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道路橋一付属構造物系の レベル1地 震動に対する応答評価

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Academic year: 2022

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(1)土木学会. 応 用 力 学 論 文 集Vbl.11,pp.1039‑1046(2008年8月). 道路橋一付属構造物系の レベル1地 震動に対する応答評価 Dynamic response of highway bridge - lighting pole system for level 1 earthquake 伊 津 野 和 行*・ 津 島 佑 一 郎**・ 飯 田. 毅**・ 河 野 健 二****. KazuyukiIzuno,YuichiroTsushima,TakeshiIidaand KenjiKawano *工 博 立 命 館 大 学 教 授. 理 工 学部 都 市 シ ス テ ム 工学 科(〒525‑8577草. **工 修 大 鉄 工業 株 式 会 社(〒532‑8532大 ***工 博 ****工 博. 大阪産業大学教授 鹿児 島大学教授. 津 市 野 路 東1‑1‑1). 阪 市淀 川 区宮 原4‑4‑4‑4)研 究 当時 立 命 館 大 学 院 生 工学 部(〒574‑8530大. 工 学部(〒890. ‑0065鹿. 東 市 中垣 内3‑1‑1). 児島 市郡 元1‑2140). Secondary systems of the highway bridges such as lighting poles and information poles should resist the level-1 earthquake to acquire the serviceability of the traffic lifeline. This paper studied the bridge-lightingpole interaction during the level-1 earthquake using a precise FEM model. First, the modal analysis showed that the opening at the middle of the pole to house the electric device inside the pole reduced the twisting stiffness of the pole. Then, the earthquake response analysis showed that the precise FEM model verified the stress concentration at the opening corner. The response of the lighting pole was amplified more than 10 times because of the resonance with the bridge. Further, the effect of the mass ratio of the lightingpole and the bridge was evaluated using a two-degree-of-freedom system. Key Words: lightingpole, interaction eigenvalue analysis, effectivemass キーヮー ド:照 明柱,相 互作用,固 有値. 1.は. 解. 析,有効質 量. て,道 路橋 との動 的相互作 用 を明 らかに した上で,レ ベ. じめ に. ル1地 震動 に対す る設計 の重要 性を認識す るこ とが,ラ 現在,道 路橋 の耐 震設計 では,非 常 に希 に発 生す る大 地 震(レベル2地 震動)に 対す る性能 が重視 されて い る. しか し,道 路橋 の付属構 造物 であ る照明柱や標 識 柱に と っては,橋梁 の耐用年間 に発 生す る可能 性が高い地震(レ ベル1地 震動)に 対す る挙動 を考 え るこ とも重要で ある. 道 路橋 にお け る付属構 造物 の役割 は道路状 況,交 通状 況 を把 握 し,道 路交通 を安全,円 滑に流す とい うこ とで あ る.道 路橋 が橋脚 の崩壊 や橋桁 の落下 な どで通行止 め と. イ フ ライ ン としての道路網 全体の耐 震性 を向上 させ る第 一歩 だ と考 える. 