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IRUCAA@TDC : №1:ヒト胎生期における大殿筋,大腿二頭筋および腸脛靭帯に関する発生形態

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№1:ヒト胎生期における大殿筋,大腿二頭筋および腸

脛靭帯に関する発生形態

Author(s)

白石, 康博; 山本, 将仁; 廣内, 英智; 森田, 純晴; 小

髙, 研人; 松永, 智; 阿部, 伸一

Journal

歯科学報, 117(5): 410-410

URL

http://hdl.handle.net/10130/4393

Right

Description

(2)

410 学 会 講 演 抄 録

№1:ヒト胎生期における大殿筋,大腿二頭筋および腸脛靭帯に関する発生形態

白石康博,山本将仁,廣内英智,森田純晴,小髙研人,松永 智,阿部伸一(東歯大・解剖) 目的:大殿筋は大腿部外側の厚い筋膜である腸脛靭 帯に強く付着し,歩行時における股関節の外方向の 力に対する維持・安定に働く。この大殿筋と大腿部 の伸筋である大腿二頭筋は,独立した2つの筋とし て定義されているが,発生学的研究から,ヒトの大 殿筋と大腿二頭筋は一塊の筋原基からなると報告が ある。しかし,これら両筋と腸脛靭帯との形態学的 関連を含めた発生形態学的研究はなく,不明な点が ある。そこで今回,ヒト発生過程における大殿筋, 大腿二頭筋そして腸脛靭帯の形態形成について検索 を行った。また,ヒト以外の霊長類では大殿筋と大 腿二頭筋は癒合しており,ヒトのみが獲得したこの 構造に関する進化人類学的考察を試みた。 方法:観察材料は,コンプレテンセ大学(スペイ ン)に献体された胎生7-10週齢の15体ヒト胚子お よび胎児とした。10%ホルマリン溶液により固定 後,50%エタノール溶液で3か月以上保存した。殿 部および大腿部を摘出後,通法に従いパラフィン 包埋を行った。そして5-10µm にて薄切切片作製 後,各種染色を施し経時的に顕微鏡下にて観察を 行った。また筋原性ならびに中枢神経系原基細胞に 陽性を示す抗 Nestin 抗体を用いた免疫組織化学的 染色を行った。 結果および考察:胎生7週齢において,Nestin は 未分化な大殿筋と大腿二頭筋にすでに発現してお り,これら両筋は非常に近接していた。胎生8週齢 になると,大殿筋原基の下部に Nestin 陽性の小さ な筋原基が出現し,この結果から,大殿筋の上部は 早期に出現し,下部は小さな筋原基として遅れて発 生することが確認できた。胎生9週齢では,Nestin 陽性の大殿筋の上・下部の間に腱性組織が出現し, これらを繋いでいた。胎生10週齢では,より発達し た腱性のバンドにより大殿筋の上・下部は連続して いた。このバンドは将来の腸脛靭帯である事が示唆 された。今回の結果より,ヒト以外の霊長類とは異 なる腸脛靭帯と大殿筋の複合体の出現によりヒトは 4肢性から2肢性へと進化し,永続的な直立姿勢を 獲得したと考えられた。

№2:ヒト胎生期における耳神経節と翼口蓋神経節に関する発生形態学的研究

石束 叡,山本将仁,永倉遼太郎,廣内英智,森田純晴,阿部伸一(東歯大・解剖) 目的:下顎神経および上顎神経にそれぞれ付属する 耳神経節と翼口蓋神経節について,形態学的研究と して両者をつなぐ神経の存在などが報告されてい る。しかしながら,発生形態学的な研究は少なく不 明な点がある。一方両神経節が近接するヒトの蝶形 骨大翼に関しては,胎生初期に軟骨と膜性骨から発 生し,特にその軟骨成分である側頭翼軟骨,底蝶形 軟骨が独立して発生した後に結合して形成される事 など,詳細な報告がみられる。我々は耳神経節と翼 口蓋神経節の形態形成が周囲骨の形成過程と何らか の関係があるのではないかと考え,両者の発生形態 学的な検索を試みた。 方法:観察材料は,コンプレテンセ大学(スペイ ン)に献体された胎生6-15週の20体ヒト胚子およ び胎児とした。関心領域を摘出後,通法に従いパラ フィン包埋を行い,7-25µm で薄切切片を作製し た。H-E,azan,azocarmine 染色を施し,形態形成 の経時的変化を観察した。 結果および考察:胎生6週前期において,耳神経節 と翼口蓋神経節および側頭翼軟骨はすべて,上顎静 脈,下顎神経,第一咽頭嚢および内頸動脈によって 画された単一の未分化細胞塊として観察された。こ の結果は神経堤の分化に関する最近の知見と一致し ていた。すなわち,腱細胞および軟骨細胞が単一の 多能性細胞集団から分化しているとの報告がある が,軟骨および神経節もまた,単一の原基から発達 していると考えられた。胎生6週後期になると両神 経節は識別可能になったが,側頭翼軟骨の上部で連 続性を保っており,その連続部は一時的に側頭翼軟 骨に生じた突起を取り囲んでいた。胎生7週におい て側頭翼軟骨の突起はその大きさを減じ,それに伴 うようにして神経節間の連続性は消失していた。し かしながら,これと同時期に神経節間をつなぐ新た な神経が出現し,経時的にその長さは伸長していっ た。これらの結果から,耳神経節と翼口蓋神経節の 分離は,側頭翼軟骨の形態形成と重要な関連がある 事が示唆された。 ― 52 ―

参照

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