第4学年◯組 国語科学習指導案
指導者 1 単元 物語の続きのお話をつくろう 「プラタナスの木」 2 単元観 本単元のねらいは、プラタナスの木に対する思いや公園に対する見方が変わったマーちんの変化につ いて、マーちんたちとおじいさんの会話や行動、マーちんたちとおじいさんの関係、役割、場面の様子 などを関係付けながら想像して読むことにある。 本教材「プラタナスの木」は、小学4年生の4人の仲間が、遊び場であるプラタナス公園でおじいさ んとの出会いを通して自然の生命力や偉大さ、大切さに気付き、これまで意識していなかった木に守ら れていることを感じる。さらに、マーちんたちは、台風によってプラタナスの木が切りかぶだけになっ たことに落ち込み、だまって考え込んでいたが、切りかぶの上に立つことで、木(自然)に支えられて いることを改めて感じ、元気を取りもどす話である。このように、本教材は、中心人物の気持ちの変化 やそのきっかけ、対象人物の役割をとらえやすい作品である。 本教材の特性として、以下の2点が挙げられる。 ◯ 第3場面は、マーちんが、おじいさんの話を台風という自然の驚異を通して実感する場面である。 台風の様子と台風が通りすぎたあとの森の様子とを対比して読むことで、木(自然)の生命力や偉大 さ、大切さをとらえることができる。さらに、「森全体を守り」「家だって守ってきた」の叙述は、第 2場面のおじいさんがマーちんたちを見守っている様子や「結」の場面へとつながり、第5場面のマ ーちんの気持ちの変化をとらえるための手がかりとすることができる。 ◯ 第5場面は、マーちんたちはプラタナスの切りかぶの上に立ち、木の幹や枝の代わりになることで、 ただの遊び場であった公園に対する見方が変化したことを読み取ることができる。この場面でのマー ちんの気持ちを読み取っていくことで、場面の移り変わりや人物同士の関係、場面の様子を関係付け ながら人物の気持ちの変化をとらえることができる。 本学級の児童は、第4学年での文学的な文章を「読むこと」の「白いぼうし」を扱った学習では、そ れぞれの場面での登場人物の行動や会話に即して中心人物の人柄を想像しながら読む経験をしている。 また、「一つの花」を扱った学習では、登場人物の性格や様子を把握し、場面の移り変わりとともに変 化する気持ちについて想像して読む経験をしている。さらに、「ごんぎつね」を扱った学習では、物語 の設定や中心人物の性格、境遇、場面の移り変わり、情景などを関係付けて、中心人物の変化を想像し ながら読む経験をしている。しかし、各場面の様子に気を付けながら場面と場面とを関係付けて読んだ り、対象人物の物語上での役割を考えながら中心人物の変化を読んだりすることができるまでには至っ ていない。 本単元の指導にあたっては、単元の初めは、学習問題をもつことができるように、これまでに学習し た物語の続きのお話のブックトークを聞き、感想を交流する。「続きのお話づくり」に興味をもったと ころで教材文に出会わせる。その後、続き話をつくりたいという意欲を喚起させた上で単元を設定する。 単元の終わりは、一人一人の感じ方や考え方の違いに気付くことができるように、教材文「プラタナ スの木」を読み深めたことを基に、続きのお話をつくる。その後、完成した続きのお話をグループで読 み合い、互いの感想を交流する活動を設定する。3 単元目標 ◯ 物語の続きのお話をつくるために、場面の様子や登場人物同士の関係、役割など、表現の細かい 点に注意しながら進んで読もうとしている。 【関心・意欲・態度】 ◯ プラタナスの木に対する思いや公園に対する見方が変わったマーちんの変化について、マーちん たちとおじいさんの会話や行動、マーちんたちとおじいさんの関係、役割、場面の様子などを関係 付けながら想像して読むことができる。 【読む能力】 ◯ 情景には、人物の考えたことや思ったことを表す働きや場面の様子を表す働きがあることに気付 くことができる。 