道 路橋の付属構 造物 につ いて の研 究は,自 動 車交通 に よる走行荷重や風 荷重 によ る振動 と疲 労 に関す るものが 多 い.小 塩 らは5),支 承の ゴム支承 化や3径 間連続化 な どを行 った橋梁 の構造改変 が付属構造 物 に与 え る影響や. な り,車 両の通行 が不 能な場 合には付属構 造物 は全 く無. 供用化 での付属構 造物 の疲 労耐久性 につい て検 討 してい る.井 舎 らは6),標 識柱 の振動 要因 に関 して数値 シ ミュ レー シ ョンを実施 して いる.ま た,海 老澤 らは 力,走 行. 用 な もの になって しま うが,道 路橋 に損傷 がな く,車 両 の通行が可能 な場 合には付属構造 物は倒壊す るこ とを避. 荷重 に起因す る路面振動 を入 力波 とす る時刻歴 応答解 析 を行 い,照 明柱 の振動挙動 予測 の検討 を してい る.建 部. け,か つ標識 や器具 な どの落 下を防 ぐ とい う耐震性 レベ ル を確 保 しなけれ ばな らない.し か し,現 状 では,死 荷. らは8),高 架橋 に設置 され た照明柱 の疲 労評価 を実施 し てい る.伊津野 の は付属構 造物 として標識 柱 を例 に と り,. 重 と風荷重 を考慮 した弾 性設計 がな され てお り1),地 震. 地 震応答 につ いて検討 してい る.こ れ らの研究 で は,主. 応答 につい てはほ とん ど考慮 され て こなかった.1995年 阪神 ・淡路大震 災で,道 路橋 被害 のほ とん どなか った大. 構造物 と付属構 造物の 固有周 期が近 けれ ば,共 振現象 に よって付属構造物 の応答 が大 き くな り,疲 労寿命 も短 く. 阪地区で100本 以上 の照明柱が座屈変形 を受 けた り,標. な るが,基部 の疲 労 を考慮 して設計 され た付属構造物 は,. 識 等が落下 した りとい った被 害が報告 され てい るが2),3), 設 計基準 には変 化がない.. 加速度応 答,基 部 ひずみ値 の減 少 と,疲 労寿命 の大幅 な 向上 がみ られ る といった ことが明 らかにな ってい る.. 付 属構造物 の特徴 として は,剛 性 と質量 が小 さい,減 衰 性も小 さく共振 しや すい,耐 震性 か らではな く機能 性. 阪神 ・淡路大震 災時 にお け る照明柱 の被 害 は,路 面 か ら1〜2mの 位 置 に設 け られた安 定器 収納用 開 口部の座屈. や 景観 か らデ ザイ ン され る等 があげ られ る4).し た がっ. 変形 が多かった2),3).こ の対策 には,照 明柱本 体の詳細 な. ―1039―.

(2) モデル化 に よる数値 解析 的検 討が必要 だ と考 え られ る. しか し,従 来 の研 究は計測 に よる検討 が多 く,数 値 解析 も付属構 造物 は簡 略 にモ デル 化 され る ことが 多い.よ っ て本研 究で は,付 属構造物 と して照 明柱 を対象 と して取 り上 げ,こ れ まで解 析時 に梁モデル と して簡略 化 されて きた照 明柱 を詳細 にモデル 化す るこ とで,基 部や 開 口部 な どの応 力状態 を調べ,構 造上の問題 を検討 するこ とを 目的 とす る. 2.解 析 モデル. (b)灯 具詳細. 解 析 に 用 い た 照 明柱 はI形 と し,汎. の 照 明 柱(中. 空 円 柱 断 面). 用 有 限 要 素 法 ソ フ ト ウ ェ アFemap. with NX. Nastranに よ って プ レー ト要 素 で3次 元 モ デ ル 化 した.実 際 の照 明柱 と 同様,基. 部 に リブ を4方. 向 に 取 り付 け,安. 定 器 収 納 用 の 開 口部 もモ デ ル 化 した詳 細 モ デ ル と,比 較 の た め に リブ お よび 開 口部 の な い簡 易 モ デ ル の2種. 類を. 作 成 した.詳 細 モ デ ル は ベ ー ス プ レー トの 固 定 もボ ル ト 固 定 を モ デ ル 化 し,簡 易 モ デ ル で は基 部 の 板 を 完 全 固 定 した. 灯 具 は 簡 略 化 して 直 方 体 に モ デ ル 化 し,照 明 具 と して. (c)簡易モデル の基部詳 細. 10kgの 質 量 を 与 えた.実 際 の照 明柱 を参 考 に,使 用 材 料 は一 般 構 造 用 鋼 管 のSTK400,板 口部 を32mmと 表‑1に. した.モ. 厚 は 柱 部 を42mm,開. デ ル 図 を図‑1に. 示 し,諸 元 を. 示 す.. (d)詳 細モデルの基 部詳 細. (e)詳 細 モ デル の 開 口部 (単位mm). (a)全 体 図. 図‑1モ. ―1040―. デル 図.

