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大学男子陸上競技選手における筋力の種目別比較

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Academic year: 2022

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全文

(1)

大学男子陸上競技選手における筋力の種目別比較

著者 岡島 喜信, 出村 慎一, 南 雅樹, 松沢 甚三郎, 宮 口 尚義, 菅野 紀昭

雑誌名 サーキュラー = circular

巻 59

ページ 49‑57

発行年 1998‑01‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/29358

(2)

CIRCULAR59:49-57,1998 49

大学男子陸上競技選手における筋力の種目別比較

岡島喜信')

松沢甚三郎幻

出村慎一2)

宮口尚義2)

南雅樹3)

菅野紀昭5)

Conlp翅risonbetweeneventlsofnMHscularstren窪th inuniversityHna1etr麺ckanjfield団t]iBietes

ShinichiDEMURA2 MasakiMINAMI3

HisayoshiMIYAGUCHI2NoriakiSUGANO5

YoshinobuOKAJIMAl JinzaburoMATSUZAWA4

Abstract

Thepulposeofthepresentstudywastodcterminecharacteristicsofmuscularstrength ofathletesineacheventofuniversitymaletrackandfieldTWelvetestsrcpresenting muscularstrengthofvariousbodypartswereselectedandwereadministeredto464

athletes(meanage:201years).FactoranalysiswasappliedtothecorTelation

matrixconsistingoftwelvevariables、Analysisofvariance(ANOVA)wasusedto comparemeanfactorscoresbetweenallgroups・Incascsignificantdifferenceswere fOund,multiplecomparisontestsusingposthocproceduresbyScheffeweredone

ThemainfindingscanbesummarizedasfOllows:

1)fivefactorsextractedwcreinterpretedas:staticmuscularstrengthof shouldersandarms(F1),repetitivepoweroflowlimbs(F2),dynamicmuscular cnduranceoftrunkandupperlimbs(F3),staticmuscularstrengthoflowlimbsand trunk(F4),andexplosivestrengthoflowlimbs(F5).

2)thrower-groupwassuperiorinwholestaticstrengthtotheothergroups,

jumper-groupshowedsuperiorinexplosivestrcngthoflowlimbs,andshort-distance mnnergroupindicatedalSosuperiorabilitiesregardingpoweroflowerlimbs、

3)middleandlOngdistancerunnergroupsweretotallyinferiorinvarious

strcngths、Fromtheabove-obtainedresults,itwasinferredthattrackandfieldathletes havedifferentmuscularstrengthcharacteristicsaccordingtotheeventJ

Keywords:universitymale,trackandfieldathletes,muscularstrengthfactoranalysis,eventdifferent

12345 1JJ1J

福井工業大学 金沢大学教行学部 金沢美術工芸大学 福井医科大学 敦賀短期大学

lノMEHj肋卯e応jリq/ZWz"ology

2凡cuJlリq/EZmcqrjo〃Ktz"αzQwaUz〃e応j〃

3KZz'mzawaCol/egeq/Ar' 4.〃〃jM2dicalscノiooノ 5.7MrⅡgα血"jorCollege

(3)

岡島喜信ほか

50

2.テスト項目及び方法

本研究では陸上競技の各種目の皿lib成就に関 与が高く,また身体各部の筋力を代表すると考 えられる次の12テスト[①握力(右),②握力 (左),③背筋力④両腕力(押),⑤肩腕力(引),⑥ 脚筋力(伸展),⑦脚筋力(屈曲),③垂直跳,⑨立 幅眺⑩上体起こし,⑪腕立て伏せ,⑫反復全カ

ペダリング(RepetitiveMaximalPedaling:RMP)]

を選択した.これらは従来より信頼性,妥当性 が高いテスト項目として報告されているIll7).

⑥'⑦,⑩,⑪の測定方法は,出村らいや岡島 ら'819211)の方法に従って実施した.⑫はエネ ルギー代謝の点から,無酸素性パワーテストと して広く利用されている'5).本研究では,下 肢筋群が肋貝される蚊大筋パワーの持続的な発 押能力を評価するテストとして選択した.握力 は左右の平均値を代表値とした.上述の3~12 に握力(左右の平均値)と体重当たりのRMPを 加えた12変11tを解析に用いた.なお,資料は1989 年から1992年の4年間,及び1994年から1996年 の3年間の計7年間に渡って収集した.

1.緒言

陸上競技は走・跳・投と人間の蚊も基本的な iⅢlibから各利目が)1M成され,蕊求されるパフォ ーマンスは速さ,高さ,そして距離と利目によ って異なる.その特徴として,技術的要因より も身体的要因がパフォーマンスに大きく関与す るスポーツ競技と言われているIL特に,短距 離走の加速局面,跳蹄種目の踏切局面及び投郷

1ili目のリリース(投榔物の振り切り)局而など は,絶対的な筋力や燃発的なパワーの大きさが

競技力に形碑すると報告されている7.16)Jまた,

陸上競技の、lib様式はiiiⅡ目によって大きく異な

り,利用される主(リリ1筋,筋力の発jlll様式及び発

押速度は,利目あるいは競技力によって異なる ことが指摘されている11122).このため,近年 では,筋力の評価を目的とした各和トレーニン グ機器や測定機器が|)}l発され,各和目のパフォ ーマンスと関述づけた筋力の指MHなども報告,

利用されて始めている612).しかし,陸上競技 選手の筋力特性に関しては十分に検討されてい るとは言えない.筋力の柵成因子及びその和目 別特』性を明らかにすることは,各lili目のトレー ニング方法やパフォーマンスの向上のために有 益と考えられる.