【言語についての知識・理解・技能】 3 単元指導計画(総時間数10時間) 次 時 主な学習活動 主な発問 評価規準と評価方法 一 1 ・ 2 ・ 3 ・これまでに学習した物語の続きのお話 のブックトークを聞き、感想を交流する。 ・全文を通読し、物語の続きのお話をつ くる。 ・お話を読み合って感想を交流し、「物語 の続きのお話づくり」の見通しをもつ。 ・どんなところがおもし ろかったか。 ・どんな続きのお話をつ くるか。 ・つくった続きのお話は どうか。 ・「続きのお話」づくりに意欲を示し、 感想を交流している。 〔発言〕 ・進んで「続きのお話」をつくって いる。 〔ノート〕 ・物語の続きのお話づくりの見通し をもっている。 〔発言・ノート〕 二 4 ・マーちんたちの人物像や場面の様子に ついて話し合う。 ・マーちんが、プラタナ スの木に興味をもったの はいつか。 ・物語の設定とマーちんたちの人物 像、場面の様子をとらえている。 〔発言・ノート〕 5 ・おじいさんの人物像をとらえ、マーち んたちとの関係を話し合う。 ・おじいさんがやってき た理由は何か。 ・おじいさんの人物像やマーちんた ちとの関係をとらえている。 〔発言・ノート〕 6 ・マーちんたちのプラタナスの木に対す る思いの変化について話し合う。 ・マーちんたちは、変わ ったか。 ・マーちんたちの木に対する思いの 変化をとらえている。 〔発言・ノート〕 7 本 時 ・マーちんの公園に対する見方の変化に ついて話し合う。 ・おじいさんは、また、 公園にやってくるか。 ・マーちんの公園に対する見方の変 化をとらえている。 〔発言・ノート〕 8 ・物語の終わり方について話し合う。 ・この終わり方に賛成か、 反対か。 ・これまで読んできたことを根拠と して、物語の終わり方についての価 値を判断している。 〔発言・ノート〕 三 9 ・学習したことをもとに、続きのお話を つくる。 ・どんな続きのお話にす るか。 ・登場人物どうしの関係や場面の様 子をもとに、続きのお話をつくって いる。 〔ノート〕 マーちんの変化を読み、物語の続きのお話をつくろう
10 ・完成した「続きのお話」をグループで 読み合い、感想を交流する。 ・自分と友達の続き話は、 ど こ が ど の よ う に 違 う か。 ・互いの考えや感じ方の違いに気づ いている。 〔発言・ノート〕 4 本時指導のポイント (1)かく活動や話し合う活動における目的・観点・方法 台風の出来事や切りかぶの上に立った経験をしたマーちんの公園に対する見方の変化をとらえるこ とができるように、「おじいさんは、また、公園にやってくるか。」という二者択一の問いに対する立場 を明確にした話し合う活動を設定する。 (2)授業仮説 以下の手立てを講じれば、子どもは、台風の出来事や切りかぶの上に立った経験をしたマーちんの 公園に対する見方の変化をとらえることができるであろう。 ① 本時の問いをもつことができるように、おじいさんの挿絵を提示し、「おじいさんはやってこな いのでは」と発問する。 (問いづくり) ② 「やってくる」「やってこない」の立場を明確にし、叙述を根拠に自分の考えをつくることがで きるように、教材文シートにサイドラインを引き、付箋紙に考えを書き込む活動を設定する。 (思考づくり)【かく活動】 ③(1)自分の考えを明確にもつことができるように、グループで話し合う活動を設定する。その際、 ホワイトボードを使って、立場を明確にし、考えや根拠を話し合うようにする。 (2)「やってくる」「やってこない」の問いを解決し、マーちんの公園に対する見方の変化をと らえることができるように、5場面の挿絵を提示し、台風の出来事や切りかぶの上に立ったこ とを経験したマーちんに、おじいさんは、何を語ってくれるかを問う。 (思考づくり)【話し合う活動】 目 的 観 点 方 法 かく活動 「おじいさんは、また、公 園にやってくるか」を話し 合うときに説明する ため に 「おじいさんは、また、 公園にやってくるか」と いう問いに対する ・自分の立場 ・根拠となる叙述 ・立場の選択 ・立場と関連する叙述の 取り出し ・理由付け 話し合う活動 「おじいさんは、また、公 園にやってくるか」を解決 するために ・明確にした立場 ・登場人物同士の関係 ・登場人物の役割 ・場面の様子 ・2つの考えの比較 ・叙述や挿絵を根拠にし た発言