(3) 表‑1モ. これ らの振動数 までで水平方 向の有効質量比 は70%を 超. デル緒元. える.低 次モー ドにお ける灯具 の振 動は柱部 の水平方 向 の揺れ に よる首振 り運動 が支配的 であ る.一 方,鉛 直 方 向 の揺れ は6次 以降のモー ドで現れ始 めてい る.ま た, 簡易 モデル と詳 細モデル とで,振 動 モー ド形 状 に大 きな 差 はない. 表‑2簡. 易モデル の累積有効 質量比. 表‑3詳. 細モデル の累積有効 質量比. 3.固 有 値 解 析 柱 部 の 振 動 特 性 を 調 べ る た め に 固有 値 解 析 を 行 っ た. 図‑2が. 簡 易 モ デ ル,図‑3が. 詳 細 モ デ ル の1次. で の振 動 モ ー ド図 で あ る.表‑2と. 表‑3に. 〜8次 ま. は,そ れ ぞれ. の有 効 質 量 比 を示 した.1次 と2次 は灯 具 が 水 平 方 向 に, 面 内 あ るい は 面外 に揺 れ る振 動 モ ー ドで あ る.3次. は灯. 具 が鉛 直 に首 振 りをす る よ うな振 動 モ ー ドで あ り,4次 は柱 の2次 振 動 モ ー ド,5次 は 柱 の ね じ り振 動 モ ー ド,6 次以 降 は 柱 の 高 次 モ ー ドとな る. 簡 易 モ デ ル(表‑2)と. 詳 細 モ デ ル(表‑3)と. 次 と2次 の モ ー ドが 入 れ替 わ り,振 動 数 が2%程 て い る.開[部. の な い 簡 易 モ デ ル(表‑2)で. 2次 の 固 有 振 動 数 に ほ とん ど差 が な い.開. で は,1 度低 下 し は,1次. と. 口部 を設 け る. こ とで 面 内方 向 の 剛 性 や 柱 のね じ り剛 性 が低 下 す る こ と が,1次,5次 表‑2と. モ ー ドの 振 動 数 低 下 とい う形 で 現 れ て い る.. 表‑3を. 見 る と,固 有 振 動 数1.2Hz付. 2次 モ ー ドで 面外(図. 中 のX)方. 方 向 と も に有 効 質 量 比 が約50%と. 向,面 内(図. 近 の1次, 中 のY). な る.よ って,1次,2. 次 モ ー ドが水 平 方 向 の 揺 れ と して 支 配 的 で あ る こ とが 分 か る.こ の ほ か に6〜7Hz付 近 に も卓 越 振 動 数 が あ り,. ―1041―. (g)7次 振 動 モ ー ド 図‑2簡. (h)8次 振 動 モ ー ド. 易 モ デル の振 動モ ー ド.

(4) 有周期 を0.1〜2.0秒 まで0.1秒 刻み で変化 させ た20通 り の橋梁 モ デル を作 成 した.剛 体 の質 量 は照 明柱 質 量 の 1000倍 と した.こ の質 量比の影響 について は,5章 で考 察す る.こ れ に,リ ブ も開 口部 もない照明柱 を完 全固定 した簡 易モデル,リ ブ と開 口部の ある照明柱 をボル ト固 定 した詳 細モデル の2種 類 を設置 し(図‑4),解 析結果 を比較 した.レ ベル1地 震動 に対 して は,橋 が線 形応答 をす るこ とが考 え られ るため,こ こでは線 形応答 計算 を 行 った.現在,照 明柱は許容応力度 設計 がな され てい る. 共振 状態 になれ ば実際 には照明柱 が非線 形領域 に入 るこ とが考 え られ るが,こ こでは基礎的検討 と して降伏 す る か ど うか に着 目す るこ ととし,照 明柱 も線形部材 でモデ ル化 す るこ ととした. 入 力地震動 は,道 路 橋示方書 のII種地盤 レベル1標 準 地震入 力例10)を用い,水 平 に入 力 した.入 力方向 は照 明 柱 の面内(橋 軸 直角)方 向 と した.付 属構造物 の減衰 は 一般 的 に小 さい とい うこ とを考慮 し ,減 衰定数 をh=l% と仮 定 した.図‑5に 入 力地震波形 を示す.共 振時 にお ける灯具先端部 の加 速度応答 は地 上に設置 した場 合の応 答 よ りも大 き くな るこ とが予想 され るた め,照 明具 の落 下等 の危険 性が よ り高 い.図‑6に. 各固有周期 の台 に簡. 易 モデルお よび詳細モデル を設置 した場合 の灯 具先端部 の最 大水平加速度応 答値 を,図‑7に 同 じく鉛 直加速度 の最 大応答値 を示す. 図‑6,図‑7よ. り,橋 の固有周期 が1秒 付近では,ど. ち らのモデルで も水平加 速度応答 が,地 上に設置 した場合 (固有周期0秒)の10倍 程度,鉛 直加速 度応答 も5倍 程 度 になるこ とがわか る.こ れは,図‑2,図‑3に 示 した1 次 と2次 の固有周期 に近いためであ る.図‑7の 鉛 直加速. 図‑4台. (g)7次 振 動 モ ー ド 図‑3詳. 上の照明柱モデル. (h)8次 振 動 モ ー ド. 細 モ デ ル の振 動 モ ー ド. 4.地 震応 答 ここでは,簡 易 モデル と詳 細モデル を橋 に設置 した こ とを想定 した地震応答解 析 を行 う.橋 梁 を線形1自 由度 系 と してモデル化 し,減 衰定数h=5%を 与 えた.橋 を模 擬 した直方 体の剛 体を支持す るばね剛性 を変化 させ,固. ―1042―. 図‑5入. 力地震波.