本研究の目的は大学男子陸上競技選手の種目 別筋力特性を明らかにすることである

Ⅱ研究方法

3.資料の解析方法

各変Illのiiill目別平均値及び標準偏差を典出し 一要因分散分析を行った.分散の同質性が保jl[

されない場合には,Welchの方法を利用したL 有意な種目群差が認められた場合には,Schcfk

法による対比較及び線型比較による多坐比較|iii 定を行ったい.次に,大学男子陸上競技選手に

おける筋力の因子柵造を明らかにするために

変11(問の相関行列に因子分析法を適用した」kl 子の抽出には,主因子解,NormaWarimaxiAW による直交回転を施した.因子数は固有値,命 分散に対する貢献度,因子の解釈,等を考川(し て決定した'4).各被験者の因子得点を完全椎 定法によって求めた後,各群の平均因子得点を 算出し,-要因分散分析及び多重比較検定を行 った.なお,本研究の有意水準は5%とした.

1.被験者

被験者は,4年以上の陸上競技経験を有し,

日本学生対校選手権大会あるいは日本選手権大 会の出場選手(内優勝者1名)を含む競技レベ ルの高い大学男子陸上競技選手464名であった

(平均年齢,身長,体重及び胸囲はそれぞれ20.1

±097歳,1727±5.77Cln,65.3±9.25kg,89.6±

6.10cm).被験者は専門種目毎に5群に分類し た.被験者の種目別内訳は,短距離118名(G1),

中距離72名(G2),長距離127名(G3),跳躍68名

(G4),投榔79名(G5)であった. Ⅲ、結果

1.各筋力変風の籾目別比較

表1は,12変量における群別の基礎統計Ⅲ

(4)

表1各変量における全体,種目別の基礎統計量,分散分析及び多重比較検定の結果

G1(134)

Mean SD短距塞

G2(57)

中距蓬

G3(115) G4(78) 跳躍

G5(75)

投竃

分散分析

F-値

多重比較検定(Sche脆法)

NC変'0t名[単位] 長距鍵 (1)対比較 (2)線型比較

握力[kg]

背筋力[kg]

脚筋力・伸展[kg]

脚筋力・屈曲[kg]

48.8 148.9 41.2 38.2

24019396

●●●●7999

50.7 1526 30.6 26.6

45.5 134.0 27.3 249

42.5 126.2 25.0 226

49.4 154.3 30.0 27.2

57.0 1827 33.9 30.5

G5>GLG4>G2>G3 G5>GLG4>G2>G3 G5>GLG4>G2>G3 G5>GLG2,G3,G4 G4>G2,G3GDG3 G5>GLG4>G2>G3 G5>GLG4>G2>G3 G4>G1、G5>G2>G3 G4>GLG5>G2>G3

汁椛廻州繭斤灘勲賎冊行跡可が欝廿S藝血望汗澪

81.96**

78.45**

30.56**

24.24**

Gb>GI>Ga Gb>G1>Ga Gb>GI>Gu Gb>GI>仏

234

肩腕力・押{kg]

肩腕力・弓I[kg)

垂直跳[cm]

立幅跳[cm]

上体起こし[回]

腕立て伏せ[回]

反復全カペダリング[W]

反復全カペダリング/w[W/kg]

10 11 12

29.2 26.2 61.9 42.2 45.6 43.8 919.3 140

6.54 6.12 9.09 23.47 12.95 5.99 184.92 1.89

41.7 39.0 65.7 252.4 45.0 44.6 980.1 15.0

37.5 34.0 58.4 229.7 42.5 41.1 848.6 13.5

36.6 32.1 53.3 219.2 42.9 47.1 746.0 128

41.8 40.1 68.1 2622 44.8 47.4 944.1 147

49.2 47.6 64.2 2481 427 46.4 1097.6 13.7

21.85**

45.18**

7812**

96.15**

0.87 13.93**

91.64**

30.26**

Gb>GDGa Gb>G1>GiI GLGb>Ga GLGb>G3

G3,G4,G5>GDG2 G5>GLG4>G2>G3 GLG4>G2,G5>G3

GLGb>Ga GLGb>Ga

注)Meam:平均値,SD標準偏差,握力は左右の平均を代表値として採用.G1~G5の()は被壁者数.変量Nol2の/Wは体重当たりの相対値.

Ga:G2とG3の合併群(中・長距雛群),Gb:G4とG5の合併群(フィールド種目群).**:p<001,多重比較検定:G5>GLG4>G2>G3は G5が他の4群より,GLG4がG2より,G2がG3よりも有意に高いことを示す

、』

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参照

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