5 本時 平成◯年◯月◯日(◯曜日) ◯:◯~◯:◯ 於:4年◯組教室 (1)主眼 「おじいさんは、また、公園にやってくるか。」について、登場人物同士の関係や場面の様子に 基づいて話し合う活動を通して、台風の出来事や切りかぶの上に立った経験をしたマーちんの公園 に対する見方の変化をとらえることができるようにする。 (2)展開 学習活動 主な発問と反応 指導上の留意点と評価(※) 1 前時までの学習活動をふり返り、 本時学習のめあてを確認する。 2 おじいさんは、また、公園にやっ て く るか につ いて の 考え を 話し 合 う。 (1)考えを話し合う。 (2)再度、自分の考えをつくる。 (3)全体で考えを話し合う。 3 マーちんの変化について、話し合 う。 4 本時学習をまとめる。 ・おじいさんは、どん な人か。 ・春になると、おじい さんは、また、プラタ ナス公園にやってくる か。 ・おじいさんは、何を 語ってくれるか。 ◯ 本時の問いをもつことがで きるように、おじいさんの挿 絵を提示し、「おじいさんはや ってこないのでは」と発問す る。 【話し合う活動】 ◯ 自分の考えを明確にもつこ とができるように、グループ で話し合う活動を設定する。 その際、ホワイトボードを使 って、立場を明確にし、考え を話し合うようにする。 【かく活動】 ◯ 再度、自分の考えをつくる ことができるように、教材文 シ ー ト に サ イ ド ラ イ ン を 引 き、考えを付箋紙に書き込む ようにする。 【話し合う活動】 ◯ マーちんの公園に対する見 方の変化に着目することがで きるように、マーちんの変化 につながる考えをもった児童 を意図的に指名し、考えを板 書する。 ○ マーちんの公園に対する見 方の変化をとらえることがで きるように、5場面の挿絵を 提示し、台風の出来事や切り かぶの上に立ったことを経験 したマーちんに、おじいさん は、何を語ってくれるかを問 う。 【かく活動】 ◯ 自分の考えをまとめること ができるように、キーワード となる語や文を強調して板書 する。 ※ 叙述を根拠として、マーち んの公園に対する見方の変化 をとらえている。 〔発言・記述〕 〈やってくる。〉 マーちんは、プラタナスの木が切りかぶだけになっても、根にささえら れていることや守られていることに気づき、公園を守っていこうと思いま した。 ※〈やってこない。〉場合も、マーちんの公園に対する見方の変化を記述で きていれば可。 不思議な人です。それに、マーちんたちに、木の大切さを伝え にきた人です。 やってこないと思います。おじいさんは、マーちんたちに木の 大切さなどを伝えました。だから、もう、おじいさんの役わりは 終わったと思うからです。 台風の出来事や切りかぶの上に立ったことを経験したマーちん に、おじいさんは、何を語ってくれるかな? おじいさんは、また、公園にやってくるか。 やってくると思います。マーちんは、「春になれば、おじいさ んにも会える。」という思いをもっているからです。おじいさん も、マーちんたちにいろいろなことを伝えたいと思うからです。 やってくると思います。最初、おじいさんは、マーちんたちに 木の大切さを伝えに来ました。プラタナスの木の代わりになった マーちんたちに、まだ伝えたいことがあると思うからです。 「プラタナス公園を守っていこうとしてくれて、ありがとう。 これからも、木を大切にしてね。」だと思います。 「プラタナスの木が切りかぶだけになっても、みんなのことを ささえていることによく気づいたね。」だと思います。