(5) 図‑6灯. 具先端部 の最大水平加速度. 図‑10詳. 細モデル の最大応力. 度応答 では,3次 振動モー ドの影響で0.2秒 付近に も応答 の大 きい周期帯域が ある. 図‑6,図‑7で. 詳細モデル と簡易モデル を比較す ると,. 固有周期1秒 付近で の最大値が,簡 易モデルの方が大き く なる ことがわかる.こ れは,1次 お よび2次 振動 モー ドの 有効質 量比 が,簡易 モデル の方 が大 きい ことの影 響だ と考 え られ る.灯 具の取 り付 けに関 しては,簡 易モデル に よる 検討 をすれ ば安全 側である.た だ し,ど ち らのモデルで も 水 平加速 度は最大7G以 上 とな り,何 らかの対策が必要で ある. 図‑7灯. 共振 している状況 を図‑8に 示す.こ れ は,詳 細モデル を固有周期1.0秒 の橋 に設置 した場 合の水平加速 度時刻歴. 具先端部の最大鉛直加速度. 応答 波形 である.減 衰が小 さい こともあ り,徐 々に応答が 大き くなってい く様 子が わかる.減 衰がh=1%と 小 さな付 属構造物 の応答 が共 振 して大 き くな るまでに は時 間がか か る.入 力 した レベル1地 震動が最大 とな る時 点は10秒 付 近であ るが,応 答加速 度が最大 となる時点は15秒 付近 であ る. 次に応 力について検討 する.共振 時における各部 に作用 す る応 力は,地 上 に設置 した場合 よ りも大き くな り,基 部 や開 口部 な どの断面急変部 が降伏 に至 る可能 性が高い こ とが過去の事例か らも予想 され る.図‑9に 簡易モデル, 図‑8灯. 具先端部 の水平加 速度応答時刻歴波形 (詳細モデル ・固有周期1.0秒). 図‑10に 詳細モデル を,そ れ ぞれ各固有周期 の台 に設置 したモデルの各部 の最大応力値 を示す.横 軸 で固有周期0 秒の値 は,照 明柱 を地上に設置 した場 合の値 を表 してお り, いずれ も降伏応力 よ り小 さな値 に とどまって いる.一 方, 橋の上 に設置 した こ とを模擬 した場 合(固 有周期0秒. 以. 外)で は,一 部で降伏 応力 を超 えてい る.地 上に設置 され た照明柱 は,1995年 阪神 ・淡 路大震 災で も被 害 を受 けて いない.橋 との相互作用 が問題で あることがわか る. 図‑9よ. り,簡 易モデル では加速 度応答や変位応答 と同. 様 に固有周期が1秒 付近 の台 に設置 した場合 に,共 振現 象 に よって各部に作用す る応力 が最大 とな り,基部で の最大 応 力は約700MPaと,地 上に設置 した場 合の約10倍 で あ る.ま た,基 部 の最大応力 は台の固有周期 が0.7秒 以上の ときに降伏 応力 を超 える.簡易モデル では開 口部 をモデル 図‑9簡. 易モデル の最大応力. 化 していないが,そ の開 口部 に相 当す る位 置の要素は0.8 秒 〜1.5秒の間で降伏 応力 を超 えてい る.. ―1043―.

