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新幹線用ノーズ可動クロッシングのき裂進展特性の一考察

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑121. 新幹線用ノーズ可動クロッシングのき裂進展特性の一考察. 1.はじめに. 鉄道総合技術研究所. 正会員 ○吉野 哲也. 鉄道総合技術研究所. 正会員. 片岡 宏夫. 鉄道総合技術研究所. 正会員. 細田. 充. 2.2 測定結果. 新幹線用ノーズ可動クロッシングの検査には労力. 本試験において車両通過時の平均速度は 260km/h,. を要するため,効率的な傷の検知手法が求められて. 平均輪重は 59.7kN であり,可動レールの底部曲げ応. いるが,そのためには傷の大きさと残存寿命の関係. 力の最大値は,第2ロッド近傍部が 22N/mm2,断面. を把握する必要がある.. 変化部が 95 N/mm2 となった.応力の測定結果を図2. そこで本報告では,営業線に敷設されたノーズ可. に示す.第2ロッド近傍部において軌間内外および. 動クロッシングの発生応力を測定し,その結果を基. 先端からの距離による応力の差はほとんどなかった. にき裂進展試験を実施し,得たき裂の進展結果に対. のに対し,断面変化部は軌間内外に発生する応力の. する考察を述べる.評価対象は,可動レールの折損. 差が大きく,後端の軌間外側では負の値となってい. による危険性の検討および過去に起きた傷の発生履. た.第2ロッド近傍部の応力が一般軌道のレールに. 歴の調査結果から,図1のとおり可動レールの第2. 発生する応力と比較すると小さいが,これは構造上,. ロッド近傍部と断面変化部とした.. ウィングレールと可動レールに荷重が分散されたた めと推定される.. 第2ロッド近傍部. 最大値. 断面変化部. 応力(N/mm2 ). 図1 可動レール全体図 2.列車通過時の発生応力の測定 2.1 測定概要 交換直後の 18 番分岐器のノーズ可動クロッシング について,列車走行時の底部曲げ応力および輪重を 測定した.測定位置を図2に示す.ひずみゲージの. K1 K2 K3 K4 D1 D2 D3 D4 断面変化部 第2ロッド近傍部 測点. 図2 K2 K1. 1440 8940 先端. mm) 後端. ノーズ可動クロッシングの応力測定結果. 3.き裂進展特性の評価 3.1 試験概要 第2ロッド近傍部および断面変化部のき裂進展特. K3 290. m-3σ. -50. 定とした. (単位. m+3σ. 0. 車の進行方向は対向であり,基準線側の走行時の測. K4. 最小値. 50. 貼り付け高さは,底面より 15mm の位置とした.列. 先端. 平均値m. 100. 性を評価するため,き裂進展試験を実施した.試験. (a)第2ロッド近傍部 150 D4. は3点曲げとし,支点間隔は 1800mm とした.試験 に使用する供試体は,図3に示すように可動レール. D2. 底部に人工傷を加工したものである.荷重は,あら D1. D3. かじめ人工傷が無い状態で静的載荷試験を行い,加 ひずみゲージ. (b)断面変化部. 図1 応力測定位置. 速試験とするため,第2ロッド近傍部に 120N/mm2, 断面変化部で 200N/mm2 の応力が発生するように設. キーワード ノーズ可動クロッシング,高マンガン鋳鋼,き裂進展 連絡先 〒185-8540 東京都国分寺市光町 2-8-38. (公財) 鉄道総合技術研究所 軌道技術研究部(軌道構造) TEL042-573-7275. ‑241‑.

(2) 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑121. 荷重. 荷重. 未破断箇所. エナメル線 人工傷先端から 70 ㎜の範囲を測定. 15mm. 人工傷 クラックゲージ. 人工傷. 側面図 (a)第2ロッド近傍部. 断面図. き裂. 図5. 荷重. き裂進展試験後の状況(第2ロッド近傍部). 人工傷. ここで第2ロッド近傍部の試験結果を,矩形断面. 荷重. の梁に曲げが作用するときの理論値と比較する.人. 15mm. エナメル線 クラックゲージ. 工傷から長さ 2.5mm(底面からのき裂長さ 17.5mm) のき裂について有効応力拡大係数範囲 ΔKeff を理論. 人工傷 断面図. 上面図 (b)断面変化部. 式(1)1)から求め,既往の研究において示されてい る高マンガン鋳鋼の疲労き裂進展速度と有効応力拡. 図3 き裂進展測定状況. 大係数範囲 ΔKeff の関係 2)を参考にして進展速度を. 定した.また,人工傷の直上には 5mm 幅のクラック. 求めた.. K eff =σ πa  F ( ). ゲージを貼り付け,それより頭部側についてはき裂 が進展する方向が不明であるため, エナメル線をレ. (1). ただし, a :き裂長さ. ール長手方向に約 200mm の長さで 8 本貼り付け,ク. σ:底面の曲げ応力. F ( ):き裂長さと梁の断面寸法に依存する係数. ラックゲージを含め人工傷先端から 70mm の範囲の. 計算の結果,ΔKeff は 26.9MPa・m 1/2 となり,き裂. 測定を行った.. 進展速度は 3.0×10-4mm/cycle 程度となった.一方で 本試験のき裂進展速度は 5.6×10-4mm/cycle であり,. 3.2 試験結果 図4に試験結果を示す.また,試験後の第2ロッ. 差異はあるが補正を行うことにより理論式を活用し. ド近傍部の状態を図5に示す.上述の手法によりき. てき裂進展速度を簡易に推定する見通しを得た.. 裂の進展状況を明確に捉えることができた.き裂は どちらも底部から腹部に達すると進展速度が増大す. 4.おわりに. る傾向にあるが,レール高さの半分まで進展しても. ノーズ可動クロッシングのき裂進展試験方法を考. 急速な破断には至らなかった.これは,高マンガン. 案し,今回試験を行った部位については,き裂が進. 鋳鋼が高いじん性と延性を有するためと考えられる.. 展しても急速な破断に至らないことを確認した.ま. 人工傷先端からのき裂長さ(mm). た,き裂進展速度については,今後も試験数を増や 断面変化部. 第2ロッド近傍部. して検討する予定である.最後に,本試験の実施に. 80. あたり多大なる協力を頂いた,西日本旅客鉄道株式 60. 会社の関係各位に感謝の意を表す.. 40. 参考文献 20. 1)S.AOKI 他,STRESS INTENSITY FACTORS HANDBOOK , VOL1, P13(1987). 0. 0. 20. 40. 60. 2)柏谷賢治ほか,高マンガンオーステナイト鋳鋼の疲労き裂. 繰返し載荷回数(×103 ). 進展挙動と X 線フラクトグラフィ,材料,VOL49,. 図4 き裂進展速度. PP722-734(2000). ‑242‑.

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