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終点方縦曲線

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅵ‑556. 高速分岐器の乗り心地改善 東日本旅客鉄道株式会社. 正会員 ○沖津 圭佑. 東日本旅客鉄道株式会社. 正会員. 坂本 洋介. 東日本旅客鉄道株式会社 1.はじめに. 小林 祥. 終点方縦曲線. 分岐器. 東北新幹線は 2012 年 3 月に 320km/h へ速度向上を 控え、これまで以上に高品質な乗り心地管理が求め られる。過去の速度向上から長波長整備を導入し乗. 上下動揺. 左右動揺. り心地の向上が図られているが、繰り返し修繕を要 する箇所も存在する。. 図‐2 FFT 解析結果(施工前). そこで本論文では、このような特徴的な箇所の一. さらに分岐器内で発生している左右動揺を分析す. つであるバラスト区間の高速分岐器敷設箇所におけ. る為、軌道検測車にて定期的に検測される軌道に加. る乗り心地改善の取り組みを目的とする。. わる輪重、横圧を確認した(図-3)。 ②. ③. 加速度(g). ①. 左右・上下動揺の比較を図‐1 に示す。対象箇所はバ ラスト軌道で、12‰の勾配に分岐器が敷設され、勾. ポイント部. リード部. クロッシング部. 輪重(t). 対象箇所の縦断線形と軌道検測車チャートによる. 横圧(t). 2.高速分岐器敷設箇所概要. 配区間の前後には R=15000m の縦曲線が挿入されて いる(台帳諸元)。軌道変位が整備目標値以内であるが、. 図-3 軸箱加速度. 動揺値が大きく、分岐器内にて左右動揺が顕著に見 られる。. 輪重の減衰が約 30m 毎に確認される。レール乗り 移り箇所の横圧が増加傾向であることも確認出来る。. そこで、分岐器内と終点方縦曲線区間に対して、. FFT 解析の波長とも相関が取れ、分析結果を基に分岐. FFT 解析を用い、揺れに起因する波長成分を調べた. 器内及び縦曲線区間について、現場調査を実施した。. (図‐2)。分岐内に発生する左右動揺については、λ. (1)分岐器内. ≒30m、縦曲線区間の上下動揺についてはλ≒120m. 現場調査から、分岐器先端部に止め金具の隙間が. にピークが確認出来た。これにより左右動揺は材料. 10m 程度の範囲で最大で 2.7 ㎜見られた。 この隙間が. 状態、上下動揺は縦曲線が起因として考えた。. 図‐3‐①の横圧増大につながる要因と考えた。 分岐器内の一部にレール偏摩耗が確認でき図‐3 ‐②の横圧増加へ起因している可能性がある。この 偏摩耗が 20m 前後の延長で交互に発生していること から、FFT 解析の結果と近似する。 また、図‐3‐③のリード部とクロッシング部の境 は木マクラギと合成マクラギと異なり、軌きょう剛 性が異なる。現在、移動防止杭で変位の発生は抑制 されている。 上記は検測車の軌道変位(10m・40m 弦)では捉える. 図‐1 縦断線形及び軌道検測車チャート. ことが困難で、FFT 解析の信頼性が確認出来た。. キーワード 分岐器 乗り心地 縦曲線 連絡先. 〒330-0852 埼玉県さいたま市大宮区大成町 3-125 東日本. ‑1111‑. TEL048-666-1449.

(2) 土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅵ‑556. (2)縦曲線区間. FFT 解析ではλ≒120m の波長が上下動揺の要因と. 絶対線形を正確に把握する為、レール面における. なっており、R=15000m から R=16000m へ計画線を引. レベル測量を実施した。建設時の台帳線形比較を図. く際にも 120m の延長の中で、大きな波長が確認出来、. ‐4 に示す。長年の施工にて線形の変化が発生してい. 動揺の要因になっていると考えられる。. ると考えられる。縦曲線区間の切線長が約 110m とな り、FFT 解析の波長に近似することがわかった。 P45. 標高. 4000 3000 2000 1000. 33%(線形要因:波長要因=2:8)の動揺値改善が確認 できた。今後の速度向上を見据え計画的に縦曲線の. 6000 5000. 施工では計画線通りに曲率を整正した事により約. 1分. 岐器. 現場線形 ・勾配13.3‰ ・勾配変更点IP:51k502m ・縦曲線半径R≒16,000m. 0 51k200m. 51k300m. 現場線形. 台帳線形 ・勾配12‰ ・勾配変更点IP:51k498m ・縦曲線半径R=15,000m. 51k400m. 拡大と取り付け延長の延伸を実施していく。. 台帳線形. 列車進入方向. 51k500m. 51k600m. 51k700m. 図‐4 現在の現場線形と台帳線形の把握 図‐6 機械施工計画線 3.対策の検討と実施. これらの対策を施し、営業列車にて FFT 解析を実. (1)分岐器内. 施したところ、材料要因による左右動揺λ≒30m、縦. 動的軌間拡大対策として止め金具の隙間を調整し 隙間を解消した。レール偏摩耗はゲージコーナー側. 曲線要因による上下動揺λ≒120m の波長帯の低減 が確認出来た(図‐7)。. に発生しており、レール削正では除去困難であった. 分岐器. 終点方縦曲線. 左右動揺. 上下動揺. ので材料交換を実施した(図‐5)。 前述の対策を実施し効果の確認を行った。止め金 具の隙間を解消後、軌道検測車の軌間変位に改善は 確認できず左右動揺も解消には至らなかった。 材料交換では、軌道変位に変化は見られなかった. 図‐7 FFT 解析結果(施工後). が左右動揺に約 20%の改善が見られ、偏摩耗の除去 が動揺低減につながった事が分かった。. 4.まとめ 今回、FFT 解析を用い乗り心地に影響する波長へ アプローチが出来たと考える。従来の軌道変位管理 では捉えることが極めて困難であったが、列車動揺 から算出されるデータを用いる事で乗り心地向上に. 図‐5 対策箇所. つなげることが出来た。. (2)縦曲線区間. 引き続き、対象箇所の左右動揺要因となるマクラ. 絶対基準による縦曲線の曲率整正を実施した。縦. ギ種別が異なり軌きょう剛性が変化する箇所につい. 曲線半径の整備はスラブ軌道にて実績はあるものの、. ては合成マクラギ化を実施し、上下動揺要因となる. バラスト軌道では初の試みとなる。対象箇所の勾配. 縦曲線区間については縦曲線半径拡大を講じ、さら. は 12‰であることから理想とする縦曲線半径に拡大. なる乗り心地向上を図る。. するには 300 ㎜程度の扛上量が必要となる。. 取り組みから FFT 解析を用いた整備に一定の効果. その為、中長期計画にて機械を用いた施工にて対. が得られたと考える。今後、軌道変位では捉えるこ. 応を行う事とし、第一段階として局所的に乱れた曲. との出来ない列車動揺に対しての分析及び評価ツー. 率の整正を実施した。. ルとして使用していく。. レベル測量結果を基にし、計画線を決定し扛上量 を算出、施工を実施した(図‐6)。. 今後も、継続的な乗り心地向上への管理を行い、 高品質な軌道を提供していく。. ‑1112‑.

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