(6) 図‑11簡. 図‑13詳. 易 モ デル の応 力分 布. (a)基 部 付 近. 図‑14詳. 細モデル 基部 の応 力時刻歴波形. 細 モ デ ル 基 部 の 応 力 フー リエ スペ ク トル. 図‑15入. 力 波 の フ ー リエ ス ペ ク トル. (b)開 口部 付 近 図‑12詳 図‑10よ. 細 モ デ ル の応 力 分 布. り,詳 細 モデ ル も簡 易 モ デ ル と同 様 の傾 向 を. 示 す.基 部 の最 大応 力 は380MPaと,地 の 約12倍. 図‑16詳. 細 モデル の基 部 と開 口部の 応 力 時刻 歴. 上に 設置 した 場 合. で あ る.ボ ル ト固定 部は 最 大 で も210MPaで. あ. り,降 伏 応 力は 超 えな い.し か し,リ ブ接 合 部お よび 開 口 部 の隅 角 部 にお い て は 共振 点 を避 けて も,ほ とん どの場 合. て しま うた め,接 合 部 の 形 状 の 改 善 や 応 力が集 中す る部 分 の板 厚 の増 加 な どに よ って応 力 を 下げ る 必 要 が あ る. 都 市 内 高架 橋 な ど に多 い0.3秒 程 度 の 短周 期構造 物 に設. で 降 伏 応 力 を超 えて し ま う.開 口部 で は最 大1666MPaと,. 置 され た場 合,図‑9の. 降 伏 応 力240MPaの. 問題 な い とい う結 論 が 導 か れ る.し か し,図‑10の. 約7倍 で あ る.開 口部 は照 明柱 の1次. 簡 易 モ デル の結 果 か らは,ほ とん ど 詳細モ. 固有 振 動 で 大 き く変 形す るた め,そ の影 響 が 大 き い こ とが. デ ル の結 果 か らは,応 力集 中係 数 を 考 え た と して も,こ の. わ か る.リ ブ接 合部 お よび 開 口部 の 隅 角 部 に お い て は,台 の 固有 周 期 に関 わ らず,ほ とん どの 場合 で 降伏 応 力 を超 え. 周 期 帯 域 で開 口 部 に降 伏 が 生 じる.簡 易モ デ ル で は,危 険. ―1044―. 側 の結 論 が得 られ る 可能 性が あ る こ とに 注 意を要 す る..

(7) 実 務 設 計 例 で は,開 口部 お よび リブ補 強 の溶 接 止 端 部 に 対 し,そ れ ぞ れ 応 力 集 中係 数 と して1.86,3.8が て い る.図‑9の. 用 い られ. 簡 易 モ デ ル の最 大 応 答 値 に応 力 集 中係 数. を か け た値 と,図‑10の. 詳 細 モ デル の最 大 応答 値 を比 較. 有 円振 動 数,α:質. 量 比=付. 属 構造 物 の 質 量/台. の 質 量,. n:全 体 系 の 固 有 円振 動 数 で あ る. 台 の 固 有 周 期 を 横 軸 に とっ て,全. 体 系 の 固 有 周 期 と有. 効 質 量 比 とを プ ロ ッ トした.前 章 と同 様 に,台 の 固有 周. す る と,基 部 の リブ接 合 部 で は詳 細 モ デ ル の2倍 以 上 とな. 期 を0.1〜2秒. っ て十 分 な安 全 性 を確 保 で き る.し か し,開 口部 で は詳 細. て は 前 章 の 詳 細 モ デ ル の1次. モデ ル の0.6倍 に しか な らな い.応 力集 中係 数 の設 定 に は,. を採 用 した.図‑17は,質 量 比 α=1/100と1/1000の ー ス で ,全 体 系 の 固 有 周 期 を比 較 した 図 で あ る.0.8秒. 実験 も含 め,今 後 よ り詳 細 な検 討が 必 要 で あ ろ う, 応 力 分布 は,両 モ デ ル で 当然 か な り異 な る.図‑11が. ま で 変 化 させ,付 属 構 造 物 の 固 有 周 期 と し 固 有 周 期(1.12Hz=0.89秒) ケ 付. 近 の 固有 振 動 が,付 属 構 造 物 の揺 れ が卓 越 す る振 動 モ ー ド. 