係にあった ことに気付かせる。 ・資料Bでは、他氏の排斥を行うことで、政治的に 優位に立ったことに気付かせる。 ・資料Cでは、役人としての収入の他に荘園からの 収入があったことに気付かせる。 【細目】 理由について、自分の考えを書くことができる。 《ワークシート》 ・①3.で気付いたことを元に、班で話し合う。 ・②班で話し合ったことを紙に書き、黒板に貼らせ て、発表する。 全 ↓ 個 班 全 5 10 10 15 6.次時の確認をする。 ・貴族が自分の土地を守るために、武士を置くよう になったことに触れ、次の時代への流れをつかませ る。 全 5 ◎ 藤原氏がなぜ強い権力をもつことができたのか、自分の考えを発表しよう。 基礎確認テスト 前時までに学習した重要語句の確認(3分) ○資料を見て、気付いたことを書いてみよう。 ○藤原氏が摂関政治をすすめることができたの はなぜでしょう。