簡 易 モ デ ル の 基 部 付 近 の 応 力 分 布,図‑12が 詳細モデル の(a)基部 付 近 と(b)開口部 付 近 の応 力 分布 で あ る.図‑11. で あ り,右 上 が りに変 化 して い るの が,台 の 揺 れ が 卓 越 す. の簡 易 モ デル で は,高 さ方 向 に 一様 な応 力分 布 で あ る の に. 秒 付近 の共 振 領 域 にお け る1次. 対 し,図‑12の. 上 の長 周 期 領 域 にお け る1次. 詳 細 モ デ ル で は リブ の 取 り付 け部 や 開 口. そ の 差 は最 大 で も4%程. 部 の 隅 角 部 な ど,局 所 的 に応 力集 中 が 見 られ る. 図‑13は,固. る振 動 モ ー ドで あ る.質 量 比 の違 い が 及 ぼす 影 響 は,0.8. 有周 期1.0秒 の 台 に 載せ た 詳 細 モ デル 基部. の 応 力 時刻 歴 応答 で あ り,図 中の 水 平線 は 降伏 応 力 を 示 し. た め,α=1/100と. と2次 固 有 周 期 と,そ れ 以. 固 有 周 期 に 現 れ る.し か し,. 度 で あ る.照 明柱 の質 量 は小 さい. して も主 構 造 物 で あ る橋 梁 の 固 有周 期. に及 ぼす 影 響 は小 さい とい うこ とが言 え る.. て い る.基 部 は降 伏 応 力 に達 す る と して も数 回 で あ る こ と が わ か る.ま た,図‑14は ル で あ る.2Hz以. そ の 応 答 の フー リエ スペ ク ト. 上 の 振 動 数 成 分 は ほ とん どな い 狭帯 域 の. 応答 に な っ て い る.図‑15に 示 す 入 力 波(加 速 度)の フ ー リエ ス ペ ク トル と比 較 す る と,固 有 周 期1.0秒 の 台 に よ って フ ィル タ リン グ され た 効 果 が わ か る. 図‑16は. 同 じく詳 細 モ デ ル で,基 部 と開 口部 上側 の 隅. 角 部 の 応 力 時 刻 歴 を比 較 した 図 で あ る.応 力 集 中 して い る 開 口部 の 隅 角 部 で は,応 答 後 す ぐに 降 伏 応 力 を 超 え る こ と が わ か る.基 部 とほ ぼ 同 じ位 相 で 揺 れ て い る こ とか ら,1 次 も し くは2次. の 低 次 振 動 モ ー ドの揺 れ が卓 越 して い る. こ とが わ か る. な お,本 研 究 で は 照 明 柱 の 減 衰 定 数 をh=1%と. 仮 定 した. が,振 動 台 実験 結 果11)の振 動波 形 か らは,照 明 柱 の 形 式 に よ って は減 衰 が よ り小 さい こ と も考 え られ る.そ の場 合, 応 答 値 が よ り大 き く な る こ とも考 え られ る の で 注 意 が 必 要 で あ る. 図‑17固. 有 周 期 の 関係. 5.橋 と照 明柱 との質量 比の影 響 橋梁付 属構造 物 の地震応答 には,質 量比 の影響 があ る. 本研究 で用 いた照明柱 モデルの質 量は表‑1に 示す とお り約200kgで あ る.鋼 製橋脚 で スパ ン20m程 度 の鋼床版 桁 であれ ば,照 明柱 との質量比 が1:数 百程度 だ と考 え られ る.PC桁 の場 合にはそ の比 が1:数 千程度 になる こ とも考 え られ る.一 方,数 十m間 隔で照 明柱 が設置 され るこ とを考 える と,そ の比 は小 さくな る. そ こで本章 では,質 量比が固有振動 特 性に及 ぼす影響 につ いて検討 した.簡 単化 して考 え るた め,橋 と照明柱 とを非減 衰2自 由度系 としてモデル化 し,そ の固有振動 を求 めた.台 と付属構 造物 との質 量比 をα として2自 由 度系 の振 動数方程式 を解 くこ とにす る. n4‑{ω31+(1+α)ω22}n2+(ω21‑α. こ こ で,ω1:台. ω22)ω22=0(1). の 固 有 円振 動 数,ω2:付. 属構造物 の 固. ―1045―. 図‑18有. 効質量比の関係.

(8) しか し,図‑18に. 示 す 有 効 質 量 比 に は,α=1/100の. 場. 参考文献. 合,か な り大 き な影 響 が あ る こ とが わ か る.照 明 柱 の 固 有. 1). 周 期 よ り長 い 固有 周 期 の橋 で は,有 効 質 量 比 に かな り違 い. 2). が 見 られ る,つ ま り,主 構 造 物 と付 属 構 造 物 との 動 的 相 互 作 用 が見 られ る.軽 くて長 い橋 に 多 数 の照 明 柱 が 設 置 され. 日本 道 路 協 会: 道 路 照 明 施 設 設 置基 準 ・同解 説, 1981. 阪神 高 速 道 路 公 団 監 修: 震 災か ら復 旧まで [写 真 集], 阪 神 高 速 道 路 管 理 技 術 セ ン ター, 第3編,. 3). 第6章, 1997.. 田 中 亀 一 郎, 金 田誠, 池 田隆 政, 佐藤 光 治: 阪 神 高 速 道 路3号. て い る場 合 に は,動 的 相 互 作 用 の検 討が 必 要 に な って く る.. 神 戸 線 の 道 路 照 明設 備, 照 明 学 会 誌, Vol.82, No.3,. α=1/1000に. ‑217 , 1998.. な る と,共 振 領域 を除 い て 主 構 造 物 の揺 れ. が卓 越 す る振 動 モ ー ドの 有 効 質 量 比 が ほぼ100%と. な り,. 4). 動 的 相 互 作 用 は無 視 で き る こ とが わ か る,. pp.211. Villaverde, R.: Earthquake resistant design of secondary structures, Proc.of the 11th World Conference on Earthquake Engineering, Paper No.2013, June 1996.. 6.お わ りに. 5). 小 塩 達 也, 李 相 勲, 山 田 健 太 郎, 森 成 顕, 森 下 宣 明: 交 通 荷 重 に よる標 識 柱 の 振 動 と疲 労 耐 久 性, 構 造 工 学 論 文 集, 土 木. 本研 究で は,照 明柱 の簡 易モデル と詳細モ デル を橋梁 に設置 した場合 の振動特 性につ いて,固 有振動解 析 と地. 学 会, Vol.47A, 6). 震 応答解 析 によって検討 した.得 られ た主 な結 論は以 下 の通 りであ る. 1)固 有振動モー ドは,開 口部 を設 けた詳 細モデル を用 い. pp.1009‑1017, 2001.. 井 舎 英 生, 北 田俊 行, 西 岡 敬 治, 徳 増 健: 道 路 橋 の 門 型 標 識 柱 の 振 動 要 因 に 関 す る研 究, 構 造 工 学 論 文 集, 土 木 学 会, Vol.51A,. 7). ることで面 内方 向の剛性や 柱のね じり剛性が低 下 した. しか し,振 動モー ド形状にはあま り変化 が現れ ない.. pp.43‑50, 2005.. 海 老 澤 健 正, 後 藤 芳 顯, 岡 部 健: 走 行 荷 重 に よる高 架 橋 照 明 柱 の 振 動 挙 動 の 計 測 と動 的応 答 解 析, 土 木 学 会 第60回 学 術 講 演 会, 第1部,. 年次. pp.1067‑1068, 2005.. 2)レ ベル1地 震動に対す る応答結果 よ り,地 上に設置 し. 8). 建 部 実, 高 田佳 彦: 照 明柱 疲 労 評 価 に 関 す る考 察, 阪 神 高 速. た照明柱に作用す る応 力は降伏応 力 よ り小 さい. 3)橋 梁 を模擬 した台 に照 明柱 を設置 した場 合,灯 具の加. 9). 伊 津 野 和 行: 道 路 高 架 橋 付 属 構 造 物 の 地 震 応 答 特 性 に 関 す. 速度や基部 の応力 は,共 振領域 では地 上に設置 した場 合の10倍 以上 となる.詳 細モデル を用 いた場合,開 口 部の隅角部では降伏 応力を超 え るケースがある. 4)照 明柱 と橋梁 との質量比が1:1000程 度であれば,動 的 相互作用の影 響は無視で きる.1:100程 度 であれ ば,固 有周期は変化 しないが,各 モ ー ドの有効質 量比 は変化 し,動 的相互作用の影響 を無視 し得 ない.. 道 路 公 団, 技 報 第22号,. pp.119‑126, 2005.. る基 礎 的 検 討,構 造 工 学 論 文 集, 土 木 学 会, Vol.45A, 1037‑1046, 1999. 10) 日本 道 路 協 会: 道 路 橋 示 方 書 ・同 解 説, V.耐. 震 設 計 編, p.. 307, 2002. 11) 田 中亀 一 郎, 金 田誠, 池 田隆 政, 佐 藤 光 治: 阪 神 高 速 道 路3 号 神 戸 線 の 道 路 照 明 設 備, 照 明 学 会 誌, Vol.82,. No.3,. pp. 211‑217, 1998. (2008年4月14日. ―1046―. pp.. 受 付).

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参照

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